著者
奥村 武久 河原 啓 高野 新二 岡田 三千代 林 光代 鈴木 英子 野田 恵子 木村 純子 長井 勇 植本 雅治
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学保健管理センター年報 (ISSN:09157417)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.47-55,

定期健康診断に対する一般学生の持つ不安をアンケートによって調査した。1983年度と1984年度の回答を比較することにより,次の結果を得た。(1)1983年の結果と1984年の結果が非常に近似した。(2)健康診断の必要性は,1984年の新入生の89.6%,大学院生の94.3%が肯定した。否定は新入生の女性の12.8%が一番高い数字であった。(3)健康診断前の不安は,新入生の場合,男性の25.4%,女性の31.1%で女性の不安率が高かった。(4)不安の理由として,新入生の男性は視力,色覚を第1位に,新入生の女性は体重を第1位に挙げていた。(5)終了後の心配については,再検査の必要なものすべてが心配になるのではなく,20〜67%程度であることが判明した。(6)再検査の項目によっても差異があり,検尿の再検査者の中に心配になった者の率が高いことが分った。(7)批判・不満・要望の意見を検討すると,次の事が明らかになった。(a)一番多い批判は「時間がかかる。混む」という意見であること(b)尿検査の表示についての不満を解消するための努力によって,次年度にその効果が認められたこと(8)得られた意見と現状とのつき合わせを繰返すという息の長い努力が健康診断を望ましい方向へ近づけるのに重要であることを指摘した。
著者
杉田 慎之介 長谷川 純子 鈴木 英樹
出版者
一般社団法人 日本地域理学療法学会
雑誌
地域理学療法学 (ISSN:27580318)
巻号頁・発行日
pp.JJCCPT22016, (Released:2023-10-03)
参考文献数
28

【目的】積雪寒冷地在住高齢者の冬季と春季の生活空間変化および性別,フレイルの有無による生活空間の季節変化について明らかにすることを目的とした.【方法】対象は北海道当別町在住で高齢者クラブに所属している高齢者とし,冬季に基本チェックリストを実施し,ロバスト群とプレフレイル・フレイル群に分類した.さらに,冬季と春季で生活空間(Life-space assessment:以下LSA)を評価した.LSAの季節変化を全対象者,性別,フレイル分類でそれぞれ比較した.また,LSAによる最大到達範囲と外出頻度の変化について検討した.【結果】春季に比べ冬季のLSAは全対象者(p=0.004,95%CI 2.67-13.34),ロバスト群(p=0.038,95%CI 0.52-16.48)で有意に低値を示した.最大到達範囲と外出頻度の変化については主に「町内」と「町外」レベルでの変化が認められた.【結論】積雪寒冷地在住の高齢者に対する介護予防活動の提案は季節やフレイルの有無による影響を考慮する必要がある.
著者
鈴木 英明 鈴木 義純 岡田 珠美 神谷 直孝 森 俊幸 藤田 光 池見 宅司
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.373-380, 2012-12-31 (Released:2018-03-15)
参考文献数
44

目的:過酸化尿素は,ホワイトニングに使用する薬剤に含まれており,主にホームホワイトニング剤に用いられている薬剤である.過酸化尿素の作用機序は,尿素と過酸化水素に解離し,活性酸素を放出することにより,着色や変色の原因になっている物質に作用し漂白することで歯を白くさせることが知られている.元来,この過酸化水素・過酸化尿素の両薬剤はホワイトニング用としてではなく,口腔用殺菌剤として使用されており,そのうえ,毒性や副作用をもたない安全性の高い薬剤といわれている.ホームホワイトニングで頻用されている過酸化尿素の齲蝕予防の可能性を検討する目的で,その抗菌作用についてin vitroにて実験を行った.材料と方法:実験には,Streptococcus mutans PS-14 (c)株,Streptococcus sobrinus 6715 (d)株,Actinomyces naeslundii ATCC 19246株を用い,10倍段階法にて最小発育阻止濃度の計測を行った.また,Resting cellに対する殺菌作用を濃度的変化ならびに経時的変化について検討した.さらに,不溶性グルカン生成阻害試験としてglucosyltransferase活性値の測定を行った.成績:1.S. mutansに対する最小発育阻止濃度は250μg/mlであった.2.S. sobyinusに対する最小発育阻止濃度は300μg/mlであった.3.A. naeslundiiに対する最小発育阻止濃度は300μg/mlであった.4.過酸化尿素の抗菌作用はS. mutans, S. sobrinusおよびA. naeslundiiのResting cellに対して殺菌的であった.5.過酸化尿素はS. mutans PS-14株ならびにS. sobrinus 6715株産生粗glucosyltransferaseのsucrose依存性不溶性グルカン合成活性を顕著に阻害した.結論:以上のことより過酸化尿素は,齲蝕原因菌に対して顕著な殺菌作用が認められ,抗齲蝕作用を有することが示唆された.
著者
小松寿雄 鈴木英夫編
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
2011
著者
水間 恵 岡村 俊宏 鈴木 英作 須田 義人 平山 琢二 小川 智子 鈴木 啓一
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.51-57, 2013-02-25 (Released:2013-08-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

