著者
酒井 昭
出版者
北海道大学低温科学研究所
雑誌
低温科學. 生物篇 (ISSN:04393546)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.47-76, 1977-03-15
著者
石渡 奈緒美 福岡 美香 為後 彰宏 酒井 昇
出版者
一般社団法人 日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.19-28, 2013-03-15 (Released:2015-06-18)
参考文献数
27
被引用文献数
4 8

真空調理法によるローストビーフ調理を対象として,非定常三次元伝熱解析に基づきタンパク質変性度の内部変化,ならびに大腸菌O157:H7を対象とした菌数減少予測計算を行うことで,畜肉の品質および安全性について工学的側面から考察した.加熱調理中のタンパク質変性度を予測するため,DSC-Dynamic法を用いて各タンパク質の変性速度パラメータを算出した.調理終了時,ミオシンは肉内部全ての位置において変性が終了していたのに対し,アクチンは表面部分のみ変性が進行し,肉中心部では未変性の状態が保たれていた.この特徴的な変性分布が真空調理法を用いた畜肉調理で高い品質が得られることが示唆された.これに対して菌数減少の予測結果から,調理温度の低いレシピでは,表面領域においてのみ,殺菌効果が期待できると明らかとなった.すなわち,食材の選定が重要であること,製品の貯蔵・流通時の温度管理と,調理空間の衛生管理を徹底する必要があると改めて提示された.
著者
藤原 啓次 酒井 章博 保富 宗城 山中 昇
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.97, no.7, pp.599-604, 2004-07-01 (Released:2011-10-07)
参考文献数
15
被引用文献数
2 3

We clinically studied the effectiveness of nasal nebulizer therapy with cefmenoxime hydrochloride (CMX) and nasal drops of povidone iodine for acute rhinosinusitis in children. We evaluated the results using the standard for new antibiotics of the Japanese Society of Chemotherapy. The subjects were 50 children with acute rhinosinusitis. By the standard for total evaluation, consisting of clinical and bacteriological study, the cure rate of the CMX nebulizer group was 68%, that of the group using nasal drops of povidone iodine was 23.1%, and that of the controls was 38.5%. The cure rate with nasal drops of povidone iodine was not higher than that with CMX nebulizer therapy. However, with the nasal drops of povidone iodine, in 2 of 3 cases, PISP (penicillin intermediately resistant S. pneumoniae) disappeared and in 2 of 2 cases, MRSA (methicillin-resistant S. aureus) disappeared. The nasal drops of povidone iodine were found to be effective for drug-resistant organisms such as PISP and MRSA.
著者
酒井 直樹
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.11-22, 2016-06

アジア太平洋戦争後の東アジアで、日本はアジアの近代化の寵児とみなされ、アジアで唯一の先進国と呼ばれてきた。冷戦秩序下のパックス・アメリカーナ(アメリカの支配下の平和の意味)で日本は、東アジアにおけるアメリカ合州国の反共政策の中枢の役割を担い、「下請けの帝国」の地位を与えられ、経済的・政治的な特別待遇を享受してきた。日本研究は、この状況下で、欧米研究者による地域研究と日本人研究者の日本文学・日本史の間の共犯構造の下で、育成されてきたと言ってよい。「失われた二十年」の後、地域研究としての日本研究も日本文化論としての日本研究も根本的な変身を迫られている。それは、東アジアの研究者の眼差しを無視した日本研究が最早成り立つことができないからで、これまでの日本文化論に典型的にみられる欧米と日本の間の文明論的な転移構造にもとづく日本研究を維持することができなくなってきたからである。これからの日本研究には、合州国と日本の植民地意識を同時に俎上にあげるような理論的な視点が重要になってきている。
著者
酒井 美里
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.166-170, 2019-04-01 (Released:2019-04-01)

ICT(情報通信技術)の発展や,IoT,AI(人工知能),機械学習等の実用化が急速に進む中,「インフォプロの生き残りは?」「技術の進歩に追随し,サポートしていくには?」等の話題も多く聞かれる。時代の流れが確実に速くなる中,陳腐化せず第一線で活躍を続けるためには,どのようなスキルアップを図れば良いのであろうか。本稿では筆者自身の心がけている点や具体的な情報収集の方法,勉強内容を紹介する。
著者
酒井 正子
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.123-142, 2005-03-15

