著者
賀 菊方 端川 勉 木内 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.95, no.177, pp.23-30, 1995-07-22

われわれはネコの大脳皮質聴覚野のDorsal Zoneにおいて多数の聴覚刺激に対して50から200msの長い潜時で応答するニューロンを発見した。これらのニューロンは異なった継続時間長のノイズ・バーストあるいはクリック音に対する応答に基づき、位相チューニングニューロンと時間積分処理ニューロンとに分類された。実験結果に基づき、時間域聴覚情報処理機構のモデルを構成した。このモデルの計算機シミュレーションの結果は実験結果とよく一致した。この結果、1、聴覚系に音声刺激に対する時間軸が存在していること、2、聴覚信号は時間域で短く分割され、並列に聴覚中枢に伝送されることが推測される。
著者
パッソス アンデルソン 竹内 康人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.107, pp.11-15, 2009-06-19
参考文献数
5

非可聴つぶやきなどの体内を伝搬する音を検出する事に関して、従来思考の接触型マイクロホンより、超音波ドプラシステムを変位検出器ないし振動検出器として援用する事の方が諸般お点において優れている事を紹介している。
著者
瀬在 俊浩 川西 登音夫 四十物 邦雄 古川 欣司 磯野 賀瑞夫 黒崎 忠明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.156, pp.19-24, 2003-06-20
参考文献数
1
被引用文献数
2

NASDAはAMSRとAMSR-Eの2つの人工衛星搭載マイクロ波放射計を開発した。AMSR-E・AMSRは地球規模の水・エネルギー循環を解明するために必要なデータを取得する地球観測用電波センサである。AMSR-EはAMSRをベースに開発したもので、形状、仕様はAMSRと殆ど同じである。AMSR-EはNASAの衛星Aquaに搭載され、2002年5月4日に打上げられた。又、AMSRはNASDAの衛星ADEOS-IIに搭載され、2002年12月14日に打上げられた。本論文ではAMSR-E・AMSRの概要と軌道上初期評価結果を説明するとともに、取得画像を紹介する。
著者
小越 康宏 小越 咲子 広瀬 貞樹 木村 春彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.85, no.5, pp.959-964, 2002-05-01
参考文献数
6
被引用文献数
6

独居老人の介護,危険回避のために,家庭内での生活様態を把握することは非常に重要であるが,家庭内での振舞い認知についての研究は少ない.本論文では,赤外線センサを各部屋に分散配置し,部屋ごとに老人の滞在の傾向をとらえることにより家庭内での振舞い認知を実現し,新しく観測される老人の活動が,習慣的な振舞いとは異なる振舞いなのかを検知する手法を提案する.
著者
八木 英樹 佐野 琢哉 プルームウォンロート タノーム 三浦 幸治 大平 和哉 丸山 武男 ハク アニスル 荒井 滋久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.162, pp.1-6, 2004-06-25
参考文献数
20

電子ビーム露光法とCH_4/H_2反応性イオンエッチング、及び有機金属気相成長法による埋め込み再成長を用いることにより、狭細線構造(細線幅:14nm、周期:80nm)を有するGaInAsP/InP歪補償5層量子細線レーザを実現した。自然放出光スペクトルの測定と理論解析との比較により、そのスペクトルが高エネルギー側において量子薄膜レーザよりも急峻に変化するのは、キャリヤの横方向量子閉じ込め効果に起因していることを明らかにした。さらに、量子細線レーザの低しきい値電流動作のために、反射鏡損失の低減に着目して、SiO_2/伴導体反射鏡を有する量子細線レーザを作製した。その結果、同一基板上に作製した量子薄膜レーザよりも低いしきい値電流密度、及び室温基底準位発振を達成した。
著者
八木 英樹 佐野 琢哉 プルームウォンロート タノーム 三浦 幸治 大平 和哉 丸山 武男 ハク アニスル 荒井 滋久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.161, pp.1-6, 2004-06-25
参考文献数
20

電子ビーム露光法とCH_4/H_2反応性イオンエッチング、及び有機金属気相成長法による埋め込み再成長を用いることにより、狭細線構造(細線幅:14nm、周期:80nm)を有するGaInAsP/InP歪補償5層量子細線レーザを実現した。自然放出光スペクトルの測定と理論解析との比較により、そのスペクトルが高エネルギー側において量子薄膜レーザよりも急峻に変化するのは、キャリヤの横方向量子閉じ込め効果に起因していることを明らかにした。さらに、量子細線レーザの低しきい値電流動作のために、反射鏡損失の低減に着目して、SiO_2/伴導体反射鏡を有する量子細線レーザを作製した。その結果、同一基板上に作製した量子薄膜レーザよりも低いしきい値電流密度、及び室温基底準位発振を達成した。
著者
中島 求 金子 雅志 片山 悦子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.577, pp.101-104, 2007-03-01
参考文献数
3