海藻と海苔の飼料添加給与がブタの免疫能に及ぼす影響を検討した.試験1では,体重20 kgのランドレース種去勢雄20頭を半数ずつ対照区と試験区に分けて群飼し,試験区には海藻を0.8%添加した飼料を給与した.試験開始時(0日),羊赤血球(SRBC)の一次(21日)と二次接種時(28日),その翌日(29日),さらにその一週間後(35日)に採血と唾液を採取し,免疫能を測定した. SRBC二次接種の翌日,食細胞活性は両区とも低下したが海藻区が有意に高かった(P<0.05).SRBC二次接種後,唾液中IgA濃度は海藻区が対照区と比べ有意に高い値(P<0.01)を示し,SRBC特異的IgG濃度も海藻区の値が高かったが有意差は認められなかった.試験2では肥育後期のブタに海苔を2.0%飼料添加し,各免疫形質について対照区と比較したが,いずれの免疫形質についても海苔添加の有意な効果は認められなかった.
著者
齋藤 邦彦 鈴木 英敏 金田 修一 阿部 剛 齋藤 薫 佐久間 弘典 庄司 則章
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.133-141, 2016-05-25 (Released:2016-06-18)
参考文献数
22

膨潤化処理した飼料米(膨潤玄米)の給与が肥育牛の発育性と産肉性に及ぼす影響を検討した.供試牛は黒毛和種去勢牛を用い,濃厚飼料多給肥育による対照区に4頭を,15ヵ月齢から出荷まで濃厚飼料の30%量を膨潤玄米に代替給与する試験区に4頭をそれぞれ配置した.試験区において稲わら摂取量が有意に多くなった結果,肥育全期間における推定総TDN摂取量も試験区が対照区より多くなったが(P<0.01),試験牛の発育および日増体量は試験区間に差が認められなかった.枝肉格付成績,胸最長筋の水分,粗脂肪,粗タンパク質の各含量および脂肪酸組成については試験区間に差はなかった.以上のことから,黒毛和種去勢牛肥育において配合飼料の30%量を膨潤玄米に代替給与しても,発育性および産肉性への影響はなく,輸入穀物の代替飼料として利用可能であることが示唆された.
著者
竹沢 尚一郎 坂井 信三 大稔 哲也 杉村 和彦 北川 勝彦 鈴木 英明 松田 素二 武内 進一 高宮 いずみ 池谷 和信 宮治 美江子 富永 智津子
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、欧米諸国に比して遅れているわが国のアフリカ史研究の推進のために実施された。それに当たり、アフリカ史を他地域との交流の観点から明らかにすること、考古学発掘をはじめとする一次資料の入手に主眼を置いた。本研究により、西アフリカで10世紀の巨大建造物を発掘したが、これはサハラ以南アフリカ最古の王宮と考えられ、交易やイスラームの進展について大きな寄与をなした。その他、13-14世紀の東・西・南部アフリカ各地で社会経済的発展が実現されたこと、国家をもたない社会における歴史記述の可能性が明らかになったことなどの成果があった。これらの成果をもとに、「アフリカ史叢書」の発刊の準備を進めている。
著者
川村 晴美 鈴木 英子 中澤 沙織 田辺 幸子
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.351-360, 2021-10-08 (Released:2022-01-31)
参考文献数
49

