著者
葛目 大輔 西本 陽央 佐島 和晃 小松 奏子 金子 恵子 山﨑 正博
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.44-46, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
9

症例は50 歳女性.2014 年10 月下旬(第1 病日)早朝,突然,回転性眩暈,右耳難聴を自覚し,当院に搬送された.神経学的所見では,左方向への回旋性眼振,右難聴を認めた.頭部MRI 拡散強調画像で小脳梗塞を認め,同日入院した.第22 病日に実施した脳血管造影検査では,右前下小脳動脈(AICA)は椎骨動脈から分岐し,右後下小脳動脈分岐部から椎骨動脈が狭小化していた.以上より,右椎骨動脈解離によって右AICA が閉塞し,内耳に虚血性障害を来した結果,難聴を呈したと判断した.第40 病日に当科を退院したが,現在も,難聴は残存している.
著者
土田 哲也 福島 亮介 金子 尚樹 伊藤 秀一
出版者
横浜市立大学医学会
雑誌
横浜医学 = Yokohama Medical Journal (ISSN:03727726)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1・2, pp.29-34, 2017-05-30

IgA血管炎は,小児に好発する血管炎で川崎病に次いで多く,紫斑,腹痛,関節痛,糸球体腎炎を特徴とし,自然治癒が多く重症例は少ない.私たちはステロイド薬で症状は改善したが,ステロイド薬の減量中に突然の消化管出血を来たしショックに陥った一男児例を経験した.8 歳男児.紫斑と腹痛で来院し,IgA血管炎の診断で入院加療となった.ステロイド薬で症状は改善したが,ステロイド薬の漸減中に突然の腹痛,大量の血性下痢,顔色不良,末梢冷感,頻脈,さらに紫斑の再燃を認めた.腹部超音波検査と腹部造影CT検査で小腸から上行結腸にかけての腸管壁の肥厚と腹水の貯留を認めたが,出血源の特定は困難だった.ショックに大量輸液,濃厚赤血球輸血を速やかに行い循環動態は安定した.血管炎にステロイド薬の増量と第XIII因子の投与を行い,翌日以降の再出血はなかった.血液濃縮所見と腸管の浮腫や腹水より,ショックの原因は血管炎に伴う消化管出血と血管透過性亢進による血管内脱水の双方が推定された.消化器症状の改善とともに腹部超音波検査所見も改善した.ショックに至る例は成人を含め報告例は少ないが,本症例と同様にステロイド薬で症状が軽快した後にショック状態を呈した例がみられた.IgA血管炎は,ステロイド薬の減量中に消化管出血をきたすことがあり,身体所見,血液検査所見だけでなく,腹部超音波検査所見を定期的に観察することが重要であろう.
著者
高橋 啓子 松下 純子 後藤 月江 遠藤 千鶴 金丸 芳 有内 尚子 田村 咲江
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.166, 2005

