著者
Kyoko FUKUMOTO Takashi KOBAYASHI Kazuo KOMAMURA Shiro KAMAKURA Masafumi KITAKAZE Kazuyuki UENO
出版者
日本薬物動態学会 会長/日本薬物動態学会 DMPK編集委員長
雑誌
Drug Metabolism and Pharmacokinetics (ISSN:13474367)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.423-427, 2005 (Released:2006-01-11)
参考文献数
30
被引用文献数
13 11

We investigated whether there was a stereoselective effect of amiodarone on the pharmacokinetics of carvedilol. Among a series of 106 inpatients with heart failure, 52 received carvedilol monotherapy (carvedilol group) and 54 received carvedilol plus amiodarone (carvedilol+amiodarone group). The serum carvedilol concentration administered/dose ratio was compared between the two groups based on HPLC measurement of the serum levels of carvedilol, amiodarone, and desethylamiodarone. In 6 patients from the carvedilol group, serum carvedilol levels were compared before and after coadministration of amiodarone. There was no significant between-group difference of the serum concentration to dose (C/D ratio) for the R-enantiomer carvedilol, however, the C/D ratio for the S-enantiomer and the serum S-carvedilol to R-carvedilol (S/R) ratio were both significantly lower in the carvedilol group than in the carvedilol+amiodarone group(47.8±56.7 versus 95.3±105 ng/mg/kg, P=0.0048 and 0.460±0.207 versus 0.879±0.377 ng/mg/kg, P<0.001), respectively. Furthermore, the mean S-carvedilol concentration over 14 days of coadministration with amiodarone was higher than that before coadministration (6.54±1.73 ng/mL versus 3.03±0.670 ng/mL, P<0.001). These results suggest that metabolism of S-carvedilol was markedly inhibited by coadministration of amiodarone.

2 0 0 0 OA 印刷局沿革録

出版者
印刷局
巻号頁・発行日
1903
著者
松井 哲哉 飯田 滋生 河原 孝行 並川 寛司 平川 浩文
出版者
THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.162-166, 2010
被引用文献数
1 1 1

ブナ自生北限域における, 鳥によるブナ種子散布の限界距離を推定する試みの一環として, 北海道黒松内町のブナ林内において, 晩秋期に捕獲したヤマガラ1羽に小型の電波発信機を装着し, ラジオテレメトリ法により5日間追跡した。交角法と最外郭法によりヤマガラの行動圏を推定した結果, 1日の行動圏は2.1 haから6.5 haと推定され, 全体では11.4 haであった。また, 1日の行動圏から推定したヤマガラによる種子散布の限界距離は, 163 mから529 mであった。追跡期間が本研究よりも1カ月以上長いが, 海外のカラ類の行動圏はカナダコガラで平均14.7 ha, コガラで12.6 haであり, 本研究の調査手法はある程度有効であると示唆された。ブナ自生北限域において, ブナの孤立林分は互いに水平距離で約2∼4 km離れているため, 行動範囲の狭いヤマガラが運んだブナの種子起源で成立したとは考えにくい。
著者
仲村 芳信
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学紀要 (ISSN:03884198)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.19-54, 2000-03-31
著者
牧園 清子
出版者
松山大学
雑誌
松山大学論集 (ISSN:09163298)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.45-67, 2003-04-01
著者
Mika Morikawa Rina Naito Koichi Mita Satoshi Watabe Kazunari Nakaishi Teruki Yoshimura Toshiaki Miura Seiichi Hashida Etsuro Ito
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
Biophysics and Physicobiology (ISSN:21894779)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.79-86, 2015 (Released:2015-11-12)
参考文献数
38
被引用文献数
1 16