現在、テレコムNWのプレゼンス情報とインターネットサービスを連携させることが注目されているが、プレゼンスサービスの普及に伴い、プレゼンスに関するトラヒック量の増加が問題となっている。プレゼンストラヒックを削減する様々な手法は提案されているが、インターネットとテレコムNWという異なるNWを結ぶ、テレコムNWのゲートウェイ装置(GW)への適用方法は課題であった。また、GWは高負荷になるため、分散構成は必須であるが、分散構成時におけるプレゼンストラヒック削減手法の実現方式は課題であった。本稿では、プレゼンス情報を利用するインターネット上のサービス(APL)と、テレコムNW内に収容されている端末をそれぞれ分散収容するGW群と、APLと端末を振り分ける装置を用意し、APLおよび端末を動的に収容分散するGWの分散構成実現方式を提案し、この方式でプレゼンストラヒックを削減する手法が適用可能なことを示した。
著者
石沢 昭 秋山 和彦 新井 秀喜 稲葉 徹 浜里 和雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11
被引用文献数
1

一般にシステムは床等から絶縁し、外部の接地線(極)とは接地バーやグランドウィンド(GW)と呼ばれる領域を介して一点で接続される。通信システム等では機器の増設が度々行われる。接地線についてはGW等ですべて接続されていることから、接地工事が正しく行われたか否かのチェックが困難であり、目視によらざるを得なかった。本稿ではシステムを運用した(オンライン)状態のまま、接地配線等の正常性を検査する方法について述べる。
著者
矢田 北川 和則 米沢 義道 伊東 一典 橋本 昌巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.25-30, 1994
被引用文献数
5

空間の1点からあたかもそこにスピーカがあるように音を発射する空中音源システムが開発された。可聴領域の周波数の信号で振幅変調された40キロヘルツの超音波が1個の圧電型のトランスジューサから発射され、その波はパラメトリックアレイ効果によって復調され、指向性の高い可聴音ビームが発生した。この音波はさらに放物面上で反射されて1点に収束された。この波は収束後、再び発散するがこの時、限られた範囲内で、収束点にあると仮定した実音源と同じ波面を持って広がってゆく。そこで、その拡散領域に聴取者がいるとその可聴音の音源位置を収束点に認識するであろう。これが我々が名付け、そして存在を期待した空中音源である。実験の結果、復調された可聴音は十分高いレベルで聴くことができ、空中音源の可能性が確認された。
著者
小関 伸也 パトリック パックス 熊原 紀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

端末のモビリティを実現したサービスとして、携帯電話サービス及びPHS(Personal Handyphone System)サービスが提供されている。また、パーソナルモビリティを含めた「パーソナル通信サービス」に関する検討も盛んに行われている。本論文では、パーソナル通信サービス実現のための一項目である、位置登録方法に関する考察を示す。
著者
星合 隆成 ツイナニー パトリック 佐藤 規男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.82, no.8, pp.1080-1092, 1999-08-25
参考文献数
17
被引用文献数
6

本論文は, ストリームデータの取扱いが可能なストリームインタフェースと, その実装方法を提案する. 更に, ストリームインタフェースを用いた広告配送システムを構築し, その性能評価モデルを示す. 性能評価モデルに基づいた性能実測により, ストリームインタフェースの性能を定量的に評価し, その結果から, 十分な処理能力を達成できることを示す.
著者
元満 民生 山根 宏 服部 光男 徳田 正満
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.461-470, 1995-06-25
参考文献数
6

雷サージが原因で生じる符号誤りには,通信装置に設置されている避雷器の動作によって引き起こされる符号誤りと回線の不平衡によって心線間に現われる雷サージが伝送信号に重畳されることによって引き起こされる符号誤りがある.本論文では,この二つの符号誤りを考慮し,シミュレーションで符号誤りを推定・評価する方法を提案した.そして,本提案法を用いてAMI符号ディジタル伝送方式の加入者端末装置における雷サージによる1雷雨当りの平均符号誤りを求めた.その結果,避雷器動作が原因で発生する符号誤りは避雷器の動作電圧の-1.8乗に,心線間雷サージによって引き起こされる符号誤りはしきい値レベルの-1.8乗にそれぞれ比例することがわかった.そして,雷発現時の符号誤りは,ディジタル伝送システム固有の符号誤りに比べてかなり大きくなる可能性があることを明らかにした.更に,シミュレーションに用いるサンプル数と推定誤差の関係についても検討を行い,妥当なサンプル(標本)数は50〜100個であることを明らかにした.
著者
中西 崇 佐藤 元裕 細矢 良雄 柏 達也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ
巻号頁・発行日
vol.97, no.189, pp.97-104, 1997-07-24
参考文献数
13

