著者
大坪雄平 三村守 田中英彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.16, pp.1-6, 2013-07-25

今日,標的型攻撃は増加傾向にあり,多くの組織にとって真の脅威となってきている.標的型攻撃には様々な手法があるが,受信者の興味を引くメールにマルウェアを添付する方式が最も一般的である.攻撃を秘匿するため,マルウェアが文書ファイルに埋め込まれた場合,一般に,受信者にはマルウェアを見抜く手段がない.われわれが実行ファイル形式のマルウェアが埋め込まれた悪性 MS 文書ファイル (Rich Text または Compound File Binary) を分析したところ,多くの悪性 MS 文書ファイルで通常の MS 文書ファイルとファイル構造に違いがあることが分かった.本論文では,悪性 MS 文書ファイルの検知手法として,ファイル構造検査をすることを提案する.具体的には,5 種類の新しいマルウェア検知法を提案する.提案の有効性を検証する実験を行った結果,98.4% の悪性 MS 文書ファイルを検知することができた.Today, the number of targeted attacks is increasing, and targeted attacks are becoming a serious threat for many organizations. There are various kinds of targeted attacks. Above all, a method to attach malware to interesting e-mail for the recipient is the most popular. In general, there is no way to distinguish a malicious document file from a normal one, because malware is embedded in a document file to hide oneself during an attack. We analyzed malicious MS document (Rich Text or Compound File Binary) files containing malware. Then, we found that there are differences in file structure between normal MS document files and malicious ones. In this paper, we propose detection methods of malicious MS document files using file structure inspection. Specifically, we propose five novel malware detection methods. The experimental result shows the effectiveness of the methods. The methods could detect 98.4% of the malicious MS document files in the experiment.
著者
石川 孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.156-163, 2013-08-21

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアでは情報発信が一時的に急増する情報共鳴現象が起こっており,そのメカニズムの解明はソーシャルメディアにおけるユーザ行動の特性を明らかにする手がかりになると考えられる.本論文は,従来研究で明らかにされたTwitterにおける情報共鳴現象の特徴からユーザ行動についての仮説を導き,Twitter上の情報伝播モデルを構成してそのエージェントベースシミュレーションによって,情報共鳴が起こるメカニズムについての仮説を検証する.シミュレーションの結果は,この情報共鳴現象が情報伝播によるユーザの関心の変化に起因するソーシャルネットワーク構造の変化によって起こることを示唆する.In social media such as Twitter and Facebook, there exist information resonance phenomena in which information dissemination increases temporarily and it is expected that the investigation of the phenomena will provide the clue for understanding of the property of user behavior in social media. This paper describes the hypotheses for the user behavior from the findings about information resonance phenomena that have revealed in the previous work and verification of the hypotheses for the mechanism of information resonance in social media by applying Agent-based Simulation methodology. The results of the simulation suggest that the information resonance phenomenon is considered to be caused by the change of the online social network that is caused by the change of users' interest through information propagation.
著者
小菅 昌克 板谷 聡子 Peter Davis 梅田 英和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.1160-1163, 2003-11-15
被引用文献数
17

前編ではアドホックネットワークの基礎的な解説を行った.後編ではアドホックネットワークを用いた具体的な応用,研究事例を説明する.
著者
柳生 理子 秋山 康智 田中 功一 笠井 則充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.18, pp.37-42, 2000-02-09
被引用文献数
2

情報共有型サービスにおける情報の効率的な配布を目的として、通信衛星利用データ配信システムの設計、実装を行った。今回、従来の機能に加え、データ配信中断機能、DNSを用いたISP仕様への対応に伴う配信方式の設計と実装を行った。本稿では、これらの機能の設計する上で、検討事項となった事柄と解決方法について述べる。We have designed and implemented a data distribution system using a communication satellite for attaining a high degree of efficiency. We have included two special functions in addition to standard ones for suspending data distribution and for adapting the system to servers specified by ISP using DNS. In this paper, we mainly explain those problems we have encountered during design and the approaches we have taken to solve them.
著者
白井 諭 池原 悟 河岡 司 中村 行宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.12-21, 1995-01-15
被引用文献数
14

