著者
早野 邦彦 柴山 秀雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.9-14, 1997-04-11

非整数微分方程式を用いることによってノイズ信号の周波数特性を少ないパラメータで表現する方法について述べている。身の回りにあるノイズ信号として、風の音やフライトノイズ、交通騒音などがある。このようなノイズのスペクトルは、その特徴を3つに分けることができる。低い周波数領域では一定か周波数とともに増加し、特性周波数ω_0でピークに達するか折れ曲がり、それ以上の高い周波数領域では周波数とともに減衰する傾向にある。ラプラス変換によって、このようなスペクトルは非整数の微分方程式であらわすことができる。このとき、方程式のパラメータはg,q,ω_0の3つである。
著者
久野 和宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.95, no.69, pp.1-9, 1995-05-25

風の音、風の声、虫の声、虫の音、鐘の音、鐘の声、鐘の音、… 漢字の「音」と「声」とはどの様に違うのであろうか。また類縁の「言」、「楽」、「響」とはどの様な関係にあるのであろうか。中国と日本では、これらの漢字に対する意味内容やイメージは同じなのであろうか。それに日本語(大和ことば)の「オト」、「コエ」、「ネ」、「コト」、「ヒビキ」などと漢字との対応関係は本来あるべき状態にある(首尾よくいっている)のであろうか。
著者
千葉 昭彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.99, no.390, pp.45-50, 1999-10-26

近年、地中レーダをより深い対象の探査に適用する動きが強くなってきた。それに伴い100MHz以下の低周波型地中レーダが普及し始めた。本報告では、25、50、100、200、400MHzのアンテナを持つ低周波数型パルスレーダを一般的な埋設管探査、岩盤露頭での亀裂調査、ダム堆積場での調査、砂防ダムの堤体調査及び急斜面での崩積土調査の5調査に適用した事例を紹介した。その結果、普及している数100MHz以上の地中レーダに比べて分解能は多少劣るものの、低比抵抗地盤でなければ10m以上の探査深度が確保できることが確認できた。この特徴を活かして探査目的を選べば、新たな適用分野が開かれるだろう。
著者
南 隆生 竹内 伸成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-09-05

近年、OTDR(光パルス試験器)を用いて光線路のフレネル反射点の位置、接続点の位置やその損失レベル等を自動的に検出する要求が強くなってきた。一つの方法としてHOUGH変換を用いて接続点を自動検出する方法が提案された。今回は、OTDR測定波形を近似直線と比較することによりフレネル反射点を検出すると共に、検出範囲のノイズ量を計算することにより、検出率が大幅に改善されたので報告する。
著者
信時 和弘 上田 京治 喜多 宏幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス
巻号頁・発行日
vol.94, no.413, pp.7-12, 1994-12-16
被引用文献数
2

世界のテレコミ機器をメイン市場として開発されるシグナルリレーに対する性能要求として、従来からの小型、高感度に付加してリレー入出力間の高絶縁性能の要求が強くなってきた。小型で高絶縁という相反する性能を、リレー入力部であるコイル部分の封止成形技術の確立により達成し、しかも部品点数3点のシンプル構成のシグナルリレーを開発した。
著者
安斎 文雄 近野 仁志 森田 孝夫 中沢 祐三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-03-27
被引用文献数
3

近年の移動体通信機器の小型化に伴い、そのキーデパイスである水晶振動子への小型化、薄型化の要求が強くなってきた。従来のセラミックパッケージを用いた表面実装型水晶振動子より更に薄型化、高信頼性を図るため、水晶基板の上下を同じ水晶にて挟んだ3層構造とし、パッケージを用いず水晶基板のみで構成した信頼性の高い超薄型振動子(All Quartz Package;以下AQP振動子と称す)を実現したので報告する。
著者
斉藤 良博 加藤 正宣 杉浦 道雄 高木 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム
巻号頁・発行日
vol.95, no.253, pp.23-28, 1995-09-21

電力設備は、発電所からお客さまに供給する配電線まで、供給エリア内に面的に設置されており、大規模な地震や大型台風で電力設備が被害を受けた場合は、早期復旧のため、被災状況を迅速かつ的確に把握し、復旧のための適切な処置を行うことが重要である。東京西支店では、非常災害時における情報集約機能・指示報告機能を支援する「非常災害時対策本部支援システム」を構築した。本稿では、支援システムの概要を述べるとともに、特徴である「様々な目的に使用できる多様性」「使用目的にあわせた制御パターン化による操作の容易性」「既設システムとの連係による低コスト化の実現」について発表する。
著者
佐藤 正治 倉本 昇一 松岡 浩一 太田 稔 竹本 孝次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.76, no.9, pp.765-772, 1993-09-25
被引用文献数
3

