著者
梅本 利男 鈴木 英雄 河村 巧 岡田 正之 鷹田 雅宏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集 (ISSN:18849091)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.119-124, 1993-11-19 (Released:2011-06-27)

The areas around the Kamisunagawa tunnel were dotted with many cavities from of old coal mines. Furthermore, as this tunnel was planned to pass Gm beneath a very decrepit existing tunnel, there was a fear that the two would interfere with each other.The main results obtained through this construction method are as follows.(a) Under complex ground conditions, as in the case of this tunnel, “urethane-injected rock-bolts” are an effective reinforcing measure, as they do not require special equipment.(b) When excavating the new tunnel beneath the existing one, a distorted settlement phenomenon occurred in the existing tunnel, due to weak strata. When weak strata exist, natural ground reinforcement is required in wide areas.
著者
鈴木 英鷹
出版者
大阪体育大学
雑誌
大阪ソーシャルサービス研究 (ISSN:13466399)
巻号頁・発行日
no.4, pp.19-25, 2003-12

Vegetarians are divided into three categories; Vegans, or pure vegetarians who abstain from all foods of animal origin; lacto-vegetarians who include milk and dairy products in their diets; and lacto-ovo-vegetarians who consume egg products as well as milk and dairy products. Vitamin B_12 deficiency has been reported in strict vegans. A nutritional analysis was conducted on the dietary intake of a group of 19 vegans aged 7 to 72 years who had been living on a vegan diet for from 7 to 50 years, and on that of age-matched control group. In addition, their serum vitamin B_12 levels were determined. In vegans' diets, 2-4g of nori (dried laver), which contained B_12, were consumed daily. Not a single case of symptoms due to B_12 deficiency was found. There were no stastistically significant differences between the two groups with respect to vitamin B_12 levels. Therefore, consumption of nori may keep vegans from suffering B_12 deficiency.
著者
鈴木 英之
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.711-733, 2008-12-30

浄土宗や浄土真宗などの浄土系諸派が「専修念仏」「礼拝雑行」という教理上の制約から、神に対して消極的な態度をとらざるをえなかったことは良く知られている、しかし中世浄土宗の礎を築き、後に浄土宗中興の祖と称えられた了誉聖冏(一三四一-一四二〇)は、日本の神々に強い関心を抱き、盛んに研究を行った。聖冏は、中世最重要の両部神道書『麗気記』の註釈書である『麗気記拾遺鈔』を著し、浄土教学上に神々を位置づけていった。まず、仏教教理から法相宗や天台宗など諸宗派の神体を明らかにし、聖冏独自の教相判釈説「二蔵二教二頓判」を応用することで浄土宗の神体の優位性を主張した。また大元尊神という法や理といった性格をもつ中世独特の神観念を導入し、さらに法然の教説を敷衍して用いることで、神の力を念仏の功徳と同一とし、理論的に阿弥陀仏と神との完全な同体を示した。それは、浄土宗における神道論のひとつの完成形として重要な意義をもつと考えられるのである。
著者
龍野 浩寿 鈴木 英子 鈴木 英子 Suzuki Eiko
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立県民健康科学大学紀要 (ISSN:18810691)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-15, 2017-03

