著者
金井 昌宏
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1_49-1_58, 2021-12-31 (Released:2022-03-01)
参考文献数
35

科学技術基本法制定 (1995) 以降,日本の産学連携の諸活動は,規模的には拡大基調が続いている.しかし,第5期科学技術基本計画 (2016) では,「日本の産学連携はいまだ本格化せず,イノベーションを生み出す力に繋がっていない」として,消極的評価がなされている.その原因の一端として,産学間の共同研究成果の活用の問題が指摘されている.共同研究成果の活用条件が十分調整されずに,産学間で共同特許出願される実務慣行により,共同研究成果が「死蔵化」されている可能性がある.本稿では,国内の大学産学連携部門へのアンケート調査等を通じ,この死蔵化の発生状況と原因を分析した.
著者
金 廣來
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 社会福祉学研究科篇 = The Bukkyo University Graduate School review. 佛教大学学術委員会, 社会福祉学部編集委員会 編 (ISSN:18834019)
巻号頁・発行日
no.42, pp.35-49, 2014-03

2006 年から実施されてきた障害者自立支援法では,応益負担の導入に始まり,様々な機能によって障害者に対する障害福祉サービスの利用を抑制してきた。こうした障害者自立支援法の問題として指摘されているのは,公的責任の縮小による障害福祉サービスの利用抑制であり,その福祉サービスの利用抑制策としては,契約制度,現金給付(利用者補助) 方式,応益負担化,支給決定プロセス,障害者福祉の介護保険化などである。2013 年4 月から実施されている障害者総合支援法は,そのような問題に対してほとんど改善せず,障害者自立支援法の一部改定に留まっている。本稿では,日本の障害福祉サービスに対する利用抑制を総体的に解明するために,障害者福祉政策の変遷過程とそれにしたがう障害福祉サービスの利用抑制を分析するうえで,福祉サービスの利用抑制として支給決定プロセスを中心に検討する。障害者福祉障害福祉サービス障害者自立支援法障害者総合支援法支給決定プロセス
著者
松尾 真一郎 金岡 晃
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1056-1057, 2015-10-15
著者
植杉 通可 金澤 秀俊 蛭間 淳之 宮崎 浩 神戸 崇幸
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.119, no.5, pp.592-598, 1999-05-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
8
被引用文献数
8 10

The active-filter is one of the most efficient methods to improve power factor. However, this method has problems such as increasing switching loss and switching noise.This paper describes a new power factor correction (PFC) converter called “Partial-switching PFC”, which achieves power factor rate of 99% only by generating a single pulse in the power line cycle with high efficiency and low total harmonic distortion. Its application to our air-conditioners is described at the end.
著者
金丸 彰寿
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究委員会
雑誌
神戸松蔭女子学院大学研究紀要 = Journal of Kobe Shoin Women's University : JOKS (ISSN:2435290X)
巻号頁・発行日
no.1, pp.135-148, 2020-03-05

本稿では、社会福祉法人よさのうみ福祉会の理念と実践を分析することで、青年期・成人期以降における障害者の発達支援及び地域支援のあり方について検討した。よさのうみ福祉会は、「行政力」「地域力」「福祉力」の「三位一体」の取り組みを行っていた。そして、障害者の発達要求に基づいて発達支援及び地域支援が展開されていたことを明らかにした。発達支援は、なかま・職員・地域住民の連帯を通して、障害者の発達要求を地域の担い手として組織することである。地域づくりは、障害者と地域住民の要求を練り上げ、地域社会の民主的な連帯を支えるよう組織することである。この三位一体の取り組みの原動力になったのは、与謝の海養護学校づくり(1960 年代~)を継承・発展している、よさのうみ福祉会における地域福祉実践運動の蓄積であった。今後の課題は、「学びの作業所」や「専攻科」の実践と、よさのうみ福祉会の福祉支援における実践的な同異を探りつつ、発達要求に基づく障害者の発達支援及び地域支援のあり方をより精緻に検討することである。
著者
金澤 忠信
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.102, pp.263-289, 2022-09-30

ソシュールは1903年から1910年にかけて伝説・神話研究を行っていた。1904年には書物の出版を予定していたが未完に終わる。草稿では『ニーベルンゲンの歌』をはじめとするゲルマン伝説が5-6 世紀ブルグント王国での歴史的出来事にもとづいていることが示されている。叙事詩と年代記の様々な細部を照合してまず目につくのは,伝説にはフランク族が不在であり,フン族に置き換えられている点である。ソシュールはその理由として王権への配慮と呼称の問題をあげているが,前者は推論的考察,後者は社会学的考察と言える。ソシュールの伝説・神話研究の方法論は,ごく些細な手がかりによって深い現実を捉えようとする点ではギンズブルグの推論的範例に近いが,医学的症候学にもとづいておらず,徴候的読解とは言えない。ソシュールの関心はあくまで伝説の起源としての歴史的事実にあり,必ずしも隠されざるをえなかった重大事にあるのではない。
著者
金子 圭子 内田 啓一 大木 絵美 髙谷 達夫 森 啓 藤井 健男 富田 美穂子 吉成 伸夫 石原 裕一 田口 明
出版者
日本口腔診断学会
雑誌
日本口腔診断学会雑誌 (ISSN:09149694)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.212-215, 2017-06-20 (Released:2017-06-24)
参考文献数
6

