著者
溝口 紀子 光本 健次 田辺 陽子
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.77-82, 2005

フランスのスポーツクラブの歴史を調査すると、その歴史や現状に関しての先行研究、統計資料は、フランス国内において多数発表されているが、日本国内においては、それらの資料の入手が困難であるため、フランスのスポーツクラブに関する研究はほとんど行われていなかった。本研究では、フランスのスポーツクラブの歴史を明らかにし、最近のスポーツクラブの変化を捉えることでクラブが組織化された背景を検討する。
著者
久保川 淳司 佐々木 博司 大久保 嘉人 餘利野 直人 横山 隆一 田辺 隆也
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. B (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.113, no.2, pp.138-144, 1993

In modern industrialized societies, it is mandatory to supply uninterruptedly high quality electric energy with modest cost while preserving better environments. This can only be realized through very sophisticated power system operations that compromise several contradictory factors stemming from economy, security and environment. Since these factors are in trade-off relationships to each other, they should be treated as such. A class of problems that simultaneously satisfy several criteria in trade-off relationships are called &ldquo;multi-objective optimization problems&rdquo;. Optimal power flow (OPF) has been regarded as the most powerful means to obtain such system operation plans, it only optimizes a single objective function.<br>This paper proposes an efficient solution methodology for a class of multi-objective optimal power flow problems which makes use of a heuristic search method. An optimal solution can be found in the proposed heuristic search method based on local information on a preference index which is arbitrarily chosen out of a given set of objectives. This circumvents the exhaustive evaluation of all non-inferior solutions which is needed in the existing multi-objective OPF algorithm proposed by the authors, thus dramatically reducing the solution time. The proposed method has been coded and applied to the IEEE 57 node test system. Simulation results have demonstrated the possibility of utilizing this method in on-line environments.
著者
松本 和浩 加藤 正浩 竹村 圭弘 田辺 賢二 田村 文男
出版者
園芸学会
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.339-344, 2010 (Released:2011-05-27)

秋季の窒素施肥量の違いがニホンナシ‘二十世紀’と‘豊水’の耐寒性と脂質含量に及ぼす影響を調査した。‘豊水’は‘二十世紀’に比べ、多肥による影響を受けやすく、施肥後、樹体内窒素の増加が著しく、耐寒性の上昇が抑制され、春季の生長も阻害された。脂質およびPC含量は‘二十世紀’に比べ‘豊水’で少なかった。両品種とも多肥処理により、脂質およびPC含量の増加が抑制され、脂質の不飽和度の上昇も抑制された。このように、窒素多肥による脂質含量や脂質不飽和度の低下が、耐寒性の低下に影響を及ぼしていると考えられた。
著者
西 雅大 石田 雅子 田辺 利文 乙武 北斗 吉村 賢治
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.105-106, 2019-02-28

Webカタログの商品説明文では商品名に代表される固有名詞が多く含まれ、一般に利用されている機械学習を用いた機械翻訳では誤った翻訳結果を出力することが多い。商品説明文では類似した言い回しや表現が用いられることが多く、それらを表現パターンとして収集することにより品質の高い翻訳結果を得ることができる。本稿では、未知語の影響を受けやすい形態素解析や構文解析を用いない表現パターンベースの翻訳手法について報告する。本システムでは利用者が逐次的に単語や表現パターンを登録できることを目的に、文脈自由文法の非終端記号に相当する表現パターン上の変数の種類を極力少なくしている。
著者
石田 雅子 西 雅大 田辺 利文 乙武 北斗 吉村 賢治
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.107-108, 2019-02-28

