著者
田中 俊昭 関野 公彦 菊地 仁 梅澤 克之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.74, pp.201-208, 2003-07-17
参考文献数
4
被引用文献数
4

携帯端末を用いた決済サービス(モバイルコマース)の普及促進を目的として,利便性・安全性の高いサービスの実現が必要となる.この要求を満たすセキュリティ基盤技術として 公開鍵基盤(PKI:Public Key Infrastructure)が一つの有力な候補と考えられており,その利用が期待される.しかしながら,PKIに基づくモバイルコマースを実現するためには,モバイル特有の利用環境や具体的なサービスを想定し,その課題の明確化・検討を通じて,PKI技術の利用可能性を検証する必要がある.従って,本稿では,mITFモバイルコマース部会・認証WGで検討を行っているPKI技術に基づくモバイルコマースを実現する際の課題および、それらの課題に対する検討状況について報告する.Aiming at the penetration mobile commerce into mass market, its service are to be secure and usable. public key infrastructure (PKI) is considered as one of the promising technology for the provision of such secure mobile is further necessary to verify its applicability from the viewpoint of mobile environments and real payment models. Accordingly, this paper clarifies and discusses the issues when applying PKI to mobile commerce, those are mainly from the result of the study on Authentication WG, MC Committee of mITF.
著者
小野 篤彦 関 啓明 神谷 好承 疋津 正利
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2006年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.825-826, 2006-03-05 (Released:2007-01-31)

従来から力制御のできるロボットアームが研究されているが,位置制御ロボットと比べ,工場内での生産現場への導入事例は非常に限られている.その原因としては,力制御は不安定になりやすくアームの動作が非常に遅くなることが挙げられる.解決策としては,機械的に剛性を変化できる機構が有効である.そこで,本研究では組立作業用のロボットアームとして板バネを関節に組み込んで剛性を変えられるスカラ型アームの開発を行う.
著者
大野 健次 延原 弘明 有村 聡美 唐澤 秀武 多久島 匡登 塩谷 正弘 井関 明生 森下 孝仁
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.92-96, 1996-04-25 (Released:2009-12-21)
参考文献数
16

目的: 三叉神経痛に対する小柴胡湯・桂枝加芍薬湯併用療法の有効性を調べるために visual analogue scale (VAS) と4段階評価を用いて prospective study を行った. 対象と方法: 特発性三叉神経痛患者13名を対象とした. 対象患者には朝夕の食前に, 小柴胡湯と桂枝加芍薬湯のエキス顆粒をそれぞれ1包ずつ服用させた. 投与前と2週間後に発作痛の強さをVASで評価し, 痛みの頻度および自覚症状の総合的な強さについて服用開始前を10とする numerical score で回答を求めた. また食事と洗顔について, (1)全く痛まない/(2)軽く痛むが支障なし/(3)痛いがなんとか可能/(3)痛くて不可能/の4段階評価を投与前と2週間後の時点で行った. 結果: 2週間後のVASは有意に低下した (p=0.0030). 食事・洗顔に際しての4段階評価も有意に改善した (それぞれp=0.0158, p=0.0021). 2週間後, 痛みの頻度は平均2.8に, 自覚症状の総合的な強さは平均3.6に低下した. 結論: 小柴胡湯と桂枝加芍薬湯の併用療法は発作痛の強さを軽滅し, その頻度を減少させた. また食事・洗顔に際しての痛みも軽減し, 自覚症状を全体として改善した. 本療法は三叉神経痛の薬物療法として有用であると思われた.
著者
関 幸太郎
出版者
慶應義塾大学
雑誌
慶應義塾大学フランス文学研究室紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.145-160, 2003

I -自分の身体を...- 欲望医療・プチ整形と不妊治療とII 説明しろ、あるいは「知る」権利など、逆切れする人々III -「それが自分の○○だったら」という殺し文句と、賛否選択の強制
著者
林 大貴 長岡 優輝 関根 嘉香
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.19-24, 2017 (Released:2017-06-01)
参考文献数
17

