著者
浅見 徹 窪田 歩 片岸 一起
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.269-270, 1996-09-04
被引用文献数
1

近年の大規模な企業内ネットワーク上では,各所で独立,かつ対等の権限でにルータやサーバの設定変更等のネットワーク構成の変更が行われることも多く,それに伴う障害回復に多大な時間を費している.筆者らは,ネットワークの構成変更に伴う障害への対応を容易にするにはソフトウェアの設定も含めたネットワーク構成のバージョン管理を行うことが有効であることを示し,ソフトウェア開発の際にソースコートのバージョン管理に用いられる管理ツールをベースにしたネットワーク構成のバージョン管理システムを提案した.本稿では,管理ドメインごとの構成情報を収容した分散データベースを使って,各ドメインを管理する管理エージェントが全体として一貫性を持って動作する際に必要なエージェント間プロトコルを検討する.
著者
窪田 規一
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.296, 2016

<p>  移植医療の成功率を飛躍的に増大させたサイクロスポリンは通常のペプチドとは異なりD-アミノ酸やN-メチルアミノ酸が組み込まれた構造をもった特殊ペプチドであった.特殊ペプチドはその物理的特性から,多岐にわたるターゲットタンパクへのアクセスが可能であり,新しい創薬開発の可能性を示唆させるものであるが,今まで特殊ペプチドを体系的に創薬システムに組み込むことは困難であった.我々はフレキシザイム(Flexizyme)という人口リボザイムを開発する事により無細胞翻訳合成系による特殊ペプチドの大規模ライブラリー創製を可能とした.さらに独自のディスプレイシステムを組み合わせることにより世界で初めて,唯一の特殊ペプチド創薬開発プラットフォームシステム「PDPS(Peptide Discovery Platform System)」を完成させた.PDPSにより創出される特殊ペプチドは分子量1,500程度でありながら抗体に匹敵する特異性と結合力を持っており,細胞内を含めタンパク-タンパク相互作用(PPI)阻害剤などの機能を有することができる.今後,開発が進むことにより多くの次世代医薬品が提供できると確信している.本シンポジウムではPD-1/PDL-1特殊ペプチドなどの実例を踏まえ,特殊ペプチド創薬の可能性に関してその片鱗を紹介できればと考えている.</p>

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著者
窪田 薫
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 文学部 (ISSN:05636760)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.47-60, 1969

Princess Nukata (630〜715 or more), one of the greatest poetesses in Japan, was a priestess in the Court. Her first poem (Manyo, No. 7) remaining in the Manyo-shu (万葉集) is a tanka (a Japanese ode with 31 syllables) reciting yrically her dear recollection of the cottage life in her adolescence when the ritual of the priestesses-in-Court was held at Udi (宇治) in 644 A. D. They thatched the hut with spiritual miscanthus which they had cut for themselves upon the beautiful autumn field. There in the mysterious cottage, she probably, as a hostess-of-god, accepted Prince Ohoshiama(大海人) as a guest-god, conceiving Princess Toiti (十市). Her second poem (M., No. 9) was made in 659 when the amily of the Queen Saimei (斉明) visited the spa of Ki (紀) located at the sea-side with scenic beauty. This tanka has been very famous for its enigmatical letters giving hitherto no satisfactory solution. According to my decipherment, the uzzling poetry reads as follows : Thou shalt keep serene, oh, the Calm Sea! Th' My Crown Prince might stand under the oly Oak To perform the Archery Rite divining New Year. When the capital was removed to Afumi (近江) on the Lake Biwa (琵琶湖) in 667, the King Tenti (天智) ordered her to make odes (M., No. 17,18,19) for the chorus to pacify the master-spirit of Mt. Miwa (三輪山), standing by the old capital. We find with interest, in those odes of hers, flattery to the awful master of the mountain and high-handed attitude to the less dire spirit of the hanging clouds. With respect to her lineage of much doubtfulness, the diagram shown on the next page is my speculative proposal to be repared for the settlement.
著者
窪田 悟
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.52, pp.1-9, 1990-07-05