Webカタログの商品説明等を翻訳する場合、商品名など多くの固有名詞が原因で誤った解析が行われ、期待する結果が出力されない場合が多い。本研究では、形態素解析や構文解析を行わない表現パターンベースの翻訳支援システムにおいて、ユーザが逐次的に未知語や新しい表現パターンを追加して翻訳の質を高めることを目的としている。言語学の知識を持たない一般のユーザがこの機能を利用するには、できるだけ正確な未知語情報の検出が必要になる。本稿では、既存の表現パターンを利用した未知語検出の手法について報告する。
著者
菅並 秀樹 竹ヶ原 俊幸 田辺 逸雄 星野 良春 渡辺 馨 佐々木 文善 河合 直樹 氏原 淳一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.1388-1397, 1989-12-20
被引用文献数
1

ハイビジョンの音声信号を, MUSE信号の垂直帰線期間にベースバンド多重して伝送する方式を開発した.この方式においては, 音声信号の伝送容量が現行テレビ衛星放送の65%程度に制約されるため, 音声信号の符号化方式として準瞬時圧伸差分PCMを採用し信号の圧縮を行った.本符号化法による一般の番組音の音質評価実験を行った結果, 現行テレビ衛星放送のAモード, Bモードに比べほとんど遜色のない音質が得られることが確認された.また, 差分PCMの符号化, 復号化時に不完全積分を行うことで, 伝送中に生じた符号誤りによる音質劣化の改善を行った.この圧縮音声信号に, 音声以外のデータや訂正符号を付加し, 伝送レートが1.35Mb/sの多重化信号を構成する.これまでに, 本方式を用いたハイビジョンの衛星伝送実験を繰り返し実施し, いずれも良好な結果を得ている.
著者
都築 誠二 田辺 和俊 名川 吉信 中西 洋志 大沢 映二
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.11, pp.1607-1612, 1986-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
30
被引用文献数
6

分子力場計算プログラムMM2'をビフェニルとナフタレンに適用し,構造と内部回転障壁エネルギーの実験値を再現するようにパラメーターの調節を行なった。結合次数が0.5から大きく異なっていると考えられるビフェニルの中央のC-C 結合およびナフタレンのC-C結合のパラメーターを変更した。ビフェニルでは結合距離定数ro,伸縮の力の定数ks,ねじれポテンシャルV2の変更を行ない,ナフタレンでは結合距離定数だけを変更した。その結果,構造と内部回転障壁エネルギーの実験値をよく再現できた。あまり大きなひずみをもたない誘導体は今回使ったパラメーターを使いMM2'による計算が可能であり,この方法は一連のよく似たタイプの分子の計算について一般的に利用可能と考えられる。
著者
田辺 陽子
出版者
北ヨーロッパ学会
雑誌
北ヨーロッパ研究 (ISSN:18802834)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.27-36, 2018

本稿の目的は、ノルウェーの先住民高等教育機関・サーミ大学において成人向けに開講されている「北サーミ語初心者実践コース」に注目し、受講生の学習動機、言語復興に関する学習の成果や課題を提示することである。インタビュー調査の分析によって明らかになったのは、主に次の事項である。①学習動機に関しては、サーミ以外の受講生に「道具的志向」と「統合的志向」が目立ったのに対し、サーミの受講生には「連続的志向」がみられた。②学習成果としては、地域社会や自然・文化資源を学習環境の一部として取り入れたプログラムに対する生徒からの評価は高く、特に会話力の向上を指摘する声が多かった。その一方で、辞書や補助教材については課題が幾つくか残っている。次世代への言語継承には親世代の取組みが重要となるが、サーミ語を学ぶ成人向け教育プログラムが言語復興に果たす役割は大きく、今後の重要な研究課題の一つとなるだろう。
著者
田辺 良久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.162-167, 1954

