著者
松浦 將行 高久 節夫 斉藤 正幸
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集 (ISSN:18849091)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.507-512, 2002-11-18 (Released:2011-06-27)
参考文献数
4

Bureau of Sewerage, Tokyo metropolitan goverment has a plan to increase the efficiency of constructing sanitary or combined sewer tunnels to reduce the cost of shield tunneling for sewerage systems. Specifically, segments in sanitary or combined sewer tunnels are shop-applied with secondary linings to eliminate secondary lining work at the site. This paper describes the results of a study to standardize the method of designing segments shop-applied with secondary linings, which are referred to as “secondary-lining-applied segments”.
著者
中沢 次夫 稲沢 正士 小林 節雄
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.491-494, 1979-06-30 (Released:2017-02-10)

カエルの体成分に起因するアレルギー症状(気管支喘息, 皮膚炎)を呈した稀有な1症例を経験したので報告する.症例は31才, 女性, 実験助手, 昭和42年, 食用ガエル(bull frog;Rana catesbeiana)の脳波壊実験を開始し1年後からカエルにさわると皮膚〓痒感出現, 昭和52年9月, 実験中に脳の付着した注射針を右中指に誤刺したところその部が腫脹, 20分後, 喘鳴呼吸困難が出現した.脳破壊実験に使用したbull frog 3匹から脳をとり出し作製した抗原液を用いて行つた各種アレルギー検査では, PK反応が陽性で, RAST値はscore 3であり, 特異的IgE抗体を証明しえた.一方, モルモットのheterologous PCA反応やゲル内沈降反応を用いて検索した特異的IgG抗体は検出できなかつた.これらのことから, 本例のアレルギー症状はbull frogの体成分に起因するものであり, それに対する特異的IgE抗体との反応, すなわちI型アレルギー反応の結果生じた症状であることが考えられた.
著者
篠田 純子 松倉 節子 久田 恭子 守田 亜希子 中村 和子 山川 有子 相原 道子 蒲原 毅
出版者
一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
雑誌
日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 (ISSN:18820123)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.225-231, 2016-07-30 (Released:2016-09-01)
参考文献数
12

柑橘類によるアレルギーの4例を経験した。すべて柑橘類単独でなく,他の果物野菜のoral allergy syndromeを伴っていた。感作花粉はさまざまで,4例中スギが3例,シラカンバ・ハンノキは2例,イネ科花粉は1例,ほかにブタクサ1例,ヨモギ1例であった。プリックテストでは,施行した3例全例においてBet v2が陽性であったことから,プロフィリンの関与が強く示唆された。柑橘類アレルギー患者においてプロフィリン抗体陽性の場合,海外ではイネ科花粉感作の報告が多くみられるが,自験例ではイネ科花粉感作は1例のみであり,シラカンバ・ハンノキ花粉やヨモギ,ブタクサとの交叉反応の可能性が考えられた。また,スギ花粉は3例で陽性であったことや過去の報告から,スギとの交叉反応の可能性も否定できないと考えられた。また,1例については,花粉症はみられたものの,アナフィラキシー症状がみられ重篤であったことから,LTPの関与も否定できないと考えられた。
著者
関根 由可里 中島 敬祐 大竹 景子 瀧沢 岳 杉山 淳一 向井 大誠 柿澤 恭史 倉橋 節也
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.B-MA6_1-11, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
32

With the spread of COVID-19, the risk of droplet infection has been studied through interdisciplinary research. However, there is little information on the spread of the pathogen through human contact behavior. In this paper, we focus on the home, which is the private space of people, and propose a model to visualize the risk of contact infection to a family when people return home by combining calculation of contact behavior after returning home and study of virus transfer efficiency. First, from the contact behavior data for the first 30 minutes after returning home, we calculated the probability of flow line, the distribution of the number of contacts, the probability of initial action and the probability of contact behavior transmission. Next, we obtained the transfer efficiency between the substrate representing the household goods surface and the model skin, and the rate of change of the viral transfer efficiency when people continuously contact the household goods surface. According to these probabilities, we reproduced the state in which the virus attached to the hand or household goods surface by probabilistically performing the agent’s movement and contact behavior after returning home. This result shows that when agents return home with viruses attached to their hands, the viruses are widely confirmed on household goods surfaces. Furthermore, by simulating the combination and timing of hygienic actions such as handwashing and disinfection, it was possible to visualize their effects on the risk of re-contact and care effects.
著者
野本 保夫 川口 良人 酒井 信治 平野 宏 久保 仁 大平 整爾 本間 寿美子 山縣 邦弘 三浦 靖彦 木村 靖夫 栗山 哲 原 茂子 浜田 千江子 佐中 孜 中尾 俊之 本田 雅敬 横田 眞二 須賀 孝夫 森 典子 下村 旭 金 昌雄 今田 聰雄 田中 良治 川西 秀樹 枝国 節雄 福井 博義 中本 雅彦 黒川 清
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.303-311, 1998-04-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
24
被引用文献数
25 25

