著者
井戸川 貴志 出口 博之 辻 幹男 繁沢 宏 高木 信雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.321-328, 2006-05-01
被引用文献数
17

単純なストリップ導体を二次元周期配列して構成されるオフセット給電のマイクロストリップリフレクトアレーにおいて,広帯域な特性の実現を目指して,長さの異なる線状素子を一方向に密に配列して構成し,その簡易設計法について述べている.本法の妥当性は,モーメント法をもとにした数値解析,及び試作した単層構造のマイクロストリップリフレクトアレーのX帯での放射パターンの測定評価によって検証している.
著者
細川 徹 坪野 吉孝 辻 一郎 前沢 政次 中村 隆一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.399-408, 1994-06-18
被引用文献数
28

65歳以上の地域高齢者2,591名を対象に,在宅生活における機能的状態を評価する指標として拡大ADL尺度を構成した.この尺度はバーセル・インデックス10項目を自立・介助の2値変数に変換したものと,老研式活動能力指標の手段的自立因子5項目を分離したものとを合成した2次的指標で,GuttmanおよびMenzelの基準を満たす1次元階層性尺度である.Mokkenの項目別尺度化係数により尿便禁制などを除外した12項目版は高い内的整合性を示した(KR-20信頼性係数0.9).この尺度の得点は加齢に伴い有意に減少し,性差はなく,バーセル・インデックスや老研式活動能力指標に比べて高齢者の健康状態(主観的健康状態と通院治療の有無)の差異を敏感に反映するものであった.
著者
小塚 晃透 辻内 亨 三留 秀人 福田 敏男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.1654-1659, 1997-10-25
参考文献数
18
被引用文献数
13

超音波の放射圧によるカを利用して, 微粒子を非接触でマニピュレートする手法について, 実験的に検討を行った. 四面形振動子とその焦点位置に設置した反射板間で水中に定在波音場を生成し, 懸濁したアルミナ粒子を投入したところ, 振動子中心軸上に粒子を捕そくすることが可能となった. 更に, 周波数を変化させることで中心軸上を1次元的に移動し, そのときの周波数増分を選択することにより, 整列した粒子群を分離できた.捕そくした粒子は, サブミクロンの分解能で数ミリメートルの距離を移動させることが可能である.
著者
大島 裕子 足立 渡 辻内 伸好 小泉 孝之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.796, pp.3947-3958, 2012 (Released:2012-12-25)
参考文献数
17

In this paper, local polynominal regression is proposed as a metamodel for the optimal design. Local polynominal regression is often used for smoothing. Smoothing and approximation are applied for the different purpose, however these two methods are based on the similar theory. Therefore local polynominal regression is forecasted to be able to approximate functions. So the theory of local polynominal regression is extended to multivariate predictors for optimal design, and its effectiveness for approximation is verified. Next, more suitable optimization method that uses characteristics of local polynominal regression is suggested. Additionally, the comparison of local polynominal regression and other metamodels shows its features. As a result of the consideration, next four points are clarified. (1)LOESS that uses local quadratic regression and tricube weight function is most suitable for the approximation. (2)The metamodels based on local polynominal regression are able to use for the structural optimization and its characteristics are available for the optimization based on the gradient. (3)The accuracy of local polynominal regression is better than Kriging and RBF interpolation when the sample size is small. However, the property is reversed when the sample size is large. (4)The accuracy of local polynominal regression is better than Kriging and RBF interpolation when the response has noises. The fact shows local polynominal regression is suitable for the metamodel of montecarlo simulations and experiments.
著者
小林功介 辻本拓也 安本匡佑 羽田久一 太田高志
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.207-209, 2013-03-06

2012年10月の就職内定率が6割を切り、就職難と叫ばれて久しい。多くの就職活動生(以下就活生)は、いくつもの企業の選考を受けてもなお内定を獲得することができず、その代わりに数多の「不採用通知メール(通称 お祈りメール)」を受け取っている。 本研究では、お祈りメールが就活生に与える虚しさに着目し、これを題材にしたインタラクティブコンテンツを開発することで、就職難という昨今の世相の皮肉的な表現を試みている。神社の参拝を模したお祈りのジェスチャーに反応して、映像と音楽に併せて加工したお祈りメールの文面を提示する作品である。 なお、このコンテンツは今年10月30日から1週間に渡って開催された東京デザイナーズウィーク2012に出展され、閲覧者の好意的な反応を多数得た。
著者
作道 信介 北村 光二 太田 至 曽我 亨 羽渕 一代 辻本 昌弘
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

