著者
高辻 正基 金子 忠男
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.529-539, 1977-05-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
40
被引用文献数
1
著者
梅田 靖之 石田 藤麿 辻 正範 古川 和博 佐野 貴則 当麻 直樹 阪井田 博司 霜坂 辰一 鈴木 秀謙
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.69-77, 2015 (Released:2015-05-31)
参考文献数
21
被引用文献数
7 10

【目的】瘤内コイル塞栓術を仮想した多孔質媒体モデルを用いた数値流体力学(computational fluid dynamics: CFD)解析をおこない,術後閉塞状態の予測に有用な血行力学的パラメータを開発する.【方法】コイル塞栓術を施行した未破裂脳動脈瘤20 例を対象とした.瘤内残存血流体積(residual flow volume,RFV)という血行力学的パラメータを考案し,術後閉塞状態の予測に有用か後方視的に検討した.【結果】術後6~12 カ月の脳血管撮影で完全閉塞は11 例,不完全閉塞は9 例であった.仮想コイル塞栓術後CFD 解析では,RFV は不完全閉塞群で有意に大きかった.RFV はreceiver operating characteristic(ROC)解析において,コイル充填率よりもROC 曲線下面積が大きく,RFV の閾値血流速度を1.0 cm/sec 以上とする設定が最も診断精度が高かった.【結語】多孔質媒体モデルを用いたCFD 解析により,術前算出可能なRFV が術後塞栓状態を予測する有用な血行力学的パラメータであることが明らかとなり,治療戦略への応用が期待できる.
著者
高辻 正基 釜谷 慎太郎 榎本 岳夫
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.119-121, 1996-06-01 (Released:2011-03-02)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

The effect of photoperiodicity on the growth of lettuce was experimentally examined for lettuce using the red and blue light-emitting diodes (LED) by changing day and night photoperiods. The result showed that the growth in the case of photoperiod of 4 hours was the largest compared with 12- and 6-hour cases for both fresh and dry weights by more than 60% at the largest. The result may be understood as the photosynthetic promotion effect by the rapid removal of assimilates due to the translocation during the night period.
著者
高辻 正基
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.909-913, 1999-08-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
8
被引用文献数
1

異常気象,土地浸食などの環境問題や人口増大の影響で, 21世紀前半以降の人類の食糧問題が懸念されている.従来の土地利用型農業だけでは,特に日本の食糧を支えきれない可能性がある.そこで,植物工場のような超集約的食糧生産技術の実用化が期待される.応用物理的技術の応用として,発光ダイオードやレーザーダイオードを植物栽培用の光源として利用する可能性について論じる.
著者
大辻 正晴
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.21-26, 1994-12-25 (Released:2010-01-20)
参考文献数
9

1913年, ウィトゲンシュタインは, 師ラッセルの所謂「判断の多項関係理論 (multiple relation theory of judgement)」に対して, ある批判を行った。ラッセルはこの批判によって絶大な打撃を受け, 認識論における主著たらしむべく執筆中であった『知識の理論』(R4)を, 中途で放棄するに至ったのである。私は本稿で, 従来明瞭と言い難かったこの批判の眼目について, 一つの新しい解釈を提出したい。そしてラッセルの失敗の原因を考察し, 件の批判において示されている, 思考法のある転換を明確にしたい。
著者
地野 充時 辻 正徳 隅越 誠 小林 亨 山本 昇伯 寺澤 捷年
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.152-156, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
9

中建中湯は便秘に使用されることが多いと報告されている方剤である。今回,下痢,軟便に有効であった症例を経験した。有効5症例のうち,便秘を呈さなかった症例は4例であった。中建中湯は下痢・軟便症例にも有効であり,便秘に拘る必要はない。有効例においては,(1)腹鳴・腹満,(2)腹直筋攣急,(3)冷え,が多く認められ,これらの臨床症状が本方を処方する時の目標になりうると考えられた。
著者
鶴岡 久 高辻 正基
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.591-594, 1985-11-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
12
著者
小野 高明 上田 三都子 辻 正康 川本 千代実 山根 伸久
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.148-153, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
13
被引用文献数
1

福山市内を流通する乳のアフラトキシンM1 (AFM1)汚染と時期および地域による関連性を知るため,2018年6月~2019年1月にかけて夏期および冬期の各1回調査を行った.また,AFM1汚染の知見が少ない乳飲料について,福山市内を流通する同時期の乳飲料のAFM1汚染度を乳と比較した.結果はすべての乳でAFM1の基準値(0.5 μg/kg)未満となった.時期別の比較では夏期の牛乳1検体がEUの基準値(加熱処理乳:0.050 μg/kg)を超える濃度(0.07 μg/kg)を示したが,AFM1汚染度に有意差はなかった(p>0.05).地域別の比較では,乳のAFM1汚染度について冬期は中国地方のほうがその他地方より有意に高く,夏期は有意に低かった.乳のAFM1汚染は,時期または地域による直接的な関連性があるわけではなく,供与する飼料の種類,量,管理方法による影響を受けると考えられた.乳および乳飲料の比較では,乳飲料のAFM1汚染度のほうが有意に低かった(p<0.01).夏期の乳飲料1検体から最も高濃度(0.08 μg/kg)のAFM1を検出した.乳飲料のAFM1汚染は,原材料の汚染の程度,それらの配合割合および加工による影響を受けると考えられ,製品の無脂乳固形分の増加がAFM1汚染の増加要因となると推定された.
著者
座本 綾 辻 正義 川渕 貴子 魏 強 浅川 満彦 石原 智明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.919-926, 2004-08-25
参考文献数
29
被引用文献数
4 29