約1OGHz以上の周波数帯を用いた無線通信方式においては, 降雨減衰による伝送品質の劣化が大きな問題であり, その定量的評価か必要である. そのためには1分間降雨強度分布を知る必要があるが, 一般には長い積分時間でしか測定されておらず, 従って, 実際に測定されているn分間降雨強度分布から1分間降雨強度分布を推定する方法を確立する必要がある. 日本においては, M分布を用いると60分間降雨強度分布から1分間降雨強度分布を精度良く推定できることが示されている. 本論文は, この推定法を世界的に適用する可能性を検討したものである. さらに, 各地の気象パラメータを用いることによって, 1分間降雨強度分布の推定精度を向上させることができることを示している.
著者
滝沢 由実 坪香 英一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.173-181, 1994-02-25
被引用文献数
4

HMMを用いた音声認識システムにおいて,状態または単語ごとに継続時間を制御する方法が提案されており,その有効性も確認されている.しかし,従来提案されている方法は,状態または単語ごとの継続時間を単独に制御する方法であり,一つの文章内の単語間,あるいは一つの単語,音節,音韻内の状態間の継続時間の相互関係を考慮した制御法ではない.本論文では,日本語音節を認識単位とした音声認識システムにおいて,音節継続時間を制御する方法を提案する.本提案は,一つの文章内の音節継続時間の相互関係を用いて,音節継続時間を制御する方法であり,従来法にない次の2点の効果が期待できる.(1)一つの文章内の音節マッチング区間長が不自然にばらつかない.(2)発声速度に無関係に,継続時間を制御できる.本方法は,まず,既にスポッティングされた音節マッチング区間長と音節継続時間を左右する要因とを用いて,次にスポッティングする音節の継続時間を予測し,次に,予測された継続時間を用いて,マッチング区間の範囲を制御するものである.50文章,10話者を用いた認識実験の結果,本継続時間制御法を用いることで文認識率が約67.2%から71.1%に向上した.
著者
相馬 浩之 田中 博樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.15, pp.7-12, 1999-04-19
参考文献数
7

インクーネットの急速な発展やパーソナルコンピュータの高機能化に伴い、ニュース配信、音楽配信などの情報配信サービスが注目されている。これらのサービスの利用時に、思想、嗜好、心身に関わることなどのサービス利用者 (以下、利用者) のプライベートな情報を他者に知られないようにすることは重要であり、また、利用者はこの情報を他者に対して隠蔽できるサービスをより好んで利用すると考えられる。本稿では、利用者の嗜好を反映するために利用者が配送コンテンツの希望投票を行うサービスにおいて、開票者に対して利用者の投票内容を隠蔽することで利用者のプライバシー保護を実現する機構を明らかにする。
著者
相馬 浩之 田中 博樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.11, pp.7-12, 1999-04-19
参考文献数
7

インクーネットの急速な発展やパーソナルコンピュータの高機能化に伴い、ニュース配信、音楽配信などの情報配信サービスが注目されている。これらのサービスの利用時に、思想、嗜好、心身に関わることなどのサービス利用者 (以下、利用者) のプライベートな情報を他者に知られないようにすることは重要であり、また、利用者はこの情報を他者に対して隠蔽できるサービスをより好んで利用すると考えられる。本稿では、利用者の嗜好を反映するために利用者が配送コンテンツの希望投票を行うサービスにおいて、開票者に対して利用者の投票内容を隠蔽することで利用者のプライバシー保護を実現する機構を明らかにする。
著者
生駒 英明 中村 隆一 原 章雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18

GaAsの表面は多量の表面準位が存在し、表面フェルミ準位のピンニング現象を起している。そのだめ、GaAsのMIS(金属-絶縁膜-半導体)構造においてはSiの場合のように反転層、蓄積層が形成されないとされている。現在GaAs素子はショットキーゲートFET(MESFET)が用いられているが、MISFETがが不可能なだめ、SiのCMOSのような低消費電力の回路が組めない。まだHEMT,HBTや半導体レーザの表面バッシヴェーション膜も重要であるが、なかなか良好な絶縁膜がないのが現状である。とくに半導体レーザではその信頼性がパッシヴェーション膜によって左右される場合がある。含回、GaAsをヘリコン波を励起したN2とArプラズマにより表面処理(窒化まだは酸窒化)を行った結果、比較的に良好と思われる絶縁膜(およびMIS構造)が得られたので報告する。