日本本土の葬儀は一般に厳粛さを尊ぶ。対照的に琉球弧(奄美・沖縄)の島々では,死者に対して声をあげて泣き,うたい,語りかけることは別れに不可欠な行為とされた。声をかけることは情けをかけることであり,それにより死者も鎮まると考えられていたのである。本稿でとりあげる<葬送歌>とは,死後四十九日ころまで葬送に直接関わってうたわれる,無伴奏の歌謡群である。それらは葬儀での儀礼的な<供養歌>と,死後四十九日頃までの個人的な<哀惜歌>に分けられ,様式的には泣きじゃくりに近い不定型な弔い泣きから,有節的な短詞型歌謡までを含む。歌謡の生成と様式化を考える上でも,また「死の受容」を考える上でも重要なジャンルであるが,1970年代以降しだいにうたわれなくなっている。中でも最も廃れている沖縄諸島の<葬送歌>の習俗を,文献から検証する。幕末のフランス人宣教師の記録,国王やノロ(神女)そして一般庶民のための葬送のウムイ(神歌),ムヌイーナチ(物言い泣き),別れあしび(若者仲間の葬宴)などに言及し,琉球弧の他地域と比較しつつその位置づけをさぐる。また明治近代化による沖縄的習俗の撲滅運動の一環として「泣き女」がやり王にあげられた背景を,ジェンダー的な視点から考察する。
著者
酒井 直樹
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
失われた20年と日本研究のこれから・失われた20年と日本社会の変容
巻号頁・発行日
pp.87-97, 2017-03-31

失われた20年と日本研究のこれから(京都 : 2015年6月30日-7月2日)・失われた20年と日本社会の変容(ハーバード : 2015年11月13日)
著者
加藤 京里 菱沼 典子 田上 恭子 加藤木 真史 細野 恵子 田中 美智子 留畑 寿美江 丸山 朱美 酒井 礼子 井垣 通人 塚本 紀子 野月 千春 加藤 祥子 山崎 好美
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.28-37, 2012-08-20 (Released:2016-07-08)
参考文献数
38
被引用文献数
2

本研究の目的は,4週間の排便記録を通して排便パターンの実態を調査し,排便状態の判断基準を検討することである.20歳以上の男女に4週間にわたり排便ごとに便形 (水様便,泥状便,普通便,硬便),排便量 (母指頭大,手拳大以上と,その中間) について排便記録をつけてもらった. 排便記録は便宜的標本抽出にて224名より回収した.データに不備があるものと疾患による影響が考えられる5名の記録はのぞき,男性50名,女性169名の計219名 (平均年齢38±14歳) を分析対象とした.排便パターンはあらかじめ基準をおかず排便状況が似ているもので分類し,排便日数,回数,便形,排便量から帰納的に各基準を抽出して「問題なし (n=147) 」「便秘 (n=51) 」「下痢 (n=13) 」「下痢と便秘 (n=8) 」と命名した.薬剤の服用者27名をのぞいた192名での分析においては,「便秘」の排便日数は平均3.5日/週であり,同時に便形や排便量も考慮して便秘かどうかが判断されていた.「下痢」は日数や量よりも泥状便,水様便があることが基準になると考えられた.性別では女性が,年齢では「20歳代」に便秘の傾向が認められた.
著者
酒井順蔵 著
出版者
徳島史学会
巻号頁・発行日
1972
著者
杉浦 広幸 酒井 創
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.211-219, 2016-05-15 (Released:2016-05-13)
参考文献数
17

2015年におけるマツカサの放射性セシウム汚染を,ゲルマニウム半導体検出器とオートラジオグラフィーで調査した。2015年採取のアカマツの灰色マツカサにおける137Cs濃度は,2013年の予想1)に反して2011年と同程度の高濃度汚染であった。アカマツの灰色マツカサの137Cs濃度は,2011年に空間線量率が高かった場所で高濃度の傾向があった。高濃度汚染マツカサ表面のオートラジオグラフィーを行うと,不規則な強いスポットが観察された。福島のアカマツの灰色マツカサは,2015年以降もしばらくは高濃度の放射性セシウムに汚染のものが含まれると思われた。
著者
酒井 由紀子 國本 千裕 倉田 敬子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.82-95, 2015-06-30 (Released:2017-04-30)

目的:本研究の目的は,日本における健康医学情報の探索行動の実態を明らかにすることにある。方法:2013年11〜12月に戸別訪問質問紙留置調査を実施し,全国の15〜79歳の男女1,200人から回答を得た。2008年調査との比較も含め結果を分析した。結果:有効回答1,197人の内48.0%が過去2年間に実際に健康医学情報を探していた。探索主題として5割を超えたのは,病気(77.2%)と医師や病院(56.3%)である。情報源は,インターネット(58.7%)が医師(53.4%)を上回った。得られた情報の影響は「安心感を得た」(46.2%)が最も多い。「医学論文を読みたい」という回答はやや減少したが,英語と日本語,有料と無料を合わせ49.2%であった。結論:インターネットの利用の割合は増えたが,健康医学情報を探索する人の割合は変わらなかった。医学論文が一般の人々の情報源となる可能性も,引き続き示唆された。
著者
酒井 雅代
出版者
「日韓相互認識」研究会
雑誌
日韓相互認識 (ISSN:21851115)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.33-73, 2015-09-10