著者
田中 敏弘
出版者
関西学院大学
雑誌
經濟學論究 (ISSN:02868032)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.1-16, 1999-07

This is based on the paper read at the Economics Seminar, School of Economics, Kwansei Gakuin University on 5 November, 1997 on the occasion of retirement under the age limit of the writer. It traces his studies and teachings in the history of economic thought at Kwansei Gakuin University for about 45 years from 1953. His speciality in the history of economics is widely divided into three fields : (1) Classical political economy including British Mercantilism, (2) Marginal Revolution and the development of modern economics, and (3) the history of American economic thought. In the first field, it focuses on his studies on the economic and social thoughts of Bernard Mandeville, David Hume, Adam Smith, the Scottish Enlightenment, and the Classical economics in general. In the second field, it centers on Marginal Revolution and the formation and development of modern economics, especially on W. S. Jevons, Carl Menger, Leon Walras, Alfred Marshall, John Bates Clark, Irving Fisher, and the lecture of modern economics. In the third field, history of American economic thought, American Neoclassical economics, especially J. B. Clark and I. Fisher, and the American Institutional economics : Thorstein Veblen, W. C. Mitchell, J. R. Commons, John Maurice Clark in particular, and the lecture of history of American economic thought are treated.
著者
田中 久美子 岩崎 英哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.87, pp.107-114, 1996-09-12

コーパスから得られた共起情報は,共起関係を枝,語をノードとするグラフと見なすことができる.同じ語が複数の意味を持つことがあるという曖昧性によって,この共起グラフは全体でひとつの大きなグラフを形成している,本稿では,曖昧性を「共起関係の推移律」という観点から捉え,共起グラフから同じ意味・話題を成す部分グラフを推移律が成立するように抽出して全体をクラスタ分けするための手法を提案する.クラスタ分けされたグラフの性質などについても考察する.さらに,実際に20Mのコーパスから作成した共起グラフに対して本手法を適用した結果,および,それを用いた主成分分析による記事の分類を行なった結果も合わせて報告する.Co-occurrence information, obtained from a corpus, is a graph, regarding words as nodes and co-occurrences as branches. Subgraphs of different themes stay connected because of ambiguous words. This paper assumes the ambiguity as the non-transitivity in co-occurrence relationship and tries to cluster a graph into subgraphs in which transitivity holds. Several properties of such subgraphs are also discussed. The clustering method is applied to a co-occurrence graph obtained from 20M Japanese newspaper articles and its results are analyzed. They are also used to classify the articles.
著者
田中 久美子 岩崎 英哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.88, pp.49-56, 1996-09-12

コーパスから得られた共起情報は,共起関係を枝,語をノードとするグラフと見なすことができる.同じ語が複数の意味を持つことがあるという曖昧性によって,この共起グラフは全体でひとつの大きなグラフを形成している.本稿では,曖昧性を「共起関係の推移律」という観点から捉え,共起グラフから同じ意味・話題を成す部分グラフを推移律が成立するように抽出して全体をクラスタ分けするための手法を提案する.クラスタ分けされたグラフの性質などについても考察する.さらに,実際に20Mのコーパスから作成した共起グラフに対して本手法を適用した結果,および,それを用いた主成分分析による記事の分類を行なった結果も合わせて報告する.Co-occurrence information, obtained from a corpus, is a graph, regarding words as nodes and co-occurrences as branches. Subgraphs of different themes stay connected because of ambiguous words. This paper assumes the ambiguity as the non-transitivity in co-occurrence relationship and tries to cluster a graph into subgraphs in which transitivity holds. Several properties of such subgraphs are also discussed. The clustering method is applied to a cooccurrence graph obtained from 20M Japanese newspaper articles and its results are analyzed. They are also used to classify the articles.
著者
川本 良太 宮崎 伸夫 茂呂 一永 岡崎 大和 田中 数彦 原 誠一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.289, pp.43-48, 2008-11-06

近年,ホームネットワーク分野においてコンテンツを共有するための規格であるDLNA対応の製品が普及してきている.また,センサネットワーク分野においては,低消費電力な無線通信規格であるZigBeeが注目されている.そこで我々は,これら2つの規格を連携することによってサービスの幅を拡大させるため,DLNA/UPnP-ZigBeeゲートウェイの研究開発を行っている.ゲートウェイではブロードキャストクエリにより全センサノードのセンサ情報を一斉に収集しているが,ノード数の増加に伴い,衝突の影響で応答のパケット到達率が低下する.本稿では,ゲートウェイを実装し,キャッシュの利用等によってパケットロスへの対策を講じた.また,オフィスビルのフロアを利用したセンサ情報収集実験による性能評価を行った.本実験により,パケット到達率の評価,及びキャッシュ機構の有効性を検証したので報告する.
著者
新巻 洋一 服部 哲 五百蔵 重典 田中 博 速水 治夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.3, pp.133-138, 2009-01-15
被引用文献数
1

