著者
田辺 智子 山城 賢 島田 剛気 横田 雅紀 橋本 典明
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_421-I_425, 2013 (Released:2013-11-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Recently, due to global warming, there are growing concerns about possible tremendous storm surge disasters which might be caused by furious typhoons more than ever. Actually, however, even in the present climate conditions, there were some typhoons which might be able to cause severe disasters if it were in the worst case scenario, for example typhoon 1216. Fortunately, the typhoon 1216 didn't cause serious damage in the Ariake Sea since its track was away from Kyushu district. In this paper, we conducted several storm surge simulations with the parameters of the typhoon 1216 by assuming several different typhoon tracks including the worst track. The results show that the maximum storm tide would exceed the existing disaster prevention plan even in the present climate conditions if it had passed in the worst track.
著者
田辺 浩介 松田 朝彦
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2020-IOT-51, no.9, pp.1-6, 2020-08-27

物質・材料研究機構では,マテリアルズ・インフォマティクスの実現に向けた研究データ公開基盤として,材料データリポジトリ "Materials Data Repository" を開発した.Materials Data Repository は,既存の機関リポジトリの扱う文献情報に加えて,材料科学特有の研究データの保存と公開を行うためのアプリケーションである.本発表では,Materials Data Repository の備える機能,開発過程におけるメタデータ項目やデータ公開のワークフローの検討内容,ならびに本格的なデータ駆動型材料研究に向けた Materials Data Repository の将来像について述べる.
著者
田辺 誠司 藤田 一郎
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 = The Brain & neural networks (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.64-73, 2004-06-05
参考文献数
50
被引用文献数
1

The stereo vision system derives a 3D representation of the visual world from a pair of 2D representations of retinal images. For this well-defined computational task, stereo vision serves as a model system for investigations of the neural mechanisms of visual perception. Computational ideas merge with neurophysiological data of single neuron responses in the monkey visual cortex. Area V1 performs initial filter-like processing, but this alone is not sufficient for all aspects of stereo vision. Several higher visual areas play important roles. Recent findings suggest that areas along the dorsal and ventral pathways have complementary functions in stereopsis.
著者
田辺 健
出版者
筑波大学 (University of Tsukuba)
巻号頁・発行日
2019

この博士論文は内容の要約のみの公開(または一部非公開)になっています
著者
田辺 潤 谷口 真 肥後 敦子 小橋 吉博 米山 浩英 矢野 達俊 木村 丹 沖本 二郎 田野 吉彦 松島 敏春
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.545-550, 1996-07-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
17

急性重症肺炎患者の臨床像を知る目的で, ICUでの治療を必要とした肺炎患者51名と一般病棟で治療され治癒した肺炎患者52名を比較検討した。また予後に関与した因子を知る目的でICUの肺炎患者を生存, 死亡群に分けて比較検討した。ICUの肺炎患者はICU人室時, 病棟の肺炎患者は入院時の (1) 年齢・基礎疾患,(2) 臨床症状,(3) バイタルサイン,(4) 血液・生化学検査,(5) 胸部X線上の浸潤影の拡がり, (6) 酸素療法の有無, 加えて (7) 転帰, および (8) ICUの肺炎患者では生存, 死亡群に分けた転帰を比較検討した。その結果, ICUの肺炎患者の臨床像の特徴として (1) 臨床症状として呼吸困難と中枢神経症状,(2) バイタルサインとして頻脈と頻呼吸,(3) 臨床検査値として低アルブミン血症,(4) 胸部X線で浸潤影の広い拡がり,(5) ICUの死亡例でのアシドーシスの存在を認めた。したがって以上の所見を認めた場合には重症肺炎と考え, ICUで管理のうえ, 治療を開始する必要があると思われた。
著者
辻 啓介 市川 富夫 田辺 伸和 阿部 士郎 樽井 庄一 中川 靖枝
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.1241-1246, 1992-08-01 (Released:2008-11-21)
参考文献数
19
被引用文献数
29 34

