著者
簑輪 要佑 寺沢 秀雄
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.B10, 2004

本研究は人の時間把握方法をモデル化し、時間調整のためのインタフェースを模索するものである。時間調整には様々な要素が含まれるが、今回はその中でも最も単純だと思われる移動という時間調整の実験を行ない、時間調整のモデル化を試みる。インタフェースへの応用の際は、本来は複雑な「調整」という計算行為に対し、目に見えるかたちを与え、問題を扱いやすくするという、J.ラスムッセンのEcological Interface Designの手法を参考にした。実験から、人は時間と距離から基準線を作り出し、それに対して遅れているか進んでいるかを判断していることが分かった。時間の表示方法は2種類あり、タイマーのような絶対時間表示(例:残り10分)という方法と、自分の位置との差を計算した相対時間表示(例:3分遅れ)がある。この相対時間表示を用いることで、時間ぴったりに調整できるようになった。しかし、これだけでは残り時間がわからないという問題が残り、時間調整において不十分であることが分かる。時間調整時の頭の中のモデルを発話してもらう実験の結果から、人は自分の状況を把握しようとしていることが分かった。このことから時間を調整する時は時間調整という状況を複合的に視覚化することが一番有効な方法だということが分かった。
著者
永見 豊 新井 大介
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

近年、街区公園は少子高齢化や世代交代など利用者の変化に対応できておらず、利用者が減少している。そのような中、利用者のニーズに合わせてリニューアルを実施する公園が増えているが、地域住民の意見の取り入れ方や調整方法が課題となっている。 現在、八王子市清川町ではまちづくり準備会が結成され、清川町一号公園のリニューアル計画が検討されており、筆者は、景観アドバイザーとしてこの計画に参加した。本研究では、住民参加型公園リニューアル計画の検討経緯と住民の要望や意見の集約のポイントを紹介する。<br> リニューアル案に対して、意見をだしやすくするために、アルタイムで視点を移動し、空間を確認できるリアルタイムシュミレーションを用いることにした。利用者の視点で見らことができることで空間をイメージしやすくなり、活発な意見がでるようになった。意見の集約のポイントは、完成イメージを共有し、意見を受けるときは、「どんな空間にしたい」のか、具体的な意見を抽象化して把握することが大切である。<br> 今後の課題としては、シミュレーション作成の費用の確保とデザイナーがファシリテーターとして会議に参加するしくみづくりが挙げられる。
著者
鉄矢 悦朗
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.P05-P05, 2007

本実践は、木材業/西下健治氏の特別講義1が教育系大学の学生たちの好奇心と行動力を刺激し、その学生たちが主体的にツリーハウスプロジェクトを立ち上げ敷地選定を行い、デザイン構想を立て、幼稚園に企画を売り込む。そして、実際に制作し、さらに幼稚園教諭の積極的な関わりを得て、園児への読み聞かせを実現させるまでの、総合的な取り組みを通じて「モノに対する実感」の獲得を目指したデザイン自主活動の良例である。
著者
福地 悠人 山崎 和彦
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

歌を歌うという行為は人々にとって身近なものである。また歌う目的も、ストレスを発散するため、歌を上達させるため、単純に歌を歌うことを楽しむため、といったように人それぞれで様々な種類がある。そこで人が歌を歌う目的を明確にし、その目的にあったサービスを提供することによりユーザーにとってより満足できる歌唱体験を提供できるのではないかと考え対象ユーザーが歌を歌うことが楽しくなるデザインを提案することを目的とした。私はカラオケで使用する歌うことを楽しむためのデバイス「LIVE BAND」を制作した。歌を歌う際にユーザーが着用する。 歌に合わせてアクションをすることによってカラオケルームの壁面に投影されている映像にエフェクトがかかるようになっている。アクションをした際に発生するエフェクトはアクションの回数が増えると3段階に変化する。また壁面に投影される動画も歌詞の切れ目でアクションの回数が一定数を超えていると映像が変化していくため現在どれくらい盛り上がっているのかが視覚的に分かりやすくなっている。歌唱者は自分の歌に合わせて周りの人がアクションをしてくれていると感じることができる。<br>
著者
立原 さおり 鈴木 直人 佐藤 公信
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.P06-P06, 2010