硬化性被嚢性腹膜炎 (sclerosing encapsulating peritonitis, SEP) はCAPD療法における最も重篤な合併症の1つである. 平成7-9年度にわたり, 厚生省長期慢性疾患総合研究事業慢性腎不全研究班に参加した『CAPD療法の評価と適応に関する研究班』にてこの病態に焦点をあてSEPの診断基準, 治療のガイドラインを作成し検討を重ねてきた. 今回平成7-8年度の成果を土台に1年間経験を各施設より持ち寄りその実際的な問題点を明らかにし, 改訂するべき事項があればさらに検討を続けることを目的として叡知をあつめ, 平成9年度硬化性被嚢性腹膜炎コンセンサス会議を開催した.今回は主に診断指針の見直しおよび治療および中止基準の妥当性に焦点をあて検討し改訂案を作成した. 診断基準に関しては昨年度に提示した定義に根本的な変更点はなかった. しかし, 治療法に関し若干の手直しを行った. 栄養補給は経静脈的高カロリー輸液 (TPN) を主体に行うが, 具体的投与量を提示した. 一部症例にステロイド薬 (含パルス療法) がSEP発症直後の症例に著効を示した症例に加えて, 一方不幸な転帰をとった症例も報告された. また, 外科的腸管剥離についても再検討を行った. 中止基準に関しては一部の手直しと小児症例に関するガイドラインも新たに加えた.以上当研究班で3年余にわたる作業を行ってきたが, 現時点での諸家のコンセンサスを得たSEP診断治療指針 (案) を上梓することができた. しかしながら本病態の多様性, 治療に対する反応性の相違から基本的な治療方針の提示にとどめた. 今後さらに中止基準を含んだSEP予防法の確立や生体適合性の良い透析液の開発が重要であることはいうまでもない.
著者
榎 裕美 苅部 康子 谷中 景子 堤 亮介 長谷川 未帆子 田中 和美 髙田 健人 古明地 夕佳 岡本 節子 遠又 靖丈 長瀬 香織 加藤 すみ子 大原 里子 小山 秀夫 杉山 みち子 三浦 公嗣
出版者
一般社団法人 日本健康・栄養システム学会
雑誌
日本健康・栄養システム学会誌 (ISSN:24323438)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.31-42, 2023 (Released:2023-02-14)
参考文献数
16

目的:栄養マネジメント強化加算による栄養ケア・マネジメントの体制と取り組み、併設の通所サービスおよ び認知症グループホームにおける管理栄養士の関わり等について、インタビュー調査を実施し、今後の栄養ケ ア・マネジメントの推進および質の向上についての課題の整理を行うことを目的とした。 方法:対象は、良好な栄養ケア・マネジメントの取り組みが為されている特別養護老人ホーム5施設、老人保 健施設5施設に所属する常勤の管理栄養士(責任者)とした。インタビューガイドを用いたWEB インタビュー を行い、逐語録から概要表を作成した。 結果:栄養マネジメント強化加算は、経営面および実務を担う管理栄養士から高く評価され、多職種による週 3 回以上のミールラウンドは、多職種間の連携が強化されていた。認知症グループホームにおける栄養管理体 制加算算定は、職員の意識付けとなっていた。見えてきた課題として、介護支援専門員との連携不足、介護保 険サービスにおける管理栄養士の人材確保および人材育成が挙げられた。 結論:令和3年度介護報酬改定は、あらゆる側面で、栄養ケア・マネジメントの向上に寄与していた一方で、 人材育成などの喫緊の課題も明らかとなった。
著者
原口 誠 有川 節夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.132-139, 1986-09-01 (Released:2020-09-29)
被引用文献数
2