Syntheses of the Brooker-type dyes were reported in Part XV and XVI of this series, but some counter-argument has been made against the conclusion of the Brooker-type structure because of the difficulty of the mutual reaction of negative anilino groups and the possibility of another substitution in this synthetic method. The conclusion of the Brooker-type dyes was made from the analytical values and absorption spectra but further proof of the formation of a Brooker-type dye by the substitution of an anilino group in the <i>meso</i>-position was affored by the application of &omega;-phenylaminovinylbenzothiazolium ethiodide or &omega;-phenylamino-7-methylbenzothiazolium ethiodide on binuclear trimethinethiocyanine dye possessing inactive methyl in the terminal group and anilino group in the <i>meso</i>-position, to a Brooker-type thiocyanine with a terminal methyl, whose absorption spectrum was similar to or the same as that of binuclear trimethine dyes. It was also experimentally proved that reaction of negative anilino groups does occur by the fact that 1, 1&prime;-diethyl-2, 2&prime;-trimethinethiocyanine iodide was obtained from &omega;-phenylaminovinyl-benzothiazolium ethiodide and benzothiazole-2-aldehyde <i>p</i>-dimethylaminoanil ethiodide.
著者
田辺 けい子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.35-47, 2015

<b>目 的</b><br> 2014年現在でも決して少なくなく,将来的にも増加が見込まれる子どもを産まない女性たちの生殖観や身体観に着目し,これを明らかにすることによって女性の健康支援の在り様を考察することである。<br><b>対象と方法</b><br> 聞き取り調査に基づく質的研究である。対象は30才から80才代までの女性29名である。ただし生殖年齢にある30才代と40才代の16名は,本研究の主題である子どもを産まない女性たちに特徴的な側面が色濃くでるよう,子をもうけることに消極的あるいは否定的な女性を選定した。質問内容は(1)子や孫の人数とその人数に満足しているか否か,(2)月経歴および初経と閉経に関連する体験,(3)保健医療行動の内容,および,(1)~(3)に関連する経験の内容や態度の理由,周囲の人々との関係性,対象者の生殖観,身体観に反映すると推察される経験や出来事についても可能な限り詳しく聞き取り,医療人類学的考察を行った。<br><b>結 果</b><br> 3つの語りの特徴が確認できた。<br>1.産まないことが自らの身体に付与されている生殖能を疎かにするかのような身体観を作っていること<br>2.月経には益するところがないという考え方<br>3.女性身体の生物学特性ことに身体的リスクに関する情報がないこと<br> これらの結果から,対象者は「生殖から離れている身体」といえるような位相にあることが確認でき「生殖から離れている身体」に内在する4つの課題と2つの強みが明らかになった。<br><b>結 論</b><br> 「生殖から離れている身体」に内在する4つの課題と2つの強みを踏まえた支援があれば「生殖から離れている身体」の健康は一定程度担保しうることが示唆された。<br> 課題とは次の4点である。<br> 1.自らの身体の生殖にかかわる属性の放棄<br> 2.個人の人生の問題としてのみに閉ざされる生殖<br> 3.育まれてこなかった生殖を肯定的にみたり,生殖可能な身体として自らの身体をケアする生活態度<br> 4.無性あるいは中性的な身体に価値を置くこと<br> 強みとは次の2点である。<br> 1.老齢期を健康に過ごさねばならないという十分な動機と欲求<br> 2.女性の身体は自然のバランスによって健康が保たれるといった身体観や健康観
著者
平下 政美 田辺 実 桜田 惣太郎 平井 敦夫 紫藤 治 永坂 鉄夫
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.43-45, 1993-04-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
8

健康成人男子5名を被験者とし, サウナによる加温または運動負荷時の前額発汗量に対する深部体温と平均皮膚温の影響を線形重回帰モデルを用いて検討した.すべてのモデルは統計的に有意であった.サウナによる加温実験では, すべての被験者で前額発汗量と深部体温との間に有意な相関が得られた.しかし, 5例中3例の被験者では平均皮膚温と前額発汗量の間に有意な相関はなかった.運動負荷実験でも同様な結果が得られた.これらから, 高体温時の前額発汗量は主に深部体温に依存しており, 皮膚温度入力は関与しない可能性が示唆される.
著者
田辺 幾之助 須田 雅一 冨宿 昭人 サンチェス プリシラ C. ルボー ジャン ミシェル
出版者
鹿児島大學農學部
雑誌
鹿児島大学農学部学術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
no.37, pp.p197-206, 1987-03
被引用文献数
1

