著者
近藤 宏 藤井 亮輔 栗原 勝美 田中 秀樹 黒岩 聡 半田 美徳
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.47-54, 2012 (Released:2012-07-05)
参考文献数
11

【目的】鍼灸マッサージ師の雇用希望のある診療所の状況や鍼灸マッサージ師の業務実態について分析し、 今後の診療所における鍼灸師およびマッサージ師の就業開拓の基礎資料とすることを目的とした。 【方法】診療所に従事する鍼灸マッサージ師の業務実態と今後の雇用ニーズ等に関する調査において鍼灸師またはマッサージ師の雇用希望があると回答した52施設を対象とした。 免許別に鍼灸師雇用希望施設 (n=5)、 鍼灸師およびあん摩マッサージ指圧師雇用希望施設 (n=25)、 あん摩マッサージ指圧師雇用希望施設 (n=22) の3群に分けて診療所の状況や業務実態について分析を行った。 【結果】産婦人科や婦人科のある診療所で雇用希望のあるのは鍼灸師のみであった。 整形外科やリハビリテーション科のある診療所では、 鍼灸師およびあん摩マッサージ指圧師のいずれも雇用希望が多い。 鍼灸師およびあん摩マッサージ指圧師の雇用満足度は、 費用対効果より患者ニーズからみた満足度の方が高い。 【結論】鍼灸師およびあん摩マッサージ指圧師の雇用ニーズのある診療所の特徴を分析することができ、 医療機関への就業の促進の一助となるものと考える。
著者
田村 典久 田中 秀樹 駒田 陽子 成澤 元 井上 雄一
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.378-388, 2019 (Released:2019-10-25)
参考文献数
43
被引用文献数
1 3

This cross-sectional study was conducted to assess sleep habits between students with/without a discrepancy of ≥2 hrs in wake-up time (WUT) on school days and free days, and to determine whether the discrepancy is associated with daytime sleepiness, lowered mental/physical health and poor academic performance. A total of 4,392 students in 13 junior high schools completed a self-administered questionnaire including demographic information, sleep-wake patterns, daytime sleepiness, irritability and academic performance. We classified the students into two groups: those with/without a discrepancy between school day and free day WUT. The discrepancy prevalence was 38.4%. More students with the discrepancy skipped breakfast and did not attend a school club activity compared to those without the discrepancy. They also went to bed 22 min later and slept 21 min less on school days than those without the discrepancy. In a generalized linear mixed model, the discrepancy was associated with daytime sleepiness, irritability and poor academic performance. The WUT discrepancy of ≥2 hrs with a delayed circadian rhythm can be associated with lower mental/physical health and poor academic performance among adolescents.
著者
嵩原 広宙 田中 秀樹 岩城 達也
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.227-232, 2017 (Released:2018-04-27)
参考文献数
22

Emotional state before sleep affects the subsequent sleep onset. The purpose of this study was to investigate how positive/negative emotion before sleep effected hypnagogic state. The movies eliciting positive or negative emotion were presented before sleep. Hypnagogic imagery was recorded as a probe of emotional experience and EEG microstate analysis was used for finding the emotion related EEG activities. The score of emotion ratings for hypnagogic imagery indicated that positive emotion was reported in not only positive condition but also in negative condition. This implied that hypnagogic state might be accompanied by positive emotion. Comparing the appearance of maps obtained from microstate analysis between conditions, the map of right temporal activity was significantly greater in positive condition while the map of the left frontal activity was greater negative condition. These results suggested that the emotion not just in presleep but also in hypnagogic state was involved in sleep onset process.
著者
田中 秀樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経ネットビジネス (ISSN:13450328)
巻号頁・発行日
no.100, pp.90-92, 2002-07-10

実店舗を持つチェーン店などでは、電子クーポンと携帯メールを組み合わせ、来客促進に活用するケースが急増しています。今回は携帯メールを"会員証"として活用するファーストキッチンの例を紹介します。田中秀樹富士通総研 M&Mコンサルティング事業部 シニアコンサルタント チェーン展開のファストフード店における来店促進の手段として、携帯メールが注目されている。
著者
田中 秀樹 松下 正輝 古谷 真樹
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.61-71, 2007 (Released:2012-11-27)
参考文献数
40
被引用文献数
4