<br>【目的】昨年、徳島県の魚食の実態について調査した結果、魚の入手方法では自給、もらうという回答が多かった。そこで本研究はその背景を明らかにするとともに、魚食の状況や魚を使用した郷土料理の摂取について現状を把握することを目的とした。<br>【方法】魚食の状況を把握するために、徳島県居住者を対象に学生を通してアンケート用紙を配布し、留め置き法により記入してもらった。留め置き期間は約2週間で、実施時期は2004年11月_から_2004年12月である。<br>【結果】アンケ_-_ト回答世帯は86世帯であり、調理担当者は40歳代(50.6%)、50歳代(28.3%)であった。魚を購入以外で入手する方法では趣味で釣る(28.3%)、釣ったものをもらう(62.7%)であった。このことは三方を海に囲まれ、大きな河川にも恵まれた環境にある徳島県の余暇の活用として釣りをする人口比率が高いことを裏付けている。摂取頻度の多い魚の調理法は焼き物(37.3%)、なま物(19.8%)であった。また、購入する魚料理も焼き物(26.5%)、なま物(23.0%)、煮魚(13.8%)、すし(13.3%)の順に多く、すしについては二世代世帯の方が三世代世帯よりも購入する割合が高かった(χ2検定:p=0.046)。徳島県の魚を使った郷土料理の摂取状況を現在と過去(10-20年前)で比較すると、アジ、アユ、ボウゼ(イボダイ)などの姿ずしは調理して食べることが少なくなり、購入して食べる割合が高くなっていた。一方、鮎の塩焼き、太刀魚の酢の物などは過去、現在も手作りで食べられていた。徳島県の魚の摂取頻度は現在も多いが、手間のかかる姿ずしなどは中食という形で摂取されている傾向が明らかとなった。
著者
金丸 芳 高橋 啓子 後藤 月江 三木 章江 長尾 久美子 近藤 美樹 松下 純子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】特別研究として次世代へ伝え継ぐ家庭料理について徳島県の聞き取り調査を実施してきた。2014年は寿司、餅菓子について報告した。今回は日常食としての家庭料理のうち<u>おかず</u>について報告する。 <br>【方法】聞き取り調査の地域区分は6地区(県南沿岸部、県南山間部、県中央部、県北部、吉野川北岸、県西部)とした。出現した料理からおかずに分類される料理について地域の特徴を明らかにした。 <br> 【結果】昭和30~40年頃のおかずは自家製の野菜やその地域で生産された食材を使用した料理が多く、各地域でよく出現した料理はれんぶ(でんぶ)、ならえ、干し芋の煮物であった。「れんぶ(でんぶ)」は金時豆や大豆と根菜類との煮物(地域によっては梅干しも)であり、昔は正月のお節料理であったが、近年では日常食として作られている。「ならえ」は精進料理の一品として作られたもので、根菜類や油揚げ、シイタケなどを煮て酢の物にした煮なますである。干し芋には生芋を干したものと茹で芋を薄く切って干した「ゆで干し」があり、どちらもよく食されていた。干し芋の煮物である「かんばの炊いたん」や「干し芋と小豆の煮物(いとこ煮)」は甘めの味付けで、おやつとしても食されていた。また、酢の物、煮物が多く出現し、お浸し、和え物も出現した。南部山間部では芋茎(ハスやズキガシ)の酢の物、たんぽぽのお浸し、クサギとジャガイモの炊き物も挙った。南部沿岸地域ではイタドリと生節や天ぷらとの煮物、サツマイモとネギの煮物があり、ハスと太刀魚の酢の物や鰯のぬたなど魚を使った料理も多い。吉野川北岸地域ではワラビやゼンマイなど山菜の煮物も見られた。この時代は野菜、芋を主材料とし、豆・豆加工品、魚を少々加えた料理が主であった。

1 0 0 0 OA 三次資料

著者
金尾 素健
出版者
日本薬学図書館協議会
雑誌
薬学図書館 (ISSN:03862062)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.93-99, 1972-01-15 (Released:2011-12-05)
参考文献数
9
著者
宮本 敬子 李 金華 橋本 悟 正木 仁
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.41-45, 2012-03-20 (Released:2014-03-20)
参考文献数
6

近年,抗菌作用を有する成分に対する市場ニーズは高く,その開発が望まれている。本研究では,4種類の構造の異なるジメチロールアルカン酸アルキルエステルを合成し,その抗菌力について検討を行った。さらに,これら化合物の水溶液中における表面張力測定を行い,界面活性と抗菌作用とを比較した。その結果,ジメチロールプロピオン酸ヘキシルエステルに高い抗菌作用が認められた。また表面張力測定結果から,抗菌作用の高い成分は水溶液において界面への吸着傾向が高く,界面におけるパッキングが密であることが示唆された。抗菌力試験結果から算出した,抗菌パラメーターと界面活性パラメーターとの間に高い正の相関性が認められ,界面活性パラメーターが抗菌成分のスクリーニングパラメーターになり得る可能性が示唆された。

1 0 0 0 OA 柳横櫛 5編15巻

著者
梅亭金鵞 作
出版者
巻号頁・発行日
vol.三編上,
著者
金子 卓弘 平松 薫 柏野 邦夫
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:21888701)
巻号頁・発行日
vol.2017-CVIM-208, no.36, pp.1-8, 2017-09-08