最近、言語間の発想法の違いを克服し、機械翻訳の品質を向上させるための方法として、多段翻訳方式や用例翻訳方式が提案され、その効果が期待されている。また、現在、翻訳困難な表現や構文は、人手による原文前編集の対象となっているが、これらの多くは、言語間の発想の違いを反映したものであることを考えれば、前編集も言語間の発想の違いを克服する方法の一つであり、その自動化による訳文晶質の向上が期待される。しかし、自然言語の表現には、同形式異内容の間題があり、副作用の生じないよう、前編集の内容をそのまま自動化することは困難であった。これに対して、本論文では、(1)単語の精密な文法的属性と意味的属性を使用すれば、原文に対する自動書き替え規則の適用条件が詳細に記述できると予想されること、(2)原文解析によって文溝成要素の文法的、意味的性質が明らかになった段階で書き替えを適用すれば、書き替えによる予想外の副作用を排除できると期待されること、の2点に着目して、原文自動書き替え型の翻訳方式を提案する。新聞記事を使用した翻訳実験によれぱ、自動書き替え規則の適用された箇所は102文中、44文、延べ52箇所であり、そのうち訳文品質が明らかに向上した文は33文であった。また、規則の適用された文の構文意味解析の多義の数が平均5.39/文から1.31/文まで減少した。これらの結果、本方式は翻訳品質向上ならびに多義減少の効果の大きいことが分かった。
著者
浅野 幸治 中野 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.32, pp.9-16, 2005-03-19
被引用文献数
7

犯罪の増加傾向が目立つようになり、「安全安心まちづくり」に対する行政や住民の関心が高まってきた。特に、情報通信技術(ICT)を用いた防犯システムなどに興味が集まるようになった。大阪府は、ひったくりの件数が29年連続で日本一になるなど、防犯に力を入れざるを得ない状況にある。その中で、ICTを活用した「安全安心まちづくり」を目指して動き出し、それに関する研究会、協議会を設立したりしている。同研究会でまとめた資料に登場する16のICTによる防犯関連システムを、5つに分類することができる。こうしたシステムを分析すると、地域向け社会システムをどう構築するのか、構築や運営における主導役を誰が果たすのか--といった「地域ガバナンス」とでも呼ぶべき課題の状況に変化が生じていることがわかる。ウェブ、電子メール、携帯電話といった新しいICTの普及が、社会構造の変化をもたらしている。こうした問題、また、監視社会化への懸念といった問題は、いろいろな主体が胸襟を開いて語り合うことでしか解決できないと思われる。A criminal upward tendency has come to be conspicuous. Then, the concern of administration and residents about "development of secure and peaceful community" has increased. Especially, interest came to gather for the crime prevention system using ICT (Information and Communication Technology). Since the number of cases of snatching in the area became No.1 of Japan for 29 consecutive years, Osaka-fu is in the situation that she must put the power into crime prevention. Osaka-fu began to move aiming at "development of secure and peaceful community" which utilizing ICT. Osaka-fu organized the study group and the council about it. The 16 crime prevention related systems which appears in the document edited by this study group can be classified into five. If we analyze such systems, we can understand that change has arisen in the situation of the subject of "local governance". It relates on the subjects such as "how the social system for areas is built?" or "who plays the role of initiative in construction or management of the system?". The new spread of ICT(s), such as a web, an E-mail, and a cellular phone, has brought about change of social structure. Such a problem and the problem of the concern to surveillance socialization should be unsolvable unless various stake-holders only open the heart of and discuss together.
著者
杉内 崇浩 渡辺 俊典 古賀 久志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.113, pp.133-140, 2004-11-12

近年、オブジェクト認識は、セキュリティ認証、ロボットビジョンなどさまざまな場面で使われるようになってきた。我々は、画像オブジェクトをカラー画像の領域分割により直接得られる領域の集合と考えることにより、オブジェクト定義の自動抽出、認識手法について検討している。本稿では、画像内に複数回出現するオブジェクトを圧縮して得られる圧縮率を利用した自動オブジェクト抽出手法を提案する。In recent years, object recognition has come to be used in various scenes, such as security authentication and robot vision. We study automatic extraction and recognition of objects from images by considering an object as a set of the regions directly obtained by image segmentation. In this paper, the automatic object extraction method using data compression ratio in compressing the objects which appears multiple times in image is proposed.
著者
山崎重一郎 井上 崇 川根 祐二 荒木 啓二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.26-31, 2000-01-15
被引用文献数
4

福岡市早良区の"シーサイドももち地区"に無線を利用した地域ネットワークを構築し,都市のインフラとしてのインターネットの利用の実証実験を行った.本稿では高層建築物を利用した都市部に適した無線LAN装置によるネットワークの構築方法,地域ネットワークのコンテンツとサービス,そして地域コミュニティによる地域ネットワーク利用について報告する.
著者
田中 健 外山 史 東海林 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.82, pp.43-48, 2001-08-04
被引用文献数
2

