- 著者
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小松 孝徳
- 出版者
- 信州大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究では,「単一モダリティでシンプルに構成され,コミュニケーションにおける主たるプロトコルに干渉することなくエージェントの内部状態を直感的にかつ正確にユーザに伝達できる表現」を ASE と定義した.その必要十分条件は「シンプル」「補完的」という設計的要件および「直感的」「正確」という機能的要件の二種類に分けられる.そこで,ユーザに情報を発信するロボットに「シンプル」「補完的」という二つの設計的要件を満たした人工音を実装し,その人工音に関する事前知識を持たないユーザによりその意図が「直感的」「正確」に解釈されていたのか,つまり機能的要件が満たされていたのかを実験的に検証した.具体的には,実装した人工音がエージェントの内部状態をユーザに直感的かつ正確に伝達できることを検証し,この人工音が ASE の必要十分条件を満たす一つの実例であることを示した.