著者
青柳 悦子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

アルジェリアの現代文学状況について、アルジェリアの歴史、社会背景、文学史的背景、出版状況、作家の現状、作品内容、研究状況などからその特徴を把握した。文献研究と現地調査とを平行しておこない、生きた文学状況を照らし出すとともにその問題点の析出に努めた。アルジェリアの主要な作家のなかからとりわけ重要と思われるムルド・フェラウーンの作品を分析して、これまで指摘されていなかった価値を明らかにするとともに、アルジェリア文学研究をめぐる問題を指摘した。
著者
井上 勝也
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.66, pp.88-90, 2004-03

時おり、間違えて学生のいない教室の扉を開けることがある。普段なら開けたとたん、赤青黄-"色の3原色"が目にとびこみ、ザワザワ音を背景にした女子学生の金切り声やムッとする混合臭の中に一条のギョーザの匂い、それに束になった ...
著者
佐野 隆弥
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

大学才人の劇作家たちが1580年代から1590年代にかけて生成・発展させた演劇文化および散文文化の状況を、歴史的・政治的・宗教的コンテクストにおいて調査分析し、エリザベス朝後期における演劇文化ならびに散文文化と英国国教会との関係を、取り分け動態的諸相に注目しながら実証的に記述した。今回のプロジェクトでは特に、大学才人の中でも英国国教会体制との繋がりが緊密だと考えられる3人の劇作家──ロバート・グリーン、クリストファー・マーロウ、ジョン・リリー──に焦点を絞り、彼等の劇作の有りように影響を与えた政治・宗教的側面の特質とその限界を具体的に明らかにした。
著者
林 謙一郎 小室 光世 黒澤 正紀
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

高温熱水系において重金属が気相として運搬され、濃集・沈殿して鉱床が形成される過程を明らかにするために、重金属の気液分配を室内実験で行なった。銅などの揮発性金属元素は硫黄が存在すると選択的に気相に分配することが明らかとなった。各種熱水鉱床に産する鉱石鉱物、脈石鉱物の酸素、水素、および硫黄同位体比から鉱床形成に関与した熱水溶液の起源を明らかとした。斑岩型鉱床ではマグマ水が、造山帯型鉱床では変成水が、浅熱水性鉱床ではマグマ水と天水の両者が関与していたことが示された。
著者
池田 一郎
出版者
筑波大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

○研究目的近年、大学では女性研究者・女性医療従事者を中心とした処遇ならびに勤務環境改善のために学内に保育所を設置する例が増加している。その形態のほとんどが認可外保育所の事業所内保育所である。これらの保育所の経営については、開設の事例が整理されている程度で、経営手法などの調査はほとんどされていないのが現状である。本研究では、学内保育所の経営現状を調査・分析することにより、大学にとって効果的な保育所政策を実施するために行うものである。○研究方法全国国公私立大学752校の事務局に向け郵送による質問紙アンケートを実施(回答率49.4%)し、返送されてきたものに対して分析を行った。保育所の開設の有無・希望を基礎として、開設に至れない理由、開設している保育所の内容、経営上問題点、大学の子育て支援策などについて尋ねた。また、国立大学を中心に、大学直営、学童保育を設置、業者委託方式、学内に複数の保育所を設置・運営している大学6大学実地調査をした。○研究成果国公私立大学を見ると国立大学の開設割合が最も大きい、開設できない理由は、経費面の厳しさと学内から声が上がらないという理由が上位だった。開設のきっかけの上位は学内からの声である。大学の保育収入の54%が利用者の保育料で残りのほとんどは補助金である。経費面を見ると、大学からの何らかの経費補填が87%の大学であり、経費の補填額の35%の大学は10,000~40,000千円の補填額である。問題点の上位にも経費の問題が上がっている。保育料収入と補助金収入だけでは運営できる経営構造ではないことが明らかになった。子どもの体調不良に対応する機能を持つ保育所は24%であり、経費がかかる・スペースがないなどの理由により設置できない現状である。保育所設置効果は、育児を理由とする退職者の減少と、勤労意欲の向上、優秀な人材確保が見られた。
著者
藤井 範久
出版者
筑波大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