メタノールはこれまで生活環境中の空気汚染物質として,あまり注目されてこなかったが,自動車用燃料や燃料電池の水素源として新たな用途が広がりつつあり,生活環境中にメタノールガスが拡散する可能性が指摘されている。二酸化マンガンは室温でホルムアルデヒドと反応し二酸化炭素を生成することから,空気清浄材料の成分として実用に供されている。この二酸化マンガンが常温でメタノールガスをホルムアルデヒドにまで酸化できれば,ホルムアルデヒドの酸化分解と同様に常温常圧下で二酸化炭素にまで無機化できる可能性がある。そこで本研究では,物性の異なる4種類の二酸化マンガン粒子とメタノールガスの反応性を密閉式試験で調べた。その結果,室温において試験容器内の気中メタノール濃度は著しく減衰し,その減衰速度は二酸化マンガン粒子の比表面積に依存的であった。同時に気中二酸化炭素濃度の有意な増加が観測され,二酸化炭素への転化率は結晶構造に関係した。また反応容器中に中間体として極微量のホルムアルデヒドおよびギ酸種の生成を認めた。このことから,二酸化マンガンがメタノールガスに対しても常温酸化分解活性を有することが明らかとなった。

1 0 0 0 OA 仏蘭西文学史

著者
関根秀雄 著
出版者
古今書院
巻号頁・発行日
1925
著者
新関 泰夫 渡辺 勇 大久保 仁 石田 博義 山本 修三 水越 鉄理 渡辺 行雄
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.Supplement8, pp.104-115, 1986-12-05 (Released:2012-11-27)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

Registered cases of Ménière's Disease collected by the Committee members were studied and classified according to the age of onset and the duration of the disease. The influence of each factors on the vestibular symptoms and hearing impairment was analyzed. Next, the influence of these two factors on the hearing loss of the affected side was studied in 120 cases of definite Ménière's Disease.The results of this study were as follows:1) The hearing impairment of the affected side increased gradually with the age of onset and the duration of the disease.2) The vestibular symptoms of Ménière's disease were not significantly affected by these two factors.
著者
石関 隆幸 隈元 崇
出版者
一般社団法人 日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.27, pp.63-73, 2007-06-30 (Released:2012-11-13)
参考文献数
14

bility to the BPT model. As a result, we conclude that case (c) is the most realistic model by the AIC procedure.Also, we simulated the value by randomly selecting the event occurrence between the range of the recurrence interval and verified the variable estimated from the mean recurrence interval. As a result, the value 0.24 estimated from the four active faults or the value 0.42 estimated in this study is mostly smaller than the average value that can be practically estimated from data. Also, we show some case that is possible to estimate the variable more accurately by considering the probability density distribution of the event occurrence.
著者
東畑 平一郎 関口 勲
出版者
The Society of Powder Technology, Japan
雑誌
粉体工学研究会誌 (ISSN:18838766)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.133-143, 1970-04-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
111
被引用文献数
1 1
著者
千田 栄幸 静谷 啓樹 西関 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.94, no.137, pp.1-10, 1994-07-11