急性期病院で認知症高齢者をケアする看護師の困難感とバーンアウトとの関連を明らかにすることを目的として,全国14カ所の国公立系急性期病院の認知症高齢者が入院している病棟に勤務する看護師2032名を対象とした自記式質問紙調査を実施した。質問項目は,日本版Maslach Burnout Inventory- Human Services Survey(MBI-HSS)に準じたバーンアウトに関する22項目,急性期病院で認知症高齢者をケアする看護師の困難感に関する16項目,ワークライフバランスに関する24項目,個人要因18項目,職場環境要因10項目とした。有効回答数は1235名(60.8%)であった。MBI-HSSによるバーンアウト総合得点の平均値は12.6点であり,病院間に有意差は見られなかった。バーンアウト総合得点を目的変数とする重回帰分析の結果,バーンアウトに関連する要因は,標準化偏回帰係数が大きい順に,困難感の総合得点,ワークライフバランスの総合得点,自分の健康を維持する能力,職場に対する満足感であった。認知症看護の困難さを感じている看護師はバーンアウトしやすいことから,このような看護師を対象としたバーンアウトを予防するためのサポートプログラムを構築する必要があると考えられる。
著者
辻 隆 祖父江 義明 岡崎 廉治 川島 隆幸 齋藤 太郎 井本 英夫 新井 良一 雨宮 昭南 霜越 文夫 長谷川 修司 小嶋 壮介 下園 文雄 川村 正義 飯島 健 鈴木 英雄 佐藤 寅夫
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4-21, 1998-03

低温度星の分光学とともに/辻先生を送る/東京大学を去るにあたって/岡崎廉治先生を送る/新しい化合物を求めた30年/齋藤太郎先生を送る/大学を去るにあたって/新井良一先生を送る/シモコシ・回路の完成を追い求めた日々/霜越さんを送る/再見!東大・小石川植物園/小嶋壮介事務主任を送る/云うべき事と云わざるべき事:流転/川村さんのこと/三崎臨海実験所退官にあたって/鈴木英夫さんを送る
著者
上地 広昭 竹中 晃二 鈴木 英樹
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.288-297, 2003-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24
被引用文献数
7 4

本研究の目的は, 子ども用身体活動行動変容段階尺度および子ども用身体活動の恩恵・負担尺度を開発し, その尺度を用いて子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討することである。研究Iでは, 小学4-6年生男子201名および女子200名を対象に, 子ども用身体活動行動変容段階尺度を開発し, その信頼性および妥当性を検討した。その結果, 子ども用身体活動行動変容段階尺度は, 高い信頼性および妥当性を示した。研究IIにおいて, 小学4-6年生男子213名および女子205名を対象に調査を行った。因子分析の結果, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度は9項目2因子構造 (「身体活動の恩恵」因子および「身体活動の負担」因子) であることが明らかになった。また, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度の信頼性および妥当性が確認された。研究IIIにおいては, 小学4-6年生男子202名および女子201名を対象に, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討した。分散分析を行った結果, 身体活動の恩恵・負担尺度得点について, 身体活動の行動変容段階の主効果が認められた。不活動な子ども (無関心ステージ) は, 他の子どもに比べ, 身体活動の恩恵に対する知覚が弱く, 負担を強く知覚していた。標準得点を用いて, 身体活動の恩恵と負担の知覚の交差点 (恩恵の知覚が負担の知覚を上回るポイント) を検討した結果, 男子では「実行ステージ」, 女子では「維持ステージ」において認められた。本研究の結果から, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係の一部が示された。
著者
川口 昌宏 鈴木 英実 嶋津 外志彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.374, pp.603-610, 1986-10-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
4

It is said that the concrete filled steel column, so called the composite column, possesses good strength and ideal ductility. However, its behavior under load is not clear enough at present. We made experiments to compare the effect of shear connectors with that of projections on steel plate for the simplest column under the axial load. During the axial loading, the authors gave impact on the specimens and measured induced elastic wave. Spectrum analysis of the elastic wave gave the information about composite action between concrete and steel. By these experiments the following were observed. The column with shear connectors had the highest rigidity, the one with projections the second and the one of flat steel the lowest. The strength was almost the same to the column with shear connectors and the one with projections. As for the ductility, the steel with projections was better than the one with shear connectors.
著者
後藤 匡史 長木 悠太 鈴木 英之進
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.193-201, 2001-11-01
参考文献数
13

This paper presents a novel decision-tree induction for a multi-objective data set, i.e. a data set with a multi-dimensional class. Inductive decision-tree learning is one of the frequently-used methods for a single-objective data set, i.e. a data set with a single-dimensional class. However, in a real data analysis, we usually have multiple objectives, and a classifier which explains them simultaneously would be useful. A conventional decision-tree inducer requires transformation of a multi-dimensional class into a singledimensional class, but such a transformation can considerably worsen both accuracy and readability. In order to circumvent this problem we propose a bloomy decision tree which deals with a multi-dimensional class without such transformations. A bloomy decision tree consists of a set of decision nodes each of which splits examples according to their attribute values, and a set of .ower nodes each of which decidesa dimension of the class for examples. A flower node appears not only at the fringe of a tree but also inside a tree. Our pruning is executed during tree construction, and evaluates each dimension of the class based on Cram&eacute;r&rsquo;s V. The proposed method has been implemented as D3-B (Decision tree in Bloom), and tested with eleven benchmark data sets in the machine learning community. The experiments showed that D3-B has higher accuracies in nine data sets than C4.5 and tied with it in the other two data sets. In terms of readability, D3-B has a smaller number of decision nodes in all data sets, and thus outperforms C4.5. Moreover, experts in agriculture evaluated bloomy decision trees, each of which is induced from an agricultural data set, and found them appropriate and interesting.
著者
秋谷 行宏 恩田 昌彦 古川 清憲 鈴木 英之
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1781-1787, 1998 (Released:2011-08-23)
参考文献数
24

