著者
多田 篤史 佐々木 正巳 鈴木 勝裕 秋葉 鐐二郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.96, no.484, pp.27-32, 1997-01-24
被引用文献数
3

本論文では、球形の雪粒子が均一な密度でランダムに分布する積雪モデルを用いたマイクロ波放射モデルを提案し、積雪の物理量が積雪でおおわれた大地のマイクロ波放射にどのような影響を与えるのかを解析する。モデルの解析結果をMOS-1に搭載されたマイクロ波放射計が観測したデータと比較することで、この積雪モデルを用いたマイクロ波放射が観測データの解析に有効であることを証明する。また、このモデルを用いて積雪の密度や雪粒子の粒径に分布がある層構造が、マイクロ波放射に与える影響について検討する。
著者
花辺 充広 尾辻 泰一 メチアニ ヤーヤ・ムバラク 佐野 栄一 浅野 種正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.138, pp.291-295, 2006-06-26

2重入れ子型回折格子ゲートを有するInGaP/InGaAs/GaAs高電子移動度トランジスタを対象に、光励起2次元プラズマ不安定性を発振源とするテラヘルツ(THz)電磁波放射を室温観測した。低電子濃度プラズモン領域で励起された光電子群は、近傍の高電子濃度プラズモン領域に注入されプラズマ不安定性を誘発する。結果、生じたプラズマ共鳴振動を源とするTHz波放射が得られる。プラズモン領域と素子裏面のITOミラー間に形成される縦型共振器構造の効用により、放射THz波には利得が与えられる。レーザ2光波励起を行なった場合、直流光励起電子により励起された4.5THz近傍の共鳴振動成分が、差周波励起された5.0THzの共鳴振動成分により増強される効果が確認された。THz帯における注入同期発振の可能性を示唆する結果である。
著者
窪田 健太郎 佐野 栄一 メチアニ ヤーヤ ムバラク 尾辻 泰一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.313, pp.41-46, 2009-11-22

光波と電波の中間周波数領域であるサブミリ波領域、いわゆるテラヘルツ波領域は、医療やセキュリティー検出器としての応用が期待されている。その際にコンパクト、チューナブル且つコヒーレントな固体テラヘルツデバイスが必要とされている。この要求を満たすために、半導体デバイスのテラヘルツギャップを克服するプラズモン共鳴を用いたテラヘルツエミッターが提案されている。実験による検証とともに、テラヘルツエミッターの物理的原理を解析するための方法も必要となってくる。ここでは、光パルス照射に伴うプラズモン共鳴を用いたデバイスの応答を、モンテカルロ法を用いて解析したので報告する。
著者
圓山 憲一 久保 守 米田 祐介 田村 匡宏 村本 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.158, pp.5-10, 2006-07-07

雪片の衝突成長による成長メカニズムの解明には,雪片の形状や落下運動についての定量的な解析が必要である.複数台のビデオカメラを用いて,鉛直,水平の2方向から雪片の降雪運動を連続的に撮影し,得られた2次元映像を画像処理して,雪片の形状と落下パターンの解析及び分類を行った.また,雪片の大きさ,形状,落下パターンについて,相互の相関関係を調べた.
著者
池田 真一 鈴木 智也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.477, pp.19-24, 2008-01-31
参考文献数
9

自然界の実システムは,一般に各要素がネットワークを構成しており,互いに相互作用して時間発展している.我々はその様子を時系列データとして人手し,システムの理解や将来変動の予測などに利用することができる.例えば経済システムにおいては,ネットワークの構成要素は各企業であり,企業間で相互作用することで,株価変動などの複雑な振る舞いを見せる.このような複雑な株価変動を予測する場合,大企業や中小企業といったノード毎で異なる特徴に応じて,予測難易度や最適な予測モデルが異なる可能性がある.そこで本研究では,実システムを模擬するために,数理モデルとしてスモールワールドネットワークを生成するWSモデルをベースにカオス結合系を構成し,各ノードが生成した時系列データに対して非線形予測を行った.さらに,次数中心性,媒介中心性,近接中心性といった各ノードの特徴と予測精度の関係を調べ,経済システムなどの複雑システムの予測可能性について議論した.
著者
和田 有史 野口 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.582, pp.33-38, 2000-01-21

本研究は重みづけモデルを検証した.重みづけモデルとは, S効果(Kappa効果)において"物理的な力の表象"が時間評価に対して重みづけ的に働くと仮定するモデルである.実験では, 斜線上に三つの円を以下のように呈示した.一つめの円と二つめの円は坂を降るように呈示した.三つめについては二つめ, 三つめ間の時程(1550, 1850ms), 三つめの円の移動距離(短, 長), その方向(登り, 降り)の要因を操作した.課題は二つめ, 三つめ間の時程の長さを評価することであり, 出力は予め学習したshort, medium, longの時間弁別であった.結果は, 円に対する重力と, 上に牽引する力の表象が時間知覚に影響することを示しており, 重みづけモデルを支持した.
著者
北村 強 静野 隆之 岡部 稔哉 谷 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.524, pp.141-144, 2008-02-28

