著者
米田 徹 水谷 好成 中尾 光之 山本 光璋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.400, pp.7-12, 1998-11-17

痛み認知の脳内処理機構を知る手がかりを得るために, 電気的な痛み刺激と非痛み刺激に対する事象関連電位を測定した。第3の刺激として新奇刺激を加えたオドボール課題を行った。標準刺激(80%)と標的刺激(12%)は非痛み刺激で、それぞれ人差し指と掌外側に与えた。新奇刺激(8%)は小指に与え、痛みまたは非痛み感覚を誘発する。痛みを伴う新奇刺激に対するP300成分のピークの振幅は痛みを伴わない新奇刺激に比べ大きく、潜時も早くなる傾向が見られた。この結果は, 痛み刺激の方が非痛み刺激より新奇性が強く、意識レベルを大きく変調する可能性を示している。
著者
和田 親宗 伊福部 達 井野 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.237, pp.53-58, 1995-09-14
被引用文献数
10

我々は音声スペクトルを振動パターンに変換しそれを人差し指の腹に呈示することによって聴覚代行を行う装置、タクタイルボコーダの改良研究を行っている。我々は刺激を電光掲示板のように指腹上を流すというスウィープ呈示方式を考案しその評価を行ってきた。その際、触覚の疲労や時には指先に不快な感覚が生じることを経験した。この不快感は振動刺激が指腹上を流れることに起因するものと想像されたので、今回、点字のような凸点刺激をスウィープさせて呈示することにより問題を軽減できるのではないかと考えた。また、盲人による点字の読解能力を考慮すると,スウィープする凸点パターンは振動パターンよりも識別の面でよりよい刺激方法になることも想像された。そこで振動刺激を用いた場合、凸点刺激を用いた場合、両者を組み合わせた場合の3つの場合について、絶対閾値、二点閾値、疲労の状態からそれらを評価した。その結果、絶対閾値、二点閾値についてはほとんど差が見られなかったが、凸点刺激だけの場合には疲労の影響を最も受けにくかった。このことより長期間使用するタクタイルボコーダの刺激方法は凸点刺激が実用的であろうと推察された。
著者
カジ D.M.コースル 谷口 研二 浜口 智尋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.71-78, 1994-04-21

極薄い酸化膜厚のp型MOSトランジスターを用いて,基板への正孔注入実験を行い,酸化膜中での正孔の捕獲及び捕獲された正孔の緩和現象を調べた.酸化膜中での正孔の捕獲は,注入正孔密度が10^16>cm^-2>を超えたあたりで飽和する現象を観測した.注入後酸化膜中に捕獲された正孔が時間と共に緩和され減少し,その機構が酸化膜電界の符号によって異なることがわかった.酸化膜電界による緩和を詳しく説明し,熱処理について調べた結果を示した.
著者
村上 和人 近藤 隆行 鈴木 健志 輿水 大和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRU, パターン認識・理解
巻号頁・発行日
vol.94, no.51, pp.63-70, 1994-05-20
被引用文献数
4

似顔絵生成問題は、顔の物理的表現から個人性特徴の知覚的記述・表現を抽出し、これを改めて物理的に生成する問題として捉えることができる。筆者らは、これをコンピュータによる実現する一つの試みとして、顔の物理的な個人性特徴を抽出するための「平均顔」と、その特徴の知覚的記述を獲得するための「中割り法」によるズレの誇張法、などを基本原理とした似顔絵師システムPICASSOを開発してきた。これまでのPICASSOでは、主に、二次元的な扱いで上述の特徴抽出と誇張メカニズムを実現してきた。本論文では、これを三次元に拡張し、三次元立体表示による「似顔絵レリーフ」をはじめとした簡易な三次元似顔絵生成を実現するための一手法について提案する。
著者
堀 智 菊間 信良 稲垣 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.607, pp.37-44, 2002-01-19
被引用文献数
12