センタビルに対する直撃雷の観測や,ビルを用いて雷の印加実験を行う際には,そのビルの柱やはり,壁などの電流を測定できる電流センサが必要である.電流センサとしては,測定対象の周囲にコイルを配置し,その誘導電圧をピックアップするロゴスキーコイルが多く用いられており,市販品も数多くあるが,これらの電流センサは小形であり,ビルの柱やはりを測定できるような大形のものはなかった.このため本報告では,ビルの柱やはりなどを囲むことができる長さで,かつ現場の状況に柔軟に対応してセットできるようなフレキシブル性を有するロゴスキーコイルを検討した.まず,コイルと積分器を集中定数で等価回路化すると共に,有効周波数帯域幅と感度特性について目標値を設定し,それに最適な構造条件を明らかにした.この結果より,ビニルパイプを心材とする空心コイルを試作した結果,長さ1-10mで,周波数300kHz,電流-電圧変換ファクタ1/100のロゴスキーコイルを実現することができた.更に,被測定電流の位置依存性を測定した結果,本コイルのような長尺構造でも十分実用に供し得る特性が得られた.
著者
藤田 幸史 太田 光雄 小川 仁士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.223, pp.33-38, 2004-07-19
被引用文献数
9

我々人間は、宇宙誕生に物質的自然の中から生まれ、無機物から有機物へ、物質から生命へ、その生命の創造的的尖端として意識・精神へと変化・進化をしてきたとすれば、この見地からは物質のない処に我々の意識・精神はもともと存在しないともいえる。そして、あらゆる存在は特定された具体的な質的規定性の底に必ず量的規定性・もののロゴスがあり、その互いの媒介関係は本質的ですらあろう。本報告では、前報告(I)同様、異種分野・異種要因間の相互媒介性、特にその定量化に着目し、あくまで一試みに過ぎぬが、自然科学を範例とした社会学の始祖コントや社会物理学のケトレが示唆した路線を受け入れて、規範的or形式倫理学よりも実質orメタ倫理学の理念に少しでも寄り沿うべく、本来的に潜在するであろう低次相関から高次相関への相互媒介性を階層的に定量把握してゆく一方法論的試みを提案してみる。最後に、その方法論の実証的確認として、勿論ひとつの原理的確認に過ぎぬが、VDT周囲環境内、この続報(II)では、離散レベル表現での各指標を変数に選び、照度とEM間の相互媒介性を実験対象にした前報告(I)と異なり、特に連続レベル表現で異種要因の各指標に着目し、物理的側面ででも異種現象である音とEM間の揺らぎの相互媒介性を具体的対象に選び、互いの相関・累積評価法を逐次量的に反映させ得る一例として、その初期的一試みを示す。
著者
長岡 大義 浜田 大輔 辻 慶孝 若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.568, pp.73-78, 2005-01-13

近年の無線技術の進展とともに, 半導体技術の進歩により, 無線によって非接触で物体を自動識別する無線ICタグ(RFID : Radio Frequency Identification)がバーコードの代わりに用いられるようになった.無線ICタグ(以下, 無線タグ)は, ICチップと無線アンテナから構成され, RFIDあるいは無線タグ, 電子タグなどとも呼ばれ, ユビキタス時代の中心的なデバイスになるものと考えられている.本報告は, ユーザが食を購入する際に, その食品成分の中に自分がアレルギーとなる成分が含まれているかどうかを, PDA (Personal Digital Assistants)をベースに構成する無線タグリーダで読み取り, ネットワークを介して食品データベースにアクセスしてチェックし, アレルギー成分が含まれる場合にはこのPDAにアラームで表示するなどの処理を行う食品購入支援手法について述べる.具体的には, Webサーバを介して無線タグで読取った食品成分情報をデータベース上のユーザの食品アレルギー情報と照合し, 該当している場合にはPDAにアラーム表示させユーザに通知する食品購入支援システムについて述べたものであり, 13.56MHz帯の周波数を用いたRFIDタグを用いてプロトタイプを構成し, 実現の可能性の見通しが得られた.
著者
若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.577, pp.31-35, 2004-01-16