いすみ市には豊かな自然環境や温かい地域性があり、子育てに良い環境が揃っている。それに加え、いすみ市は海の幸、山の幸にも非常に恵まれた地域であり、生産の場と食の場が近い地域である。このような特徴(魅力)を活かして行くことで、食の面からも子育て環境の充実が考えられる。このような背景から「いすみ市の親子が食に興味を持つ」「親と子と農家の交流が深まる」「食品販売店の活性化」を目的とし、特に「いすみ市の親子がいすみ市でとれる農産物を知る」「農産物と親しむ」「親子が生産者の存在、思いを知る」「親子の感想を生産者に伝える」「いすみ市の住民へいすみ市の農産物に対する関心を高める」ことを目指し、提案および実施、評価を行なった。 本提案は親と子が農家の交流とその中での学びが生まれるという点で地域の活性化に寄与する提案といえ、また、子どもの食に関する学びや様々な体験をさせる機会を求めるニーズに合った提案となった。
著者
楊 寧 伊原 久裕
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.73, 2014 (Released:2014-07-04)

近年、日本語と中国語を併用した外国人向けのパンフレットや、説明書、対訳本などの印刷物が目につくようになった。このような多言語併記のためのタイポグラフィでは、いかに版面の「調和」をとるのかが重要な課題となっている。「調和」のとれた組版を実現するため、各言語の読みやすさを確保しつつ、それぞれの組み方の調整を図る必要がある。本稿では、字間と行間の関係に着目し、中国語の本文組みにおける読みやすい組み方について考察することとした。結果は以下のとおりである。本文組に対して、ベタ組から8分のアキまでの字間、4分の3のアキから全角までの行間の組み合わせがより読みやすいという結果が得られた。まだ、字間を少々広げることが好ましいと見なされている傾向が明らかとなった。
著者
柿沼 佐代子 岡崎 章 内藤 茂幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.D02-D02, 2009

患児は,入院という環境下では常に不安感と孤独感を抱えている.心を許した看護師の存在は大きく,処置室に付き添う看護師を選択する患児もいる.しかし,その看護師が非番でいなかった場合は不安感は増長してしまう.このとき,患児の不安感を軽減し処置や手術に対する気持ちを紛らわすことができるツールを開発した.<BR>本ツールは,患児が操作し看護師の写真や動画をコンピュータの画面上で再生できる機能を備えている.初期画面には,35人分の看護師の顔写真をアイコンで配置・表示した.患児は看護師のアイコンをクリックし,各コンテンツを楽しむことができる.本ツールには,看護師から処置や手術の前後に患児の心のケアを行うメッセージ動画や,画面上の看護師と遊ぶ写真を再生するコンテンツを備えている.<BR>本ツールを実験した結果,患児の気を紛らわすツールとしては大いに効果が見られた.初期画面に看護師全員のアイコンを表示することで,患児の興味が特定の看護師に固執せず,多くの看護師から励まされていることを認識させ安心感を与えることができた.また,患児に興味を持たれることで,看護師に患児との関係を見直す機会を与えることができると考える.
著者
立部 紀夫
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.10-11, 2000

The word "Tenka-Ichi" was popular during the Muromachi period (1392-1573) and meant the "absolute best throughout Japan without peer." Artisans began to appear in Kyoto, Nara, Sakai and other commercial and industrial cities in the Kansai area during the latter half of the 16th century who called themselves by the title "Tenka-lchi " In this thesis, I use text and pictorial material to clarify the activities of artisans who referred to themselves by the title "Tenka-Ichi" and who displayed that word on their own signboards.
著者
石 王美
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

今まで販売されている高齢者向けのデジタルデバイスの傾向は大きく二つで分けられる。情報へのアプローチがやさしくできることと、新しい技術に対し心理的に拒否感なく受け入れられるよう製作されたつまり、技術受容性(Technology acceptance)が高いモノを中心に発展したことがわかった。<br>タッチデバイスは大きく携帯電話とパッドで分類できる。最近販売される高齢者向けの携帯電話はタッチスクリーンを起用した製品が続々増えているが、パッドの場合はまだ高齢者向けの製品を探すことが難しい。しかし今のマーケットの傾向をみるとパッドのユーザーは急速に増加を続けまもなく高齢者向けのパッドも発売されると考えられる。本研究の目的は高齢者向けのタッチデバイス設計の際、考慮する要素を調べ、フレームワーク化し提案することである。高齢者のタッチデバイス使用に当て経験できる過程を分類し各過程から具体的な要素を導出する。
著者
臼井 敬太郎
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.60-60, 2011

