著者
荒木 翔太 松田 香穂里 中島 汐理 元永 愛菜 中村 修
出版者
長崎大学
雑誌
地域環境研究 : 環境教育研究マネジメントセンター年報 (ISSN:1883373X)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.63-67, 2011-05-31

In this report, we aimed to clarify the activity and the role that Nagasaki University Environmental Studies Faculty developed in local area through group activities for a long time. From the result of the research, we found that students are deeply involved in environmental activities in local area through their group activities, working coactively with many entities in the area. Through these group activities and entity activities, we found that students are not only learning something that they can acquire at lecture room, but also playing a role of local contribution of this faculty.
著者
小池 吉子 浦田 芳重 小池 正彦
出版者
長崎大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

ヒトピルビン酸脱水素酵素(PDH)は、ピルビン酸の異化分解に与るピルビン酸脱水素酵素複合体の成分酵素の一つで、その初段階の酸化的脱炭酸反応を触媒する代表的なチアミン酵素で、α及びβサブユニット(鎖)から成りα_2β_2の四量体である。慢性酸血症を呈する代謝異常症の病因の一つに本酵素欠損症があげられているので、本酵素遺伝子の構造を明らかにし、欠損症の本体の解明を意図した。ヒトPDHα,β鎖cDNAをプロ-ブとして、白血球ゲノムライブラリ-からPDHα,β鎖遺伝子をクロ-ニングし、特性を調べた。1.ヒトPDHα鎖遺伝子ー全長17kbに及ぶ2個のクロ-ンを得、全塩基配列を決定した。本遺伝子は11のエクソンから成り、イントロン/エクソン境界は全てGT/AG則に従ってした。転写開始点は翻訳開始コドンより124bp上流のチミンと推定した。5'上流域にはCAATbox,TATA様box,2つのSpI結合領域が認められた。2.ヒトDPHβ鎖遺伝子ー18kbの1個のクロ-ンを単離し、その全塩基配列を決定した。本遺伝子は10のエクソンからなり、イントロン/エクソン境界は全てGT/AG則に従っており、転写開始点は翻訳開始コドンより129bp上流のアデニンと推定した。プロモ-タ-領域にCAATboxのみを認め、TATAbox及びSpI結合領域は認められなかった。Coding領域は3'側の9kbに存在していたが、α遺伝子との接合部は見出せなかった。3.制限酵素消化パタ-ンーPDHα及びβ鎖遺伝子の制限酵素消化パタ-ンに多型性は認められたが、本酵素欠損症患者DNAに特有なパタ-ンは認められず、本法をPDH欠損症の診断に応用することはできなかった。4.PDH欠損症患者遺伝子ーPDHα,β鎖遺伝子の各エクソン領域を患者遺伝子をテンプレ-トとし、PCR法で増幅し塩基配列を調べ、変異部位を解析中である。
著者
荒生 公雄 長岡 信治 高橋 和雄 中根 重勝 藤吉 康志
出版者
長崎大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

雲仙・普賢岳の火山活動は弱まりながらも、地下からの溶岩供給は続き、溶岩ドームは1995年1月には1,500mを越えるまでに成長した。また、山体周辺の火砕流および土石流による堆積物は確実に増加しており、今後においても土石流の脅威からは開放されない危険な状態にあることをしっかり認識したい。本研究で得られた成果の概要は以下の通りである。(1)1993年の大規模土石流発生時の降雨はすべて名古屋大学RHIレーダーによって観測され、貴重なデータセットとなった。それらの解析の結果から、普賢岳を襲う強雨は西南西の方角から時速約60〜70kmで来襲したことが明らかになった。このことは、降雨の現況監視や防災対策の整備について重要な規範を与えるものであり、本研究によって得られた貴重な成果の一つである。(2)3年間の度重なる大規模土石流にもかかわらず、犠牲者(死者)は出さなかったのは、(1)気象台から島原地方に出される警報が緻密になった、(2)島原市、深江町の行政・防災機関が非難誘導に尽力した、(3)住民が呼びかけに応じて早めに避難した、ことなどが理由として挙げられる。しかし、警報慣れと緊張感の弛緩もみられることから、今後一層の努力と実践的な研究が必要である。(3)雲仙岳北麓(北側斜面)の地形と火山性堆積物を解析した結果、過去において数千年〜数万年の間隔で、大規模な火砕流と土石流が発生していたことが明らかになった。それらは火山活動と並行して発生しており、今回と同じような火砕流・土石流現象が、雲仙岳周辺で過去に何度も繰り返されていたことが確認できた。
著者
柴田 伊津子
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

