出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.738, pp.94-98, 1999-03-08

「この曲は1カ月の期間限定コンテンツとして発売したい。こっちの曲は消費者が友達3人にコピーをプレゼントできるように…」——。 いろいろな音楽配信のメニューを用意するコンテンツ配信システムが続々と登場している(図1,表1)。配信システムの基本構成はどれもほぼ同じである。
著者
瀬古 俊一 青木 良輔 井原 雅行 小林 透
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.12-21, 2013-12-25

本論文では,Web上の興味を刺激される情報を煩わしい操作なく取得可能な操作ユーザインタフェース,InfoSkinを提案する.簡易かつ容易な情報取得操作を実現するために,実世界でのウィンドウショッピングの行動メタファに着目した.本論文では,そのメタファに基づいて情報の取捨選択を容易に行える操作ユーザインタフェースを実現するための要件を定義し,その要件に沿ったシステムを設計・実装し,検証実験を行った.その結果,実装したシステムが既存の操作ユーザインタフェースと比較して興味が刺激され,情報の認識を向上させる効果があることを確認した.また,商用サービスなどへの適用を通して本ユーザインタフェースのシステムとしての汎用性の高さを確認した.In this paper, we propose "InfoSkin", an user interface that is able to simply and easily collect information on the web. In order to achieve such information retrieval, we focus on the behavior in the shoe store. We designed and implemented the user interface for content selection based on the metaphor, and validated the effective of our proposal. Evaluations show that our proposal makes users take a broad view of information and improves willing for viewing and inputting operations. Then we confirmed that the user interface was high general-purpose by applying business.
著者
井口 正樹 中村 直子
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.78-83, 2014-03

国際交流委員会活動の一環として,米国アイオワ州アイオワ大学での研修が平成25 年3月に1週間行われた。今回の研修には理学療法学専攻から2名の学生が参加し,研修初日には大学間交流協定締結のための調印式も行われた。その後の研修は,授業参加,研究活動見学,病院・医院見学などの内容で,短い期間ではあったが,本学学生は,勉学に対し積極的な現地学生の態度を肌で感じ,また日本の理学療法(士)の将来像にあたる米国理学療法士の臨床現場を見ることができた。これらの経験は,本学学生にとって今後の勉学や専門家としての心構えに良い影響を与えるものと思われる。
著者
赤川 玄樹 小野 富士恵 柏 健一郎 木村 康宏 七尾 大観 藤本 潤一 西澤 英雄
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.328-332, 2016-05-01 (Released:2016-05-02)
参考文献数
20
被引用文献数
1

症例は17歳,女性。意識障害を主訴に当院受診。てんかん重積状態(status epilepticus, SE)の診断で入院となり,第2病日に呼吸管理目的にてICU入室となった。SEの原因は入院中の精査で全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus, SLE)と判明した。原疾患の治療を行いつつ,SEのコントロール目的に抗痙攣薬を開始したがコントロールがつかず,静脈麻酔薬による全身麻酔療法を開始した。それでもSEのコントロールに難渋したため,第10病日より吸入麻酔薬のイソフルランを併用した。その使用期間は38日間に及んだが,経過中イソフルランの使用に伴う重篤な合併症はみられず,比較的長期間安全に管理することができた。静脈麻酔薬による全身麻酔療法でSEのコントロールに難渋する場合には,吸入麻酔薬を併用することも選択肢の一つと考えられた。
著者
山形 伸二 菅原 ますみ 酒井 厚 眞榮城 和美 松浦 素子 木島 伸彦 菅原 健介 詫摩 武俊 天羽 幸子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.103-119, 2006-08-30
被引用文献数
6

本研究は,人間行動遺伝学と双生児研究の方法,とりわけ多変量遺伝分析について紹介し,その適用例として4-6歳児の気質と問題行動の関連性を検討した。双生児の母親142名に対し質問紙調査を行い,子どものエフォートフル・コントロール(EC)および外在化問題,内在化問題についての評定を得た。表現型の相関を検討した結果,外在化問題と内在化問題は中程度の正の相関を示し(r=.55),またECは外在化(r=-.42),内在化(r=-.18)のいずれの問題行動とも負の相関を示した。多変量遺伝分析の結果,ECを低めるような遺伝的影響は同時に両方の問題行動のリスクを高めるような働きをすることがわかり,ECの低さが両問題行動の共通の遺伝的素因である可能性が示唆された。また,外在化問題と内在化問題の相関関係には遺伝(22.8%),共有環境(53.4%),非共有環境(23.8%)のいずれもが寄与していた。問題行動間の相関関係への遺伝要因の寄与は相対的に小さかったが,これはECに関わる遺伝要因が両問題行動を正に相関させるように働くのに対し,ECとは関連しない遺伝要因が両問題行動を負に相関させるように働くため,互いに相殺しあった結果である可能性が示唆された。
著者
水上 譲
出版者
水産庁西海区水産研究所
雑誌
西海区水産研究所研究報告 (ISSN:0582415X)
巻号頁・発行日
no.72, pp.p1-16, 1994-12
被引用文献数
2