カクマ難民キャンプ設置の住民側の影響は以下のとおり。1)カクマ周辺住民の治療環境の多元化:キャンプの病院・診療所への依存が高まり医学用語の定着がみられる。同時に流入する人びとを患者とする外来の治療者-マッサージ師、薬売り、音楽治療者、移動治療者-が流入してきた。近年、医療と民間治療の棲み分けが明確化してきている。2)「糞肛門」の出現:干ばつ以来の食生活の変化はトゥルカナの主食をミルクからトウモロコシへ変わった。それにあわせて、身体の不調を干ばつによる食生活の変化に帰する新しい病気、「糞肛門」があらわれた。この病気を治療するマッサージ師の多くが干ばつなどによって追われてきた人びとであることがみいだされた。3)トゥルカナと難民との交流:(1)贈り物の交換による友情、(2)婚姻関係があった。トゥルカナは対人関係において、他者をそこにいて代替不能な"あなた"の位置に置こうとする。それが難民との関係形成に重要な働きをしていた。4)携帯電話の普及:それによると、携帯は牧畜民の既存の人間関係を固定化、強化する反面、対面場面での関係形成の柔軟性を損なう可能性があることが示唆された。牧畜民への携帯普及はまだまだであるが、近代化における牧畜民的自己の変容というテーマが浮上した。
著者
辻村 晃
雑誌
自律神経 = The Autonomic nervous system (ISSN:02889250)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.90-92, 2010-04-15
参考文献数
3
著者
谷口 一雄 三辻 利一 中井 泉 吉村 作治 宇高 忠 中村 浩
出版者
大阪電気通信大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究は文化財資料や考古学資料等を持ち出すことなく"その場分析"を行いつつ、かつ非破壊な分析を要求する資料に対して資料の化学構造、化学種の情報を与え、かつ定量分析を可能とする文化財分析用可搬型X線分析装置を試作し、あわせてこの試作装置による文化財・考古学分野への適用評価を行うことである。このため、文化財・考古学分野でX線を用いた分析手法でどのような情報の抽出が求められているか、いかなる条件の下で測定しなければならないか等を含めて測定要素の検討を研究分担者の専門分野ごとに行い、2001年3月末までに試作装置を完成させた。この間、研究分担者、吉村、三辻、及び中村らはそれぞれ個別に適用評価に係わる予備調査を行った。特に吉村はエジプト古王国・新王国時代の埋蔵副葬品・貴金属類への適用を、中村は日本国内における銅鐸等金属類への適用を、また三辻は古代・中世土器への適用評価に向けての予備実験・調査を行った。平成13年度は岩石分析の問題抽出の為の岩石フィールド分析の実習を兼ねた研究会を実施し、この成果をもとにエジプトでの出土遺物のレリーフとステラのその場分析を実施した。本研究で開発を行った考古学分析用可搬型X線分析装置による考古学分野への適用評価研究として、平成14年度はエジプトでのフィールド測定を行った。ポータブル蛍光X線分析装置1号機の改良を行い、よりその場分析に適した装置を開発した。本装置は、モノクロメータにより単色化したX線と白色X線の二つの励起源が選択でき、また1号機に比べて、分光ヘッド部の大幅な軽量化及び先端形状を細く円錐上に改良することで、湾曲した面など様々な形状を持つ考古資料の分析に対応できる特徴を持っている。本装置とともに、高いS/N比が実現した新開発のポータブル粉末X線回折装置をエジプトのアブ・シール南丘陵遺跡の発掘品収蔵庫に設置し、その場分析を行った。両装置を用いて遺跡から出土した彩色プラスター、彩文土器の顔料等を分析し、エジプシャンブルー、アマルナブルー、赤鉄鉱、軟マンガン鉱などが青、赤及び黒色の顔料として同定できた。
著者
辻 彰 寺崎 哲也
出版者
金沢大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

本研究は、「種々の栄養物質およびその構造類似薬物の小腸、腎臓、肝臓、脳組織における細胞膜輸送機構」を解明し、「担体輸送系の基質認識特性」を検討することによって「組織選択的ドラッグデリバリ-システムの確立」を目指すことを目的とした。小腸上皮細胞膜輸送にはラット、ウサギ刷子縁膜小胞を、腎尿細管上皮細胞膜輸送にはラット側底膜小胞および刷子縁膜小胞の他にラット腎、肝組織抽出法を、血液脳関門輸送には、ウシ単離脳毛細血管、脳毛細血管内皮培養細胞および脳組織抽出法を、それぞれの目的に応じて用い、以下に示すように薬物の担体介在輸送を明らかにした。1)リン酸系薬物:リン酸構造を有するfosfomycinは、既に報告したfoscarnetと同様に、細胞内に向けられたNa^+勾配を駆動力として小腸刷子縁膜リン酸輸送系を介して二次性能動輸送される。2)モノカルボン酸系薬物:本系薬物の消化管吸収や脳移行は従来よりpHー分配仮説に従って単純拡散で進行すると解釈されてきた。これに対して本研究では、酢酸が小腸刷子縁膜をH^+との共輸送系あるいはHCO_3ーとの交換輸送系を介して二次性能動輸送される。いずれの輸送においても酢酸の取り込みはpH依存的であり、管腔側酸性環境で促進される。血液脳関門においても酢酸はH_+と共輸送系を介してpH依存的に脳内に取り込まれる。これらのモノカルボン酸輸送系はnicotinic acid,salicylic acid,valproic acidなどのモノカルボン酸構造を有する薬物のみを立体選択的に認識し、輸送する。3)塩基性薬物:thiamine,scopolamine,eperizoneなどの塩基性薬物は脳毛細血管内皮細胞コリン輸送系を介して脳内に取り込まれる。βーラクタム系抗生物質:腎臓と肝臓の血液側細胞膜および肝胆管腔側膜をprobenecidと共通の有機アニオン輸送系を介して取り込まれる。以上の知見は、生体膜輸送系の構造認識輸送特性を利用することによって、薬物を特定の組織にタ-ゲッティングし、または逆に移行性を回避させるなど、創薬に貢献するものと期待される。
著者
堀 智彰 益子 博貴 村尾 真由子 大曽根 美奈 渡辺 雅子 辻 慶太 松村 敦 宇陀 則彦
雑誌
第 21回情報知識学会年次大会予稿
巻号頁・発行日
2013-05

