著者
鈴木 貞美
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.293-303, 2000-02-29

日本の「大衆文学」を代表する『大菩薩峠』の著者、中里介山の独自の仏教思想を検討する。まず、彼の「文学」概念が明治初・中期の洋学者や啓蒙主義者たちが主張した広義の「文学」の枠内で、感情の表現をも重んじる北村透谷や木下尚江のそれを受け継ぐものであることを指摘し、それゆえに仏教思想を根幹におく文芸が展開されたとする。次に、介山の青年期の宗教観について、ある意味では同時代の青年たちの一般的風潮を実践したものであること、それがなぜ法然に傾倒したかを問い、そして、介山の代表作の一つと目される『夢殿』について、明治から昭和戦前期までの聖徳太子像の変遷と関連させつつ、二十世紀前半の力の政治に対して、仏教の教えによる政治という理想を主張したものと結論する。
著者
鈴木 貞
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.30, no.128, pp.627-696, 1927-12-20
著者
鈴木 貞
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.35, no.177, pp.29-39, 1932-01-01
著者
藤田 ひとみ 鈴木 美奈 近藤 文 鈴木 貞夫 小嶋 雅代 永谷 照男 細野 晃弘 荒井 健介 辻村 尚子 岡 京子 岡本 尚子 神谷 真有美
出版者
東海公衆衛生学会
雑誌
東海公衆衛生雑誌 (ISSN:2187736X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.77-83, 2014

<p><b>目的</b>:敷地内全面禁煙は,非喫煙者を受動喫煙による健康被害から守り,喫煙者の禁煙を促すのに有効な方法と考えられる.名古屋市立大学では2006年6月よりキャンパス敷地内全面禁煙となり,6年が経過した.そこで,キャンパス敷地内全面禁煙化後の医学生の喫煙率や,喫煙に関する意識の変化を調べた.</p><p><b>方法</b>:喫煙に関する意識調査として2007年12月に全学職員・学生を対象に実施したものと,2012年4月に医学部学生を対象として実施したものについて,医学部1~5年生の集計結果を比較検討した.</p><p><b>結果</b>:回収率は2007年調査では57.0%,2012年調査では92.6%であった.男子喫煙率は全学年で9.94%から5.39%,女子喫煙率は2.37%から1.65%といずれも減少しており,2012年調査では1年生の喫煙者は男女ともに0名だった.キャンパス敷地内全面禁煙については「知っていた」と回答した割合は84.9%から66.2%と有意に減少し,喫煙環境に無関心な非喫煙者が増えている状況がうかがえた.また喫煙者の平均年齢は,2007年調査時は22.3±4.2歳であったが,2012年調査では25.9±4.2歳と有意に高かった.</p><p><b>結論</b>:キャンパス敷地内全面禁煙化から6年経ち,喫煙率は低下した一方,敷地内全面禁煙の認知度が低下していたことから,今後の防煙教育や禁煙対策に向けた新たな課題が明らかになった.</p>
著者
水元 紗矢 島田 周輔 神原 雅典 石原 剛 加藤 彩奈 大野 範夫 鈴木 貞興 小笹 佳史 浅海 祐介 吉川 美佳
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.CbPI1300, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】変形性膝関節症において、異常な膝回旋運動を呈しているという報告を散見する。膝回旋はわずかな運動であり、回旋を評価することは難しい。内外側ハムストリングスは膝屈曲においては共同筋だが、回旋では拮抗筋となるため筋活動をみることで膝回旋運動を推察することができる。我々は第45回の本学会で下肢アライメントと歩行時筋活動との関係について、Q-angle高値側は内外側ハムストリングス筋活動比(M/L比)が低いと報告した。臨床において足位や後足部アライメントが脛骨回旋異常を引き起こしている症例を経験することから、今回足位および後足部回内外アライメントがM/L比に与える影響について検討したので報告する。【方法】対象は膝に障害のない健常男性10名(平均年齢27.5歳±1.9歳)の左膝10肢である。足位と後足部アライメントを変化させた条件下で、片脚スクワットを行なわせた際のM/L比を比較検討した。課題運動は片脚立位から膝屈曲60°の片脚スクワットである。上肢は胸の前で固定し、反対側の下肢は膝屈曲位、膝内外反および股関節内外転中間位で後挙させた。スクワットは屈曲2秒、屈曲保持2秒、伸展2秒の計6秒間とし、計3回行った。被験者には十分練習を行った上で計測した。筋活動の算出にはスクワット伸展2秒間の大腿二頭筋(BF)、半腱様筋(ST)、半膜様筋(SM)の筋活動を計測した。筋活動の記録には表面筋電計(Megawin Version2.0、Mega Electronics社)を用いた。得られた筋活動のRoot Mean Square(RMS)振幅平均値を算出し、計3回の平均値を各筋のRMSとした。さらに膝屈曲45°での最大等尺性収縮を100%として正規化し、%RMSを算出し各筋の%RMS を求めた。ST、SMに対するBFの割合をそれぞれST/BF比、SM/BF比とした。足位は、床に対して足長軸を進行方向に向けた位置をtoe 0°、それより5°外側に向けた位置をtoe-outとした。後足部アライメントは、入谷の方法をもとに2mmのパットを用いて回内位(PR)、中間位(NP)、回外位(SP)を誘導した。検討項目は、ST/BF比とSM/BF比を以下に示す3通りの方法で比較検討した。1.(1) NP・toe0°とNP・toe-out、(2) NP・toe0°とPR・toe0°とSP・toe0°、(3) NP・toe-out とPR・toe-out とSP・toe-outとした。2.NP・toe-outでのST/BF比とSM/BF比を検討した。各筋の%RMSを比較した。統計学的解析には、二元配置分散分析法と多重比較検定、対応のあるt-検定を用いた。有意水準は5%未満とした。【説明と同意】 ヘルシンキ宣言に基づき、被験者には研究の主旨を十分に説明し同意を得た上で計測した。【結果】1-(1) toe0°とtoe-outではST/BF比、SM/BF比とも有意差を認め(P<0.05)、toe-outでBFの活動が高くなった。1-(2) toe0°では、ST/BF比でPRとSP間に有意差を認めた(P<0.05)。1-(3) toe-outでは、SM/BF比でNPとPR間に有意差を認め(P<0.05)、PRでBFの活動が高まり、SMの活動低下がみられた。2. toe-outでのST/BF比とSM/BF比は有意差を認めなかった。【考察】 本研究により、荷重位での足位および後足部アライメントによりM/L比が変化することが示された。Scott.K(2009)はtoe-outでのエクササイズにてM/L比の減少が起こると報告しており、本研究の結果もそれを支持する結果となった。toe-outにてBF筋活動が高まることは、内旋方向へ誘導される下腿の運動を制御した結果ではないかと考えた。toe-out・PRにおいてSM/BF比は減少を認めたが、ST/BF比は有意差を認めなかった。この理由としては、STとSMの筋機能の違いによるものと考えた。SMは筋形状とレバーアームの関係により浅屈曲で筋活動が優位になり、STは深屈曲で筋活動が優位となる。回旋作用としてはSMに比べSTで作用が高い。本研究ではスクワット60°屈曲位で行ったことから、SM筋活動の抑制が起きたためSM/BF比に有意差を認めたと考えた。【理学療法学研究としての意義】本報告で、足位および後足部アライメントの変化によるST/BF比、SM/BF比の基礎的データが得られた。足位および後足部アライメントが内外側ハムストリングスの筋バランスに影響を与えることが示された。スクワット運動や荷重位でのエクササイズにおいて、足位や後足部アライメントを考慮する必要があると考えた。
著者
長谷川 昭 海野 徳仁 高木 章雄 鈴木 貞臣 本谷 義信 亀谷 悟 田中 和夫 澤田 義博
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.129-150, 1983-06-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
18
被引用文献数
13 13