An external dental fistula involves formation of a fistula or granulation as an excretion pathway in the jaws or face, due to chronic purulent odontogenic inflammation. We describe a case involving a 30-year-old male patient who had an external dental fistula-like scar in the right buccal region. A diagnosis of an external dental fistula, caused by an infected right mandibular first molar, was made; endodontic therapy was performed without symptomatic improvement, and the patient was referred to our university. Tenderness in the masseter region and scarring in the right buccal region were found upon examination. Diagnostic imaging revealed a cylindrical structure suggestive of an external dental fistula in the soft tissues. Removal of the external dental fistula was performed under general anesthesia and the course was good. Patients with an external dental fistula may show symptoms for a prolonged period before a definitive diagnosis is made; however, diagnosis can be facilitated by early, accurate imaging examination.
著者
山本 竜太 金只 直人 水町 光徳
出版者
産業応用工学会
雑誌
産業応用工学会論文誌 (ISSN:21875146)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.52-57, 2013
被引用文献数
5

In this paper, sound quality of high resolution audio (HRA) is investigated in the view point of auditory perception. Perceptual characteristics of HRA have been examined by listening tests compared with the standard audio CD and the compressed MPEG audio layer-3 (MP3) qualities. The listening tests were carried out by the paired comparison, and the participants were asked to discriminate among HRA, CD, and MP3. Jazz music was selected out as the original HRA. Both CD and MP3 quality audio files were prepared from the original HRA file by the authors. It is found that the participants prefer the audio format with richer information, that is, HRA is most desirable and CD is better than MP3. The questionnaires filled in by participants indicate that subjective characteristics of HRA include much presence, high spatial clarity, and wide spaciousness. Additionally, perceptual discrimination in quantization distortion is also focused on in between 16 bits and 24 bits resolution. As the result of the listening test with 28 participants, the difference of the quantization resolution was discriminated with the accuracy of 60.3 %. Concerning the perceptual discrimination of HRA, quantization resolution is an important factor as well as its wide frequency range.
著者
金森 明 水野 伸一 松葉 秀基 小林 智輝 松原 庸博
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.113-117, 2019-01-31 (Released:2020-03-24)
参考文献数
23

症例は53歳女性,腹部手術歴はない。丸餅を12個摂取した翌日に腹痛が出現し当院を受診。腹部全体に強い痛みを訴え,腹膜刺激症状もみられた。腹部CTでは胃内に餅と思われるhigh densityな食物残渣が多数みられた。上部小腸は拡張し,小腸内にも,胃内と同様に餅と推定されるhigh density massを認めた。以上の所見より餅による食餌性腸閉塞と診断し入院となった。絶食と経鼻胃管による減圧で保存的に症状は軽快し,食事摂取が可能となり退院となった。食餌性腸閉塞はさまざまな食材で報告があるが,餅による腸閉塞の場合は強い腹痛を呈し腹膜刺激症状がみられることがあるため穿孔性腹膜炎などを疑い手術となった報告がみられる。しかし本症例のようにCTで容易に診断可能であるため保存的治癒の可能性を検討する必要がある。餅摂食が原因の腸閉塞を経験したため文献的考察を加えて報告する。
著者
松井 亮太 高 礼子 苗代 時穂 的場 加代子 柳澤 優希 井出 浩希 金沢 一恵
出版者
一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
雑誌
学会誌JSPEN (ISSN:24344966)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.277-282, 2019 (Released:2020-06-15)
参考文献数
7

症例は80歳代女性で右片麻痺あり.来院2日前より38℃の発熱を認め,当院内科を受診.誤嚥性肺炎の診断で入院となった.入院時に意識障害を認め,禁飲食で静脈栄養と抗生剤治療を開始した.加療後は意識レベルの改善を認め,入院後6日目に改訂水飲みテストを実施したところ,前傾座位で判定3,右下完全側臥位法で判定5だった.入院後7日目の嚥下造影検査では,前傾座位で嚥下後の下咽頭残留を認め,右下完全側臥位法では嚥下後の中下咽頭残留を認めるが追加嚥下でも誤嚥は認めず,右下完全側臥位法でペースト食摂取を開始した.発熱なく経過し,入院後14日目に前傾座位で嚥下造影検査を施行したところ,嚥下後の咽頭残留を認めず,以後は普通型車椅子で経口摂取の方針とした.退院調整を行い,入院後28日目に自宅退院となった.今回,急性期に完全側臥位法で早期より安全に経口摂取を開始し,座位での摂取へ切り替えが行えた症例を経験したので報告する.
著者
金山 博 武田 浩一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.840-849, 2011-06-15

2011年2月14日〜16日、米国のTVクイズ番組においてIBM の質問応答システムWatsonと当番組の2人のクイズ・チャンピオンとの対戦が実現し、Watson が勝利を収めた。本システムの成功には長年の質問応答技術の研究、インターネット上などにある膨大なデジタル情報の蓄積、並列処理と機械学習を利用して解答とその確信度を計算する新たな手法などが寄与している。また、高い相互運用性をもつ自然言語処理のプラットフォームの採用や、米国の8大学との共同研究なども効果をあげた。本稿では、問題の設定、研究開発の過程、その結果と将来の展望を追う形式で、挑戦の概要と技術的内容の両面を紹介していく。
著者
金 翼水 Yoon Kee Jong 洪 京我
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.P_106-P_113, 2010-03-10 (Released:2010-04-10)
被引用文献数
1 1