著者
酒井 健
雑誌
科学研究費助成事業 研究成果報告書
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2017-06-09

研究成果の概要 (和文) : フランス現代思想のパイオニアであるジョルジュ・バタイユのエロティシズム論を出発点にして、のちの世代の現代思想の担い手たちが展開した性の思想を検証した。三年間にわたる本研究は初年度にバタイユのエロティシズム論の解明に向かい、次年度にブランショなどのポスト・バタイユ世代の性の思想の解明に向かった。最後の三年度においては今現在活躍を続けているナンシー、キニャールといった思想家の発言に視野を広げながら、先行2世代の性の思想と合わせて、現代に有効な新たな人間論を構築した。成果は国内外の学会発表、国内外の学術誌における論文発表、さらに著作の刊行などを通して積極的におこなった。
著者
酒井 健
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.31-49, 2019-03-18

Cet article a pour but de montrer les traits distinctifs de la philosophie platonicienne, vue par les penseurs français contemporains dont Georges Bataille et Jacques Derrida. En effet, on peut considérer Bataille comme représentant typique de la première génération de la pensée post-moderne française. Cette génération s’éveillait à la pensée philosophique au lendemain de la première guerre mondiale et, par suite de ce désastre inouï tout à fait européen, mettait en question les fondements de la civilisation occidentale moderne. Tandis que Derrida, comptant parmi la seconde génération, a recours surtout aux textes de Bataille pour s’acquérir sa critique radicale du modernisme aux dépens des dogmatismes idéologiques : ceux-ci dominaient la scène philosophique après la deuxième guerre mondiale.Ainsi, Bataille et Derrida, chacun à sa manière, mettaient en cause «un Platon français». Il s’agit d’un Platon rationaliste et idéaliste que les philosophes académiques depuis le 19ème siècle ont formé comme prédécesseur de Descartes. Alors, dans cette mise en cause du «Platon français», on peut faire grand cas d’un rôle que Léon Chestov a joué dans le milieu des intellectuels français. En effet, ce philosophe russe immigré cherchait, au courant des années 1920 et 30, à les éveiller à l’autre de la raison comme à un Platon profond qui fait face à ce qui est foncièrement énigmatique. À partir de cet enseignement de Chestov, le jeune Bataille a repris un sujet important de ce philosophe grec : «fixer le soleil». Quant à Derrida, il est question de ressaisir la notion platonicienne de «Khôra» pour démontrer la «déconstruction» du platonisme, faite par Platon lui-même.En fin de compte, cet article vise à mettre en lumière l’ambition de la pensée française contemporaine à l’égard de Platon. Il s’agit de le donner pour un Janus errant qui envisage à la fois le système rationnel de sa philosophie et le dehors irrationnel de celle-ci. Tout cela se résume par cette parole de Bataille : «Il (Platon) tente d’établir autant qu’il peut un édifice rationnel, et qu’il y a pourtant quelque chose au-delà...»
著者
酒井 健児
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0607, 2008

