著者
馬場 紀行 福田 光枝
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.42-47, 2017

平成25年(2013年)がん登録等の推進に関する法律の成立により,がん診療に従事する施設に対して全国がん登録が義務化され,2016年度に新たに診断された患者さんから登録が始められている。登録は主として治療を行った施設によってなされているために,発見されたきっかけが検診であった患者さんについては発見に最も寄与した検診施設の功績が反映されない可能性がある。26の登録項目の中には発見経緯として「がん検診・健診診断・人間ドック」があり,検診施設が登録に関与する余地がある。登録は早い者勝ちである一面があるので,検診施設が登録に参加するチャンスは大いにある。登録協力施設は公的な保健,衛生関係のHP に掲載される可能性があり,多くの民間人やメディアの眼に触れる機会がある。施設の知名度や検診精度をアピールする上でも全国がん登録に参加するべきであると考える。そのためには全国がん登録の項目について知っておくこと,より確実に登録票が受理されるために可能であれば細胞診ないし針生検を行うことが望ましい。今年度から登録データはオンライン提出される方針となっている。
著者
馬場 雅行 山口 豊 岩崎 勇
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.293-303, 1984-10-01

受動喫煙と肺癌の因果関係を検討する目的でB_6C_3F_1系マウスを用い,微量タバコ煙長期暴露による気道上皮の変化を観察した。暴露したタバコ煙のCO濃度は80ppm〜30ppmで,人間の実際の受動喫煙環境に相当する濃度に設定した。実験1:6ケ月間の微量タバコ煙暴露の結果,末梢気管支上皮細胞の肥大,増生像がみとめられ,呼吸細気管支では上皮細胞の肺胞側への増生,侵入像がみとめられた。回復実験の結果,これらの所見は可逆性変化と考えられた。実験2:18ケ月間の微量タバコ煙長期暴露と,MNU投与を併用する実験を行なった。MNUは0.2mg/マウスを週1回,計26回腹腔内に投与した。投与終了後1週間で病理組織学的検索を行なったが,MNUの単独投与群では末梢気管支上皮細胞の増生が著明で,腺腫様増殖像も認められた。微量タバコ煙暴露を続けながらMNUを同時に投与した群では,より強い末梢気管支上皮細胞の増生所見がみとめられ,さらに1例(6%)に腺癌の発生がみられた。またタバコ煙暴露を中止したのちMNUを投与した群では,末梢気管支上皮細胞の変化がMNUの単独投与群と同程度であり,肺癌の発生も認められなかった。微量タバコ煙暴露は,同時に行なうことでMNU投与によるマウス肺癌の発生を増強したと考えられ,助癌原作用(cocarcinogenic action)をもつ可能性が示唆された。また,本実験のマウス肺癌の発生母地は末梢気管支上皮と考えられた。
著者
馬場 義雄
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.520-533, 1980-09-30 (Released:2008-07-23)
参考文献数
21
被引用文献数
4 2
著者
馬場 未帆 柴崎 誠次 小川 和雄
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.5, pp.101-103, 2005-10

平成11、12年度に県内で生産されている31種類の地域農産物について、アイスクリームヘの加工適性を検討し、越生町特産の梅ジャム、ユズ、岡部町の味来トウモロコシのアイスクリームが商品化された。平成13年度には、地域農産物15種類について、豚肉ソーセージヘの加工適性を検討し、キヤッセ羽生のモロヘイヤソーセージが商品化された。平成15、16年度に商品性を高めた加工食品の開発をテーマとした取り組みでは、高品質肉用鶏タマシャモでソーセージ、燻製、プレスハムなど、新ブランド「愛彩豚」ネギ入りソーセージ、県内産大豆を使用した豆乳、豆腐アイスクリームなどを試作し、商品化を目指している。
著者
鳥海 勲 竹内 吉弘 大場 新太郎 堀家 正則 井上 豊 馬場 研介
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.373-378, 1990-09-24 (Released:2010-03-09)
参考文献数
5
被引用文献数
4 4

Seismic wave records at the surface of sedimentary plain are mainly composed of main phase and surface waves. The informations of input wave record in base rock and S wave velocity distribution to base rock are enough to consider the main phase. And moreover the informations about underground structure to bed rock of all sections of plain are necessary to discuss surface wave which travels from surrounding rock range to observation point. For this items of the Osaka plain, there were some crumbs of informations. In 1988, we tried two explosions at a manmade “Hokko” island in Osaka bay. This paper shows the results: five ground structures and a countour map of depth to base rock of the Osaka plain.
著者
出川 えりか 安藤 崇仁 安藤 正純 加藤 剛 嶋村 寿 永田 あかね 村野 哲雄 林 広紹 馬場 寛子 齋藤 百枝美
出版者
一般社団法人 日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.189-199, 2018-11-30 (Released:2018-12-08)
参考文献数
10

Objective: Caffeine may cause dependence and sleep disturbance, and interact with psychotropic drugs. Therefore, the caffeine intake of patients with mental disorders should be monitored. However, in Japan, there is no report on the effects of caffeine in mental disease patients or on their caffeine intake. Therefore, we conducted a questionnaire survey to clarify the perception of caffeine for psychiatric outpatients.Methods: We conducted an anonymous survey on caffeine recognition for outpatients at 8 medical institutions that advocate psychiatry.Results: We collected questionnaires from 180 people. The knowledge of foods containing caffeine tended to be high in those who had a positive attitude toward caffeine. More than 90% of those surveyed knew that coffee contains caffeine, but cocoa and jasmine tea were recognized by less than 25%. Of those surveyed, 39.4% consumed caffeine‐containing beverages at night. In addition, the rate of consumption of caffeine‐containing beverages tended to be higher at night because they had a positive attitude toward caffeine.Conclusion: The knowledge and intake situation of caffeine by patients with mental disorders differed depending on their interests and way of thinking about caffeine. As caffeine intake may influence psychiatric treatment, correct knowledge regarding caffeine is important.
著者
竹原 真美 本吉 洋一 堀江 憲路 外田 智千 馬場 壮太郎 亀井 淳志 北野 一平 Nantasin Prayath Setiawan Nugroho Dashbaatar Davaa-ochir
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>ジルコンは物理化学的に安定な鉱物であるとされる.一方,超高温変成作用(1000℃以上)によって,ジルコン結晶中のPbの二次的な移動が起こり,年代値等に影響を与えるという例も報告されている.そこで,ジルコン結晶中のPb及びその他微量元素の(超)高温環境下における挙動について検証するため,超高温変成作用の痕跡を残す東南極ナピア岩体に着目し,本岩体の露岩であるハーベイヌナタークに産する斜方輝石珪長質片麻岩中のジルコンを対象として,高感度高分解能イオンマイクロプローブ(SHRIMP-IIe)によるU-Pb年代測定及びZrと微量元素(Hf, Ti, P, REE, Ca, Mn, Fe, Al, Mg, K, Li, B, F, Cl)組成分析を行った.</p>