本稿では生成的属性制御と呼ぶ新しい問題に取り組む.生成的属性制御では,画像の生成または編集を,属性内多様性 (例えば,笑顔属性であれば微笑み,大笑い,にやり笑いなどの様々な笑い方) を直感的に制御しながら行えるようにすることを目指す.これを実現するためには,画像の表現空間があった時に,(1) 個人性と属性が分離され,さらに,属性に対して (2) 高い表現力と (3) 高い操作性が得られていることが必要になる.これらを満たすために,本稿では Conditional Filtered Generative Adversarial Networks (CFGAN) と呼ぶ Conditional GAN (CGAN) の新しい拡張モデルを提案する.CGAN は GAN を条件付き設定に拡張したもので,属性の観測変数を生成器と識別器の入力に組み込むことで,表現空間内で個人性と属性を分離することを可能にしている.一方で,表現力と操作性は観測変数に強く制約されており,例えば,観測変数が属性の有無を表すバイナリであればオン ・ オフの制御しかできなかった.これに対して,CFGAN では新たにフィルタリング構造と多次元の隠れ変数を導入し,属性の観測変数の値に応じて隠れ変数のフィルタリングを行う.これにより属性は多次元的に表現されるため表現力を高めることが可能であり,さらに,フィルタリング構造と隠れ変数の分布形状を工夫することで様々な制御を実現することが可能である.実験では,CFGAN を MNIST,CUB,CelebA データセットに適用し,様々なデータに対して属性内多様性を制御しながら画像を生成または編集できることを示す.さらに,本手法を属性転写と属性に基づく画像検索の二つのタスクに適用し,本手法が属性の表現学習にも有用であることを示す.
著者
小林 義和 松尾 浩一郎 渡邉 理沙 藤井 航 金森 大輔 永田 千里 角 保徳 水谷 英樹
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.69-78, 2013-09-30 (Released:2013-10-18)
参考文献数
10
被引用文献数
3

近年,周術期口腔機能管理による全身合併症の予防効果が明らかになり,平成 24 年度から周術期口腔機能管理が保険診療報酬としても評価されるようになった。今回われわれは,周術期口腔機能管理(口腔管理)を行った患者における口腔内の特徴と,歯科的介入が肺炎予防に及ぼす影響を明らかにすることを目的に,当院で平成 24 年の 1 年間に口腔管理を行った患者 196 名について後方視的に調査した。原疾患への治療法や実施した歯科処置の内容について調査し,依頼の 82% を占めた上部消化管外科,心臓血管外科・循環器内科,耳鼻咽喉科,血液内科の上位 4 科においては,診療科によって口腔内状況や歯科治療に差があるか統計的に分析した。また,上部消化管外科から口腔管理依頼のあった 35 例(口腔管理群)を対象に,口腔管理を行っていない上部消化管外科手術症例(非口腔管理群)129 名と比較して,術後肺炎発症に差があるか検討した。歯科処置に関しては,どの診療科の患者に対しても歯周処置が多く実施されていた一方で,抜歯,義歯への対応は,耳鼻科,心臓血管外科・循環器内科の患者で有意に高かった。上部消化管手術後の肺炎発症率は,非口腔管理群では 7.8%(10/129 例)であったが,口腔管理群では 5.7%(2/35 例)と統計学的に有意に低かった(p=0.04)。 以上の結果より,周術期口腔機能管理の対象者では,何らかの歯科的介入が必要であり,また,依頼元の診療科ごとに口腔内の問題や対応に特徴が現れることが示唆された。さらに,周術期口腔機能管理が全身合併症の予防に効果的であることが改めて示唆された。
著者
江崎 保男 橋口 大介 金沢 正文 今堀 るみ子 池田 善英
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 = Japanese journal of ornithology (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.267-279, 2000-03-01
被引用文献数
3 6

1)京都府南部の丘陵地域に約40km<sup>2</sup>の調査地をもうけ,オオタカの目視調査を1年間おこなった.丘陵部はアカマツが混じりコナラを主とする山林,平地部は農耕地と市街地であった.<br>2)オオタカは周年にわたって出現した.調査地中心部の約5km<sup>2</sup>の孤立林で1つがいが営巣し,繁殖に成功した.孤立林の外側には広い山林あるいは農耕地•市街地が虫食い状にまじる山林が存在したが,これらの場所には営巣つがいが存在しなかったと考えられる.<br>3)翼羽の欠損によりつがいのオスは個体識別ができたが,繁殖期にはこのオス以外のオスは確認できなかった.繁殖期を前半と後半に区分すると,オスの行動圏の大きさはそれぞれ6.8km<sup>2</sup>と10.8km<sup>2</sup>であった.<br>4)7月から8月にかけて出現した幼鳥は調査地内で巣立った個体であると推測されたが,巣立ち直後の7月には巣の付近でのみ目撃され,8月にはかなりよく動き回るようになり活動域が季節とともに拡大する様子がみられた.<br>5)オオタカの出現パターンやその他の状況証拠から,孤立林を含む調査地中心部は繁殖期にはつがいによって独占使用されていて,行動圏の大きさは5-10km<sup>2</sup>であったと考えられる.一方,非繁殖期には同じ地域が複数の成鳥オスや亜成鳥を含むオオタカによって非排他的に共同利用されていたとみられる.<br>6)孤立林は繁殖期のみならず周年をとおしてオオタカの生息の好適地であったと考えられるが,尾根にかこまれた比較的安全な巣場所を有することにくわえて,比較的大きな孤立林であること,かつ狩り場として適当な農地につつく林縁部を有することなどがオオタカに好まれる理由ではないかと推察される.
著者
加藤諭 緒方英彦 清水邦宏 金子英敏
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次大会2018(神戸)
巻号頁・発行日
2018-06-20