目的:本研究は日本の統合失調症をもつ人の生活機能の評価に関する研究を概観し,その動向および課題を明らかにする.方法:医学中央雑誌Web版Ver.5を用いて1986年から2015年の論文を検索し,その中で2001年にWHOがICFモデルを発表した前後の尺度を用いた研究に注目し,その動向と課題を明らかにした.文献検索のキーワードは「統合失調症」「生活機能」「尺度」「ICF」とした.結果:統合失調症をもつ人の生活機能を評価する尺度は,12件認められた.これらのうちICFモデルの発表後,尺度の開発や日本語版の作成および尺度活用の文献は6件であった.これらの尺度は,医学モデルの障害や疾病の評価のみならず広く生活の機能を評価していた.統合失調症患者の生活機能の評価の視点が,「出来ないこと」の評価から「できることへの評価」に移行し,社会モデルとして患者を前向きにとらえることができるようになった.しかし,医学モデルの尺度研究と比較して社会モデルで開発された尺度は数が少なく,その活用は乏しい現状であった.結論:今後は統合失調症をもつ人の生活機能を評価するために「社会モデル」の尺度開発および活用が求められる.Aim : This study was a literature review to elucidate research trends and issues related to the assessment of functioning in individuals with schizophrenia in Japan. Methods : We searched the Ichushi Web Database (ver.5) for literature published between 1986 and 2015 using the keywords "schizophrenia", "functioning", "scale", and "ICF". We focused on studies that evaluated scales developed based on the ICF model published by the World Health Organization and investigated the research trends and issues related to developing rating scales. Results : Twelve research papers focusing on rating scales for functioning in individuals with schizophrenia were identified, and of these, six papers assessed scales systematically developed after the ICF model was published. These scales assessed a wide range of deficiencies in functioning in the medical models and assessments of illnesses. The focus of the issues assessing functioning in individuals with schizophrenia has undergone a change from emphasizing "what cannot be done" to "what can be done". This has enabled positive assessments of patients based on social models. However, compared to scales based on medical models, scales based on social models are still rare and not widely used. Conclusion : The findings suggest the need for further development and use of systematic rating scales based on "social models" to assess functioning in individuals with schizophrenia.総説
著者
荻野 雅史 稲岡 忠勝 渡邊 彰 米田 光宏 佐々木 和人 浅野 賢 鈴木 英二
出版者
社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
埼玉理学療法 (ISSN:09199241)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.10-13, 1996 (Released:2003-07-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

健常中高年女性63名を中年群,高年群の2群に分類し,骨密度に関連している因子の検討を体重,BMI,体脂肪率,体脂肪量,除脂肪量,握力について行った。その結果,各々の平均値では,骨密度,握力において高齢群で有意に低値を示した。骨密度との相関関係について,骨密度と体重,BMIとの関係では,両群ともに有意な相関が認められた。しかし,骨密度と体脂肪率とでは,両群ともに有意な相関は認められなかった。骨密度と体脂肪量との関係では,両群ともに有意な相関は認められたが,骨密度と除脂肪量とでは,中年群でのみ有意な相関が認められた。骨密度と握力との関係では,中年群でのみ有意な相関が認められた。骨密度は,体脂肪率といった体組成の割合による影響は認められず,体重,体脂肪量などその重さ(絶対値)が関係していた。また,筋力も重要な因子であることが確認できた。正しい体重管理,スポーツ,運動による筋力の向上などの外的因子を考慮した生活習慣の管理・指導が骨粗鬆症には重要であることが示唆された。
著者
瀬戸口 ひとみ 糸嶺 一郎 朝倉 千比呂 鈴木 英子
出版者
日本保健福祉学会
雑誌
日本保健福祉学会誌 (ISSN:13408194)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.35-45, 2017-03-21 (Released:2017-07-25)
参考文献数
34
被引用文献数
1