日本語ワープロソフトの編集機能の操作性をノビスユーザの作業パフォーマンスと主観評価を指標にして実験的に比較した.その結果をもとにワープロの操作性を左右している要因について検討した.比較したワープロは,一太郎Ver3.0,新松,VJE?pen Ver2.0,QueenIIIの4種類である.被験者は,初心者20名で,置換,移動,複写などの編集機能を使うベンチマーク作業を遂行した.作業パフォーマンスはタイムスタンプ付きの打鍵データから分析した.結果は,ワープロ間の作業遂行時間の差は,意図した機能の検索と選択の時間に依存していることが明らかとなった.機能の検索と選択に要する時間を左右しているコマンドメニューの構造と機能名の付け方について考察した.This study was conducted to test user performance and attitude for different word-processors used in personal computers. Four word-processing systems of substantially different design were chosen for this experiment. Twenty novice users were tested individually on the benchmark, in which the users modified a text file (e.g., replace characters, delete characters, move chracters). Keystroke data accurate to within one millisecond were collected for all subjects. The results showed that command menu design (e.g., item names and organization of items) is most important for novice users. Implications for the designing of command menu systems are discussed.
著者
除本 理史 関 耕平 窪田 亜矢
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

申請時の計画に従って、①東日本大震災以外の災害での復興基金制度の柔軟な活用事例、制度設計の研究、②福島原発被災地での現行の復興基金の運用実態の解明、③現行の復興政策ではこぼれ落ちる住民のニーズに関するきめ細かな把握、について、それぞれ担当の責任者を中心に研究を進めてきた。①については、研究代表者が客員研究員を務める関西学院大学災害復興制度研究所と連携して研究を進めた。2017年12月には阪神淡路大震災の際に実務経験をもつ研究者などを招き、合同研究会を開催した。②については、日本環境会議(JEC)震災検討委員会行財政部会と連携して研究を進めた。2017年8月には、被災3県の現地調査、また同年11月にも福島調査を実施した(自治体の財政部局ヒアリング、現地視察など)。また、行財政資料の収集・分析を進めつつ、継続的に研究会を開催している。③については、南相馬市小高区を中心として、帰還住民の実情の把握を継続している。研究代表者を中心となり、対面での研究会だけでなく、インターネット会議システムなども用いて、適宜研究組織内の情報共有とディスカッションを進めるよう、努めてきた。以上を通じて、ハード事業中心の復興行財政の実態がより具体的に把握できるようになりつつある。また復興基金も含め、復興財政の柔軟な運用がやはり重要な課題であることもあらためて確認された。さらに、2017年度には帰還困難区域において、将来的に避難指示を解除し、居住を可能とする「特定復興再生拠点区域」の設定が進んだ。こうした区域を含め、今後の研究において目配りしていくことが重要であると認識している。
著者
本庄 賢光 窪田 昌史 北村 俊明
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告システムソフトウェアと オペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.17, pp.1-11, 2010-07-27
参考文献数
9

並列処理環境の普及に伴い,MPI (Message Passing Interface) の並列プログラムを,異なる性能のノードから構成される PC クラスタの非均質性とノードの耐故障性に対応させる要求が高まっている.我々は MPI プロセスを Xen の仮想計算機 (VM) 上で稼働させることによって,PC クラスタの非均質性と耐故障性に対応させる手法を提案してきた.しかし VM 上で MPI プロセスを稼働させるとオーバーヘッド大きくなることがある.本研究では,Xen のクレジットスケジューラのタイムスライスとティックの値を変更することと,Domain0 の優先度を変更することによる MPI プロセスの高速化を行った.高速化の評価のためにデュアルコアプロセッサ Core2Duo 3.00GHz,メモリ4GB のノード上で VM を稼働させ,NAS Parallel Benchmarks 3.3 クラス A のアプリケーション SP の MPI プログラムの実行した.タイムスライスとティックをデフォルトの 30ms,10ms から共に 1ms にし,2 ノード 4 プロセスで実行させたところ 33% 高速化された.さらに Domain0の 優先度を 1024 にすることで通常時と比べ,35% 高速化された.As HPC and parallel processing environment becomes popular, the demand that parallel programs with MPI(Message Passing Interface) should support heterogeneity on PC clusters with consist of the nodes with different computing power and fault-tolerance of the nodes has arised. We have proposed a technique to support heterogeneity and fault-tolerance for PC clusters by executing MPI processes on virtual machines so that those processes can be easily migrated between nodes. However, when MPI programs are executed on virtual machine Xen, the overhead sometimes becomes large. We therefore make it possible to change the values of the time slice and the tick, which are parameters the Credit Scheduler uses to allocate CPU time, so that the overhead incurred by waiting for receiving data is reduced and the performance of MPI programs is improved. To evaluate the effectiveness of the improvement, we executed the application SP Class A of NAS Parallel Benchmarks 3.3 on virtual machines running on nodes with dual core processor Core2Duo 3.00GHz and 4GB main memory. When SP is executed with four processes on two nodes where the values of the time slice and the tick are both changed to 1ms from the default values of 30ms and 10ms, the performance is improved by 33%. In addition, Domain0's weight is changed from 256 to 1024 ,the performance is improved by 35%.
著者
宍戸 勇気 深堀 清隆 窪田 陽一 三ツ畑 紀子
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.59-71, 2007-06-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
23

