著者
上原 景子 HOOGENBOOM RAY 金澤 貴之 大杉 豊 中野 聡子
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

音声認識技術を活用した聴覚障害学生支援では,聴覚障害者の英語の読みの特性に即した英語字幕呈示が望まれる。聴覚障害者の英語の単語認知や読みは聴者と異なり,語彙情報アクセスでは音韻表象に依存せず,意味表象が重要な役割を果す。音声認識英語字幕の呈示では,日本語と異なり,1行当たりの単語数が少ない頻繁な改行は適切でなく,ピリオドのみでの改行かピリオド・カンマでの改行を,英語力や字幕の内容・難易度を考慮して行うのが望ましいと考えられる。
著者
金澤 祐子
巻号頁・発行日
2005-03

報告番号: ; 学位授与年月日: 2005-03- ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士() ; 学位記番号: ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科先端生命科学専攻
著者
上原 景子 金澤 貴之 フーゲンブーム レイモンド 中野 聡子 山田 敏幸
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究の主な目的は、聴覚障害児の英語学習促進を支援する手立てとして、英語字幕の呈示方法と授業で使われる英語の視覚化の方法を開発することである。障害者差別解消法の施行を背景とした聴覚障害児支援のあり方と英語教育改革実施を目指す英語教育の変化を視野に、英文を読む際の眼球運動測定の実験や聴覚障害児に聞き取りやすい口頭英語のあり方の実験、小中高の英語の授業の実態把握、聴覚障害をもつ大学生や英語上級者への英語学習経験についての調査を行った。それらの結果に基づいて、「コミュニケーション能力の育成」を目指す新しい英語の授業における聴覚障害児の支援についての提案を行う。
著者
津金澤 洋平 小林 薫 弓削 康平
出版者
日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.20070010-20070010, 2007 (Released:2007-03-26)
参考文献数
15

位相最適設計ツールは,非常に多くの設計変数を扱うためこれまでは適用対象は専ら線形弾性問題に限られてきた.しかし,近年の計算機の性能向上は目覚ましく,今後は非線形問題への適用が期待される.著者らはCAEによるコスト削減効果が高いと言われる自動車衝突安全設計に着目し,これに役立つ位相最適設計ツールの開発を念頭に,グランドストラクチャ法による3次元骨組み構造の衝突最適設計のアルゴリズムを提案した.本研究ではこの方向の研究の一環として,自動車車体設計で重要な位置を占めている薄肉鋼構造の衝突変形時の位相最適設計アルゴリズムを提案する.この最適化アルゴリズムでは最適化を行なう際に繰り返し実施する衝突解析には,自動車の衝突解析で一般的に使われている陽的時間積分法を採用し,要素として陽的時間積分法と組み合わせると非常に計算速度が速いことで知られるBelytschkoとTsayの1点積分シェル要素を使用する.位相最適化には設計変数に局所的な密度を採用する密度法を用いる.密度法ではヤング率や降伏応力を密度のべき乗の関数と仮定し,弾塑性変形には,塑性流れ則を適用する.広く知られている均質化法を用いた位相最適化に比べ複合材のマルチスケール解析を必要としないために材料非線形を伴う最適化において計算コストの負担が軽いという長所があるが,一方でこの方法はチェッカーボード模様が設計領域内に現れやすいという実際の設計に適用する際の問題がある.この問題の対策として各種のフィルターによる除去のほか,節点に密度を配置して要素内の密度は形状関数による内挿によって決定する方法などが提案されている.本研究では後者の方法を採用し,1点積分シェル要素に対する有効性を数値例によって検討する.また本研究では構造物のエネルギー吸収量をパラメータとする目的関数を設定し,設計変数に対する感度は節点変位の履歴より差分近似によって計算する.数値例として,エネルギー吸収量最大化設計計算を示し,目的関数の収束状況,得られたトポロジーデザインの明確さなどからアルゴリズムの実用性に関する基礎的な検討を実施した.その結果,1)1点積分シェル要素に対して節点に密度を配置する法が特に面内変形によるチェッカーボードパターンの抑制に有効であること,2)一定密度以下の要素の削除アルゴリズムを節点密度法と組み合わせて使用するとより明確な位相形状が得られること,3)複数の荷重ケースに対する衝突最適化に対しても明確な位相形状が得られること,4)周期構造を有する耐衝突部材の位相最適設計にも有効なことなどを確認した.
著者
片岡 正文 岡林 孝弘 中島 明 中谷 紳 上平 裕樹 武田 晃 折田 薫三 能見 貴人 金澤 浩
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.71-77, 1994-01-01
被引用文献数
9