(1)メチルコラントレン(MC)を腹腔投与したマダイ肝からチトクロムP450蛋白質を精製した。このP450蛋白質はSDS-PAGEで分子量約5.0万,純度は11.8nモル/mg蛋白であった。(2)MC処理したマダイ肝mRNAからチトクロムP4501A(CYP1A)cDNAを構築,クローン化し,一次構造を解析した。cDNAは約1.8kbの長さを持ち,515残基のアミノ酸をコードする1545ヌクレオチドからなるコーデング領域を含んでいた。(3)cDNAの塩基配列から推察されたアミノ酸配列の中に,Klotzら(1983)が海産魚のP450で報告しているN末端の9個のアミノ酸配列とほぼ同様な配列が,推察されるN末端近傍に,また,多くのP450に共通にみられるヘム結合領域特異アミノ酸配列と類似な配列が,予想されるC末端近傍に見い出された。マダイP450蛋白のアミノ酸配列と哺乳動物のそれを比較すると,P4501Aとは50%以上,P4502Bとは30%以下のホモロジーを示し,このcDNAはサブファミリーP4501Aに分類されることがさらに裏付けられた。(4)CYP1A mRNAの誘導発現量はMC投与直後に急激に増加し,その後はゆるやかに増加した。また,発現量はMC濃度に,ほぼ濃度依存的に増加した。誘導発現量は飼育海水の温度によっても多少影響されたものの,これらの結果は,一定の測定条件下では,CYP1A mRNAが薬物による環境汚染評価のための生物学的指標になり得ることを示唆するものであった。(5)MC,ポリ塩化ビフェニール等実験に用いた4種類のMC型薬剤の処理により,肝,腎,鰓,腸においてCYP1A mRNAの誘導発現がみられた。とくに,肝,腎にくらべ鰓,腸では比較的多く発現がみられた。また,哺乳動物においてはCYP1A型はフェノバルビタールやエタノールでは全く誘導されないにもかかわらず,マダイではこれらの薬剤によってもCYP1A mRNAの誘導発現が確認された。これらの結果は,P450の基質特異性の変化などP450の分子進化を考える上で興味が持たれた。
著者
XING Yuqing
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.16-01, 2016-04

This study investigates the impacts of rising wages and the appreciation of the yuan on the structure of China’s exports. China’s exports are classified here as ordinary exports (OE) and two distinctive groups of processing exports, pure assembly exports (PAE) and mixed assembly exports (MAE). The data analyzed here are derived from panel data covering China’s bilateral PAE and MAE trade with more than 100 trading partners from 1993 to 2013. Estimates of fixed effect models show that wage increases and the appreciation of the yuan reduced the proportion of assembly exports in China’s bilateral exports. Specifically, for a 1% increase in Chinese manufacturing wages, the share of PAE in China’s bilateral exports is expected to fall 1.6 percentage points and that of MAE to decrease by 1.1 percentage points; a 1% nominal appreciation of the yuan against the US dollar would be expected to lower PAE and MAE trade volume by 2.4 and 2.1 percentage points, respectively. The empirical results imply that rising wages and cumulative appreciation of the yuan have eroded China’s comparative advantage in the assembly of products for international markets, resulting in substantial contraction of processing exports. The analysis provides a supply-side explanation for the fall of China’s export growth.
著者
時実 象一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.580-587, 2008 (Released:2008-11-01)
参考文献数
1
被引用文献数
2 2

前編で同定した日本発行科学技術医学分野の論文誌2,655誌(2005年時点)のうち2,046誌(77.1%)はNII-CJP,JAPIC,医中誌,JSTのいずれかの国内データベースに収録されていた。また665誌(25.0%)はMEDLINE,SCI,CA,Scopusのいずれかの海外データベースに収録されていた。また英文誌351誌に限ると,収録数は国内データベース281誌(80.0%),海外データベース238誌(67.8%)であった。各データベース間の重複を調査した。
著者
太田 寛志 佐治 斉 中谷 広正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.1129-1139, 1999-07-25
被引用文献数
32

顔面筋に基づく顔構成要素モデルを用いた表情の認識手法を提案し, 表情の時間的変化の認識について述べる. 顔モデルは, 眉・目・口それぞれの顔構成要素の可変モデルからなる. 各モデルは数個の制御点と顔面筋の収縮方向のベクトルで構成される. 制御点の移動方向は顔面筋が収縮する方向と一致しているため, モデルの変形は実際の顔構成要素と同じ変形規則をもつ, 顔動画像にモデルをマッチングさせることで, 顔構成要素の動きの追跡ができ, 顔面筋の収縮度が求められる. 得られた収縮度を要素とする表情パターンと, あらかじめ決定されている表情標準パターンとを比較することで各表情の表出度が得られる. 表情表出度は, 顔に表れている表情のめいりょうさを示しており, 値の大小から表情を識別する. また, 表情表出度の時間的変移から表情の発生・持続・終了を検出できる.
著者
入山 義久 飯塚 修 高山 光男
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.169-172, 2002-08-31
被引用文献数
2 4

国内に自生する草本性の在来種4種について,収集した種子から育苗定植した株及び収集した母株を供試し,開花期間及び採種性の調査を行った。種子採種が可能となる所要年数は,種子から育苗定植した場合は,カワミドリ及びエゾミソハギで育苗定植当年,オミナエシ及びオトコエシで翌年,一方,収集母株を移植した場合は,4種ともに移植当年であった。採種量は,オミナエシ及びオトコエシは年次経過に伴い増加したが,カワミドリは減少し,エゾミソハギは年次により変動した。10a当りの期待採種量は最大でカワミドリ25kg以上,エゾミソハギ40kg前後,オミナエシ30kg以上,オトコエシ30kg前後と試算された。供試した在来種4種は,圃場での種子の大量生産が可能であることが示唆され,また緑化に利用可能な有望車種と判断された。
著者
市原 増夫 久保 雅義
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.H12-H12, 2010

近年、地方鉄道は経営環境の悪化から存続・廃線の危機に瀕しており、各社とも生き残りを賭けて様々な取組みを行っている。特に観光面では独自性のある一芸を打ち出し、集客を図ろうとしている。その中でもネコの駅長というキャラクターや特徴的な車両デザインによるユニークな取組みと、官民一体の積極的な活動で地方鉄道活性化の成功例とされているのが、和歌山電鐵貴志川線である。本研究では、同線の観光目的の利用者の増加の要因を探ることを目的とした。