トレイルランニングレース上位入賞者の走動作を分析し,実験室内での走動作と比較することで,不整地における走動作の特徴を明らかにすることを目的とした.その結果,舗装路(整地)に比べトレイル(不整地)では,支持時間の割合が大きくなる,離地距離が長くなる(身体後方まで足部を地面に接地し続ける),路面の「柔らかさ」に応じて接地時の膝関節角度を調整している,ことなどが明らかとなった.膝関節角度の調整は,長距離走における力学的エネルギー利用の有効性の観点からも支持できるものである.路面に凹凸があり,路面の一部が高い時には,膝関節を屈曲させた姿勢で接地することで,バランスを維持しようとしていた可能性がある.
著者
長洲 南海男 丹沢 哲郎 片平 克弘 熊野 善介 今村 哲史
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

これまでの研究は大きく次の2点に焦点化される。第一は科学リテラシ(SL)論研究に関わる各種文献の収集とそのデーターベース化、第二はそれらの分析による科学教育改革の方向性の解明である。先ず、1993年までの過去30年間のSL論に関する文献の要旨をICASEのPenick教授がまとめたのと、UNESCOによる科学、技術リテラシ(STL)論の1994年までのを集めた要旨集をデータベース化出来た。次にそれ以降現在に至るまでの及びOECDお含めたSL及びSTL或いは科学の本質に関する論文を欧米の代表的な雑誌類より収集したが、膨大な数のため、完全な分析には至っていず、次への課題となっている。結局、次のことが明らかになった。30年前のSL論に比して、近年のSL論で展開している用語としての「科学の本質」は同じであるが、その意味する概念は全く異なっており、かつてのに比べて現今のは新しい科学・技術論に基づいており、その科学教育の背景には構成主義を包含したSTS論を基にしている点である。この基調はAAASのプロジェクト2061、NRCの全米科学教育スタンダード(NSES)-これについては他の協力者の協力を得て訳本を出版できた。BSCSのBybeeのSL論とも軌を同一にしていることが明らかになった。この基本的立場はUNESCOのSL論は先進諸国のみならず、開発途上国においてもその基本的理念は同じであることが明らかになった。さらにプロジェクト2061が構成主義的観点より幼稚園より高校3学年までの発達段階を考慮にいれたSLの認知発達の事例を日本において初めて翻訳できた。以上により新しい科学リテラシ(SL)論に基づく科学教育改革の方向性が明瞭になった。これらの成果は次年度の関連学会で発表の予定である。
著者
林 剛人丸
出版者
筑波大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

1 研究目的本研究は新潟県十日町市に伝承されている玩具菓子『ちんころ』および新潟県中越地方を中心にして日本各地に伝承されているちんころに類似した玩具菓子のデザイン性について、現地調査をもとに主にデザイン的な見地から比較研究を行なうことを目的とした。2 研究方法(1) 現地調査対象地新潟県十日町市、熊本県山鹿市、秋田県湯沢市、石川県輪島市、三重県菰野町、千葉県松戸市(2) 調査項目玩具菓子の実物の入手および撮影、制作工程の取材、配布・頒布の状況取材、過去の資料の収集3 研究成果(1) 総じて米を素材としている。菰野町の事例を除き大部分は米の粉を練って造形されており、弾力性やコシなどの材料的特性から造形が導かれている。(2) 寺社を通じて配布若しぐは頒布されているものは素朴な造形であり、民間で頒布されているものほど手が込んでいて個性的な造形である傾向にある。(3) 造形には地域的な特性が認められるが、どの地域でも決まりごとが存在するわけではなく、作り手が自由に造形することが許容され複数のタイプのデザインが存在している。(4) 寺社を通さず民間で頒布を行なう地域においても、玩具菓子が信仰の対象となっているケースが見受けられた。(5) それぞれの玩具菓子が素材(米)・モチーフ(犬)・信仰の相関関係からデザインされた形態であると推測することができる。(6) 現存する犬の玩具菓子には時代によって盛衰が見られることから、各地に類似するものが比較的近年まで残されていた可能性を推測でき、今後の調査課題となった。
著者
仙石 泰雄
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は,過去の100kmマラソンのレース結果を元にレースペースの類型化を行い,高いパフォーマンス発揮につながるレースペースパターンを明らかにすることを目的とした.さらに,100kmマラソン走行中の血糖変動を連続的に測定し,レースペース変動との関係を明らかにすることを目的とした.その結果,100kmマラソンレースを7時間以内でゴールする一流ウルトラマラソンランナーは100kmマラソンレース中の走速度変動を小さく抑えて走行していることが明らかとなった.また,9時間以降にゴールするランナーは50km以降に急激に速度が低下する特徴が示された.さらに,7時間以内でゴールしたランナーは,9時間でゴールしたランナーと比較して,レース中のエネルギー摂取量が少ないものの,血糖低下率は小さいことが明らかとなった.このことより,100kmマラソンにおいてトップパフォーマンスを達成するためには,レースペース変動を小さくすることが重要であり,レースペース変動の抑制には,エネルギー摂取量の多少に関わらず血糖値の低下を防ぐ能力および効果的なエネルギー補給のタイミングが関与している可能性が示された.
著者
齋藤 一 荒木 正純 吉原 ゆかり イアン カラザース 加藤 行夫 浜名 恵美 清水 知子 南 隆太 日比 嘉高 土屋 忍 佐野 正人 鶴田 学 高森 暁子 中根 隆行 波潟 剛 南 富鎭 齋藤 一 大熊 榮 荒木 正純 吉田 直希
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

