著者
ジメネス フェリックス 加納 政芳 早瀬 光浩 田中 貴紘 金森 等
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

近年,ロボットの新たな活躍の場として,教育現場が注目されている.従来研究の多くは,未知の学習内容を学習する学習者に対して,教育支援ロボットが与える学習効果を検証している.しかしながら,一度学習した内容を復習する学習者に対して,教育支援ロボットが与える学習効果を検証した事例はない.本稿では,学習者がロボットと共に一度学習した内容を復習した場合に,ロボットが学習者に与える効果を検証する.学習者は,学習システムから提示される問題を解きながらロボットと共に復習する.学習者は一度学習内容を復習するため,ロボットには問題の解き方のヒントのみを提供する動作を実装する.実験では,常にヒントを提供するロボットと学習者が共に復習する群,要求時にヒントを提供するロボットと学習者が共に復習する群,常にヒントを提供する学習システムを用いて復習する群,要求時にヒントを提供する学習システムを用いて復習する群,そして,ヒントを一切提供しない学習システムを用いて復習する群の5 つで比較実験を実施する.これにより,復習においてロボットおよびヒントの有効性を検証する.
著者
猪爪 陽子 金澤 信幸 玉虫 俊哉 徳間 由美 岸本 和幸 佐合 悦子 高津 由子 武藤 敏男
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第30回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.14, 2011 (Released:2011-08-03)

【目的】神経難病は進行性であり,身体運動機能の低下に加え様々な症状を呈し,本人はもとより介護に当たる家族をも苦しめる。当院でも老々介護・一人介護が多く,介護疲れを感じるケースもある。リハビリテーションでは,神経難病の患者様(以下,患者)が少しでも身体運動機能・精神機能を維持・向上させ,自分らしく楽しく暮らせるよう援助していくことが目標となるが,同時に患者を支える介護者・家族の支援(以下,介護者支援)も重要と考える。そこで,介護者支援の取り組みを開始したので報告する。 【方法】介護者支援で必要な事として1.勉強会 2.介護者ネットワーク作りを考えた。勉強会では1)病気に対する正しい知識を得る2)介護力を高める技術や知識を得る3)患者に対する理解を深める,をテーマとし平成21年度に3回実施した。介護者ネットワーク作りでは1)介護者同士のつながりをつくる2)情報交換を通じて新しい力を生み出す3)介護者自身の心の整理を促すことを目標とし,グループワークを中心に22年度に5回開催した。対象者は,神経難病デイケアに通院されている患者家族を中心に声をかけ,医師,看護士,医療ソーシャルワーカー,理学療法士,言語聴覚士,作業療法士で対応した。スタッフ側では事前の学習会や事後ミーティングを行い,参加者には毎回アンケートをお願いし意向調査した。 【結果】勉強会では,延べ参加人数105名(内介護者57名),アンケートから「大変参考になった」「少しの工夫で楽に介護できることがわかりました」等の意見をいただいた。介護者ネットワーク作りでは,延べ参加人数81名(内介護者58名),アンケートから「皆さんの悩みは殆ど自分と同じでほっとした」「接し方を変えてみようかなと思った」等の感想が得られた。また,長期介護を続けられている方の意見に感心し,妻,夫,嫁等立場の違う人の話に共感を示す場面も見られた。介護者とスタッフとの会話が増え,介護者同士で話をしているのを多く見かけるようになった。次年度への要望として「自分自身のためにぜひ開催してほしい」という意見を多くいただいた。 【考察】神経難病患者や家族を取り巻く環境は多様で一様に支援を考えることはできないが,ポイントとして1)誰に何を相談できるのかがわかる事2)自分ひとりではないと思える事3)介護者が自分自身を見つめ直す時間ができる事が重要であると考える。今回の取組みで我々は介護者の思いを知ることができ,コミュニケーションを取りやすくなった。介護者は介護に対する認識が深まり,前向きに取り組もうとされていると考えられる。介護状況は変化するので,勉強会・グループワーク等の支援を継続していく必要があると考える。