食塩を1%含む半合成飼料に黄麹または紅麹を添加し,高血圧自然発症ラット(SHR)に3週間与え, SHRの血圧とミネラル代謝に及ぼす影響を検討した. 第1の実験では,1%塩化ナトリウム含有飼料に麹を10%添加した.その結果,黄麹群,紅麹群ともに血圧降下作用が認められ,とくに紅麹群では29mmHgもの低下がみられた.市販の固形飼料に切り替えた後,1週間後でも紅麹群では対照群に比べ有意に低い値であった.血圧に関与するミネラルの出納にはあまり変化はみられなかった.また,血漿のコレステロール,中性脂肪,グルコースレベルについてもほとんど変化はなかった. 第2の実験では,黄麹を5%,紅麹を5%または3%に減少して効果を判定したが,SHRの急激な血圧上昇がとくに紅麹で顕著に抑制された.血漿中のNa量,K量,Na/K比を調べたが,それらの注目すべき変動は認められなかった. 以上のことより,麹,とくに紅麹は,すぐれた血圧降下作用があり,その作用機序は,ミネラル代謝の変動によるものではないことが明らかになった.
著者
藤島 誠 田辺 茂之 宇塚 雄次 更科 孝夫
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.349-352, 2001-05-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

子牛の哺乳期における第四胃鼓脹症発症時の酸塩基平衡の異常を明らかにするため, 本症発病子牛8例中6例のメトクロプラミドによる治療前と治療後7日目の血液性状を6例の健康子牛と比較・検討した。本症の血液ガス評価により, 幽門の閉塞により胃液が第四胃に捕捉される結果, 代償性低クロール血症と低カリウム血症性代謝性アルカローシスが起きたと考えられる.
著者
田辺 晋 石原 与四郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.5, pp.350-367, 2013-05-15 (Released:2013-09-28)
参考文献数
57
被引用文献数
9 10

日本の沿岸河口低地の沖積層に一般的にみられる最上部陸成層は,これまでその分布深度や堆積年代にもとづいて“弥生の小海退”の根拠とされてきた.しかし“弥生の小海退”の存在は汎世界的なコンセンサスを得ているわけではない.東京低地と中川低地の最上部陸成層の堆積相と放射性炭素年代値を整理したところ,最上部陸成層を構成する氾濫原堆積物が標高-1 m以浅に分布し,最上部陸成層の下部(標高-7~-3 m,約3~2 ka)と上部(標高-3 m以浅,約2~0 ka)で河川システムの形態がシート状からアナストモーズする河川チャネル堆積物へと変化することが明らかになった.シート状とアナストモーズする河川チャネル堆積物はそれぞれ低海水準期と海水準上昇期に一般的である.したがって,これらの事象は,約3~2 kaに相対的な海水準が現在よりも低く,その後現在にかけて上昇したことによって整合的に説明することができる.
著者
田辺 智隆
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.121, no.8, pp.265-278, 2015-08-15 (Released:2015-08-29)
参考文献数
19

長野市の北西部にある戸隠地域は,標高1,908mの戸隠山を中心に平安時代から山岳信仰の霊場となってきた場所である.地質学的には,北部フォッサ・マグナ地域の中央に位置し,新第三紀鮮新世の海成層が隆起してできた地域で,江戸時代から化石の産地として記録が残っている.「なぜ戸隠から化石がみつかるのか?」をテーマに,廃校になった小学校を利用した戸隠地質化石博物館が2008年に開館した.このコースでは,このユニークな博物館を見学するとともに,裾花川沿いの新第三紀の地層や化石の産出状況,地形などを見学し,長野の大地の生い立ちを学びたい.
著者
田辺 けい子 水尾 智佐子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.402-410, 2020-06-25

助産師は正常分娩のエキスパートと称されますが,分娩の医療化の最たる無痛分娩の下では,専門性を発揮することができないのでしょうか。時代と共に女性の出産観が変わってきている今,本対談では,無痛分娩を通して「助産」の本質を考えてみます。
著者
金 ヒョン兌 田辺 新一 岡田 厚太郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.75, no.654, pp.713-720, 2010-08-30 (Released:2010-10-08)
参考文献数
18
被引用文献数
5 5