国内外の英語文学研究者(日本、韓国、中国、台湾、マレーシア、インド、トルコ、フィリピン、シンガポール)と日本文学研究者が、研究課題について、英語論集(2007年、マレーシア)と日本語論集(2008年、日本)を出版し、国際会議(2008年、台湾)を行うことで、共同作業による英語文学研究を推進する知的基盤を確立することができた。
著者
千葉 智樹
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

生体を構成する細胞は、適切な時期にタンパク質を合成し、分解する必要がある。このタンパク質の分解は厳密に制御されており、その制御の破綻は様々な疾患(免疫疾患、神経変性疾患、メタボリックシンドロームなど)の原因となる。細胞内のタンパク質を選択的に分解するプロテアソームは、進化的に保存された複数の活性化因子によって制御されている。しかし、各活性化因子の生理的役割や機能分担は明らかではない。そこで本研究は、プロテアソームの多彩な機能を担うと考えられる活性化因子群の遺伝子欠損マウスを作製し、その表現型解析を行なうことを目的とした。
著者
相川 祐理
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

当初の目標は、星・惑星系形成時における星間物質の進化について(1)同位体比異常の獲得と喪失(2)円盤形成時の衝撃波化学(3)円盤氷線近傍の化学を明らかにすることであった。(1)については分子の重水素比について分子雲形成時から原始惑星系円盤まで包括的にモデルを構築できた。(2)については氷が昇華するための密度と衝撃波速度の条件を明らかにした。(3)については一酸化炭素の氷線に付随するN2H+などの存在度変化を数値解および解析解で明らかにした。水の氷線近傍においてガス‐ダストの速度差によって生じる元素組成の変化については指導学生の修士論文で調べたが、今後さらに研究を進め論文にまとめる必要がある。
著者
トン ショウミン
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

第一原理の理論計算によって、(1)強レーザー場における原子・分子再散乱電子の運動量分布を得た。その得られた運動量分布を利用して、ヘリウム原子の非逐次2重電離の過程を解明した。(2)強-レーザー場における原子・分子の光吸収過程のメカニズムを解明した。赤外線による、原子の光透過率をアト秒の範囲での制御方法を提案した。この方法は実験で使われている。
著者
高橋 阿貴
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

攻撃行動に関わる神経伝達物質として、セロトニンは他のどの神経伝達物質よりも着目されている。一方で、実際に攻撃行動を示している最中に、セロトニン神経系がどのような制御を受けているかは明らかになっていない。本研究では光遺伝学的手法を用いて、背側縫線核セロトニン神経系の興奮、抑制が攻撃行動をどのように変化させるかを直接的に検証することを目指した。また、薬理学的手法を用いて背側縫線核がどのような入力を受けたときに攻撃行動が過剰になるかを解析し、グルタミン酸入力が攻撃行動の程度を決定することが明らかとなった。加えて、順遺伝学的手法を用いて、過剰な攻撃行動に関わる遺伝子座の1つを15番染色体上に同定した。
著者
領家 美奈 中森 義輝 ヒュン ナム ヤン
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