OFDM通信方式は, ガード区間を越える遅延波やドップラーシフトにより急激に通信品質が劣化してしまう.この問題を解決するために, アダプティブアレーを用いて不要波を抑圧する様々なシステムが提案されている.本報告では, 参照信号を必要としないブラインド処理を特徴とする, OFDM用ガード区間MMSEアダプティブアレーにおいて, 収束の高速化について検討する.具体的には, SMI方式でウエートを求めるための, 最適な信号サンプル数について検討し, その上で誤差信号を用いて, 到来波の遅延時間に応じて, サンプル数を自動的に変化させる新しい最適化手法を提案する.提案手法の有効性を明らかにするために, 計算機シミュレーションにより評価した.その結果, 固定および移動受信環境において従来方法に比べて, 収束速度の高速化が図れることが確認できた.
著者
島田 敬士 谷口 倫一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.198, pp.229-234, 2008-08-29

本稿では,追加学習型の自己組織化マップである密度可変型自己組織化マップを利用することで,ビジョンベース実時間モーションキャプチャシステムにおける特徴点検出精度を向上させる芳法を提案する.ビジョンベースモーションキャプチャシステムでは,人体の頭部や手足などの3次元座標を安定して取得することが求められる.しかし,オクリュージョンや見えの違いによって,必ずしも常に安定した特徴点抽出が行われるとは限らない.そこで,特徴点抽出に成功したときの情報を自己組織化マップで追加学習する.一方で,モーションキャプチャシステムが,特徴点の一部の抽出に失敗したときには,抽出に成功した情報のみを利用して,抽出に失敗した特徴点を補完することが可能である.このとき重要なのは,特徴点情報を追加学習するか想起するかを選択する部分である.これには,特徴点に信頼度を定義し,その信頼度に応じた処理の選択を行わせる.本稿では,実験結果とともに本手法の有効性を示す.
著者
村井 秀哉 齋藤 悟郎 上原 伸一 五藤 智久 中田 大作 三村 広二 住吉 研 葉山 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.651, pp.43-48, 2001-03-02

ホログラフィック高分子分散液晶(HPDLC)素子は,カラーフィルタを用いることなくカラー表示が可能であり、偏光板が不要なため明るい反射型LCDが期待できる。今回、反射型ディスプレイとしての有用性を実証するため、カラー表示可能な3層積層型HPDLC素子(4文字表示)を試作した。この3層積層型HPDLC素子は.視差を抑制するために0.lmm厚の薄ガラスを使用し、視野角を拡大するためにディフューザを通してレーザー光を照射したR、G、B3色の単層素子を貼り合わせて作製した。得られた積層HPDLに素子は、電圧無印加状態で標準白色に近い白色を示し、電圧印加によるマルチカラー表示が可能であった。
著者
堀 武宏 中村 次男 冬爪 成人 笠原 宏 田中 照夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.412, pp.171-176, 2009-01-22
被引用文献数
2

非同期式回路では同期式回路で発生する消費電力・速度・ノイズ・クロックスキューなどの問題を解決することができるが、その性質上、一対一の場合のみ、かつ一方向にしかデータを転送できない。そこで、同期式回路における双方向の同時通報機能を模した、非同期式回路におけるバス方式を提案する。また、同期式・非同期式の回路が混在するGALSのネットワークにも対応できるように設計した。これにより、既存の設計資産も利用可能で、省電力・高速・低ノイズで安定したチップ内ネットワーク(NoC)を実現することができる。
著者
茂原 政一 佐藤 登志久 井上 享 服部 保次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.95, no.571, pp.37-42, 1996-03-13

光加入者線路網においては接続分岐が複雑になるため, 線路の敷設, 運用の際の接続状況を識別することが必要となる可能性がある. 我々は光線路内に異なるBragg波長のファイバグレーティングを組み合わせて識別素子として設け, 波長可変パルスレーザを用いて光線路の長手方向に分布する識別素子の位置と特定波長のファイバグレーティングの有無を検出する光線路接続状況認識システムの検討を行っている. 本報告では, その原理確認実験結果とシステムに使用するファイバグレーティングを外部共振器ミラーとして用いたハイブリッドレーザの動作試験結果について述べる.
著者
堤 誠 上田 哲也 菊井 一彦 Dana Soven Kumar
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.370, pp.57-62, 1999-10-21