既存の無機系補修材料の付着強さ試験は,コンクリート表面に鋼製治具を設置する際に接着剤を使用するため,表面の付着物や水分状態等に試験結果が影響を受ける。この課題解決のために著者らは,金属アンカーを用いた治具による付着強さ試験方法の研究・開発を進めている。本論では,新たなアンカー治具を開発し,付着強さと荷重-変位曲線,破壊形態に注目し考察することで,金属アンカーの適当な埋込位置に関して検討を行った。その結果,界面破壊時における荷重-変位曲線の傾向および界面破壊のためには下地層内部2~3mmの深さにアンカーを埋込む必要があることを明らかにした。
著者
金澤 裕太 野地 なつ美 齊藤 隆夫 吉田 茂男 浅見 忠男
出版者
一般社団法人 植物化学調節学会
雑誌
植物化学調節学会 研究発表記録集 (ISSN:09191887)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.90, 2004-10-13 (Released:2018-02-15)

Pyrroloquinoline quinone(PQQ; 1) was discovered as a novel co-factor in various bacterial alcohol dehydrogenases in 1979. In 2003, it was reported that PQQ is nutritionally important as a vitamin in mammals. Various analytical methods have been reported for the quantification of free PQQ, but their reports have not established a detailed procedure for the assay of PQQ in crude biological samples. In this study, we have synthesized ^<13>C-labeled PQQ to use this chemical as an internal standard. We synthesized the labeled PQQ from 5-amino-2-methoxyformanilide(2) by applying Corey's method in a key step.
著者
矢原 正治 金城 順英 下川 隆志 野原 稔弘 山原 條二 千坂 武司
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.27, pp.726-733, 1985-09-07

We have examined the constituents of three crude drugs showing an antihypercholesteremic activity. 1) Daemonorops draco --- D-7 was obtained as an active substance. It was further separated into two compounds (D-7-I,II) being the isomers each other and their substances were deduced to be the deoxy-proanthocyanidins by the spectral data. 2) Caesalpinia sappan --- Total nineteen compounds relating to brazilin were isolated and the chemical structures of fourteen compounds among them were discussed by the spectroscopic means. SO-k, g,e were the 3-benzyl-chroman-4-one derivatives; SO-i,b,c were shown to be the first examples of the 3-benzyl-chroman-4-ol derivatives and assumed to be the key-intermediates on the biogenetic route of brazilin; All of SO-j,p,SLC-b,c,d presented new novel framework-models among the naturally occurring compounds. SO-j was suggested to be produced from SO-i,b,c by oxidative coupling, SO-p was presumed to be derived from brazilin by oxidative fission. SLC-b,c,d were considered to be originated from brazilin. SLC-b was effective for antihypercholesteremia. 3) Dalbergia odorifera --- Five aromatic compounds, DO-I-V, were isolated from the active fraction and their structures were revealed to be the unique bi-isoflavanoids by the various spectral data.
著者
大岩 金
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.69-70, 1932-06
著者
金屋, 平右衛門
出版者
金屋平右衛門
巻号頁・発行日
vol.[14], 1704
著者
玉野 富雄 金岡 正信 タマノ トミオ カナオカ マサノブ Tomio TAMANO Masanobu KANAOKA
雑誌
大阪産業大学論集. 自然科学編
巻号頁・発行日
vol.125, pp.1-22, 2015-03

Considering Japanese construction culture before the Meiji era, the castle masonry walls in the modern age are without equal in the world. The Osaka Castle masonry wall in the Tokugawa period represents an extremely excellent and unparalleled construction culture in the world from the point of view of the beauty of the structure observed in the corner wall profile curve, as well as the wall curved surface, and the mechanical rationality as the structural form. That is a magnificent and graceful construction culture which was uniquely developed and accomplished in Japan. This paper presents the technical history of the Osaka Castle masonry walls, discussing the historical and scientific studies on the masonry walls in the Toyotomi period and in the Tokugawa period.