1950年代後半から1960年代後半にかけて、良好な眺望を誇る日本各地の観光地において床面が旋回する回転展望台が数多く設置された。いずれも、その機能的特徴からシンボリックな形態となり、モダンデザインでまとめられている。山麓から索道あるいは鋼索鉄道で連絡される展望台は、モビリティーの延長線上にある展望装置としてもダイナミックさを演出するモダンなスタイルが適していたといえよう。このような形式の展望台として初の事例である京山八方閣は、運営する岡山電気軌道の設計による回転機構が組み込まれていた。展望室床下には、レールが円形に敷かれ、その上をドーナツ状の展望室床面を支える台車が走行する構造であった。後に開業していく大手鉄道会社運営による回転展望台に先駆けて、地方都市岡山で回転展望台が実現されたのは、路面電車を運行させる軌道敷設技術、限られた経営資源を創意工夫で加工する車両改良技術の集積が最大限生かされたゆえであった。
著者
生田目 美紀 北島 宗雄
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.81-81, 2005 (Released:2005-07-20)

聴覚障害者にとってアクセシブルなWebコンテンツは,聴覚情報にアクセスする代替手段だけでは実現できない.眼球運動および操作過程を詳細に比較観察し,聴覚障害者がどのようにウェブを介して提供される情報と対話するのかという研究を基に,聴覚障害者のウェブページの視覚情報の利用特性を解明した.ウェブ利用における聴覚障害者と健聴者の特性の違いは,1)聴覚障害者がテキスト情報を理解するレベルは健聴者より浅い.2)聴覚障害者のスキャンパスは,健聴者のものと比較して戦略性が見られない.というものであった.したがって,聴覚障害者にとってアクセシブルなコンテンツは,1)リンクラベルの表現が直観的に理解できること.2)コンテンツの構造が視覚的に理解しやすいことが重要であると考えられる.このように,ウェブページ上の視覚情報の利用特性を理解することによって,はじめて,音声情報の補償という観点を越えた聴覚障害者のためのデザインによるコンピュータ支援の道が拓けてくる.
著者
崔 烘碩 鄭 載旭
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.A06-A06, 2009

3Dキャラクターアニメーションは実写映画、アニメーション、ゲーム、広告など大多数の映像物に使われている。リアルなキャラクターの動きはモーションキャプチャ(Motion Capture)のような高価の装備を利用し、熟練されたアニメータ達によって作られる。しかし、場合によってはアニメータの個人の感性的基準で作られたキャラクターの動きが観客の普遍的な期待値と違うときもある。これは作られたキャラクタの行動が観客の感性反応に対した客観的な関係式が定められていないからである。そこで本研究は、3Dキャラクタの足つきを対象とし、上記の関係式の抽出と定立のための実験道具として3D Studio MAXscriptを利用した3Dキャラクターアニメーション合成ツールを提案した。このツールをによって足つきと感性反応の間の定量的関係式を求めるための指針を得ることができた。
著者
有馬 佑輝
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.P02-P02, 2010

近年、日本の地域は、少子高齢化、過疎化、或いは平成大合併などにより地域格差が生じている。このような中で、地域のイメージを向上させ、地域再生、活性化に繋げるためのひとつの解決方法として地域ブランドの確立がある。これまでも県産品ブランドとしては、大分の「関サバ、関アジ」、三重の「松坂牛」、新潟の「魚沼産コシヒカリ」などがあり、ブランドとして広く認知されている。これらの多くは"商品ブランド価値"の構築を目的としたものと考えられるが、結果的には同地域のイメージ向上に大きく寄与していると言える。このように近年では地域を活性化させる牽引役として地域の県産品を利用した地域ブランドへの関心が強まっている。県産品のブランドイメージが地域の印象形成に影響を与え、地域の価値や信頼を高めると考えられるからである。しかし、日本の各地域には各々の産品はあるものの必ずしも地域ブランドの資源として効果的に活用されているとは言えない現状がある。 そこで、県産品のイメージを向上させることにより、地域自体のイメージ向上に繋げる展開方法を検討する。また、具体的な題材として千葉県の県産品である落花生を取り上げる。
著者
伊藤 弘樹 岡崎 章 内藤 茂幸 吉川 佳孝
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.B15-B15, 2007