YIG薄膜を基板にもつマイクロストリップ線路において表面静磁波,体積後退静磁波および体積前進静磁波の3つのモードが伝搬することに着目し,厚さ100μmのYIG薄膜に幅1mmのストリップを装荷した構造において,これらのモードと光との相互作用を主に実験的に検討した。その結果,3つのモードとも変調率数%で相互作用が現れ,磁気同調性,非線形特性そしてストリップ線路内にほとんどのMSWが閉じ込められる特性などを光によって観測することができた。一方,光のTEMモードとMSWとの結合特性を結合モード理論により取り扱い,結合係数に関する若干の検討を加えた。
著者
勝又 誠 杉山 達彦 木下 哲男 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.97, no.295, pp.45-50, 1997-09-29
参考文献数
4
被引用文献数
3

計算機上で研究活動を支援するには, 個人活動支援とグループ活動支援が必要である. 個人活動支援では, 研究活動における各作業によって生成される多種多様な情報を, 個人情報として蓄積し, 管理する必要がある. また, それに加えてそれらの再利用を支援する事が重要である. 本稿では, 個人活動支援における個人情報の種類・構造について述べ, それらを蓄積・管理するシステムを提案する. また, そのシステムにおいて情報を再利用する仕組みを具体例を用いて説明する.
著者
坂本 寛之 石川 悟 大森 隆司 児玉 哲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.538, pp.77-82, 2007-02-15
被引用文献数
2

ヒトは環境中の複数の物体に注意を向け,状況に応じて適宜注意を配分している.この注意配分は,ヒトの行動とその環境の関係からある程度推定できる可能性がある.そこで本研究は,状況に応じて他者や環境に注意を向ける〈注意配分〉を,ヒトの行動から推定する方法を検討する.そのため,行動決定に関する計算モデルを用いて行動と環境デークからビトの注意配分を定量的に推定して,その行動を再現できる手法を提案し,評価する.ヒトの注意配分が行動から推定できるなら,ヒトと機械の多様なインクラクションや安全の実現に有用な処理が可能となるだろう.これを確かめる題材として本研究では,幼児のテレビゲーム鬼ごっこを扱った.幼児のゲーム操作を推定する計算モデルを考案し,実際のゲーム操作とモデルが推定した操作との適合性から,注意配分を推定した.そして,幼児の操作方法や行動決定における発達的な変化を評価する.
著者
坂本 寛之 石川 悟 大森 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.540, pp.77-82, 2007-02-15
被引用文献数
1

ヒトは環境中の複数の物体に注意を向け,状況に応じて適宜注意を配分している.この注意配分は,ヒトの行動とその環境の関係からある程度推定できる可能性がある.そこで本研究は,状況に応じて他者や環境に注意を向ける〈注意配分〉を,ヒトの行動から推定する方法を検討する.そのため,行動決定に関する計算モデルを用いて行動と環境デークからビトの注意配分を定量的に推定して,その行動を再現できる手法を提案し,評価する.ヒトの注意配分が行動から推定できるなら,ヒトと機械の多様なインクラクションや安全の実現に有用な処理が可能となるだろう.これを確かめる題材として本研究では,幼児のテレビゲーム鬼ごっこを扱った.幼児のゲーム操作を推定する計算モデルを考案し,実際のゲーム操作とモデルが推定した操作との適合性から,注意配分を推定した.そして,幼児の操作方法や行動決定における発達的な変化を評価する.
著者
末次 晃 喜多 伸一 松嶋 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.98, no.128, pp.17-24, 1998-06-18

短い時間間隔で同じ位置に呈示された二つの対象間に生じる, 動眼回転性錯視(oculogyal illusion, 以下ではOGI)の見かけの偏位の特性を検討した.前庭への刺激として等速回転停止を用いて, 5種類の回転条件で8名の被験者が0.8秒間隔で呈示された対象間の偏位を120秒間(30試行)評定した.第1試行で偏位の大きさは最大値をとり、時間経過とともに単調に減衰した.この時間特性は, 我々が先行研究で明らかにしたOGIの見かけの動きと同じであったが, 主観的正中面からの見かけの偏位とは異なるものであった.この結果から, 本研究で用いた見かけの偏位は, allocentric coordinatesで処理されるであろうと結論した.
著者
西本 実苗 下倉 雅行 田中 規久雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.210, pp.11-16, 2008-09-13