前年までの研究では, GPS 機能付きの携帯電話を用いて取得した位置情報をデータベースに格納し, Web を介して移動履歴として地図情報とともにパソコン上に表示するシステムを実現した.しかし,その場所に関する情報やその場所での行動などを記録として残すことができなかった.本研究では,その場所で取得した情報をグループ間で共有することを目的に GPS 携帯電話の測位機能や撮影機能などを利用し,その場所で撮影した写真やメモなどのテキスト情報を位置情報とともに一括して送信することを提案する.そして,場所に付随する情報の収集とそれらの共有を可能とするシステムのアーキテクチャを検討するとともに実利用に供することが可能なシステムとして構築し,基本動作を確認した結果を述べる.We have developed the display system of moving log obtained by GPS embedded cell phones with GoogleMaps. It seems to be desirable that the picture data and text information describing the place information are added to the location information. The system which gathers location information including picture data and text information is investigated in this study. The requirements for the information system linking places are considered at first. The system configuration and sequences are clarified to satisfy the requirements and the system is constructed with Web, Mail, SQL servers. The system function and its usefulness are verified by the basic system experiment.
著者
仙賀 裕 里見 佳昭 福田 百邦 絵鳩 哲哉 中橋 満 穂坂 正彦 田中 祐吉 三杉 和章
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1818-1823, 1988-11-20
被引用文献数
1

Neuron Specific Enolase(NSE)は神経細胞,神経内分泌細胞のマーカーとして用いられるが,最近正常尿細管細胞また腎癌細胞にも存在することが明らかにされたため,抗NSE抗体を用いた免疫組織化学的技法により腎癌におけるNSEの発現度を検索し,腎癌の組織像とNSEの発現の関係について検討した.全割面標本を作製した23例を対象とした.23例中17例70%に陽性反応を認め,腎癌ではかなりの頻度でNSEが出現することが明らかとなった.low grade群(G1,G2)は15例中9例,high grade群(G3,G4)8例中8例NSEの出現を認めた.high grade群はNSEの発現度が高いため,解糖系の代謝が亢進しているとも考えられた.NSEの発現と予後どの関連については,low grade群で陰性例は陽性例にくらべ若干良好であった.high grade群では全例陽性のため判断はできなかった.抗NSE抗体を用いた免疫組織化学的検索により,腎癌の組織像と臨床経過の関係の一端が明らかにできるものと考えられた.
著者
林 真 長尾 美奈子 祖父尼 俊雄 森田 健 能美 健彦 本間 正充 宇野 芳文 葛西 宏 佐々木 有 太田 敏博 田中 憲穂 中嶋 圓 布柴 達夫
出版者
日本環境変異原学会
雑誌
環境変異原研究 (ISSN:09100865)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.275-283, 2004-12-20
被引用文献数
1

食品関連物質の遺伝毒性の評価,解釈をするための戦略を構築するため,日本環境変異原学会に臨時委員会を設立し,厚生労働科学研究費補助金食品安全性確保研究事業「既存添加物等における遺伝毒性評価のための戦略構築に関する研究」の研究班と共同し,定例の検討会議を毎月開催し,統一的な考えについて検討を続けている.本戦略を構築するためのモデルとして,コウジ酸を選択し,評価に必要と考えられる試験を実施し,その結果の評価,解釈を国際的議論のもとに標準化可能なものとするため,海外から指導的立場にある研究者をコンサルタントとして招聘し,議論,提言を受けた.本臨時委員会の活動は3年計画で進められており,現在は約1年半が経過したところである.ここでは,本委員会の設置意図を中心に活動の中間報告を行う.
著者
岩田 具治 田中 利幸 山田 武士 上田 修功
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.3, pp.361-370, 2009-03-01

分布が時間的に変化するデータが与えられたとき,最新データを高い精度で予測するためのモデルの学習法を提案する.提案法では,最新データに関する期待誤差を近似するように,時刻に応じてサンプルに重みを付ける.過去のサンプルも重みを付けて学習データとして用いることにより,頑健なモデル学習が期待できる.提案法では,時間発展をモデルに組み込む必要はないため,時間を考慮しない既存のモデルを,分布が変化するデータに容易に適用することができる.人工データ,及び,購買データを用いた実験により,提案法の有効性を示す.
著者
吉川 雅博 三河 正彦 田中 和世
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.1, pp.93-103, 2009-01-01