目的:統合失調症者の病いとの「折り合い」の概念について定義を明確にする。方法:Rodgers(2000)の概念分析アプローチ法を用いた。データ収集は、医中誌他、6つのデータベースを用いた。検索語は「折り合い」、「折り合い」の類似概念として「受容・統合失調症」を用いた。英論文では「Identity adaptation schizophrenia」で検索を行った。最終的に抄録のある原著のみとし、日本語論文32編、英論文2編を抽出した。各文献について先行要件、属性、帰結の内容を抽出し、各項目をカテゴリー化した。結果:属性として、【病気との共存】【自己に対する肯定的認識】【今の自分にあった家族や人との付き合い方】【新たな価値観の獲得 】【セルフモニタリングの強化】【自分らしく生きる】の6つのカテゴリーが抽出された.先行要件は個人的要因と環境的要因の二つに大別され,個人的要因として【病いに関連する苦悩】【病いに関連した否定的体験】【日常生活困難感とその対処】【統合失調症と知って生じる新たな疑問】、環境要因として【治療】【家族のサポート】【他者との関係】【制度・社会資源】の4つのカテゴリーが見いだされた。帰結は【生き方の定まり】【対人交流への自信の獲得】【社会の中で新たな役割を見出す】、【自己実現・自己決定】【医療への期待】【新たな居場所を見出す】の6つのカテゴリーが抽出された。結論:統合失調症者の病いとの「折り合い」の概念は「自分らしく生きる」であった。しかし、統合失調症者は、偏見をはじめとする病いの体験に苦しんでいた.統合失調症者は、病いによって自信を失いながらもその中で体験したことを糧に,病いを得る前とは違った自己になることを経験しつつ、【自分らしく生きる】ことを選び取っていた。当事者が病いを受け入れ、共存できるような援助と自己を肯定的に捉えられるようなケアの構築の必要性が明確になった。
著者
上岡 洋晴 栗田 和弥 鈴木 英悟 渡邉 真也 北湯口 純 鎌田 真光 本多 卓也 森山 翔子 武藤 芳照
出版者
身体教育医学研究編集委員会
雑誌
身体教育医学研究 (ISSN:13456962)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-11, 2010 (Released:2010-04-26)
参考文献数
31

The purposes of this study were to evaluate the evidence of spa therapy, as well as spa effects, on health promotion, and to discuss the proper applications of spa to leisure activities that are focused on fitness. A relatively small number of highly evidence-graded studies, such as randomized controlled trials (RCTs), were identified from a literature search, and many had problems in methodology. Results showed that aquatic exercises conducted in hot water, including hot spa, obviously alleviated pain in locomotorium diseases. However, few RCTs are currently available concerning other diseases, and consequently, there is no evidence on aquatic exercise efficacy in those diseases. An increasing number of people enjoy leisure activities, particularly hot spa bathing, primarily for fitness. Obviously, hot spa has pain-relieving effects on locomotorium diseases, which are prevalent in middle-aged or elderly people. Therefore, hot spa bathing, as well as a change of air, and other complex factors associated with hot spa visits, are expected to promote health. It is hoped that people will learn more about hot spa, and enjoy it as a regular leisure activity.
著者
丸山 昭子 鈴木 英子 安梅 勅江
出版者
日本保健福祉学会
雑誌
日本保健福祉学会誌 (ISSN:13408194)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.53-61, 2002-10-31 (Released:2017-09-15)

本研究は、認可保育所を利用している子どもの発達に対する、保育時間(通常・長時間)、育児環境との関連を明らかにし、今後の保育サービスの課題を検討することを目的とした。全国の認可夜間保育所及び併設の昼間保育所(全41ヵ所)のうち20ヵ所の保育所にて、1988年10月に保護者を対象とし保育時間・育児環境に関する質問紙調査を行い、経年的な子どもの発達との関連を検討するために2000年3月に担当保育士による客観的指標を用いた子どもの発達評価を実施し、解析可能な551組を本研究の対象とした。本研究の結果を要約すると以下の通りである。(1)一定基準の質が確保されている認可保育所において、長時間保育と子どもの発達との関連がないことから、質の高い長時間保育サービスが子どもの発達に影響を及ぼさない可能性が示唆された。(2)育児環境と子どもの発達とは、既存研究と同様に関連が認められたことから、育児環境の重要性が再認識された。(3)長時間保育の利用者では社会的な繋がりが希薄で、特に育児相談者が得難い状況にあることが明らかになり、社会的サポートのあり方への検討が必要である。(4)今後さらに保育サービスの質の向上を目指した取り組みが求められる。
著者
宮下 知也 横田 正 木戸 康嗣 岡村 拓哉 飯島 陽子 鈴木 英之 柴田 大輔 衛藤 英男
出版者
Society for Science and Technology
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.95-100, 2015