【目的】今日までに投球動作分析に関する報告は数多くあるが,それらは,高価な動作解析機器を使用したもの,実際の投球動作の一場面を抜き取った分節的な評価・分析しているものが少なくない.そこで今回,投球動作という連続した運動を,寝返りという一連の動作で容易に評価できる『投球寝返りテスト』を考案した.このテストを当院に来院した投球障害症例に応用し,動作特性と実際の投球フォームの関連性について検討したので報告する.<BR>【方法】対象は,投球障害症例2名(症例1:10歳・右野球肘,症例2:10歳・右投球障害肩)である.投球寝返りテストの方法は,背臥位で,グローブ腕は肩外転90 °,肘屈曲90°,前腕回外90°とし,投球腕は手掌を耳に向けた"いわゆるゼロポジション"で,両股関節外転位を開始肢位とした.そして,検者は口答で「足から上に順番に捻っていき,最終的に右肘を左手のひらにつけて下さい(右投げの場合)」と指示した.主な観察ポイントは,足部から体幹にかけての上行性の回旋可動性とタイミング,上部体幹の伸展を伴った回旋可動性,投球側肩甲骨の内転機能,投球腕の肩甲骨面保持能力である.また,実際の投球フォームをビデオカメラで撮影した.<BR>【結果】症例1:投球寝返りテストでは,右股関節内旋・体幹左回旋が少ないため,右下肢からの波及運動が体幹につながらず,右肩甲帯の過剰な前方突出により右上腕が肩甲骨面から逸脱していた.投球フォームでも,early cockingからacceleration phaseにかけて右股関節の可動性が低下し,右肩甲帯の過剰な代償運動が観察できた.症例2:投球寝返りテストでは,足部から骨盤にかけて波及運動がみられるが,上部体幹の伸展を伴った回旋運動が少なかった.投球フォームでも,late cockingからfollow-throughにかけて上部体幹の回旋運動が少なく,ボールリリースで投球側肩内旋の増大が観察できた.<BR>【考察】投球動作における投球腕の使い方として,後方に引いてから前方に出すのではなく,重心移動によって残された投球腕が,重心移動の完了と共にその間で伸ばされたバネを戻すように前方に出て来る.したがって投球腕は,体幹から波及運動として,「動かされる」という要素が大きいと考える.症例1は,下肢から体幹への波及運動がなく,体幹回旋を右肩甲帯による過大な代償動作を利用して補っている.そのためボールリリースでの肘下がり,右上腕の肩甲骨面保持困難を助長し,肘外反ストレスを増大させることが考えられる.症例2は,上部体幹の回旋運動が少ない.そのため,ボールリリースがいわゆる内旋投げになり,肩内旋ストレスを増大させていることが考えられる.<BR>【まとめ】投球寝返りテストを考案し,投球障害症例の動作特性と実際の投球フォームの関連性について検討した.投球寝返りテストは,主に投球動作における回旋運動を評価する一助になることが示唆された.
著者
酒井 健夫 伊藤 琢也 鈴木 由紀
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

南米では吸血コウモリが狂犬病ウイルス(RABV)を家畜やヒトに伝播している。しかし、分子進化学的な解析から、吸血コウモリは、食虫コウモリであるTadarida brasiliensisからRABVが伝播され、その後、南米に生息する吸血コウモリの集団間で感染が拡大した可能性が示唆されている。本研究は吸血コウモリ由来RABVの詳細な疫学に用いるRABVゲノムの全長塩基配列の決定を、次世代シーケンサー(NGS)を用いて進めている。しかし、NGSによる解析の過程で全長の塩基配列を決定することができない検体も存在したため、サンガー法によりシークエンスを行い、今年度は新たに4検体の全長配列を決定した。さらに、吸血コウモリ由来RABVと遺伝的に近縁な食果コウモリ由来RABVゲノムの全長配列の決定も行った。また、これまで9組のプライマーペアを用いたマルチプレックスPCRのアンプリコンシークエンスを行っていたが、より簡易に塩基配列を決定する為にプレイマーペアの再検討を行い、4組のプライマーペアを用いたアンプリコンシークエンスに切り替えて、ブラジルの広範囲の地域で採取された吸血コウモリ由来RABVのライブラリ調整を進めた。さらに、吸血コウモリおよびTadarida brasiliensisから分離されたRABVのN遺伝子領域を用いて分子系統樹解析を行った。その結果、Tadarida brasiliensisは北米から南米にかけて広範に分布しているが、吸血コウモリは、北米と中南米に分布する2つのT. brasiliensisの集団からRABVが伝播され、その後、RABVは中米から南米にかけて南下しながら吸血コウモリに拡散し、その過程で食果コウモリ(Artibeus属)にもRABVが伝播したことが明らかになった。
著者
佐藤 豪 伊藤 琢也 庄司 洋子 三浦 康男 見上 彪 伊藤 美佳子 倉根 一郎 SAMARA Samir I. CARVALHO Adolorata A. B. NOCITI Darci P. ITO Fumio H. 酒井 健夫
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.7, pp.747-753, s-ix-s-x, 2004-07-25
被引用文献数
2 37