Rho-kinase阻害薬ファスジルが虚血再灌流障害の一つである心筋スタニングに対する心筋保護効果について検討した。ファスジルの虚血前投与、及び虚血再灌流直後の投与は心筋スタニングからの回復を改善したが虚血再灌流30分後からの投与では改善しなかった。ファスジルは心筋スタニングに対して保護作用があり、その保護作用は心筋への直接作用ではなく、薬理学的プレもしくはポストコンディショニング効果であることが証明された。
著者
勝俣 隆
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

中世小説(お伽草子・室町物語)が、いかなる形で発生し、展開し、他のジャンルに影響を与えたかについて、伝本を調査し、諸本を校合し、考察を加えた。中でも、『七夕(天稚彦物語)』を中心に、他の作品についても検討を加えた。本研究の特色は、国の内外に所蔵される中世小説の伝本を実際に調査して、実証的に行う点にある。調査研究旅費で現地に赴き、閲覧し、直接撮影あるいは撮影を依頼し、挿絵や本文を入手することに努めた。日本では、仙台市立博物館・公文教育研究会・広島大学・慶應義塾大学・東京国立博物館・静嘉堂文庫・国立国会図書館・西尾市立図書館・海の見える杜美術館・小田原市立図書館・MOA美術館等、全国の博物館・図書館・美術館で中世小説を閲覧し、『七夕』の伝本について解題をつけて翻刻できた。海外では、台湾の国立台湾大学、アメリカのイリノイ州立大学、スウェーデンの東方博物館等の所蔵する中世小説を閲覧し、イタリアの国立中央図書館の所蔵する古典籍と併せて、調査報告書を上梓した。またコンピューターを購入し、デジタル撮影したものの画像処理を行った。名大でのシンポジウム「『十二類絵巻』とその周縁」ではパネラーとして、奈良絵本・絵巻国際会議広島大会では「お伽草子『七夕(天稚彦物語)』の諸問題」の題目で、それぞれ講演した。イタリアのローマでの第18回日本資料専門家欧州協会年次総会でも、「中世小説『七夕』の本文と挿絵について」という題目で、研究発表を行った。各講演・発表は、それぞれ論考として発表した。さらに中世小説と近縁の作品群の関係を論じた。
著者
管原 正志 田井村 明博 中垣内 真樹 上平 憲 中路 重之
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、暑熱・寒冷環境下での脊髄損傷陸上および水泳競技者に対する運動ストレスが体温調節反応、ホルモン反応、免疫反応に及ぼす影響を明らかにすることである。被験者は、研究の主旨を十分に説明した上で同意を得た、脊髄損傷の男子車椅子長距離競技者5名(車椅子陸上競技者)及び脊髄損傷の男子水泳競技者5名(脊髄損傷水泳競技者)、健康な男子大学長距離競技者5名(大学陸上競技者)及び男子大学水泳競技者5名(大学水泳競技者)である。測定時期は、2007年9月及び12月~2月と2008年9月~12月、2009年は9月と12~3月である。測定条件は、2007年は28℃、60%RHの人工気象室で運動負荷した。2008年は28℃、60%RHの人工気象室でコントロールチュービングスーツ内の温度負荷を15℃の冷水及び42℃の温水を循環させる条件下で運動負荷した。2007年および2008年の運動負荷は、arm crankingエルゴメータを用い60%Vo2maxで60分間実施した。2009年は、400m陸上競技場及び50m室内プールで実施した。夏季の環境温度は、陸上競技場が気温27℃、WBGT29℃、室内プールが水温30℃、WBGT28℃であった。冬季の環境温度は、陸上競技場が気温12℃、室内プールが水温32℃であった。陸上運動は10,000m走を車椅子陸上競技者が25分以内、大学陸上競技者が45分以内、水泳運動は1,000mを自由形で脊髄損傷水泳競技者、大学水泳競技者ともに40分以内で終了するようにした。測定項目は、体温調節系(発汗量、食道温、平均皮膚温、浸透圧など)、ホルモン(カテコールアミン)、免疫(好中球の活性酸素産生能)である。結果は、以下に示した。A.暑熱順応下(夏季)における運動負荷では、体温調節系反応、ホルモン反応において、車椅子陸上競技者及び脊髄損傷水泳競技者と大学陸上競技者及び大学水泳競技者の各群間に差異がなかった。しかし、免疫反応は、陸上運動で車椅子陸上競技者が大学陸上競技者より亢進傾向が示された。寒冷順応下(冬季)における運動負荷では、各群間に差異がなかった。B.全身をコントロールチュービングスーツで15℃(冷水)と42℃(温水)暴露下での運動負荷での体温調節系、ホルモン、免疫の各反応は、冷水において各群間に差異を認めなかった。温水では、車椅子陸上競技者及び脊髄損傷水泳競技者が大学陸上競技者及び大学水泳競技者より体温調節系反応が劣る傾向にあった。免疫反応は、群間に差異がなかった。C.競技形態下での夏季の体温調節系反応は、車椅子陸上競技者が脊髄損傷水泳競技者より劣る傾向であった。冬季において各群間に差異がなかった。以上の結果は、脊髄損傷車椅子運動競技者の夏季や高温下での運動の際に発汗機能低下による熱障害が危惧され、その対策として冷却ジャケット等での対策が望まれる。また、脊髄損傷車椅子運動競技者の発汗機能障害の程度を知ることが重要である。
著者
高野 義人
出版者
長崎大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