大腸癌,胃癌,肺癌の手術切除例において,p53蛋白の発現異常を免疫組織学的に検討し,さらにその結果が遺伝し変異をどの程度反映しているかを検討するために,reverse transcription-polymerase chain reaction-single strand conformation polymorphism (RT-PCR-SSCP)法および直接シーケンスにて点突然異変の検出を行った.免疫組織染色は,マイクロウェーブ固定標本を使用し,抗p53蛋白モノクローナル抗体(PAb1801)を用いて行った.大腸癌13例中9例(69.2%),胃癌8例中5例(62.5%),肺癌5例中4例(80.0%)に陽性所見が認められたが,臨床病理所見との相関関係は認められなかった.RT-PCR-SSCP法では大腸癌13例中6例に異常を認め,両方法間の一致率は84.6%であり,点突然変異が免疫組織所見によく反映された.p53蛋白の発現異常は60%以上の陽性率を示し,幅広い腫瘍マーカーとしての可能性が示唆された.また,RT-PCR-SSCP法により点突然変異の検出が簡便に行えた.
著者
金澤 英作
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.54-56, 2008-06-01

人類学の国際組織として最も歴史の古いInternational Union of Anthropological and Ethnological Sciences(IUAES,通称ユニオン)は1948年に組織されたものであるが,5年に1回の本会議とその間に配置される中間会議などの開催準備や調整,またこの組織に登録された専門研究領域(Commission)による国際的研究活動を行っている。日本が1968年に本会議を,また2002年には中間会議を開催したことは記憶に新しい。一方,ラテンアメリカの人類学会を中心としたWorld Council of Anthropological Associations(WCAA)が2004年にブラジルにおいて組織された。この組織は世界の人類学関連学会の連携と協力のため組織で,インターネットを活用して研究情報の交換,研究協力などを行うことを目的としている。今のところ国際会議の開催などは予定されていないとのことである。本稿ではこれらの国際組織の動きと現在生じている問題点などについて情報を提供したい。<br>
著者
柳原 崇 金澤 優 梅尾 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.417, pp.35-40, 2005-11-12
参考文献数
12
被引用文献数
2

本稿では, いくつかのビット通信を基本とするセルラーオートマトン上での同期プロトコルを提案する.5ビット通信セルラーオートマトン上で内部状態数が1で動作する同期アルゴリズムを設計した.このアルゴリズムはセル数nが有限個であれば, いかなる数でも2n-2ステップという最適時間で同期するものである.従来のセルラーオートマトンでは内部状態数が4以下の同期アルゴリズムは存在しないとされており, 非常に興味深い結果となっている.
著者
小関 勇気 園田 潤 金澤 靖 佐藤 源之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J96-C, no.6, pp.151-155, 2013-06-01

これまで,室内モデル等によるFDTD解析が行われているが,解析結果の現実的かつ三次元可視化の高速化に課題があった.本論文では,SfMシステムにより構築した実環境モデルと,データ転送量を削減したマルチGPUによるFDTD法を組み合わせ,実環境下における三次元ポインティングベクトル分布の高速可視化を実現する.
著者
金澤 研
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(B)2009-2011
著者
小金澤 禎史
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(B)2009~2011
著者
金澤 成美 山本 隆昭 高田 賢二 藤井 元太郎 石橋 抄織 佐藤 嘉晃 原口 直子 今井 徹 中村 進治
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
Orthodontic waves : journal of the Japanese Orthodontic Society : 日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:13440241)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.92-102, 1998
被引用文献数
31