1 0 0 0 OA 柳横櫛 5編15巻

著者
梅亭金鵞 作
出版者
巻号頁・発行日
vol.二編下,
著者
賀数 いづみ 加藤 尚美 金城 忠雄
出版者
沖縄県立看護大学
雑誌
沖縄県立看護大学紀要 (ISSN:13455133)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.48-56, 2003-03
被引用文献数
1

本研究は、低体重児の出生要因を明らかにし、助産師としてどのような支援ができるか検討することを目的とした。調査対象は1998年1月から2000年3月に沖縄県のNICUをもつA病院で出生した児912例中の低体重児211例である。A病院での低体重児出生は、28.9%を占めていた。調査内容は、妊娠中の記録、分娩記録から、既往産科歴、分娩時の母子の状況等である。結果、早産による低体重児が76.8%であった。早産児は出産時においても児のアプガースコアも低いなどリスクが大きいといえよう。早産の原因は、前期破水によるものが多くあるが、その原因は明らかではない。また、分娩が開始した状態での母体搬送が73.1%であり、早産防止のための異常の早期発見、予防が重要である。助産師は特に妊産婦のケアーの専門家として、あらゆる施設に保健指導要員として常置し妊婦に対して、原因となる要因が回避できるような保健指導をしていきたい。This research found out of low birth weight (LBW) infants 'birth factor, and aimed at examining what kinds of supports can be performed as a midwife. The subjects of this study were 211 low birth weight infants out of 912 new born babies in A hospital which have the NICU of from January, 1998 to March, 2000. The % of LBW was 28.9%. The contents of this investigation the situations of the previous obstetrics history such as pregnancy record, labor & delivery record. A result of a premature delivery depending on LBW infants was 76.8% .Moreover, the low birth weight's Apgar score was also low. The cause of the LBW is not clear although a cause has many factors depended on premature rupture of membranes. Furthermore, maternal transfer in the state where the delivery began is 73.1%, and the early detection of the premature delivery is important to prevention. Especially a midwife wants to carry out the health care consultant in every institution risk factors of LBW as a health professional. Every pregnant woman can receive a health services.
著者
進藤 崇史 金田 瑠美 津田 徹
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0813, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに】慢性閉塞性肺疾患(以下:COPD)には末梢血管,メタボリック,骨格筋や心理・精神的な併存症があるといわれ,低酸素血症にかかわらずCOPD患者は認知機能の低下が存在すると示される。臨床の現場において,COPD患者の治療の際に頻回の指導を行うが内容が反映されず,酸素の出し忘れや吸入手技が獲得できない,問題行動が多いなど認知機能の低下を予測させるようなことがある。認知症スクリーニング検査としてMini-Mental State Examination;MMSEを行うが,陰性を示すこともたびたびある。本邦では,鈴木らによってJapanese Version of The MONTREAL COGNITIVE ASSESSMENT;MoCA-Jが作成され,軽度認知機能障害(以下:MCI)の鑑別に高い感度と特異度を示し,信頼性,妥当性の高い検査としている。しかしながら,COPDにおける認知機能低下に対するMoCA-Jの有効性を述べたものはない。そこで,COPDの認知機能低下を鑑別するスクリーニングテストとしてMMSEと比較してMoCA-Jが有効かであるかを検討することとした。【方法】安定期COPD患者11名(男性8例,女性3例),年齢70.1±8.0歳,一秒量/予測一秒量47.8±28.7%を対象に1対1面接法式にてMMSE,MoCA-Jの順で各々一週間以内に行った。MoCA-Jは10分程度で実施可能な30点満点の評価で記憶,言語,実行機能,ワーキングメモリ,視空間認知,概念的思考など多面的に評価する課題構成となっており,従来の認知症スクリーニング検査の難易度を高くした内容となっている。得られたデータに対し対応のあるt検定にて差の検定をした。統計解析はSPSS ver18を使用し,有意水準は5%未満とした。【結果】11例のCOPD患者においてMMSEに比較してMoCA-Jでは有意に得点が低く(MMSE vs MoCA-J:27.8±1.8 vs 23.5±3.8)MMSEではカットオフの23点を上回っているにも関わらずMoCA-Jのカットオフである26点を下回る結果となった。【結論】先行研究においてCOPD患者(45例)と対照群(50例)を置きCOPD患者にはMCIがあることを示し,MMSEよりMoCAがその選別に優れている可能性を示している。また,SylviaらはCOPDにおけるMCI検査としてMMSEと比較してMoCAは妥当性があるとしており,今回の研究では,COPD患者においてMMSEで抽出されない認知機能低下がMoCA-Jによって抽出できる可能性を示唆した。自己管理能力を向上させるためには認知機能の低下は阻害因子になりうる。MMSEのみの評価だけでなく,MoCA-Jを使用し認知機能面へのアプローチを考える必要があると考える。今後の課題としてAlexandruらはMoCAを用いてMCIの評価を行った際COPDは安定期,増悪期問わずMCIが存在していると報告している。今後,症例を増やし重症度別の認知機能低下やMoCA-Jにおいてカットオフ以上と以下での身体特性の違い,その他のパラメータとの相関関係を示すものなど検討していく必要がある。
著者
田中 誠雄 金 東必 青木 陽二
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.246-248, 1999-01-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
7