嗜好性が高い製品については,その製品がもつスペック等に代表される機能の側面だけでなく,その製品が人に与える‘感性’も合わせて,製品評価に用いられる.さらに,その製品を購入する際の文脈も重要な製品評価の側面,すなわち,製品購入にいたる顧客の要望と考えられる.本研究ではそれらのあいまいで多様な顧客要望をファジィ情報として扱い,統合し,顧客の製品選択の意思決定を支援するとともに製品デザインに役立てようというものである.全体を均一に重要とするオペレータの開発,および,どの評価の側面をより重要視するのかに対する指針を得るためのモデルを構築した.
著者
小笠原 憲四郎 本山 功
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本年度は昨年度に続き本邦新生代の浅海性動物群を産する地層の層序年代や古環境が未だ確定できていないものについて形成年代や古環境を検討するため、北海道岩見沢市から門別町地域の朝日層とされている下部中新統につて現地調査を実施した。特に朝日層の模式地とされている岩見沢市の旧朝日炭鉱地域において大型化石だけでなく統合微化石層序の検討のため、系統的資料を採集した。また夕張地域から門別地域にいたる朝日層に対比される可能性の高い滝ノ上層とされている下部中新統についても同様の系統的料採集を行った。これらの現地調査と料採集には代表者の小笠原と分担者の本山が、それぞれ分担して別個に行い、特に、これまで未検討であった渦鞭毛藻層序の検討を新たにすすめている。また既存の浅海性化石資料の層序学的・分類学的再検討のため、東北大学総合研究博物館に所蔵の北海道の渡島半島と夕張-日高地域の下部中新統の化石資料について再検討し、それらの産出地点と層序的位置づけを確認し、さらに分類学的再評価を行った。筑波大学生命環境科学研究科に所蔵保管の関連する化石資料についても、昨年度と同様に継続して通年で系統的に層序と分類学的再検討を行うため、週1回の割合で非常勤の専門家を雇用してデータ整理を行った。また雇用者には、平成22年度国内雑誌等公表論文の新生代年代層序に関するデータも整理し、従来のデータ更新や再検討の基礎資料とした。これらの研究結果は、昨年度の実績を踏まえ、2編の論文として学会誌に公表し、さらに長年の課題であった北海道北東部、歌登町の中新統タチカラウシナイ層の貝類化石群集の分類学的検討を論文として公表することが出来た。この研究では若干の消耗品と破損していたデジタルカメラの更新に経費を使用した。
著者
白井 哲哉 中野 泰 綿拔 豊昭 高江洲 昌哉
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、中心研究領域「公文書アーカイブズ構造分析研究」と副次的研究領域「公文書アーカイブズ情報分析研究」及び「公文書リテラシー分析研究」を設定して研究活動を展開した。その成果について、前者では旧町村役場文書群の構造及び作成(編綴)過程に関する新たな知見が得られた。後者では旧町村役場文書群が有する学術的情報の学術的価値が大いに解明されるとともに、今後の公文書リテラシー研究にとっての基礎的な知見を得ることができた。
著者
長谷川 正午
出版者
筑波大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

本研究では,転移性・非転移性口腔癌細胞株を用いてmicro RNAマイクロアレイによる発現プロファイルを作成し,転移に関連するmRNA発現プロファイルを組み合わせて解析(ペアリング解析)を行った。転移性細胞株においてmiR-205の有意な発現低下が認められた。転移に関与するmRNAとmiR-205のペアリング解析を行ったところ,interferon regulatory factor 1 (IRF-1)がターゲット遺伝子として検出され,転移性口腔癌細胞株においてもIRF-1発現亢進を示した。miR-205を口腔癌細胞株に導入し,IRF-1の変化についても検討したが,有意な差は認められなかった。
著者
鈴木 佳苗
出版者
筑波大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、幼児を対象として「ぬいぐるみのとしょかんおとまり会」のプログラムを検討し、実践と評価を行った。従来のプログラムでは、子どもたちは初日にぬいぐるみと一緒におはなし会に参加してからぬいぐるみを図書館にあずけ、翌日以降におむかえに行くという構成が多かった。本研究では、ぬいぐるみを初日にあずかり、最終日におはなし会と参加者全員でのふりかえりを行い、ぬいぐるみが選んだ本と図書館での活動の写真を渡すというプログラムを提案し、公共図書館と幼稚園・保育園で実践を行った。保護者を対象としたプログラム評価の結果、評価は高く、また、幼児はぬいぐるみが選んだ絵本などに高い関心を示した。