- 著者
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市川 聡
- 出版者
- 東北大学
- 雑誌
- 若手研究
- 巻号頁・発行日
- 2021-04-01
悪性リンパ腫の発生・進展と免疫機構の間には密接な関連が想定され,一部の悪性リンパ腫では自然退縮が報告されているが,具体的なメカニズムは明らかとされていない.viableな検体を必要とする分子生物学的解析において,自然退縮を来したリンパ腫の解析は困難であったが,今回,申請者はホルマリン固定後の組織検体を用いたデジタルオミックスアナライザー遺伝子発現解析により,リンパ腫自然退縮例における遺伝子発現の差異を明らかとすべく研究を計画した.自然退縮に関連するとして同定できた遺伝子群は,有力な予後予測因子となり得るのみならず,長期寛解を誘導できる新たな治療標的になると期待される.