We present in this paper a formal theory of analogical reasoning. We are mainly concerned with three subjects, a formal definition of analogy, a formalization of the reasoning in terms of deduction, and a method for realizing the reasoning in a logic programming system. First we assume that each domain for the reasoning is represented by a set of definite clauses, and hence it is the least model for the set. Then we consider an analogy as a partial identity between the models. Secondly we introduce a notion of rule transformation to transform rules in one domain into those in the other. Then we can formalize the reasoning as a system with three inference rules, instantiation of rules, modus ponens, and the rule transformation. Finally, based on this formalization, we present an extended pure-Prolog interpreter which performs the detection of analogy and reasoning by the analogy at the same time.
著者
中田 節也
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

日本の火山研究者、特に若い科学者は、IAVCEIとIUGGの関係をよく認識していないようだ。その理由は、IAVCEIと比較して、IUGGが彼らには可視的ではないためである。彼らが最初に挑戦することができるという国際会議としてIAVCEIが指導教官から紹介されることが多い。IAVCEIの存在は彼らが会員である日本火山学会(VSJ)でもよく見えている。この100年間、IAVCEIに対しては、久野 久、荒牧重雄、中田節也らの会長など、日本の研究者がIAVCEI理事を務め、IAVCEI学術総会が1962年に東京、1981年に東京・箱根、2013年に鹿児島で開催された。IAVCEIの2番目に大きい会議である火山都市国際会議(COV)は、科学者と非科学者が集って火山災害を軽減するために議論するフォーラムで、1998年以降、IAVCEI総会と学術総会の合間の2年ごとに開催されるものであるが、1988年に鹿児島市で開催された国際火山会議に端を発するものである。2007年には島原市で第5回COVを開催した。IUGG総会は2003年に札幌で開催されたが、それでもIUGGは若い火山研究者、ひょっとしたら中堅の研究者の間でもあまり知られていない。例えば、最近のIAVCEI学術総会は1000人以上の参加者を集めるが、IUGG総会時のIAVCEI総会には300人程度の参加者しかいない。この数は最近のCOVの約1000人の参加者よりはるかに少ない。この理由の1つはIUGG総会では組織される火山巡検がないということがあるかもしれないが、それよりも単純に会議の規模が理由であろう。IUGGの各アソシエーション自体の研究分野が十分に広いので、8アソシエーションの集まりは若い研究者が参加するには分野が広すぎる。彼らは、自分たちの学会では心地よく感じるが、AGUやEGUではビジネスライクに映るかもしれない。これはJpGUと個々の国内学会との関係にも似ているかもしれない。私たちは多くの分野のアソシエーションが集まって会議を開催することのメリットを確認し共有することが必要であろう。さらに、IUGGや国際学術会議(ISC)のような政府が分担金を払う団体の役割についても私たちの間で確認し直すべきである。この場合、会議への参加者数を増やすことが優先課題ではない。地球規模の気候変動、および大地震や火山噴火などの地域の地質学的危害は、リスクを軽減するために世界的に最優先課題となっている。このような状況の下で、国連は2030年までの持続可能な開発目標(SDGs)を明確にしており、政府によって活動が保証されているIUGGやISCの任務はこれらの課題解決でも拡大しているといえる。
著者
岡野 節子 堀田 千津子 Setsuko OKANO Chizuko HOTTA
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 = Journal of Suzuka Junior College (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.195-199, 2009-01-01

I made a survey of Nasubi-matsuri" or "Eggplant Festival" of Kasuga Shrine in Nishiyama area, Iga by asking the local people about the festival. The results are asfollows;1) The food and the wine offered to the gods or the "Eggplant Festival" were consisted of raw food and "Jukusen". The former includes eggplants grown "in twins", rice,the other vegetables, fruit, salt and liquor, and the latter includes eggplants cooked in miso soup, "Kyo", and "Shitogi".2) All of the ingredients of raw food and "Jukusen". were collected and cooked by `the local people who are helped by the gods. '3) Those people gathered at the Shinto shrine to eat "eggplants in miso soup". "Kyo", and "Shitogi" as a feast."
著者
次田 一代 村川 みなみ 渡辺 ひろ美 加藤 みゆき 川染 節江
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 2021年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.180, 2021 (Released:2021-09-07)