中国に始まった山水画の一つに宋の時代に描かれた瀟湘八景画がある。これは我が国に伝わり, 日本人の風景観に大きな影響を与えた。室町時代に絵画として伝わって以来, 近江八景など多くの八景を日本の地形に見いだすことになった。日本の地に見いだされた現在に至るまでの八景の分布を明かにすることにより, 風景観としての八景の影響を明かにするものである。この資料では現在までに地方自治体により把握されている八景の分布と見いだされた年代を紹介するものである。回答の得られない自治体があるので, 今後の調査により八景の数は増加すると思われるが, 現在までの資料でも八景の影響の大きさを推定するに十分な価値を有する。
著者
金子 昌二 唐沢 秀行 大日方 洋
出版者
長野県工業技術総合センター
雑誌
長野県工業技術総合センター研究報告 (ISSN:18813119)
巻号頁・発行日
no.3, pp.152-158, 2008

湿式で試料の分散・粉砕・微細化がインラインで行える装置を用いて、オカラ分離前の"呉"に微細化処理を施し、オカラの減量化やその全量を用いる豆腐(以下全粒豆腐)製造について検討を行った。その結果、微細化処理によりオカラ量が減量することが確認された。また、全粒豆腐の凝固剤にはニガリが好ましく、外観や凝固性の向上には脱気処理が必須で、TG製剤の併用が効果的であった。そして、全粒豆腐はオカラを分離した豆腐より食物繊維、カルシウム成分が多い傾向にあり、官能評価では甘みやコクが感じられ、ザラツキ評価は不快な評価ではなかった。
著者
只野 金一 石原 淳 小川 誠一郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.327-339, 1991-04-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
62
被引用文献数
5 7

The [3, 3] sigmatropic rearrangement, represented by Claisen rearrangement, is one of the promising synthetic tools for the carbon framework construction in natural product synthesis. The reliability of the stereochemical issue, especially being realizable in cyclic systems, is well recognized. In this article, we summarize our recent development in the field of the Claisen rearrangements applied to the carbohydrate-derived substrates. The highly stereoselective quaternization of the ring-carbon of the furanose derivatives is also featured in this context. The utility of the rearrangement strategy was substantiated through the first total synthesis of (-) -acetomycin, an antimicrobial and antitumor agent.
著者
川原 一郎 金 秀樹 浜田 智弘 馬庭 暁人 河西 敬子 菅野 勝也 高田 訓 大野 敬
雑誌
奥羽大学歯学誌 (ISSN:09162313)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.139-142, 2011-09