日本にはこれまでに2つの新型のBabesia microti様原虫(穂別,神戸型)が見つかっていたが,北米およびユーラシア大陸の温帯地域に広く分布する北米型の原虫についての報告はなかった.本研究では北海道および東北地方を調査し北米型の探索を行った.調べた野生小型哺乳動物の総数は10種197匹で,このうち,アカネズミ,エゾヤチネズミ,ミカドネズミ,ハタネズミ,オオアシトガリネズミ,エゾトガリネズミから,血液塗沫検査およびBabesia属原虫の小サブユニットrRNA(rDNA)とβ-tubulinの両遺伝子を標的としたPCRの陽性例が見つかった.陽性個体の血液を実験動物へ接種することにより得られた23株(アカネズミ16,エゾヤチネズミ4,ミカドネズミ,ハタネズミ,オオアシトガリネズミ各1)をrDNAとβ-tubulin遺伝子の塩基配列に基づいて型別したところ,20株の穂別型に加え,3株の北米型が見つかった.しかし,日本で分離された北米型原虫のβ-tubulin遺伝子は米国分離株のそれと同一ではなく,ウエスタンブロットでの抗原性も明らかに異なっていた.以上の結果から,北米型のB. microtiはわが国にも存在するが,遺伝子性状や抗原性は米国のものとは異なること,また,野生齧歯類だけではなく食虫目の動物も,わが国のヒトバベシア症病原体のレゼルボアとなる可能性が示唆された.
著者
辻 正博
出版者
Japan Legal History Association
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.55, pp.1-49,en3, 2006-03-30 (Released:2011-04-13)

本稿は、魏晉南北朝時代の聽訟と録囚について、擔い手と場所を手がかりにその歴史的意義を考察したものである。皇帝による聽訟は、魏の明帝が新たな王朝の權威を確立すべく、洛陽の聽訟觀で行なったものを嚆矢とする。兩晉時代になると聽訟觀では專ら録囚が行なわれたが、依然として皇帝大權を象徴する重要な建物であることに變わりはなかった。南朝では、華林園で皇帝が聽訟を行なうことが劉宋初期から定例化していた。頻繁に聽訟を行なった皇帝には、いずれも帝權の強化を指向した點で共通していた。劉宋末から南齊にかけて、皇帝による聽訟の場は中堂・閲武堂に移ったが、これも君權の確立・強化を目指した結果であった。梁の武帝は漢代的な司法のあり方の復活を企てる傍ら、録囚を制度化し、法官や近臣に委ねようと試みた。一方、北魏では當初、漢人官僚が聽訟の實務一切を委ねられたが、洛陽遷都後は皇帝自らが冤訟を受理・裁決するようになった。南朝と對峙する中で、大權を握る皇帝の姿を誇示する必要が生まれたのであろう。聽訟のあり方は、北周から隋にかけて大きく變貌した。皇帝は宮城で聽政に勤め、聽訟もそこで行なわれたのである。北朝の録囚は、災異説により旱魃對策として行なわれた。この背景には漢化政策の進行がある。北周以後、録囚と旱魃の關連は希薄になり、隋では録囚が定例化された。皇帝による録囚は、大理寺からの報告に應じて聽政の場でなされた。
著者
黒田 怜佑 松田 憲 楠見 孝 辻 正二
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.173-182, 2016 (Released:2016-02-26)
参考文献数
9

Rapid urbanization and information technology has reduced human connection and a sense of regional community among local populations around the world. This may have led to a decrease in people's sense of belonging and feelings of fellowship toward their neighbors and towns. We hypothesized that one's sense of belonging and feelings of fellowship toward their town will increase after hearing the sounds of bells. Participants were asked to observe virtual scenes in which they heard the bell signaling every hour. We assessed how listening to the bell influenced participants' feelings of community membership and whether viewing particular scenes and the sound increased these feelings and participants' sense of belonging. Results showed that for scenes involving an overhead view of the bell, e.g., scenes that included facilities such as temples or churches, participants reported an increased immersive experience. as a result of the shared sense of time with their neighbors.
著者
太田 有三 辻 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.103, pp.33-38, 2008-06-20

本文では区分的線形リヤプノフ関数の一般化を提案する.従来の区分的線形リヤプノフ関数は,対象とする領域を細分化する超平面を用いて特徴付けられ,安定性のための条件は,超平面に対する重みを変数とする線形計画問題として記述される.この線形計画問題における制約式の数を減らすために分割の仕方を変え,区分的線形リヤプノフ関数の和として特徴付けられる新しいクラスの区分的線形リヤプノフ関数を提案する.