【目的】香川県の伝統的家庭料理を暮らしの背景とともに記録し、それを次世代に伝え継ぐことを目的とした。【方法】県内各地の食生活改善推進委員協力のもと、その地域に30年以上居住し、家庭の食事作りに携わった60歳以上の人を対象として、日本調理科学会作成の調査様式に従い、2013年12月〜2015年3月に聞き取り調査を行った。【結果・考察】調査から得られた香川県内の行事食は以下の通りである。①正月:あんもち雑煮、②春の初めに豊凶を占う祭礼:甘酒、押し抜きずし、ばらずし、ゆだめうどん、③ひな祭り:よもぎ餅、ひなあられ、わけぎ和え、④端午の節句:ちまきやかしわ餅、赤飯、⑤鰆の収穫時(4〜5月頃):鰆の押し抜きずし、カンカンずし、⑥半夏生:半夏のはげ団子、打ち立てうどん、⑦夏の土用:どじょう汁、⑧盆:米粉団子にあんをまぶしたもの、⑨秋祭り:ばらずし、天ぷら、酒の肴にあじの三杯、しょうゆ豆、⑩ため池の水抜き後(12〜2月頃):てっぱい、⑪小豆島にて農村歌舞伎の時(5月頃):わりご弁当。このように、さまざまな食材を用いた多彩な行事食が一年を通して食べられてきた背景には、香川県の地理・気候・風土の関与が大である。香川県は県土のおよそ半分に平野が広がり、温暖な気候であるため、米の裏作に小麦が栽培され、降水量が少ないことからため池が多く、その水ぬき作業などを共同で行ってきた。瀬戸内海では季節に応じた漁業も盛んである。行事食はこれらの農水産物や作業と関わり、貴重な米や麦の有効利用、季節ごとに収穫される大根、まんば、なんきん、いも、豆等の野菜、ため池や川の淡水魚、沿岸部での鰆、たい、ちぬを使った料理も見られた。これらの行事食を、今後も伝えていくことが重要であると考える。
著者
菅島 正栄 岡田 英俊 松渕 志帆 佐々木 重夫 中島 大誠 川島 功 浜田 節男
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.9-15, 2008-02-29 (Released:2018-03-31)
参考文献数
16

近年,接着技術の進歩により歯冠修復にレジンを応用する症例は多くなってきた.これまでの研究により歯面処理時において唾液や血液によって汚染されると,それらが接着阻害因子となり,接着強さは低下することが報告されている.実際の臨床において,止血剤は出血した部位に作用させた後,水洗,乾燥して除去する.しかし,止血剤自体が処理後の被着面に残存することによって,ボンディング材の歯質に対する接着強さに影響を及ぼすことが危惧された.そこで今回,さらにボスミン®(第一三共製薬)の歯面処理効果について確認するため,リン酸処理,希塩酸処理を行った象牙質表面を対照とし,原子間力顕微鏡(以下,AFMと略す)による象牙質の表層における構造変化の観察,そしてボスミン®の作用時間による接着強さの違いについて比較検討を行った.AFM観察した結果,実験群を無処理のものをコントロールとし,リン酸処理,希塩酸処理,およびボスミン®処理をそれぞれ比較すると,リン酸処理,希塩酸処理を行ったものは象牙質表層の凹面は少なくなり,より平坦な像が観察された.しかし,ボスミン®処理においては,15秒間処理では無処理のものと比較し,ほぼ均一な凹凸が測定面一面に観察された.1分間処理においては15秒間処理のものと比較すると微細な凹凸形が少ない像を示したが,無処理のものよりは凹凸を示す像が観察された.接着強さ試験において,対照であるリン酸処理群,希塩酸処理群は無処理群と比較し有意に低い値を示したが,一方,実験群であるボスミン®15秒間作用群,1分間作用群は無処理群と比較し有意に高い値を示した.以上のことから,ボスミン®には歯面処理効果があり,その結果接着を強めることが明らかとなった.