SIP (Session Initiation Protocol)は3GセルラやNGN (Next Generation Network)でも用いられるシグナリングプロトコルであり,アプリケーションレイヤにおける制御プロトコルとして様々な利点を有する.しかし,CPU処理負荷が高く多くの通信帯域を必要とするため,小型センサ端末といった低性能な端末への適用が困難である.これまで,パケットサイズを削減する様々なヘッダ圧縮アルゴリズムの研究が行われてきた.しかし,これらはパケットサイズを小さくし帯域使用量を削減する一方で,圧縮等に要するCPU処理負荷が増加してしまう問題がある.そこで本稿では,SIPとの親和性が高く,かつCPU処理負荷を増加させずに帯域使用量を削減する,SIPプロキシエージェントを用いた軽量シグナリングプロトコルを提案する.評価の結果,提案プロトコルの適用により,端末のCPU処理負荷を増大させずに帯域使用量を削減できることを示す.
著者
近藤 俊介 庄納 崇 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.415, pp.35-40, 2006-12-07
被引用文献数
1

ダウンリンクにおける次世代移動通信システムとしてOFDMAとMC-CDMAが注目を集めている.これらの技術の共通の問題点として,同一周波数帯を使用している隣接セルからの信号が干渉となり,特にセル端において性能が急激に劣化してしまうことが挙げられる.MC-CDMAでは,周辺セルからの干渉を低減するために,スクランブル符号を乗算することによって干渉を雑音化しセルを識別する.一方でOFDMAでは,周辺セルからの信号が直接干渉となり,SIRが大きく低下してしまう.そこで,セルの中心部とセル端とで使用する周波数帯を変えることによって,周辺セルからの干渉を低減する方法として提案されているFRPA技術を用いる.この技術を使用することで,FRF=1の場合に近い効率を実現でき,かつセル端で問題となる干渉の影響も周辺セルで使用している周波数帯と異なるために小さくすることができる.本稿では,FRPA技術を適用したOFDMAとスクランブル符号の使用によってセルを識別するMC-CDMAの比較を行う.比較は計算機シミュレーションを用いて行い,多重ユーザ数,所望基地局と端末との距離に対する平均BER特性によって評価を行う.
著者
野村 晃 谷本 善夫 増田 満 河野 公彦 岡 拓真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.1, 1994-09-26

国際ディジタル衛星通信方式としてのインテルサットが推奨するIBS(Intelsat Business Services)およぴ, IDR(Intemediate Data Rate)シスチムは約10年が経過し,より高機能な装置が求められている。さらに今回IDRの仕様が改定となり,回線品質向上を目的としたReed Solomon Codingが採用された。本稿では,IBSとIDRシステム共通に使用可能な変復調装置を開発し,実用化したので報告する。
著者
境 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.411, pp.25-28, 2006-12-06
被引用文献数
2

大岸-境-笠原により提案されたID情熱こ基づく鍵共有法および公開鍵暗号は,ID情報を楕円曲線上のnねじれ点に変換する操作を必要とするが,鍵生成センタを容易に複数に分割することが可能である.また,これらの複数のセンタに対して秘密分散の手法を用いることによって,鍵生成センタによる個人の秘密鍵複製を困難にすることも容易である.一方,境-笠原によって提案されたID情報に基づく公開鍵暗号は,ID情報を楕円曲線上のnねじれ点に変換する必要がなく,また,各種の暗号処理も効率良く実行することが可能である.しかし,各利用者の秘密鍵の指数部にセンタの秘密鍵と利用者のID情報の和の逆数を有するため,鍵生成センタを複数化することは容易ではない.本稿では,このID情報に基づく公開鍵暗号において,センタを複数設定する方式を提案する.
著者
近藤 良久 鈴木 龍太郎 吉村 直子 寺田 岳大 山口 真司 四方 博之 三浦 龍 小花 貞夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.174, pp.69-74, 2010-08-19

地震等の大規模災害発生時,超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の車載局やVSATを被災地域に設置し,無線メッシュネットワークによって地上に面的な通信エリアを確保することで,迅速に仮設のネットワークを展開することができ,被災地での活動を支援することができる.本稿では,被災地での利用に対する要望の多い,IP電話通話といったリアルタイム性の要求の高いアプリケーションの被災地での利用について,実際にWINDSと無線メッシュネットワークを接続した導通試験を行ない,検証を行なったので報告する.また,無線メッシュネットワークを長期間運用するための電源の問題についても,実験を通した検証を行った.
著者
金子 昌彦 長谷部 聡 比企 豊 西村 敦志 佐藤 敏朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.153, pp.109-112, 2010-07-22