本論文では、作曲を、データベースにある曲のリズムと音高パターンの最適な組合わせを見つける最適化問題とみなし、これを遺伝的アルゴリズム(GA )を用いて解く手法を提案する。データベースには、起承転結のような構造の分かりやすい曲(童謡、唱歌など)を格納した。そして、別々の曲のリズムと音高パターンを小節ごとに組み合わせてできた曲をGA の評価対象とした。提案した手法により曲を生成した実験結果を示す。In this paper, we regard an automatic composition as an optimization problem which finds an optimum combination of rhythm and pitch transition patterns in the database. We selected the pieces of music that are simple in structure from the children's songs, the ministry of education songs, etc., and we stored them into the database. The fitness function of a GA evaluates the composed pieces of music that are sequences of the combination of rhythm patterns and pitch transition ones taken from the database in each measure. The pieces of music composed by the proposed method are shown.
著者
西山 智 横田 英俊 小花 貞夫 鈴木 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.12, pp.2762-2773, 1994-12-15
被引用文献数
2

これまでOSIディレクトリは、MHS(メッセージ通信システム)等のOSI通信システムや通信利用者に必要なアドレス等の通信情報を提供する目的で実装が進められてきたが、近年インテリジェントネットワーク(IN)等の実時間交換システムでのネームサーバとしての適用が検討されるようになった。このような適用では、DSA(ディレクトリサービスェージェント)は大量のエントリ(例えばINのSDF(サービスデータ機能)では交換機1台の加入者数である10;件以上)を格納し、交換処理に影響を与えない時間(例えばSDFでは数十ミリ秒)内にディレクトリ操作を実行できなければならない。従来のOSIディレクトリの実装はDSAの大規模化を想定しておらず、DSAの大規模化に伴い名前解析処理性能が急激に低下するため、実時間交換システムのネームサーバとして適用できない。そこで本論文は、ハッシュを用いることで、大量のエントリを格納した場合にも十分高速な名前解析処理が実現できる、新しい名前解析処理方式を提案する。本提案方式では、まずDSAが操作対象のエントリをローカルに格納しているか否かを、識別名のハッシュ値をキーとして直接2次記憶上のエントリの惰報を検索し確認する。もし、ローカルに格納していない場含は、操作対象に最大一致する分散処理知識を、名前のハッシュ値をキーとして主記億上で検索する。本提案方式に基づくソフトウェアを、筆者らが既に実装した○SIディレクトリ専用DBMSに追加実装し、その有効性を評価、実証した。
著者
松田 北斗 小松 隆行 大堀 隆文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.89, pp.33-36, 2008-09-15

本研究では,楽曲の伴奏形態の一つであるアルペジオ (分散和音 )伴奏のフレーズを対話型進化論的計算手法 (IEC)によって生成する.既存の楽曲と生成されたフレーズを合わせて聞き被験者が適応度評価を行い,それを元に選択を行い交叉させ次の世代のフレーズを生成する.今回の実験では 7 人の被験者に協力してもらい初期個体数 5 個,第 5 世代までの実験を行った.その結果世代を重ねる事で適応度の高い個体が増え,本手法が有効である事が確認出来た.In this paper, we generate arpeggio phrases, which are one of accompaniments of music, by the Interactive Evolutional Computation (IEC) method. In this method, participants estimate a fitness of generated phrases by listening to both existent music and the phrase. Then, this method selects some phrases based on this fitness, and generates phrases of next generation by one-point crossover. Experiments results by 7 participants show that this method can generate better phrases than the initial one.
著者
後藤真
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.9, pp.1-4, 2013-10-05

私は 2009 年度と 2010 年度に主査を拝命した。その時期のいくつかの成果と課題について簡単な報告を行う
著者
大西建輔 星 守
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.93, pp.67-74, 2001-09-25