血清総コレステロール値を用いて術後感染症の早期診断について検討した. 1995年7月から1997年6月までの胃・大腸切除症例111例を対象に術後10日目までの術後感染の有無により感染群 (13例) と非感染群 (98例) に分けた. 術後3日目の血液生化学検査項目を含む臨床データを両群間で単変量解析で比較したところ, 感染群のリンパ球数, 総コレステロール (TC), 総蛋白は有意に低く, 体温, 脈拍数, CRPは高かった. 多変量解析のロジスティック回帰分析では臓器別で, 胃手術例ではTCを含む8項目, 結腸手術例ではTCを含む3項目の組み合わせが良好であり, overallの正診率はそれぞれ95.1%, 95.4%, sensitivityはともに80.0%であった. なお, 直腸ではoverallの正診率は高かったがsensitivityは低かった. 以上より, 術後感染症は, 術後3日目の総コレステロールを含む臨床データを用いたロジスティック回帰分析から早期診断可能であった.
著者
小野 隆彦 片山 広之 鈴木 英男
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.91-95, 1988-02-01 (Released:2017-06-02)

本論文では、雑音に埋もれた周期信号の周期とパワースペクトルを検出する新しい方法として、クロススペクトルを用いた同期加算の方法を提案し、理論及び実験的検討を加えた。具体的には、本方法は雑音に埋もれた周期信号から、一定の時間遅れを持って2回信号をサンプリングし、この間のクロススペクトルを計算し、これを多数回同期加算するものである。また、本方法は、従来のトリガパルスを用いたパワースペクトル法と異なり、トリガパルスが不要である点にも一つの特徴を有している。理論的考察から、上述の方法で得たクロススペクトルは、周期信号のパワースペクトルに時間差と周波数の積に比例する位相の回転を与えたものと等しいことを導いた。次に、白色雑音に埋もれた2種の正弦波及び白色雑音に埋もれた短い周期のM系列信号から作成した周期雑音信号を対象として、実験的検証を行った。その結果、本方法は、雑音に埋もれた周期信号の周期及びパワースペクトルの精度よい検出に有効であることが分かった。
著者
鈴木 英治 沼田 真
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.129-142, 1982
被引用文献数
4

Elymus mollis, an introduced species, was planted on the seaward slope of sand banks constructed along the coast of Kuju-Kuri Hama (sand beach), central Japan, some 15 years ago. Since that time, the zone of Elymus has advanced seaward at a speed of about 5 m/yr, which was 2.5 times as fast as that of land accretion. Since E. mollis produced few seeds at Kuju-Kuri, the advancement was solely caused by the elongation of new rhizomes, whose mean length amounted to 4.8 m. Certain native species such as Carex kobomugi established themselves behind the Elymus zone and was replacing E. mollis. Saccharum spontaneum var. arenicola, which was planted on the opposite (landward) slope of the banks, remained on the slope without further spreading, being gradually replaced by Imperata cylindrica var. koenigii. The mechanism of these changes and local differences in the semi-natural vegetation of the coast were discussed.
著者
矢野 耕也 鈴木 英之 竹中 理
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18834930)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.15-20, 2008

企業の与信を評価する際に,定性スコアリングシートを使用する場合がある。そのとき,定性的な評価に対して客観性を持たせることと,また与信を正しく評価可能とする尺度を与えることが課題であった。またスコアリングシートは評価項目が多いために,定量的な尺度で総合評価することが望ましいといえる。ここではスコアの配列を一種のパターンとして捉え,スコアから総合パターンの値を求める方法に品質工学のマハラノビスの距離を用いた。またパターンの規則性を可視化するために直交表の適用を図った。その結果,36項目の定性スコアを一元化した数値で求められ,また直交表から得られる要因効果図で,潜在構造を可視化することを達成した。