東シナ海東部外洋域五島灘海域3地点において月に一度の採水,2011年6月20日から30日の長崎大学附属練習船長崎丸第331次航海において長崎県新長崎漁港~沖縄県西表島を往復の間に掛け流し海水濾過による採集を34回行った。それらの試水から得た外洋性渦鞭毛藻,特にDinophysiales類のAmphisolenia属2種、Citharistes属1種、Histioneis属3種、Ornithocercus属4種、Parahistioneis属2種、また、Gonuaulacales類のCeratium属25種、Gymnodiniales類のBalechina属を観察し、それらの個体から単細胞PCR法によるリボゾーム遺伝子増幅および走査型電子顕微鏡観察を行った.その結果,HistioneisとParahistionersは、藍藻類に加えて好気性光合成紅色細菌を共生体として持っており,さらに、Amphisoleniaの'細胞内'共生体とOrnithocercusの細胞外共生体は共通起源であることが判明した.これらの結果より,祖先となるDinophysiales渦鞭毛藻と藍藻が細胞内共生関係を確立し,その後の進化過程で共生藻を喪失して従属栄養性に変化したり,細胞外共生関係を構築したりするような多様性が生まれたことを明らかにした.また,Ceratium属に付いての成果は,変種や亜種と識別されてきた種類は遺伝的に分化していることが示され,小さな形態的差異が種識別に重要な形質となることを明らかにした.これらはDinophysiales類や外洋性Ceratium属の進化に付いての理解を一層深化させることとなった.
著者
本田 純久 野村 亜由美 今村 芳博
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

スマトラ沖地震による津波に被災したスリランカ南部において行った調査により、家族や友人・知人の死亡、家族や本人の負傷、家屋や家財の被害、生計の喪失、年齢、性別、主観的健康感といった要因とGHQ-12項目得点、IES-R得点との間に関連がみられた。津波による被災体験や被災時の状況が、心的外傷後ストレス障害をはじめとする精神的健康状態に影響することが示唆された。
著者
下川 功 森 亮一 千葉 卓哉
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