細胞融合によって, アルコール発酵適温が, または生育温度上限がより高いこうぼを育種するため, その素材として, 焼酎こうぼ, フィリピンのタプイこうぼなどのプロトプラスト形成を検討した.プロトプラストの形成にはβ-mercaptoethanolで処理したのち, Zymolyase 20Tを作用させる方法で検討した.焼酎こうぼ, 清酒こうぼ, コンピエーニュ工科大学こうぼはすべてSaccharomyces cerevisiae, また, タプイこうぼは12株中5株がSacch.cerevisiaeで, これらはいずれもこの方法でプロトプラストをよく形成した.一方, タプイこうぼで生育温度上限がより高いTorulopsis sp.7はこの方法ではプロトプラストの形成はまったく認められなかった.このTorulopsis sp.7を細胞融合の際の遺伝子源として用いるために, 呼吸欠損変異株をacriflavin処理で得た.呼吸欠損変異株はそれぞれ呼吸欠損の程度に差があったが, 発酵力, 温度的性質については原株と差がなく, acriflavin処理では変異を受けなかった.Torulopsis sp.7の呼吸欠損変異株は, 呼吸欠損の程度とは関係なく, 前記のプロトプラスト調製法でいずれもプロトプラストの形成が容易であった.
著者
西村 勉 大寺 祥佑 田辺 健一郎 中谷 英仁
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

ビッグデータの時代に入り、ビッグデータの構築・解析による成果を実社会へ還元することが課題となっている。台湾では、医療保険データが標準化され、一元的に管理されており、そのデータを用い、台湾の中国医薬大学では、7年間で1,000本以上の論文を出版し、実社会に大きなインパクトを与えつつある。日本においてもレセプト情報・特定健診等情報データベースが構築されている。本研究では、台湾及び日本の医療保険データを中心とするビッグデータを用い、宇宙要因、気象要因、大気要因とヒトの疾患の発症との関連性を検証し、自殺及び関連イベント、虚血性心疾患、及び脳血管疾患の発症予測モデルを構築する。
著者
勝田 幸代 田辺 誠 野坂 千秋
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.90, 2004

【目的】手作りうどんは小麦粉と水、塩からなる単純な組成の食品であるが、その作り方にはコツがあり、習熟度によって品質差異が生じやすい。そこで熟練したうどん職人とうどん作りの経験のない非熟練者とを比較し、捏ね動作の違いがうどん生地の組織構造に与える影響について検討を行った。<br>【方法】体重・身長等の身体条件の近いうどん職人及び非熟練者を選定し、同一の条件でうどん生地を調整させた。小麦粉に加水し、なじませた直後の水の分散状態を把握するため、篩で生地の粒子径を分級し、各級の水分を測定した。次に捏ね動作等の作業内容をビデオで記録し、動作の変化と各作業の所用時間を測定した。併せて生地にかけられた荷重をフォースプレートを用いて連続的に記録した。また、捏ねる前及び捏ね動作の過程、調整後に生地を採取し、グルテンの形成状態を染色後、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。<br>【結果】小麦粉に加水し、なじませた直後の生地粒子径について比較したところ、うどん職人は細粒が多くを占めていたが、非熟練者は大きな粒が多くを占めており、小麦粉と水が均一に混ざっていなかった。次に捏ね動作を比較したところ、うどん職人は強い力で一定方向に連続的に捏ねており、非熟練者は不連続的に捏ねており、力の方向性も不定であった。生地の組織構造を観察した結果、うどん職人は手捏ね、足踏みの工程を経ることでグルテンが膜状に発達していく様子を確認したが、非熟練者はグルテンの発達が不十分である様子を確認した。以上の結果からうどんの調整方法は水の均一な分散と連続的に一定方向に捏ねることにポイントがあり、その工程によってグルテンを膜状に発達させ良好な食感を呈することが示唆された。