我々は緑茶を亜臨界水抽出130℃で処理することで高濃度カテキン含有でありながら苦渋味を抑制した緑茶飲料になることを報告した。本報ではこの緑茶抽出物の有用成分や香気成分および水色について検証を行った。その結果、従来の熱水抽出よりも有用成分(アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、ケルセチン、サポニン、水溶性食物繊維)が高濃度で抽出され、機能性を有する緑茶飲料であることが分かった。また、テアニンから生成される(S)-3-アミノ-1-エチルグルタルイミド(環状テアニン)はACE阻害活性があり、緑茶の中でも玉露や碾茶に多いことも明らかにした。さらに、緑茶特有の香気成分および水色に関連するクロロフィルの増加も確認した。従って、亜臨界水抽出は従来よりも優れた香気と水色を示し、苦渋味抑制だけでなく新たな機能性を有する緑茶飲料の製造方法としての可能性を示唆した。
著者
野田 隆広 北川 結香子 藤本 強 鈴木 英夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.30, pp.193-200, 2004-03-19

エクストリームプログラミング (XP) を促進することを目指した オフィス環境設計事例を報告する.我々のプロジェクトでは教育支援システムの研究開発を行っている.研究の進展にともなって開発システムに当初予定していなかった新しい機能が追加されることがしばしばであり 変化に迅速に対応できる開発手法として XP を採用することにした.我々はプロジェクト立ち上げ時に 幸運にも空きスペースを与えられ 自由にレイアウトを決定できた. オフィス環境はソフトウェア開発において生産性を大きく向上させる要素でもあるので アレグザンダのパタンランゲージを利用して XP の導入が容易になるようなオフィス環境設計を心がけた.We report a case study of designing an office environment to facilitate extreme programming. We have been researching and developing education-support systems. While developing them, we often expanded and improved their functions. Consequently, we have been looking for a software-development methodology which can embrace changes, and found XP. XP is designed to enable us to respond to changing requirement of software. Fotunately, we could use a extra learge empty room and arrange furnitures where we wanted. Because an office environment is an important element which affects software productivity, we planned an office environment that made XP installation easier, to facilitate XP.
著者
塩見 直子 鈴木 英子 松谷 弘子 加古 幸子
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.205-217, 2021-07-27 (Released:2021-10-16)
参考文献数
42

大学病院の看護師のバーンアウト予防を意図し,職業的アイデンティティとバーンアウトの関連および職業的アイデンティティの高い者の特徴を明らかにした。調査協力の得られた関東圏の大学病院4施設に勤務する看護師長,助産師,非常勤看護師を除く全看護師2926名を対象として,Maslach Burnout Inventory Human Service Survey (MBI-HSS),看護師の職業的アイデンティティ尺度,短縮版3次元組織コミットメント尺度を使用した無記名自記式質問紙調査を実施した。有効な回答を寄せた看護師1452名を解析の対象とした。解析対象者の年齢(平均値±標準偏差,以下同じ)は32.53±9.56歳,臨床経験年数は9.49±8.36年であった。MBI-HSSの総合得点は,11.93±2.68点,職業的アイデンティティの合計点は61.92±8.40点であった。重回帰分析の結果,「職業的アイデンティティ」とMBI-HSSの総合得点との関連が認められ(β=-0.257, p<0.01),職業的アイデンティティが高い者は,バーンアウトしにくいことが明らかになった。職業的アイデンティティが高い者は,①年齢,臨床経験年数が高く,配偶者や子どもがあり,職位が副師長・主任であることが多く,②「病院はキャリアを支援してくれる」,「現在の給与に満足している」,「休みの希望が通りやすい」など組織を肯定的に評価する割合が高く,③「情動的コミットメント」,「継続的コミットメント」,「規範的コミットメント」の点数が高く,④「組織は個人の価値観を理解してくれない」,「今の職場を辞めたい」,「今の仕事を辞めたい」と回答する割合が少なかった。これらの職業的アイデンティティの高い者の特徴を参考に人材を育成していくことは,看護師のバーンアウト予防につながると考える。