カロリー制限(CR)は、ミトコンドリア機能制御を通して抗老化効果を示すのかもしれない。我々は、CRがミトコンドリアタンパク質Cox6b1(cytochrome c oxidase (Cox)のサブユニット)を増加させることをすでに報告した。本研究は、Cox6b1の役割を明らかにするために、in vitro実験を行なった。結果は、Cox6b1がCoxを含むスーパーコンプレックスを形成することによって、ミトコンドリアの呼吸機能を増強すること、同時に発生する活性酸素は、Nrf2の活性化によって防御されることを示唆した。我々は、Cox6b1の発現にGSK-3βの抑制が関与することも示した。
著者
中嶋 幹郎 佐々木 均 中嶋 弥穂子
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、注射薬の後発医薬品の安全性と毒性に関する品質試験を培養細胞や実験動物を用いて行うとともに、医薬品の心毒性をオンチップ心筋細胞集団ネットワーク計測法により評価する実験法の開発を試みた。その結果、心筋細胞集団ネットワークの拍動リズムに対する影響を観察することで、医薬品が作用するイオンチャネルの違いを区別できることを明らかにし、心毒性評価法としての本法の可能性を示した。また被験注射薬の中でその先発医薬品と比較し安全性や毒性に関する品質面において問題のある後発医薬品はなかった。
著者
神原 廣二
出版者
長崎大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

クルーズトリパノソーマの感染哺乳類中の非増殖型トリポマスチゴートは体液中に孤立するため,多くの生残機能を発達させている。一つの手段として筋肉細胞をはじめとする宿主細胞に侵入して増殖型に変化する。したがって侵入は早ければ早い程原虫にとって宿主の攻撃をまぬがれることになるが,種の維持のためには昆虫(サシガメ)に吸血され昆虫内発育をする必要がある。このためには他方で血流中での長期生存機能を発達させねばならない。私達は牛血清アルブミンを含む低pHのMEM中で,トリポマスチゴートがすみやかにアマスチゴートに変化することを認め,この系を用いて形態維持因子を検出しようとした。まず低pH条件で促進される形態変化が原虫にとって生理学的なものであることを証明するため,電子顕微鏡による観察を用い,キネトプラスト構造を中心とする変化が,非増殖型から増殖型に向かう典型的な生理変化であることを示した。さらにイミュノブロッティングを用いて副鞭毛蛋白がこの変化に伴い消失することから,アマスチゴートへの変化であることを示した。トリポマスチゴートは中性条件においても血清または血清アルブミンの共存なしには生残できない。この原因は私達がこれまで考えてきたトリボマスチゴートから分離される細胞膜溶解物質の中和によるのでなく,アルブミンまたは他の血清成分はトリポマスチゴートの膜構成の安定化に必要であるためらしい。いくつかの血清成分の形態維持作用が調べられたが有意な効果を認めない。形態変化に伴いいくつかの蛋白が失われるが,このうちトランスシアリダーゼは早く消失するものの1つである。各種の細胞内情報伝達に影響を与える試薬の形態変化に対する影響を調べてみると,オカダ酸,KT5720に形態変化促進作用がある。このことと形態維持因子がいかにかかわっているのか,果して形態維持因子が特定できるのかは今後の問題である。
著者
齋藤 寛 前田 隆浩 青柳 潔 高村 昇 中里 未央 野村 亜由美
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