診療タイムカードの有用性について検討した。患者のべ6860例を対象とした。診療タイムカードおよびタイムレコーダーを用い、患者が口腔外科外来を受診したら、まず受付担当者が受付時間を診療タイムカードに記録した。次に担当医が診療開始時に診療開始時間、診療終了時に診療終了時間を記録した。待ち時間15分以上の割合はタイムカード導入初期の2003年9月から11月に比べ、12月以降は減少傾向であった。しかし、2004年4月以降は増加傾向であった。平均診療時間は28分から44分であった。診療時間2時間以上の割合は平均約6%であった。待ち時間に対する意識や待ち時間の短縮については、「思う」と回答した医局員は、意識では64%、短縮では36%であった。診療時間に対する意識や診療時間の短縮については、「思う」と回答した医局員は、意識では36%、短縮では9%であった。
著者
金崎 英二
出版者
徳島大学
雑誌
大学教育研究ジャーナル (ISSN:18811256)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.48-53, 2015-03

Education in university is important for lasting democracy. In order to grow the education widely, the financial aid from government is indispensible. It has been announced that this aid will be given when the revision is promoted to reinforce roles of the university. For this purpose, it is proposed that, teachers engaged solely to the education should be assigned in small-scaled universities. Moreover, early-graduation program is recommended in favor of encouraging diligent learning to undergraduate students.
著者
金子 英治
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.138, no.6, pp.361-364, 2018-06-01 (Released:2018-06-01)
参考文献数
12

1.はじめに世界各地の直流送電システムを相互に連携させたスーパーグリッドはクリーンで安全安心な電力供給を約束する次世代型電力網として期待されている。スーパーグリッドを実現するためには系統保護の要である直流遮断技術の確立が求められている。保護装置には環境負荷の低い真空遮
著者
金井 誠太
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1933, pp.80-83, 2018-03-19

「成功すれば、間違いなく世界一を目指せる。しかし、本当にゼロから新規開発していいんですか?」と藤原(清志氏、当時は商品企画ビジネス本部長、現専務執行役員)が聞いてくる。「いいじゃない、それでいこうよ」と答えたら「このエンジンを積むとしたら…
著者
金田 房子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802230)
巻号頁・発行日
no.39, pp.53-75, 2013-03-15

矢口一彡(一七八七~一八七三)は、群馬県八幡八幡宮の神職を継ぎ、神官の地位の復権に尽力するかたわら、俳諧宗匠として活躍した。一多は、はじめ地元高崎の平花庵の点取俳諧に遊んだと考えられ、のち、天保三大家の一人と称された鳳朗(鶯笠)に出会ってからは、その熱心な門人となった。芭蕉百五十回忌の記念として、八幡宮社前に鳳朗の揮毫による芭蕉句碑を建立。その後も生涯にわたって俳諧宗匠・寺子屋宗匠として地域の啓蒙に努めた。矢口家の蔵書には当主による書写年代の書き入れのあるものが多数あり、本稿はそれをもとに矢口一彡の活動を年譜形式にまとめたものである。一彡による集書は、実際につながりのあった人々との俳諧活動などの交流を通じたものが多く、収蔵された俳書や句稿は、在村文化の様相を知る上でも有益である。Yaguchi Issan (1787-1873) succeeded the Sinto priest of Yawatahachiman-gu shrine in Gunma Prefecture. He not only made his best endeavors for the improvement of Sinto priests’ rights, but also lived actively as a teacher of haikai. At the beginning of his career, as a member of the Heika-an group in his hometown, Takasaki, Issan enjoyed Tentori-haikai. Tentori-haikai is a kind of haikai competition that awards prizes to three excellent participants who attain the highest scores.Later when he met Horo, one of the three great haiku poets in Tempo period, he became an eager pupil. To commemorate the 150th anniversary of Basho’s death, Issan erected Basho’s stone tablet in front of Yawatahachiman-gu shrine. The stone was inscribed with Basho's haiku in Horo's handwriting. Throughout his life, he dedicated himself to educating the people of the local areas as a haikai teacher and also as a Terakoya teacher. In this paper, I made a chronology of Issan's life by studying his signatures and memos which he wrote in his collection of books.