近年の無線技術の進展とともに、半導体技術の進歩により、無線によって非接触で物体を自動識別する無線タグ・(RFID : Radio Frequency Identification)がバーコードの代わりに用いられ始めた。RFIDは、ICチツプと無線アンテナから構成され、RFIDあるいは無線ICタグ、電子タグなどと呼ばれ、ユビキタス時代の中心的なデバイスになるものと考えられている。本報告は,大学等の講義において、講師が出席をとるために上記の無線タグを用いる手法について述べたものであり、ISO/IEC18000 Part3 のエアインタフェースに従い13.56MHz帯の周波数を用いたRFIDを用いて試用し、実験によりその読取り・書込み特性を確認した。RF1Dのインレツトにプラスチツクまたは皮製の財布に挿入し、7桁の英数字からなる学籍番号を書込むと同時に、読取り特性を調べた。その結果、ハンディリーダ・ライタと無線タグ間の距離が約4cm以内であれば、約60度以上のスキュー角度で誤りなく読取り・書込みが出来ることがわかった。
著者
西田 克利 磯部 慎一 柳生 智彦 秋好 一平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.190, pp.31-36, 2004-07-09
被引用文献数
3

IMT-2000(3G)ネットワークが商用化され,モバイルインターネットのトラヒックは無線リンクの高速化などにより爆発的に増加している.そのためIMT-2000以降のモバイルネットワークでは,大量のIPトラヒックを高品質かつ効率的に転送するだけでなく,3GやWireless LANおよび種々の無線アクセスシステムを収容可能とし,無線やデバイスを意識しないシームレスモビリティを実現するネットワークプラットフォームの構築が重要な課題となる.我々はこれまで,次世代モバイルネットワークとしてIP^2(IP-based IMT Network Platform)を提案し,モバイルキャリアの要求条件を満たすモビリティマネジメント方式を検討してきた.本稿では,IP^2のモビリティマネジメント方式の性能評価としてMobile IPv6との定量的評価,および実験システムによる実装評価を行った結果を報告し,IP^2モビリティマネジメント方式の有効性を示す.
著者
若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.575, pp.31-35, 2004-01-16

近年の無線技術の進展とともに、半導体技術の進歩により、無線によって非接触で物体を自動識別する無線タグ・(RFID : Radio Frequency Identification)がバーコードの代わりに用いられ始めた。RFIDは、ICチツプと無線アンテナから構成され、RFIDあるいは無線ICタグ、電子タグなどと呼ばれ、ユビキタス時代の中心的なデバイスになるものと考えられている。本報告は,大学等の講義において、講師が出席をとるために上記の無線タグを用いる手法について述べたものであり、ISO/IEC18000 Part3 のエアインタフェースに従い13.56MHz帯の周波数を用いたRFIDを用いて試用し、実験によりその読取り・書込み特性を確認した。RF1Dのインレツトにプラスチツクまたは皮製の財布に挿入し、7桁の英数字からなる学籍番号を書込むと同時に、読取り特性を調べた。その結果、ハンディリーダ・ライタと無線タグ間の距離が約4cm以内であれば、約60度以上のスキュー角度で誤りなく読取り・書込みが出来ることがわかった。
著者
黄瀬 浩一 大町 真一郎 内田 誠一 岩村 雅一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.740, pp.85-90, 2005-03-11
被引用文献数
2

デジタルカメラの小型化, 高解像度化, 一般化に伴い, これを入力手段として用いた文字認識・文書画像解析への期待が高まりつつある.本稿では, デジタルカメラを用いた文字認識・文書画像解析について現在の代表的な技術を俯瞰するとともに, バーコードなどの関連技術との比較によって, 文字認識, 文書画像解析の立場や将来への課題を浮き彫りにする.また, 将来に向けた試みの一つとして, 著者らが「バーコードリーダ並みに手軽で高精度な文字認識」を目指して行っている研究「複比を用いた文字への情報埋め込み」の一端についても紹介する.
著者
田口 敬教 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.24, pp.9-16, 2007-04-19

商品コードのEANコードは,白と黒のバーで表されるバーコードの代表的なものとして使われており,バーコードスキャナなどで読み込む.汚れなどの外的要因やスキャンしたデータのディジタルデータへの変換過程での誤りなどの要因により,本来EANコードの表しているデータと異なるデータを読み込んだ場合,それがEANコードの形式に反するなら誤りと判断でき,再読込をする.しかし,形式的には正しいとして誤ったデータを受け取ることもある.これを誤りを見逃し,あるいは誤読といい,その確率を前回報告した.本報告ではEANコードの誤読率をもとに,実際に汚れがバーコードシンボルに付着した場合の誤読率を報告する.
著者
長岡 大義 浜田 大輔 辻 慶孝 若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.566, pp.73-78, 2005-01-13