長崎大学では、平成16年度から医学部医学科5年-6年次学生を対象として「離島医療・保健実習」を開始した。これは、病院実習の一環として、1学年100名を7-8名ずつのグループに分け、それぞれ1週間ずつ長崎県五島市において地域医療、地域保健を学ぶものであり、地域に根ざした包括的医療についての実習を行うプログラムとして全国的にも注目されている。その一方、これまでこのような形での地域密着型医学教育プログラムを実施するという試みは日本でほとんど行われていないため、実施するにあたっての教育ソフトに乏しいのが現状である。そこで本申請では、今後の離島・へき地医療実習、さらには地域医療実習に応用可能な教育ソフトの開発を行う目的とした。研究代表者らは、各分野における教育ソフトの作成を行い、その成果は7月に全国の医学生を対象として行われた「家庭医療セミナー」において公開した。「家庭医療セミナー」は、全国の医学生を対象に、長崎県五島において家庭医療についてのセミナーを集中的に行うもので、研究代表者、研究分担者に加えて欧米の家庭医療の専門家を招聘しての特別講義・実習を行い、その成果はマスコミ等で大きく取り上げられた。さらに研究代表者らはこの成果を世界に発信すべく、長崎大学と学術交流協定を締結している旧ソ連邦のベラルーシ共和国の医科大学(ベラルーシ医科大学、ゴメリ医科大学)を訪問して、インターネット等を用いた遠隔教育(e-learning)システムの整備を行った。これに対して研究代表者がゴメリ医科大学の名誉教授号をうけるなど、ベラルーシ国内でも高い評価を得た。
著者
高村 昇 青柳 潔 関根 一郎
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故からすでに20年余りが経過したが、事故当時小児であった群は現在思春期から成人期へとシフトしてきており、現在この年齢層における甲状腺がんの発生が大きな問題となっている。一方で汚染地域の中で最も甲状腺がんの増加が見られたベラルーシ共和国は、旧ソ連邦時代の経済的混乱から抜け出しつつあるものの、地方ではまだまだ医療インフラの立ち遅れが見られ、その影響は医療・医学教育の分野にも深刻な影響を及ぼしている。本申請では、長崎大学と学術交流協定を締結しているベラルーシ共和国のゴメリ医科大学との共同事業による遠隔医療・教育ネットワークシステムのための準備を行った。具体的には平成17年6月に研究代表者がベラルーシ共和国を訪問し、ゴメリ医科大学の担当者と協議の上、ゴメリ州内における医療機関との調整を行い、ベラルーシ共和国ゴメリ州のホイニキ地区病院における、無線LANを用いたネットワーク構築の準備を開始した。本プロジェクトについては、ベラルーシ共和国日本大使館とも協議して、草の根無償協力でのプロジェクト形成を行うことにした。今後、ホイニキ地区病院とゴメリ医科大学関連病院との遠隔医療システムをモデルとして、他の地区病院とゴメリ医科大学との間にも同様のネットワークを形成し、早期診断、早期治療に役立てる予定である。さらに、遠隔講義システムの構築についても協議を行い、その結果として平成17年に長崎からゴメリ医科大学に対しての遠隔講義を開始することができた。すでに数回にわたって、インターネットを用いた遠隔講義を行い、大きなインパクトを与えることができた。遠隔講義はベラルーシにおいて大きくマスコミにも取り上げられ、研究代表者がゴメリ医科大学の名誉教授を授与されるなど、医学教育の分野における大学間連携の推進に大きく寄与した。
著者
大津留 晶 市川 辰樹 熊谷 敦史
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

光同調性概日リズムは、明暗刺激に同調し1日周期の概日リズムを形成する。一方、胃ホルモン・グレリンは1日4峰性ピークのリズムを持ち、このグレリン概日リズムは、従来の概日リズムとは全く別の制御メカニズムによると推測される。グレリンの日内変動が、単に食事摂取カロリーや血糖などの代謝要因にのみで規定されるのか、それとも食習慣にもとづく何らかの概日リズムに左右されているかを明らかにした。解析した結果、グレリンは摂食時に変動する代謝因子以外の、調整因子、即ち食習慣によって規定される新たな概日リズムによって制御されていることが示唆された。
著者
中山 守雄 原武 衛 荒野 泰 石原 石原 西田 教行
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

我々は、これまでに、^<125> I,^<11> C,^<18> Fで標識したフラボノイド誘導体が、βアミロイド(Aβ)凝集体に対して高い親和性ならびに、脳への良好な移行性と脳からの迅速なクリアランスを示すことを報告した。本研究では、主に、核医学診断分野で最も繁用性に優れた^<99m> Tcを用いて標識したフラボノイド誘導体を合成し、評価した。安定で脂溶性の高い^<99m> Tc標識体を得るための配位部位として、ジアミンジチオール型のMAMAとBATを導入した。そのうち幾つかの標識体は、Aβ(1-42)凝集体に対し高い結合親和性を示し、さらに、動物実験においては、^<99m> Tc-BAT-chalconeが、アミロイドの画像化に適した迅速な脳への取り込みと消失性を示すことが明らかとなった
著者
森内 浩幸 有吉 紅也 大沢 一貴
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ベトナム中南部で2222組の母子を対象とする出生コホートで、種々の母子感染の研究を行った。先天性サイトメガロウイルス感染を0. 54%、(非流行時に)先天性風疹感染を0. 13%に認めた。母体のB型肝炎キャリア率は12. 5%、既感染も加えると58. 8%の高率であった。2歳児の調査ではB型肝炎キャリア率は1. 9%に認めた。2011年初頭の風疹流行に続いて先天性風疹症候群の発生が増えており、これまでに36名の患児の疫学・臨床的解析を行った。