確率分布を与えた場合に路長の期待値を最適とする二分探索木 最適木と呼ぶ が二分木の内点数の二乗で計算できることは Kunthによりすでに証明がなされている. 前回の発表では、確率分布のパラメタ空間をそれぞれの最適木に対応する領域に分割する手法について述べた.本稿では、どのような二分探索木でも 最適木となるりうるのか?これらの領域がどのような場合に接するのか?という問題に対して 二分探索木の回転操作を用いた条件を与える.For a given probabilistic distribution, a binary search tree with optimal path length among all trees is called optimal tree. Knuth showed that such a tree is computed in the time of square of the number of nodes of binary search tree. In our previous paper, we showed algorithms that the parametric space of discrete probabilistic distribution is divided into regions corresponding with binary search tree. In this paper, we investigate that any binary search tree can become optimal tree and which two optimal regions are adjacent. Some conditions related with single rotation is showed.
著者
八木 康史 森島 繁生 金子 正秀 原島 博 谷内田 正彦 原 文雄 橋本 周司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.26, pp.65-72, 1998-03-19
被引用文献数
4

顔画像処理に対する様々な分野での関心の高まりや、工学分野における顔画像処理技術の研究成果の蓄積を背景にして、顔画像処理に関する共通ソフトウェアのツールの作成に向けた活動が進められている。この活動は、「感性擬人化エージェントのための顔情報処理システムの開発」(略称、アドバンストエージェントプロジェクト)と呼ばれ、情報処理振興技術協会(IPA)における独創的情報技術育成事業に関わる開発テーマの一つとして、平成7年度より3年間の計画で精力的に活動を行ってきた。擬人化エージェント技術はさまざまな技術要素から構成されているが、本プロジェクトでは、この中で特に『顔』の役割に着目し、顔画像の認識・合成に関わる顔情報処理システムの開発に主眼をおいた。これと同時に、本システムでは工学のみならず心理学や医学などの分野も含めた顔関連分野における共通の実験用ツールを広く提供することも目標としている。本稿では、平成10年3月で終了するこのプロジェクトの概要と、共通ソフトウェアの紹介を行う。The aim of Advanced Agent Project, supported by Information Technology Promotion Agency (IPA), is to develop the image processing environment for analysis and synthesis of human facial images. This report is mainly concerned with an introduction of an overview of the project and the developed environment for the facial image processing.
著者
高梨 智治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.21, pp.1-10, 2013-09-04

平成 25 (2013) 年 5 月 24 日,「社会保障・税に関わる番号制度」 (以下 「番号制度」 という.) を導入・実施するための法律である 「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」 (平成25年法律第27号.以下 「番号法」 という.) が成立し,同月 31 日公布された.番号制度の導入にあたって検討されてきたデータ保護の施策は,機密性や合目的性に関するものがほとんどであり,正確性についての議論は非常に少ない.情報システムにおいて,取り扱うデータが正確であることは非常に重要であり,それぞれの事業者は様々な取組みによりデータの正確性を確保すべく努力してきた.しかし,事業者の努力だけでは番号制度という情報連鎖全体としての正確性は確保できない.本稿では,データ保護の施策に正確性の観点を加えることの意義を確認し,複数の組織が連携する番号制度において,連携データの正確性をいかにして確保すべきか,情報品質に関する研究を足がかりに考察する.May 24, 2013, the "Law on the use of the number to identify a specific individual in administrative procedures," the law for introducing and implementing "the Social Security and Tax Number system" is established, it was issued May 31. As for the measure of the data security that has been considered in the introduction of the Number system, things about "Confidentiality" and "Suitability" are often found, and discussion of "Accuracy" is very low. In information system, it is very important that data to handle are correct. Therefore each company worked hard to ensure the accuracy of data by various actions. However, I cannot ensure the accuracy as the whole information chain called the Number System only by the effort of each company. In this report, I confirm the significance of giving a point of view of "the accuracy" to a measure of the data security, and I consider a study on information quality in a clue how I should ensure the accuracy of data in the Number System that plural organizations cooperate.
著者
安村 通晃 児玉 哲彦 渡邊 恵太 永田 周一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.105, pp.1-8, 2006-09-29
被引用文献数
2