情報リテラシー科目の受講生を対象にアンケートをおこない,主に各回の授業内容に対する学生の意識(「面白かった度」「難しかった度」「役に立つと思う度」)に焦点を当てた分析をおこなった.その結果,授業内容の難易度を上げると,学生が「面白い」と感じる程度が低下する可能性がある一方,学生にとって有用性・実用性が高い内容を授業に取り入れると,「面白い」と感じられる程度が上昇する可能性があることが分かった,また,授業の早い段階である程度のタイピングの習熟度を確保することが,その後の授業で扱う内容に興味を持たせるために効果的であることが推察された.
著者
NAKANO Takumi KOMATSUDAIRA Yoshiki SHIOMI Akichika IMAI Masaharu
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on fundamentals of electronics, communications and computer sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.2375-2382, 1999-11-25
被引用文献数
3

In a real-time system, it is required to reduce the response time to an interrupt signal, as well as the execution time of a Real-Time Operating System (RTOS). In order to satisfy this requirement, we have proposed a method of implementing some of the functionalities of an RTOS using hardware. Based on this idea, we have implemented a VLSI chip, called STRON (silicon TRON: The Realtime Operating system Nucleus), to enhance the performance of an RTOS, where the STRON chip works as a peripheral unit of any MPU. In this paper we describe the hardware architecture of the STRON chip and the performance evaluation results of the RTOS using the STRON chip. The following results were obtained. (1) The STRON chip is implemented in only about 10,000 gates when the number of each object (task, event flag, semaphore, and interrupt) is 7. (2) The task scheduler can execute within 8 clocks in a fixed period using the hardware algorithm when the number of tasks is 7. (3) Most of the basic μITRON system calls using the STRON chip can be executed in a fixed period of a few microseconds. (4) The execution time of a system call, measured by a multitask application program model, can be reduced to about one-fifth that in the case of the conventional software RTOS. (5) The total performance, including context switching, is about 2.2 times faster than that of the software RTOS. We conclude that the execution time of the part of the system call implemented by the STRON chip can almost be ignored, but the part of the interface software and context switching related to the architecture of a MPU strongly influence the total performance of an RTOS.
著者
山口 高康 青野 博 本郷 節之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.448, pp.1-6, 2004-11-12
被引用文献数
8 6

In this paper, we discuss image representation methods for signboard discrimination based on images. First, characteristics of image-based signboard discrimination problem and requirements for the discriminator are extracted. Next, traditional image representation methods, e.g. a color histogram or a space frequency, and so on, and their advantages and/or disadvantages are outlined. And next, effectiveness for each representation is compared for the signboard discrimination problem with images, using k-nearest neighbor (k-NN) method which is one of the most simple discrimination methods. Finally, to improve faculties of the image representation from the view point of signboard discrimination, two means, i) for reduction of the background affection and ii) for use of the color information, are discussed based on the extracted characteristics and requirements.
著者
栗原 芳高
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.531, pp.33-35, 2004-12-10

郵政省電波研究所は1964年5月1日、茨城県鹿島町(当時)に鹿島支所を開設し、主として米国NASAの実験用通信衛星リレー2号および応用技術衛星ATS1号を相手として数多くの実験を実施し、衛星通信技術の確立に努めるとともに、シンコム3号(史上初の静止衛星)を用いて、東京オリンピックTV映像の史上初の実用宇宙中継に成功している。本講演では、鹿島地球局の建設からATS実験終結までの、鹿島における衛星通信の黎明期について回顧する。
著者
高屋 峰輝 滝口 弘輝 前田 純治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.425, pp.233-238, 2009-01-28
被引用文献数
1

人間の視覚プロセスの初期段階において,知覚的に顕著な物体に優先的に注視する性質があることがわかっている.この視覚プロセスをコンピュータで再現しようと多くの研究が行われている.本研究では,人間の視覚プロセスの初期段階に基づいた注視モデルにより,静止画像中の知覚的に顕著な物体を自動検出する手法を提案する.更に,注視モデルの特徴抽出を人検出に最適化し,パターン認識手法の非線形サポートベクトルマシンを用いることで,提案手法の人検出への適応を試みる.この研究は,監視映像からの不審者の発見,車両と歩行者の接触事故防止などに応用可能と考えられる.