情報知識学会 第 21 回(2013年度)年次大会 2013年5月25-26日 お茶の水女子大学
著者
辻本 弘明
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p18-35, 1986-12

荘園制における「職」と「知行」の在り方は、中世の土地領有にかかわる法律関係を示す重要な指標であるといわれる。中田薫博士は比較法史の方法によって、「知行」をGewereに相当するものとした。これは事実関係としての占有を、法律関係として認定したものと解されているのである。そして、「職」は荘園制の構造の下では、荘園付属的下級領主特権とみられるものであり、その職の対象である土地の商品化に伴い、私的移譲が頻行する事態になると、かゝる土地を知行している制度上の標識であった「職」は法史の上では、不動産物権と理解されるようになった。さらに、知行の効力の面からみても、その発展過程をたどると、これは占有としての事実関係が法律関係即ち、知行となったから、当然のこととして、権利の推定性を受けることになり、また、知行不可侵の原則的効力の発生乃至強化をもたらす。かかる関係から、「職」も単なる標識であったものが、知行制度の発展の過程の中で独立した権利=不動産物権となったのである。かくて知行の対象である土地の自由移譲の盛行は知行制度の発展を斎らし、ひいては、在地領主の自立を促がし、同時に、それは土地の封土化を斎たらす結果となる。武家法における「年紀制」(時効)は、知行の内容が荘園領主との間で、競合するに及んで、在地領主権の権原(由緒)として成立してきたものである。しかし、鎌倉期の「当知行」は、年紀制を媒介としてしか本権に準ずる権原(由緒)として承認されてこなかったという点は見逃せない。しかし、「年紀制」は、「当知行が在地領主制の中に生成してきた慣行の中で成立させて来た在地領主権の存在を合法化する法慣行的規範として認知された法意識である。」という意味において領主制の歴史の中で、一つの劃期を形成するものであった。かくて、知行が自由移譲性(相伝性) を帯びてくるにつれて、「職」との関わりの中で、改変されてゆく面と、知行の事実関係的性質が法律関係化して、知行保護の発展史の究極である「当知行」の法制化してゆく動向との二つは、知行制研究の中では重要な検討事項であるのは多言を要しない。以下先学諸氏の研究を再吟味し、これらの諸点に考察を加えたい。
著者
大辻弘貴 建部修見
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.29, pp.1-6, 2012-12-06

大容量のデータ処理にあたって,高性能な共有ファイルシステムが求められている.共有ファイルシステムにおいては,アプリケーションはネットワークを介してデータアクセスを行うが,この部分がボトルネックになると十分にシステムの性能を発揮することが出来ない.従って,高性能なネットワークを効率よく使用する必要がある.そこで,ここでは, Infiniband に備わる RDMA (Remote Direct Memory Access) を用い,低オーバヘッドのファイルアクセスを行う.また,大容量データの保管にあたり,ストレージ領域を節約するための冗長記録についても評価を行った.さらに,冗長記録されたデータをストレージノードの負荷分散に用いる方法についても提案し,それを評価した.
著者
若原 俊彦 松本 充司 大和 哲二 小原 英行 清水 隆雄 中谷 信樹 薗 郁雄 中辻 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.26, pp.19-24, 2001-04-19
被引用文献数
3

本論文は,60GHz帯のミリ波無線伝送システムを用いて、キャンパスネットワークを構成し、その伝送特性を測定した結果を報告するものである。この周波数帯は、昨年の8月に郵政省から省令改正により日本では初めて無免許で使用を認可されたものであり、その伝達特性は十分明らかにされていなかった。本キャンパスネットワークでは、新宿地区にある早稲田大学、学習院女子大学。工学院大学などの主要なビル間を100Mbps高速無線伝送方式で接続し、各ビル内のサブネットワークをIP接続し、遠隔講義や遠隔ゼミなどに使用するものである。60GHz帯は酸素吸収による距離減衰が大きいので、距離の変化によるレベル変動、雨などの特性に基づく特性、アンテナを屋内設量する場合の窓ガラスによる減衰特性および誤り特性を測定し、ほぼ満足すべき特性が得られた.