ヒューマンインタフェースの概念と研究分野が明確に成立して、おおよそ四半世紀経過した。これまでは、認知科学をベースにした認知的インタフェースで、使いにくさを主なターゲットとして研究がなされてきた。GUIとその成立原理である直接操作などがその大きな成果である。また、タスクに特化した評価方法も大きな効果を上げてきた。しかしながら、ユビキタス時代に突入し、インタフェース自体が大きく様変わりを始めてきており、ヒューマンインタフェースの対象、研究手法、評価方法が大きく変わろうとしている。このような背景のもとに我々が取り組むべき新たなヒューマンインタフェース研究をここでは、Interface2.0と呼ぶ。Interface2.0の研究対象、研究手法、課題、評価方法と、従来のものと対比させながら論じることとする。The concept and the research domain of Human Interface were established around the mid of 1980's. A lots of researches were done by the cognitive human interface based of cognitive science. Its main target was to analyze and to the user interface where the users felt difficult to use. Now we are in Ubiquitous computing era, and the human interface will be changed. Its targets, research methods and evaluation methods will be changed as well. We call this new human interface as Interface2.0. We argue the nature and the challenge of Interface2.0.
著者
板生 知子 塚本 昌彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.104, pp.5-12, 2003-07-10
参考文献数
1
被引用文献数
5

ウェアラブル司会とは,イベントなどの司会者がHMD(ヘッドマウントディスプレイ)と小型コンピュータを装着し,講演者紹介などの決められた台詞やフロアにいるディレクタからの指示をHMDに表示しながら司会進行を行なうことである.ウェアラブル司会では,フロアのディレクタから司会者に会場の反応を反映したり,進行状況に応じて進行のタイミングを指示することが可能となるため,司会者は非常に円滑な進行のもとで会議の雰囲気を高められるものと考えられる.筆者らは,第65回情報処理学会全国大会の「ウェアラブルコンピューティング」特別トラックにWG委員/委員長として参加し,全3日間に渡るこのトラックで実際にウェアラブル司会を行なった.その結果,ウェアラブルコンピュータを活用することにより,機能性,舞台演出などに関して,従来にない新しい形式での司会進行が実現できることを実証した.同時に,コンピュータの操作性や装着性,ファッション性,スタッフ間の協調手段などにおける問題点を抽出した.
著者
吉田 泰明 上田 高徳 田代 崇 平手 勇宇 山名 早人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DBS,データベースシステム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.143, pp.441-446, 2007-07-02
参考文献数
17
被引用文献数
2

現在,Web上の情報は膨大であり,欲しい情報をWeb上から探すために検索エンジンが広く用いられている.このように,検索エンジンのランキングが与える社会的影響は大きいにも関わらず,ユーザは検索エンジンのランキング手法を理解せずに利用しているのが現状である.本稿では,各種検索エンジンの特徴を明らかにすべく,週に一回1000のクエリを用い主要な3つの検索エンジンのランキングの比較と特徴の解析を行った.その結果,主要な検索エンジン間ではランキングの上位ほど揃いやすく,ランキングの時間変化の特徴にも違いがあることが分かった.また,ランキングと逆リンク数にも相関があることが分かった.
著者
浜田 鉄平 但馬 康宏 小谷 善行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.13, pp.11-16, 2009-02-11
参考文献数
6

入力された旋律譜に対して、人間が聴くうえで "良い" と感じられるドラム譜を自動生成することを目的に、本研究では人間のリズムに対する評価能力をサポートベクターマシンによりモデル化した。さらに、得られたモデルを遺伝的アルゴリズムに組み込むことで、旋律譜に適応したドラム譜の自動生成を行った。アンケート結果によれば、自動生成されたドラム譜はランダムに生成したドラム譜よりも良いと感じられ、また人手で生成したドラムパターンに近い良さをもっていることがわかった。本研究では、モデル生成の際に不特定多数のユーザーから収集した単純な事例データのみを用いていることから、専門家による事例データを用いることなく良いドラム譜を生成することが可能であることが示された。The authors constructed a model of the rhythmic sense of human by Support Vector Machine in order to generate a drum track from an input melody track automatically. In addition we generated drum track automatically by Genetic Algorithm using the model. According to the result of questionnaires, automatically-generated drum track is "better" than randomly-generated track and "good" as human-generated track. This paper shows a "good" drum track can be generated without professional training data set because we use only rather simple data set made by amateur.
著者
住田 浩之 林 朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.12, pp.151-156, 2008-02-09
参考文献数
3

本論文では,マルコフ確率場を用いた自動作曲を提案する.ある作曲家の曲を,マルコフ確率場の特徴関数と重みで表現することで特徴を学習し,この確率場から確率の高い標本をモンテカルロ法により得ることで自動作曲を行う.In this paper, we propose an automatic composition method for polyphony music using Markov random fields. Given pieces of music by a composer. we learn the characteristics of the pieces in the form of feature functions and their weights for Markov random fields. Then, a new piece is automatically composed by obtaining a sample with high probability for the random field using a Monte Carlo method.