There are many historical brick sluice gates constructed in Saitama Prefecture during the Meiji-Taisho era. This study aims at creating criteria to clarify the characteristics of the sluice gate in Saitama Pref. According to the field and literature survey, they are classified into authenticity, aesthetics, and accessibility to the site and they include surrounding spatial features and situations. These criteria were rated by counting or judging physical and spatial features of the sites. In addition, in order to know the value of the site, the impression of people was observed in a questionnaire survey. It is important to know what criteria contribute the historical impressions of the site for the future conservation and improvement of the site. The impression is quantified into the score of attractiveness, oldness, and historical feeling. The relationship between these scores of impression and scores of physical and spatial features was analyzed. In addition, techniques of conservation and site improvement were classified into nine principles and the method to select appropriate techniques based on the scores of physical and spatial features of each sluice gate.
著者
窪田 亜矢
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
no.39, pp.607-612, 2004-10-25
参考文献数
20
被引用文献数
1

2002年ホームレス自立支援法が成立した。自治体に実施計画が義務づけられるなか、東京都では自立構築システムのもとで緊急一時保護センターや自立支援センターなどが設けられた。センターの立地やデザイン、内容についてはまだお問題はあるし、ここまでの施策は就労を前提としていることがしばしば指摘されてきた。しかし民間借り上げ住宅も検討され、多様な選択肢が用意され初めている。新宿区では NPOや自治体のみならず地域住民や路上生活者自身が加わる検討協議会も立ち上げられた。事態は進展しつつある。今後は、予防まで含めた総合的な取り組みを進めること、路上生活者自身の主体的な取り組みの支援、居住の権利に基づきながら問題を政治化していくことが必要だ。
著者
金平 博樹 伊藤 学 窪田 陽一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.231-236, 1994

本研究では、明治から昭和初期 (第二次大戦以前) に埼玉県内に架設された橋梁を対象に調査を行った。県管理道路台帳、本邦道路橋輯覧や橋梁史年表 (藤井郁夫編) などから212橋のデータを収集した。この半数以上は一応現存している。また、県内戦前橋梁の現状を探るため、東北・高崎線沿線地域と荒川上流の秩父地方の現地調査を行った。これらの調査結果をもとに対象期間に架設された橋梁の特徴を述べ、考察するものである。
著者
谷 武幸 窪田 祐一
出版者
日本原価計算研究学会
雑誌
原価計算研究
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.107-118, 2012

M&A後に,買収企業は被買収企業にマネジメントコントロール・パッケージとしての管理会計システムを導入することがある。新たな戦略の実施には組織変革を必要とし,このために管理会計システムが役立つ可能性がある。本研究は,京セラミタのアメーバ経営導入のケースにより,戦略実施や組織統合に対する管理会計システム導入の有効性を明らかにしたい。
著者
窪田 幸子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第43回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.228, 2009 (Released:2009-05-28)

我々が調査する地域では、多様な工芸/芸術活動が行なわれている。それらがグローバルな動きと連動して変化している場面には多くの研究者が立ち会ってきた。このような動きに注目することは、物質文化の現代的な研究として有用である。この分科会では、多様な地域の調査を背景とする議論を通じ、長くその調査対象としてきた物質文化を、工芸/芸術の視点から、人類学として議論する研究の視座の意味と有用性を検討する。
著者
窪田 隆徳 藤野 博
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.71-81, 2002-05-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
2 1

音声言語表出面に著しい障害をもつ言語発達障害の1事例に対し、voice output communication aids(以下、VOCAと略す)を使用した喫茶店での注文場面の指導と、家庭へのVOCAの貸し出しを行い、コミュニケーション行動および音声言語表出行動における変化を観察した。その結果、対象児のコミュニケーションスキルが拡大するとともに、非音声型のコミュニケーションモード(指さし・サイン・シンボル)から音声型のコミュニケーションモードへと変換がなされ、音声言語表出が可能となった。それまで、学校や施設などで先行・並行して行われていたコミュニケーション指導に加えて、VOCAを使用した伝達場面設定型の指導によって、コミュニケーション行動の拡大と音声言語表出が獲得されたことから、本研究での対象児のような事例に対しては、VOCAを使用した実用的なコミュニケーション指導が有効であることが示唆された。