本論文では筋電義手を制御するための,筋電位を利用して意図する手の動作をリアルタイムで識別する手法を提案する.本手法では特徴量に積分筋電位信号と筋電位信号のケプストラム係数を用い,サポートベクターマシン(SVM)により学習と動作識別を行う.SVMは様々なパターン認識問題に有効であることが分かってきているが,筋電位を利用した動作識別においても有効かどうかは明らかになっていない.8名の被験者によるオフライン動作識別実験の結果,SVMを用いた提案手法は線形判別分析,k-最近傍法,ニューラルネットワークを用いた手法よりも優れた識別性能を示した.また,リアルタイム動作識別実験を行った結果,動作識別が精度よく行われ,動作開始タイミングに遅れがなく応答性がよいことが示された.
著者
西口 正之 井上 晃 前田 祐児 松本 淳 田中 直也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.98, no.424, pp.27-34, 1998-11-20
被引用文献数
5

本稿では、MPEG-4標準化に提案中の低ビットレート音声符号化方式Harmonic Vector eXcitation Coding(HVXC)について、その構成を説明する。HVXCは2.0kbpsおよび4.0kbpsの固定ビットレートモードと、2.0kbps以下の可変ビットレートモードを有している。符号化アルゴリズムとして、有声音部分においてはLPC残差のハーモニックコーディングを、無声音部分においてはCELP方式を用いることで低ビットレートでも良好な音声品質を得ている。主な特徴として、4.0kbpsのビットストリームのサブセットを用いて2.0kbpsで復号するビットレートスケラビリティー機能、音韻やピッチを変えずに再生スピードをコントロールする機能などがある。98年8月のMPEGの公式主観評価試験の結果、2.0kbps HVXCの音質は4.8kbpsのFS1016 CELPの音質よりも優れていることが確認された。HVXC音声符号化方式は1998年10月にMPEG-4 Final Draft International Standard(FDIS)に選定された。
著者
中島 伸介 舘村 純一 原 良憲 田中 克己 植村 俊亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.156-166, 2007-04-15 (Released:2007-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2 1

個人の情報発信やコミュニケーションツールであるblogの利用者が増加している.blog情報は社会的イベントに対する世論そのものであるとも考えられ,これを有効に利用することで即時性および重要性の高い情報の取得が可能であると考えている.そこで我々はWeb上の有識者としての重要なbloggerを発見し,この重要なblogger が発信するコンテンツを利用することで,信頼できる情報の取得が可能ではないかと考えた.本研究では,まずblog データモデルを定義し,重要なblogger の定義とそのタイプ分類を行った.その中でも特に重要と考えたAgitator の判別方法を提案すると共に,実データに基づいてその妥当性に関する考察を行った.提案手法の妥当性の検証方法としては,Agitator判別の再現性に関する検証と,Agitatorであると認定されたblogサイトの正当性の検証を行った.その結果から,提案手法によって重要なbloggerであるAgitator の発見が十分可能であることを示した.
著者
湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.83-92, 2007-06-15

知りたい情報について知識がない状態で検索を行う場合,ユーザは検索結果を閲覧しても,必要なすべての情報を得られたのかどうかを判断することができない.また,現在のページごとの検索では知りたい事柄について1ページで十分な情報を持ったページが存在するとは限らず,そのため解として適切なページが見つかるとは限らない.そこで,ユーザの求める情報の全容を表すページ集合を発見する全容検索を提案する.全容検索は,通常のページごとの検索結果から,あるキーワードについて話題の広さと深さの両方を兼ねそなえたページ集合を生成し,それをランキングする.全容検索では,話題の漏れのないようにページを網羅的に収集するのではなく,検索結果集合から詳細グラフという語の詳細関係を表すグラフを計算し,ページ集合の表す内容やページ間の内容の重複を表現し,ページ間の内容の重複ができるだけ少なく,ユーザが効率良く閲覧できるようなページ集合を生成する.本稿では,ページ集合を対象とした全容検索と通常の検索やページごとの全容検索などを比較し,ページ集合を解として全容検索をすることの有効性を示す.When a user searches Web by a query keyword X about which he/she has no knowledge, it is difficult for him/her to evaluate to what extent each answer page includes topics about X. Furthermore, conventional page-by-page search might not always return an appropriate page as an answer that include enough topics about X. In order to solve these problems, we propose overview search to find page sets which describe overview about what users want to know. Overview search is to find page sets which describe both of wide topics and deep detail about a given query and rank them. However, users don't want to browse too big page sets. Therefore, in overview search, pages in a page set should have less duplicated information. We construct as compact page set as possible by using a Detailing Graph. The Detailing Graph represents detailing-relationship between terms in search results. We express the information which page sets have and the duplication between pages by using the Detailing Graph and construct the page sets which have more information and less duplication. In this paper, we compare our overview search returning page sets as answers, overview search returning pages as answers and conventional Web search. We show some experimental results and the effectiveness of overview search.