「f(x),f(y)が与えられたとき,f(x+y)とf(x・y)の両方を効率的に計算できるような暗号化関数fは,存在するか?」現在のところ,このような関数fの存在は知られておらず,暗号理論分野における未解決問題の一つとなっている.環準同型が暗号化関数となるならばこの解となりうるので,これまでは,基礎検討として半分配環上の一方向性関数について考察を行ってきた.本文では,一方向性群準同型と一方向性環準同型の関係について考察し,群準同型の性質を持つ暗号化関数について一方向性であることがいえれば,一方向性環準同型が存在することを示す.また,上記の未解決問題を一般の加法と乗法に拡張した場合に対する肯定的な解を与える.
著者
田中 きく代 飯田 収治 阿河 雄二郎 中谷 功治 藤井 和夫 関 隆志 横山 良 田中 きく代 赤阪 俊一 大黒 俊二
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、「文化的ポーダーランド」と「マージナリティ」という概念を設定し、集団における周辺部に焦点をあて、そこに存在する人・モノ・ことのあり様に、対抗・抗争する諸社会の間にあって融和し共生しようとする要因を見出そうとするものである。「文化的ボーダーランド」は、国家や民族という文化的背景を異にする集団問に存在する中間的空間で、それら複数の集団の周辺部をも含むものである。そこでは、対立的要因をはらみながらも、様々なレベルでお互いに共鳴し和解しあう要因のネットワークが張り巡らされている。一方の「マージナリティ」は、そうした空間で、越境をしたり、もとの集団に戻ったりするハイブリッドな存在のあり様を示している。本研究では、これら中間領域の中間的存在が、歴史の中の媒介項として、歴史の連続性を生み、またダイナミズムを与えてきたのではないか。中間の存在を注視することで、一元的ではない複層的で多様な人間世界の歴史的なメカニズムを理解できるのではないかという問題意識から、世界史を全体として見通すようなフレームワークを模索した。また、このフレームワークに基づいて、参加者を「西洋古代・中世班」、「ヨーロッパ近代・現代班」、「アメリカ史班」の3つの班に編成したが、それぞれの時代や地域の「文化的ボーダーランド」空間で、特に「マージナリティ」に留意しながら、結びあう諸関係、結び合わせる媒体や媒介項の存在を具体化しようとした。これらの研究を、研究者個人の研究に依存するのではなく、班ごとに随時連絡をとりあい、また全体の研究会に持ち寄ることで、研究構成員の共通認識を作り上げた。そして、これに基づき、総合的観点から、世界史における「文化的ボーダーランド」と「マージナリティ」概念の有用性を再確認した。これらの概念と本研究のフレームワークをさらに洗練することで、従来の一元的な世界史の描き方ではない、エリートから一般の人びとまで、諸段階の様々な集団を射程に入れた研究が可能で、複層的で多様な人間世界を解明しうるのではないか。また、集団における周辺の役割やアイデンティティと構造の関係といった世界史の課題にも応えうるのではないかという展望を持つに至った。
著者
柿元 周一郎 小澤 徹 五十嵐 澄 得能 朝成 加来 聖司 関 信男
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.140, no.2, pp.85-92, 2012 (Released:2012-08-10)
参考文献数
49

ガバペンチン エナカルビル(レグナイト®錠)は,新規レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome: RLS)治療薬として開発されたガバペンチンのプロドラッグである.本剤は,ガバペンチンと異なる経路で消化管より吸収され,生体内で速やかにガバペンチンに変換されるため,ガバペンチンで問題となる投与量の増加に伴うバイオアベイラベリティの低下がなく,経口投与時の血中濃度の個体差が小さくなるようにデザインされている.一方,RLSの発症メカニズムは十分に解明されていないが,その症状はむずむずとした脚の不快感や痛みといった異常感覚を伴っており,RLS患者では脊髄後角に入力する感覚神経線維からのシグナル伝達の亢進あるいは異常が起こっていることが示唆されている.このことから,本薬の活性本体であるガバペンチンは,脊髄後角において感覚神経終末に発現する電位依存性カルシウムチャネルα2δサブユニットに結合し,興奮性シナプス伝達を抑制することで,RLSの症状に対する治療効果を発揮すると考えられる.実際に,国内外の臨床試験において,本剤はガバペンチンに比べ優れた薬物動態特性を示し,また中等度から高度の特発性RLS患者の症状に対して優れた改善効果を示した.一方,副作用およびその発現率は,市販されているガバペンチン製剤で認められているものとほとんど変わらず,本剤の忍容性が確認された.以上より,カバペンチン エナカルビルはRLSの薬物治療において新たな選択肢になると期待される.