- 著者
 
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             大岡 由佳
             
             辻丸 秀策
             
             菊池 哲子
             
             大川 絹代
             
             大西 良
             
             鋤田 みすず
             
             岩永 直美
             
             福山 裕夫
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 久留米大学
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 久留米大学文学部紀要. 社会福祉学科編 (ISSN:13455842)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.5, pp.47-56, 2005-03 
 
          
          
          
        
        
        
        ホームレス問題とは,大都市だけの問題ではなく今や地方都市においても多くのホームレスを抱える事態に陥っている.本稿ではまず,ある地方都市においてDV(ドメスティック・バイオレンス)の行き着く先として路上等生活となった高齢女性に対する,ソーシャルワークの経過を報告する.支援開始に当たって,相談者は,現実に対する絶望から死にたいという思いが出現するが,地域における安心できる住まいの確保,福祉制度を駆使して経済面の保証など,生活環境の整備をしていく中で,心身共に落ち着きを取り戻し安定していったと考えられるケースである.考察では,ホームレスを取り巻く問題(住居問題・健康上の問題・自尊心の問題・関係性の問題・ソーシャルワーカー不在の問題・社会の認識と施策上の問題)を指摘し,ホームレス支援の方向性を模索する.また,ホームレス支援において,国の施策上比重の低い位置にある福祉的アプローチとしてのソーシャルワークの意義と重要性を提起する.