1981年4月から1996年3月までの15年間に北海道大学歯学部附属病院矯正科を来院した矯正患者を調査対象に, 経時的推移を調査し以下の結果を得た.1. 過去15年間の来院患者総数は4, 559名で, 1981年から1990年までは増加していたが, その後の患者数は減少していた.2. 性別では, 男性 : 女性が1 : 1.5と女性が多く, また年齢が高くなるに伴い女性が増加していた.3. 初診時年齢は経時的に年齢が高くなる傾向にあり, 成長期の患者が減少し, 永久歯列期の患者が増加していた.4. 来院動機では審美障害が最も多く, 次いで咀嚼障害であった.また, 顎関節症を主訴とする患者が近年は増加していた.5. 来院経路では, 自意が減少し, 院内他科や他の医療機関からの紹介が増加していた.6. 不正咬合の種類では, occlusal anomaliesが74.2%, space anomaliesが78.7%であった.前者では, 反対咬合が40.5%, 上顎前突が13.6%であったが, 経時的に反対咬合は減少していた.後者では前歯部叢生が62.8%と多く, 経時的に前歯部叢生が増加している傾向が認められた.7. 顎顔面領域の先天異常では, 口唇口蓋裂の占める割合が高かったが, 人数では経時的に減少していた.8. 外科的矯正治療患者の割合は全体の約16%を占め, 反対咬合症例が圧倒的に多かった.9. 顎関節症状を有する患者は増加する傾向にあり, 特に女性の占める割合が高かった.
著者
石橋 敏光 安田 是和 落合 聖二 中田 雅敏 秋元 明彦 岡田 創 近藤 恵 服部 照夫 柏井 昭良 金澤 暁太郎
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.8, pp.2124-2128, 1990-08-01
被引用文献数
5

転移性肝腫瘍ではまれな門脈内腫瘍塞栓の2例を経験し,これに対し肝切除術を行ったので報告する.症例1は28歳の女性で卵巣のembryonal carcinomaの肝転移であった.肝右葉に巨大な多発肝転移があり,右門脈起始部より1次分枝に及ぶ腫瘍塞栓を認めた.拡大肝右葉切除術を行ったが術後2か月で残肝再発を来し死亡した.症例2は61歳の男性でS状結腸癌の肝転移であった.肝左葉に孤立性肝転移があり,左門脈起始部より1次分枝に及ぶ腫瘍塞栓を認めた.肝左葉切除術を行ったが術後11か月で残肝再発を来し死亡した.門脈内腫瘍塞栓を伴った転移性肝腫瘍は,腫瘍塞栓を含めた肝切除術にもかかわらず予後不良で,肝切除に加え残肝再発に備えた術前,術後の積極的な集学的治療が必要と考えられた.
著者
広瀬 秀顕 井上 謙一 一條 宏 小金澤 紀子 大場 健嗣 大原 慎也 筧 慎治 飯島 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.4, pp.265-271, 2004-04-01

脳神経細胞集団の動態をいかにとらえ,どこまで解析できるかが今後の高次脳機能研究展開の成否を左右するといってもよいかもしれない.現在,種々の手法を用いてその取組みが精力的になされている.方法はおおむね2群に分かれる.すなわち神経の膜電位や膜電流変化などの計測により,神経活動そのものをとらえる方法と,神経活動に伴う脳内の代謝性シグナル変化を計測して,脳活動を間接的に測定するものである.短時間のうちに時間的,空間的に大きく変動する神経活動のダイナミックスをとらえ,解析するには前者の,脳活動の一次シグナル計測が主体となる.
著者
關 義和 小金澤 正昭
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.69-76, 2010

ハクビシンは、日本では外来種と考えられているが、行動圏に関する研究はほとんど行なわれていない。中国の飼育下のハクビシンは、冬期に程度の浅い冬眠をすることが報告されている。本研究では、冬期の極端な行動圏の減少が野外個体で初めて観察されたので、その結果について報告する。高標高域に位置する栃木県奥日光地域において、2007年7月から2008年6月にかけて、ハクビシンのオス1頭をラジオテレメトリー法により追跡した。行動圏サイズは、夏期と秋期には約1,830haで、冬期には5ha、春期には479haであった。また、冬期における1日の移動距離と1時間毎の平均移動距離は、他の季節に比べて低い値を示した。これらの結果は、追跡個体の冬期における活動性の低下を示唆する。したがって、本種の管理を行っていく上では、冬期の捕獲努力量は他の季節よりも強化しなければ十分な捕獲成績が得られない可能性がある。