オープン・メッシュネットワークは、レイヤ3でメッシュを構成するため、異種の無線方式を統合してネットワークを構築できる。新潟大学と共同でオープン・メッシュネットワークに有用な物理層の機能を研究してきた。また、ウィビコム製OFDM IPコアを応用したFPGA無線モジュールの適用可能性を検討している。本OFDM IPは、MATLABシミュレーションからFPGA実装まで一貫した開発環境であり各種の無線方式に対応できる。なお、本研究はSCOPE補助金を得て実施した。【研究開発課題名 オープン・メッシュネットワークの研究開発,研究代表者 間瀬憲一(新潟大学大学院自然科学研究科)】
著者
大田 健紘 江原 暉将
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.338, pp.261-266, 2008-12-02

本研究では,条件付き確率場を用いて音声認識結果の重要語に対するタグ付および,発話の分類を行い,その結果から,音声認識誤りなどに起因するユーザ発話の曖昧さを解消するための対話戦略について検討を行っている.音声対話システムにおいて,音声認識誤りによりシステムが発話を受理できない場合,毎回確認対話を生成していては利用者にとって非常にわずらわしい.そこで,想定発話を用意しておき,それらを同じような内容を表す発話群に分類し,音声認識結果の各発話群への分類結果をもとに,発話の曖昧な箇所の同定を行っている.その結果から,発話の一部分のみの再認識により音声認識誤りの修正を行う,もしくは確認対話の生成を行い利用者に音声認識誤りの修正行わせるかを決定している.システムが得ることのできる情報をもとに,利用者の発話の推定を行い,自動的に修正をすることによって,利用者側の負担を軽減することが可能になっている.評価の結果,音声認識誤りに対して頑健に発話内容の分類を行うことが可能であり,その結果から音声認識誤り箇所およびタグ付けの誤り箇所を同定し修正することも可能であることを確認している.
著者
WAKE Sanae H. ASAHI Toshiyuki
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on information and systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.84, no.11, pp.1568-1576, 2001-11-01
被引用文献数
5

Our aim is to develop an intuitive and effective sound retrieval method for non-expert users. Such a retrival method should be developed to accommodate a human's perceptual features. We therefore first conducted an experiment to clarify how people represent sound. A participant listens to one sound stimulus and then conveys the sound to a partner. The results indicated that people used mostly verbal description categorized in three groups: the sound itself, the sound's situation, and the sound's impression. Based on these results, we propose three types of keywords: onomatopoeia, sound source, and adjective, which are typical keywords of the above three groups of sound description, for sound retrieval. This retrieval method was implemented for a sound database. Our method can increase the varieties of sounds able to be retrieved and allow users to intuitively search sounds because users can retrieve sounds by using keywords that are most natural to them.
著者
藤田 茂夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.833-843, 1993-08-25
被引用文献数
3

次世代の半導体レーザダイオードとして,現在,し烈な研究開発競争がくりひろげられている.ZnSe系II-VI族半導体による,量子井戸構造青色半導体レーザの研究現況と,将来展望について解説する.光情報処理関連分野への応用上のインパクトが大きい青色半導体レーザは,現在では室温パルス発振が実現している.実用上の必要条件である室温連続発振に向けての研究が,精力的に行われているが,なお技術上,物性上,特性上解決・解明すべき課題も多い.しかしながら,これらの課題を乗り越え,青色半導体レーザが実現される時期も,そう遠くない物と思われる.
著者
木村 大治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.317, pp.1-6, 2008-11-16

今日,インタラクションの概念は諸学の中でますます重要になりつつあるが,一方で,この概念によって否定しようとしたものたちが,しばしば亡霊の如く,秘密裏に研究の中にあらわれてきているように思われる.本講演では,私のアフリカでの観察を参照しつつ,そういった「亡霊」たちの出現の機序を,双対図式というフレームワークを用いて考えてみたい.
著者
間瀬 正啓 馬場 大介 長山 晴美 村田 雄太 木村 啓二 笠原 博徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.28, pp.69-74, 2008-05-06

本稿では,自動並列化コンパイラにより並列性抽出が可能なC言語におけるポインタ利用方法の制約について述べる.実際にこの制約を満たすようにプログラムを作成し,flow-sensitive, context-sensitiveなポインタ解析を用いた自動並列化を適用したところ,8コアSMPサーバにおいて,逐次実行と比較してSPEC2000 artで3.80倍,SPEC2006 lbmで6.17倍,MediaBench mpeg2encで5.14倍の速度向上が得られた.