Phthalates are used as plasticizers and flame retardants in building materials and phthalates emitted in indoor environment tend to adhere to house dust. According to Wensing, infants take dust 10times as adults, so an investigation on the concentration of phthalates in house dust is important. This study examined the concentration of phthalate in house dust in Japan and Korea. Specially, Korea house much used polyvinyl flooring as floor product and also used floor heating system during the winter. As a result, the amount of the collected dust per square meter in Japan house was more than the one in Korea house. In addition, the amount of house dust in Japan was more than the one in Korea house, even in under dust 63μm. And the concentration of DEHP in the houses investigated in Korea was higher than 50 percentile in Germany and some Korea houses were higher than 95 percentile in Germany. Japan houses investigated had lower concentration of DEHP in house dust than 95 percentile in Germany, and some house in Japan were lower than 50 percentile in Germany.
著者
田辺 晋 石原 与四郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.5, pp.350-367, 2013
被引用文献数
10

日本の沿岸河口低地の沖積層に一般的にみられる最上部陸成層は,これまでその分布深度や堆積年代にもとづいて"弥生の小海退"の根拠とされてきた.しかし"弥生の小海退"の存在は汎世界的なコンセンサスを得ているわけではない.東京低地と中川低地の最上部陸成層の堆積相と放射性炭素年代値を整理したところ,最上部陸成層を構成する氾濫原堆積物が標高-1 m以浅に分布し,最上部陸成層の下部(標高-7~-3 m,約3~2 ka)と上部(標高-3 m以浅,約2~0 ka)で河川システムの形態がシート状からアナストモーズする河川チャネル堆積物へと変化することが明らかになった.シート状とアナストモーズする河川チャネル堆積物はそれぞれ低海水準期と海水準上昇期に一般的である.したがって,これらの事象は,約3~2 kaに相対的な海水準が現在よりも低く,その後現在にかけて上昇したことによって整合的に説明することができる.
著者
森本 佑子 田辺 雄一 堀 天明 宮内 勇貴 佐藤 麻紀 工藤 道誠 菅屋 潤壹
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
pp.2314, (Released:2019-10-25)
参考文献数
23

健康なボランティアの前腕浴における皮膚血流に対する炭酸ガスおよび乳化油剤の影響を測定した.浴湯中に炭酸ガス(60ppm)のみ,乳化油剤(10ppm)のみ,炭酸ガスおよび乳化油剤を溶解させた前腕浴において,炭酸ガスと乳化油剤の併用は,炭酸ガス単独にくらべて皮膚血流量を有意に上昇させた.乳化油剤が炭酸ガスの経皮吸収を高めた結果,炭酸ガスの皮膚血管に対する実効濃度が高くなった可能性が考えられた.  さらに,炭酸ガスと乳化油剤を組み合わせた入浴剤を作製し,健常成人を対象に,2週間の連用が発汗に及ぼす影響を調べた.連用後,入浴剤群では,安静時の鼓膜温が低下傾向を示した.発汗テストによる体温変化は連用前と同等であったが,発汗量は有意に増加した.鼓膜温および発汗量,発汗波頻度を用いた解析から,発汗量の増加は,発汗中枢を介したものであることが示された.コントロール群では,これらの変化は認められなかった.以上の結果から,乳化油剤を配合した炭酸入浴剤が発汗機能に有益な効果を有する可能性があることが示された.
著者
田辺 有理子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.282-285, 2020-05-15

患者ミーティングでの出来事 Aさんは40代の女性。パーソナリティ障害の診断を受けていました。入院となった背景には人間関係のトラブルなどもあり、なかなか退院の見通しがつかずに数か月が経っていました。医療者に対して無茶な要求をしてきたり、要求が通らないと癇癪を起こしたりして、年齢のわりに考え方や行動が幼く、実のところ何かと厄介な患者さんという印象でした。 この病棟では、定期的に患者ミーティングを行っています。患者さんからの要望などを聞く、あるいは患者さんの入院生活の困り事を一緒に考えるという取り組みです。現状は、患者さんの中での病院に対する不満や改善の要望を出す場という感じで、患者さんにとっては、「ご意見箱」に書くほどでもないことも手軽に話せる場として受け取られていたかもしれません。少しずつ定期的に開催されるミーティングが定着しつつある頃でした。