Precise relocation of earthquakes occurring in Hokkaido and northern Honshu during the period from January, 1979 to October 1981 is made by using 35 stations of the microearthquake observation networks of Tohoku University, of Hokkaido University, of Hirosaki University and of Central Research Institute of Electric Power Industry. Obtained hypocenter distribution shows the double-planed structure of the deep seismic zone in the whole area of Hokkaido and northern Honshu including the junction between the northeastern Japan arc and the Kurile arc. At the junction the deep seismic zone is contorted but is still double-planed at least in the upper 150km depth range. Beneath the southern end of the Kurile arc (central and eastern Hokkaido) the upper seismic plane of the double seismic zone disappears at depths greater than about 120km, whereas the seismicity in the upper seismic plane is still active in this depth range beneath the northeastern Japan arc.Hypocenters on the deep seismic zone beneath Hokkaido, relocated in the present study, are systematically shifted to the SE or SSE direction in comparison with the locations by the Hokkaido University network. This systematic shift of hypocenters is found to be well explained by the existence of the subducted lithosphere with seismic wave velocities higher than the surrounding mantle.
著者
藤田 ひとみ / 鈴木 貞夫
出版者
日本福祉大学健康科学部, 日本福祉大学健康科学研究所
雑誌
日本福祉大学健康科学論集 = The Journal of Health Sciences
巻号頁・発行日
vol.21, pp.37-43, 2018-03-30

We summarized the relationship between physical activity and the amount of exercise according to the responses to a self-evaluation questionnaire by local residents (both men and women) in a cross-sectional study. The 65-79-year age group exercised more compared with the 35-64-year age group. The 35-64-year age group also felt the lack of exercise in their daily lives. Self-evaluation was positively corrected to the actual amount of physical activity. These correlations were found both in men and women.