ブラジルで採取された狂犬病ウイルス株14検体を用いて,病原性および抗原性状に関連するG蛋白遺伝子およびG-L間領域(シュートジーン)について遺伝子および系統学的解析を行った.分離株は,ヌクレオ(N)蛋白の解析によって犬型狂犬病ウイルス(DRRV)または吸血コウモリ型狂犬病ウイルス(VRRV)の2系統に分類された.これらのG蛋白コード領域とジュードジーンの塩基相同性およびアミノ酸(AA)相同性は総じてエクトドメインのものよりも低かった.両領域において,VRRVの塩基およびAA相同性はDRRVに比べて低かった.また,DRRVとVRRVの推定AA配列においては,3箇所の抗原認識部位およびエピトープ(サイトIla,サイトWB+およびサイトIII)に相違があり,両系統が抗原性状により区別できることが示唆された.シュードジーンおよびG蛋白コード領域の系統樹とエクトドメインの系統樹を比較すると,翼手類および肉食類由来株グループの分岐は異なっていた.一方,DRRVまたはVRRVのグループ内において分岐は明らかに類似していた.また,VRRV分離株はブラジルのDRRVよりも近隣中南米諸国の翼手類分離株により近縁であった.これらの結果は,N遺伝子と同様,G遺伝子およびG-L間領域の解析においても,ブラジルの狂犬病分離株がDRRVまたはVRRVに分類できることを示した.
著者
酒井 健一 西山 広徳 小椋 孝介 黒木 悠平 遠藤 健司 土屋 好司 酒井 秀樹 阿部 正彦
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.317-320, 2012-08-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

モノメリック型(一鎖一親水基型)界面活性剤およびジェミニ型(二鎖二親水基型)界面活性剤の水中における分子集合体形成に及ぼす重合性基の影響を検討した。その結果,非重合性のモノメリック型(UTAB),重合性のモノメリック型(PC11)および非重合性のジェミニ型(11-6-11)の相状態は,低濃度側からミセル溶液(Wm)相-二相共存領域(II)-ヘキサゴナル液晶(H1)相-ラメラゲル(Lβ)相と変化した。一方,重合性のジェミニ型(PC11-6-11)の相状態は,H1相とLβ相との間にラメラ液晶(Lα)相が出現し,低濃度側からWm-II-H1-Lα-Lβ相となった。モノメリック型とジェミニ型界面活性剤のどちらの場合も,それらの疎水基末端に重合性基が存在することによりH1相の形成濃度が上昇した。また,ジェミニ型構造を有する界面活性剤は,モノメリック型の界面活性剤の場合よりもH1相を形成する濃度(物質量で規格化)が低くなった。
著者
酒井 健太朗
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.70, pp.205-219, 2019

<p>Aristotle's <i>APo</i>. claims that scientific knowledge requires a cause serving as the middle term in the demonstration. <i>APo</i>. II 11 considers how the well-known "four causes" should be understood in the theory of demonstration. What is key is the relation of the final cause to the other three causes. This paper discusses how the theory of demonstration handles these causes by considering their status and interrelation. </p> <p>Aristotle examines the four causes from the perspective of the major and minor terms in a demonstration. The grounding cause states the essence of the minor term, and the essential and efficient causes state the essence of the major term. However, there are difficulties in considering the final cause. For, in the example of being healthy, illustrating the final cause involves two demonstrations. In the first demonstration, the middle term (food not staying on the surface) explains the essence of the major term (being healthy). In the second demonstration, however, the middle term (being healthy) does not explain the essence of the major term (food not staying on the surface) or the minor term (walking after dinner). In order to answer this problem, we have to mention two points: First, the final cause appears last in generation but arises first as the initial point of the explanation; secondly, the final cause explains the processes to the end as for the end. By considering these facts, I show that the second demonstration explains the major term and the minor term by the middle term from the viewpoint of temporal order that the first demonstration establishes. </p> <p>This paper argues that <i>APo</i>. II 11 divides the four causes into the final cause and the other three causes and claims that the second demonstration includes "hypothetical necessity". Consequently, this paper shows that Aristotle aims to exclude chance from a demonstration having the final cause as the middle term by introducing hypothetical necessity. </p>
著者
酒井 健夫 早川 徹 長尾 壮七 小倉 喜八郎 三浦 道三郎 矢部 光広 児玉 幸夫 渡辺 文男
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.576-580, 1985-09-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
46
被引用文献数
2 2