本稿では, 高齢者の睡眠と健康, 高齢者の不眠の特徴について概説するとともに, 健康生活の必須条件である快適な睡眠確保に有効な生活指導法を科学的根拠, 地域保健現場での実践例を交えながら紹介する。高齢者に短時間の昼寝と夕方の軽運動による生活指導を4週間を実施した結果, 睡眠の改善, 夕方以降の居眠りの減少が認められ, 夕方以降の覚醒維持が重要であることが実証された。また, 認知・行動的介入により, 睡眠の改善に伴い, 精神健康や身体健康の改善が認められた。高齢者の睡眠健康改善のための認知・行動的介入技法は, 高齢者のQOLやADLの向上にも有効であることが示唆された。
著者
田中 秀樹 野村 和晴 風藤 行紀 今泉 均 増田 賢嗣
出版者
農林水産技術情報協会
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.18-22, 2011 (Released:2012-12-06)

ウナギは盛んに養殖されているが,飼育下で自然に産卵しない魚であり,その一生には多くの謎が残されている。そのため,人工的に成熟させて受精卵を得ること,ふ化後,餌を与えて育てること,長期にわたるレプトセファルスと呼ばれる幼生期を経て透明な稚魚,シラスウナギに変態させることなど,すべてが困難であった。水産総合研究センターではこれまでの研究成果を基に,2002年に世界で初めて人工的にシラスウナギを作り出すことに成功し,昨年春には人工ふ化ウナギを育てて親とし,さらに次世代を得る「完全養殖」を達成した。この技術により,天然資源に依存しないウナギの養殖が理論的には可能となり,将来はウナギの育種も期待される。
著者
渡辺 綾子 眞鍋 えみ子 和泉 美枝 植松 紗代 田中 秀樹
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.130-138, 2018
被引用文献数
5

<p>This study investigated sleep quality, anxiety and depression variations during pregnancy (second and third trimester) to one month postpartum, as well as their relationships with each time period. A survey targeted 402 women who were pregnant or one-month postpartum using the Pittsburgh Sleep Quality Index (PSQI) and the Hospital Anxiety and Depression Scale. The total score of PSQI, sleep duration, and habitual sleep efficiency at one month postpartum were worse than during the second and third trimesters; however, sleep disturbance scores were better at one month postpartum. There were no significant differences in anxiety and depression. The second trimester of pregnancy was related to anxiety, The total score of PSQI, and sleep quality. Anxiety was related to the presence of complications. At one month postpartum, sleep quality was related to anxiety and disturbed sleep, whereas sleep quality and difficulty staying awake during the day were related to depression. These results suggest that understanding the characteristics of women's sleep during pregnancy and postpartum period will be helpful in predicting women's anxiety and depression.</p>
著者
田中 秀樹
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2011-03-23

新制・課程博士
著者
田中 秀樹
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産學會誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.345-351, 2011-05 (Released:2012-12-06)
著者
金子 克美 加納 博文 東郷 秀雄 小西 健久 大場 友則 田中 秀樹 石井 千明
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2003