患児に対して治療方法やリスクを丁寧に説明するプリパレーションの重要性が注目をあつめている.患児は,治療を「罰」と考えてしまうからである.専用と呼べるツールがほとんどない現状を踏まえ,本研究ではノートPCにて稼動するオリジナルのプリパレーション・ツールを開発し,従来の絵本とPC ツールとの比較を行った.内容による差を出さないためにPCツールと同一キャラクター,同一コンテンツのプリパレーション用絵本を制作し,比較を行った.<BR> 共同研究者である北里大学病院小児病棟3-Aの看護師らの協力を得て,動作解析,理解度等の定量的な分析に基づいたPCツールの効果の実験と検討を行った.<BR> 実験の結果,一定の効果が検証できたので,本ツールを看護師及び看護関係者にのみ,ダウンロードによる無料提供を開始した.<BR> なお,本研究は平成17年度科学研究費補助金基盤研究(B)「サイコロジカル・プリパレーションにおける看護師支援のためのインタフェース・デザイン」の一部である.
著者
佐藤 徹
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.8, 2014 (Released:2014-07-04)

環境を重視した地域政策として近年最も成功した住宅開発地域であるドイツのフライブルク、ヴォーバン地区を取材し調査、分析することによりこの地方都市がいかにして世界的な環境都市として認識されるに至ったかを明らかにする。
著者
和田 菜穂子
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.50, 2005 (Released:2005-07-20)

公衆浴場は人々にとって身体を清めるだけでなく、コミュニケーションを図る場として重要な場所であった。江戸時代、公衆浴場のための水は、川や海から供給されていた。というのは、明治時代に公共の水道が開通するまで、水の供給はシステム化されておらず、水はとても貴重な資源であった。日本における公衆浴場の歴史は古く、身体を清めることが「沐浴」、「禊(みそぎ)」として宗教上行われていた。それは日本の風土、多湿な気候によるものが大きい。本稿では入浴の中でも特に公衆浴場(銭湯)に焦点をあて、デザインの歴史的背景を探る。手法として主に江戸時代における「浮世絵」や物語における「挿絵」などに描かれた建築デザインを分析することによって日本の文化、慣習を再現し、読み解いていくという新たな手法を用いる。江戸時代銭湯(公衆浴場)は社交の場として賑わいをみせていたが、第2次世界大戦後の日本人のライフスタイルの変化に伴い、銭湯の意味合いも大きく変化した。自家用風呂を所有する家庭が増え、銭湯離れが進むようになり今や問題となっている。
著者
長谷場 大輝 中井 一希 梅澤 一成 大條 開作 池田 智大 高橋 徹 川合 康央
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.207, 2015 (Released:2015-06-11)

本研究の目的は,日本語を母語としない英語圏在住者を対象とした日本語学習初学者を支援するものである.ここでは,平仮名片仮名に焦点を絞り,楽しみながら学習する為にゲーム要素を取り入れたアプリケーションを開発し,実際に配信を行ってその効果を検証するものである.本コンテンツの目的は,ユーザが日本語の基本である平仮名片仮名を正しく書くことが出来るようになることである.コンテンツ自体はフリーで手軽に入手可能なものとし,ゲーム感覚で平仮名片仮名についての知識を得られることが,本コンテンツの大きな利点である.アプリケーション名「AN ENCOURAGEMENT OF KANA(日本語版:KANAのすすめ)」として開発を行い,アプリケーションの配信を行った.結果,いくつかの有効なレビューを受け,これに基づくアップデートを行った.
著者
川西 翔樹 加藤 健郎 松岡 由幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.38-38, 2011

デザイン対象の機能は,デザイン対象とその周辺環境である場の関係に依存するといわれている.デザインという創造的行為における法則性の解明と,デザイン行為に関する知識の体系化を目指すデザイン科学を構築するためには,デザインにおける場について,デザイン場としての学術的な概念を確立する必要がある.場の概念は,デザインだけではなく様々な学術領域で用いられている.デザイン場構築の際に,これらの場の概念が参考になると考えられる.本研究では,デザイン場の構築を目指し,デザイン行為を包括的に論じることができる多空間デザインモデルを用いて,他の学問領域(物理学,生物学,ゲシュタルト心理学,社会心理学,生命関係学,組織論)における場の概念について,学問領域間の比較を行った.その結果,4つの場の類型を得た.
著者
アデラブ オルワフェミ サミュエル 山中 敏正
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

本研究ではプロダクトの美的価値の持続性を増加させ、子どもの想像力を刺激するノミナルデザインに基づいた概念について考察した。子どものための家具デザ イン制作活動を事例研究とし、以下のようなプロセスを開発する。①所有感を引き出すデザインアイデンティティーである子どもの名前から、デザインコンセプ トを探求すること②「絵を描く」などの創造環境を提供し創造的行動を引き出すようなデザインサンプルを開発すること③以上のデザインプロセスを評価すること.<br>