近年の無線技術の進展とともに, 半導体技術の進歩により, 無線によって非接触で物体を自動識別する無線ICタグ(RFID : Radio Frequency Identification)がバーコードの代わりに用いられるようになった.無線ICタグ(以下, 無線タグ)は, ICチップと無線アンテナから構成され, RFIDあるいは無線タグ, 電子タグなどとも呼ばれ, ユビキタス時代の中心的なデバイスになるものと考えられている.本報告は, ユーザが食を購入する際に, その食品成分の中に自分がアレルギーとなる成分が含まれているかどうかを, PDA (Personal Digital Assistants)をベースに構成する無線タグリーダで読み取り, ネットワークを介して食品データベースにアクセスしてチェックし, アレルギー成分が含まれる場合にはこのPDAにアラームで表示するなどの処理を行う食品購入支援手法について述べる.具体的には, Webサーバを介して無線タグで読取った食品成分情報をデータベース上のユーザの食品アレルギー情報と照合し, 該当している場合にはPDAにアラーム表示させユーザに通知する食品購入支援システムについて述べたものであり, 13.56MHz帯の周波数を用いたRFIDタグを用いてプロトタイプを構成し, 実現の可能性の見通しが得られた.
著者
若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.573, pp.31-35, 2004-01-16
被引用文献数
1

近年の無線技術の進展とともに、半導体技術の進歩により、無線によって非接触で物体を自動識別する無線タグ・(RFID : Radio Frequency Identification)がバーコードの代わりに用いられ始めた。RFIDは、ICチツプと無線アンテナから構成され、RFIDあるいは無線ICタグ、電子タグなどと呼ばれ、ユビキタス時代の中心的なデバイスになるものと考えられている。本報告は,大学等の講義において、講師が出席をとるために上記の無線タグを用いる手法について述べたものであり、ISO/IEC18000 Part3 のエアインタフェースに従い13.56MHz帯の周波数を用いたRFIDを用いて試用し、実験によりその読取り・書込み特性を確認した。RF1Dのインレツトにプラスチツクまたは皮製の財布に挿入し、7桁の英数字からなる学籍番号を書込むと同時に、読取り特性を調べた。その結果、ハンディリーダ・ライタと無線タグ間の距離が約4cm以内であれば、約60度以上のスキュー角度で誤りなく読取り・書込みが出来ることがわかった。
著者
小塚 宣秀 本庄 勝 南川 敦宣 森川 大補 西山 智 大橋 正良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.359, pp.17-22, 2006-11-09
被引用文献数
6

本稿では,RFIDリーダ付携帯電話を用いたLife-Podシステムを試作し,デモ会場で行った実験の結果を示す.Life-Podシステムは,ユーザの日常のライフログを取得し,行動分析,自己管理,可視化,リコメンテーション,コミュニティ形成支援といったサービスを提供するシステムである.これまで検討してきたLife-Podシステムは,主に携帯電話のカメラやGPSから取得したライフログを扱ってきたが,バーコードの読み取りやGPS測位に数秒〜数十秒の取得時間がかかっていた.また,GPSは衛星電波の届かない屋内では正確な位置を把握することができない.本稿では,Life-PodシステムがRFIDに対応することで,ライフログの取得時間が短縮され,かつ,屋内の位置を把握することを可能とした.
著者
加藤 伸雄 高見 一正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.525, pp.407-412, 2008-02-28

ユビキタス社会の成熟に伴いRFIDの普及が期待されているが,バーコードに比べてまだまだ単価が高く,費用対効果のバランスをとるためには一次利用以外にも二次利用のためのアプリケーションの検討が必要である.本稿では広域広告システムを想定し,人に付帯している複数のRFIDから抽出した嗜好情報に基づいて,表示情報を決定するアルゴリズムを提案する.評価数値として情報適合率を提案し,提案アルゴリズムによって効果の高い表示情報を選択できることを示す.
著者
尾形 利文 牧野 秀夫 石井 郁夫 中静 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.3101-3107, 1997-11-25
被引用文献数
13

視覚障害者が屋内を単独歩行するための位置検出・案内方法について検討し, 実際に位置案内装置を開発して動作実験を行った. 具体的には, 屋内位置情報提供手段としてバーコードに着目し, 更に公共の建物内で利用することを考慮して, 通常我々の目には見えない非可視型バーコードを用いた. 位置検出・案内装置としてはCCDカメラ, パーソナルコンピュータおよび音声合成装置を用いて, 画像処理によるバーコード標識の検出と音声による案内を行った. 建物内での目的地誘導実験では, 作成した位置データファイルから目的地までの経路を自動探索し, 経路移動中に検出された誘導情報を音声により案内した. 大学内廊下で行った動作実験では, 移動速度3km/hの場合, 検出距離0.2〜1m, バーコード長240mm以上の条件下で位置情報を正確に取得し, 音声案内可能であることを確認した. 更に, 誘導実験では, 移動中にバーコード標識を検出し誘導情報の音声案内を行いながら目的地までの誘導が可能であった.