単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、単層カーボンナノホーン(SWCNH)、ナノ細孔性配位高分子(MOF)の壁の柔らかさの特徴とそれら物質のナノ構造へのクリーンエネルギー貯蔵について研究した。上記物質以外のナノ細孔性カーボンも含めて超臨界水素吸着性を総合すると、室温での吸着量は1wt.%以下であるが、77K程度になると10wt.%程度のナノ構造炭素があること、吸着水素の密度は20Kでの液体水素密度に近いものもあることを明らかにした。硝酸と硫酸の混酸処理によりSWCNTのバンドル構造を制御すると0.7nm以下のウルトラミクロ孔が増え、水素吸着量がほぼ2倍にまで増加することを見出した。SWCNTについてはアルコールを吸着すると、チューブの同心方向の振動(RBM)が大きな影響をうけラマンバンドが高波数側にずれること、分子吸着がその振動に与える圧力効果は約1万気圧相当であることを発見した。モデルケースとして窒素分子の場合にナノスケールの曲率の符号が単分子層吸着構造にどのような影響を与えるかを検討し、曲率が負である内側チューブ表面上の窒素単分子層は、曲率が正である外側チューブ上の単分子層よりも長距離秩序性が優れていることを明らかにした。SWCNHのナノ細孔が電荷貯蔵能力に優れており、構造制御の仕方によってはスパーキャパシターとして有望であることが分かった。また、水素と重水素は古典的には同じ大きさであるが、分子量が小さいために低温では量子的振る舞いにより、重い重水素のほうが小さくなる。このために、40K程度では重水素の吸着量が5倍程度大きくなるMOFを見出し、その理論的根拠も示した。MOFについて2段階ゲート吸着を示す化合物を発見した。
著者
前野 正夫 鈴木 直人 田中 秀樹 田邊 奈津子 田邊 奈津子 田中 秀樹
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ニコチンとLPSが,歯肉上皮を浸透して骨芽細胞および破骨細胞前駆細胞に作用することを想定し,本研究を企図した。ニコチンとLPSは,骨芽細胞に対して破骨細胞形成を促進する種々の因子の発現を増加させるとともに,骨芽細胞による類骨層のタンパク代謝を分解系に傾けた。破骨細胞前駆細胞に対しては,骨基質タンパク分解酵素の発現増加を介して骨吸収能を上昇させた。これらの結果,歯槽骨吸収が促進されて歯周病が増悪する可能性が示唆された。
著者
横山 ハツミ 林 慎一郎 田中 秀樹 山崎 登志子 西川 まり子 白木 智子 糠信 憲明 廣川 聖子 片山 はるみ 矢田 幸博 吉田 伊織
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

看護学生の老化の理解に役立つエイジングメイクの技法(メイク道具と手順)と教材(DVDとライフイベントCAIゲーム)を開発した。この教材を用いた演習により、学生が老ける、衰退するなどの加齢のプロセスを体験することで、いずれ訪れる老いを偏見なく受容することができる。高齢者のフィジカル・メンタルの両側面から理解が深められ、高齢社会の主人公である高齢者ケアニーズの核心に迫る、主体的な学習教材として役立つ。
著者
森江 隆 田中 秀樹 厚地 泰輔 是角 圭祐 中田 一紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.281, pp.55-60, 2008-10-31

我々は従来より,パルス変調信号により時間領域で積和演算および任意非線形変換が行える「アナログ・デジタル融合回路アーキテクチャ」と名付けた方式を提案し,これに基づき各種の脳型視覚処理LSIおよびニューラルネットワークLSIを開発してきた.時間領域での非線形変換は,変換関数と同形の非線形な時間関数で表される電圧または電流波形を用いることで実現できる.これまで,波形生成回路の占有面積の関係から,任意非線形関数波形を複数の演算回路で共有する方式を用いてきたが,この方式では各演算回路が同期的に動作せざるを得ない.しかし,いくつかのモデルでは非同期動作が必要となることがある.スパイクタイミング依存シナプス可塑性(STDP)はその一例である.本報告では,他の例として相対的なスパイクタイミング差による類似度(距離)演算回路を紹介する.また,準周期的にスパイク発火するニューロンのモデルである位相振動子を同期・非同期両方式でCMOS回路で実現した例を示す.回路シミュレーション結果より,このモデルをスパイクタイミングイベント駆動により非同期で動作させることにより,処理時間および消費電力の大幅な削減が期待できることを示す.
著者
佐藤 庄衛 世木 寛之 尾上 和穂 今井 亨 田中 秀樹 安藤 彰男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.136, pp.9-15, 2000-06-15
被引用文献数
4

ニュース番組に対する自動字幕放送の字幕付与率向上を目的とした適応音響モデル作成法を提案する.提案手法では, 大規模学習音声データベースから適応データを選択する方法として, GMMを用いた2段階クラスタリングを行い, クラスタごとに適応音響モデルを作成する.本手法を用いて, 4つのニュース番組1日分の認識実験を行った結果, クラスタ数を12としたときに最大の効果が得られ, 本手法を用いないベースラインに比べ, 33%のWER削減率, 25%のデコード所要時間削減率が得られた.また, 音響モデルの決定に使用する入力音声を文頭の0.4秒に制限してもモデル選択精度が変わらなかった.この場合, 認識に使用する音響モデルの決定に必要となる時間を考慮した全体の所要時間でも18%の削減率が得られた.