搾乳牛13頭を4群に分けて, 50%ブドウ糖注射液500mlを通常注射および点滴注射し, あるいは25%キシリトール注射液1,000mlを同様に注射して, 負荷後の内分泌応答について観察した.ブドウ糖の通常注射群は, 負荷直後に血糖は直前値の6.9倍に (T1/2=30分, k=2.2%/分), インスリンは5.6倍に増加し, いずれも120分後に回復した. 点滴注射群は, 負荷直後に血糖は直前値の2.0倍に, インスリンは4.4倍に増加し, いずれも45分後に回復した. 負荷後のグルカゴンは, 通常負荷, 点滴負荷ともに大きく変動しなかった.キシリトールの通常注射群は, 負荷直後に血中キシリトール濃度は最高値228mg/100ml (T1/2=11分, k=6.35%/分) に達し, 120分後に検出限界以下となった. 血糖は120分後に直前値の2.1倍, インスリンは15分後に16.8倍, グルカゴンは45分後に3.6倍にそれぞれ増加した. 点滴注射負荷群では, 血中キシリトールは負荷直後軽度の増加, 血糖も直前値の1.3倍にやや増加したが, グルカゴンは変動が小さく, インスリンも2.3倍の増加を示したにすぎなかった.
著者
李 進海 朝戸 佳世 酒井 健史 井上 明日圭 田崎 知江美 志賀 俊彦 樋野 尚一 矢野 智洋 岸本 和也 野﨑 祐史 西坂 文章 赤木 將男 船内 正憲 松村 到
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.305-309, 2014-12-30 (Released:2015-02-28)
参考文献数
13

RAを発症し,サラゾスルファピリジンに抵抗性を示したため,エタネルセプトが投与され,3ケ月後から発熱,皮疹,口内炎が出現し,ループス腎炎を伴うSLEを発症した症例(35歳,女性)を経験した.抗TNF-α製剤の投与によってSLEを発症したとする報告が散見されるが,本例のようにループス腎炎を伴う例は少ない.以上,抗TNF-α製剤による治療経過中は抗核抗体やSLEの素因の有無に留意する必要性が示唆された.
著者
酒井 健児 荒木 寿和 佐藤 和貴 黒田 重史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C3P3398, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】夜間痛を有する肩関節疾患患者(以下,肩夜間痛患者)の姿勢特性として,円背を呈し,肩甲骨前傾・内旋が増大しており,小胸筋の緊張が高いことを経験する.このような姿勢を呈する患者は夜間痛出現部位として,過緊張を起こしている小胸筋よりも,上腕前面から外側面にかけて訴えることが多い.そこで今回,徒手で擬似的に小胸筋を短縮位にさせたときの三角筋前部線維の動態を,超音波診断装置を用いて調査した.そして,円背を呈した肩夜間痛患者に対する評価・治療する上で有用と思われる知見が得られたので報告する.【方法】対象は,肩関節に整形外科的問題がない健常成人10名20肩であり,ヘルシンキ宣言に基づいて十分に説明して同意を得て行った.方法は,超音波診断装置Xario(TOSHIBA製)のリニア型プローブを使用し,自然背臥位にて計測した.検者が徒手で他動的に肩甲骨を前傾・内旋方向に誘導し,擬似的に小胸筋を短縮位にさせた状態(以下,小胸筋短縮位)での三角筋前部線維筋束の動態方向を長軸像で観察した.【結果】全20肩で,小胸筋短縮位で三角筋前部線維筋束が末梢方向に移動した.その移動距離は,約5~10mmだった.【考察】我々は,先行研究として,3次元CTを用いて肩甲骨内旋増大している肩夜間痛患者の姿勢特性を調査し,肩甲骨の前傾・内旋と,鎖骨のprotractionが増大していることを報告した.つまり,小胸筋が短縮すると,烏口突起を介して,肩甲骨を前傾・内旋させる.そして肩鎖関節を介して鎖骨をprotractionさせ,三角筋前部線維の起始部である鎖骨遠位端が腹尾側方向に移動することで,三角筋前部線維の筋束が停止部である三角筋粗面に向かって,末梢方向に移動したと考えられる.したがって,肩夜間痛患者で小胸筋が短縮している場合,三角筋前部線維の末梢方向への伸張ストレスが,夜間痛発生に関与している可能性が示唆される.【まとめ】小胸筋短縮位における三角筋前部線維の動態方向を,超音波画像を用いて観察した.全例において,徒手で他動的に小胸筋を短縮位にすると,三角筋前部線維は末梢方向に移動することが観察できた.小胸筋が短縮している肩夜間痛患者に対して,小胸筋の短縮を改善させるとともに,三角筋前部線維を求心性収縮させて筋束を中枢方向へ誘導したり,ストレッチなどにより末梢方向への柔軟性を高めることが有効であると推察された.
著者
松本 和子 酒井 健
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.420-423, 1987-10-20 (Released:2017-07-13)

モリブデン・ブルー法は, 古くから用いられているリンの高感度吸光光度分析法である。この方法の基礎をなす発色物質, リンモリブデン・ブルーの化学的性質, Keggin構造と呼ばれる特異な構造を解説し, リン酸イオンの定量分析実験への応用例を示した。