Adiponectin is a hormone secreted from adipocytes, and it demonstrates antidiabetic, anti-atherosclerotic, anti-obesity and anti-inflammatory effects. However, the patterns of change in urinary adiponectin levels in various diseases remain unknown, because only trace amounts of the hormone are present in urine. In the present study, we applied an ultrasensitive ELISA coupled with thio-NAD cycling to measure urinary adiponectin levels. Spike-and-recovery tests using urine confirmed the reliability of our ultrasensitive ELISA. The limit of detection for adiponectin in urine was 2.3×10–19 moles/assay (1.4 pg/mL). The urinary adiponectin concentration ranged between 0.04 and 5.82 ng/mL in healthy subjects. The pilot study showed that the urinary adiponectin levels, which were corrected by the creatinine concentration, were 0.73±0.50 (ng/mg creatinine, N=6) for healthy subjects, versus 12.02±3.85 (ng/mg creatinine, N=3) for patients with diabetes mellitus (DM). That is, the urinary adiponectin levels were higher (P<0.05) in DM patients than in healthy subjects. Further, these urinary adiponectin levels tended to increase with the progression of DM accompanied with nephropathy. Our method is thus expected to provide a simple, rapid and reasonably priced test for noninvasive monitoring of the progression of DM without the requirement of special tools.
著者
松森 秀幸
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.486-481, 2013-12-20
著者
横山 正 鈴木 創三 渡邉 泉 木村 園子ドロテア 大津 直子
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

福島県二本松市の放射性Csによる農耕地汚染実態の解明と植物-微生物相互作用によるその除去の加速化を検証した。二本松の優占粘土の雲母は、有機酸で固定したそれを放出した。阿武隈川流域の河川堆積物のその濃度は、秋季に減少し春季に増加した。水田ではオタマジャクシでその濃度が高く、イノシシ筋肉中のそれは自然減衰以上の減少を示した。また、鳥類の精巣や卵巣にその蓄積が見られた。畑の可給態のそれは2013年には1~5%に減少したが、森林土壌では3~13%を示した。植物はPGPR接種で、その吸収量を増大させたが、雲母が固定した分を吸収できず有機酸を生成するカリウム溶解菌の併用で、植物の吸収量を増加させられた。
著者
立平 進
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.91-99, 2002-01-31

遠く,故郷を離れて,海を旅する人たちがいた。沖縄糸満の漁師たちは,黒潮に乗って高知県・三重県・千葉県沖へと出漁し,九州の西海岸沿いには対馬暖流で長崎県五島列島・対馬などへ出漁している。また,それとは別に,海外へは,台湾を経て,東南アジア・フィリピン諸島・ボルネオ・セレベス・マレー半島・スマトラへと出漁している。それが昭和20年の終戦を期にすべて終決したのである。本稿では,その中の一地域である,長崎県の沿岸域について記すことになる。そのきっかけとなったのは,糸満漁民の足跡とでもいうべき,ある行動の軌跡を文化財調査の折に確認したことからである。あるモノとは,沖縄糸満の漁師が,ビロウ樹の若芽を,追い込み漁のオドシとして使用するため,これを剥ぎ取るとき,ビロウ樹の幹に登った足跡が残されていたのである。足跡といっても,幹に登るための足掛かりとなる段々(決り込み)を付けたものであるが,それが漁民の移動を証明するものであることは一目瞭然であった。この足跡の主を求めて沖縄糸満の調査を実施したのである。筆者らが行なう民俗学的な調査では,聞き取り調査が主たる手段になるが,このように物証として残る場合はまれで,筆者にとっては衝撃的なできごとであった。結果的には,平戸の阿値賀島に上陸した人の証言を得ることができたため,聞き取り(伝承)と物証が一致したのである。
著者
山里 純一 Yamazato Junichi
出版者
琉球大学法文学部
雑誌
人間科学 : 琉球大学法文学部人間科学科紀要 (ISSN:13434896)
巻号頁・発行日
no.28, pp.1-55, 2012-09

久米島出身の吉浜智改は、朝鮮の通書『諺文家庭宝鑑』に記された「土亭行年法」という占いテキストを自ら琉球語による解説を施し、運勢判断に利用していた。『行年運琉訳』と名づけられたその資料は、朝鮮語によって書かれた「土亭行年法」の単なる翻訳本ではない。そこには当時の沖縄の風習や、筆者自身巧みな言語表現がみられる。また沖縄における朝鮮の占い文化受容の実態を知る上でも興味深い資料である。
著者
榊原 博樹
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.227-233, 1996-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5
被引用文献数
2 5

アスピリン喘息はアラキドン酸シクロオキシゲナーゼ阻害をトリガーにして発症する.アスピリンだけではなく,すべての非ステロイド性抗炎症薬が喘息発作を惹起する.アスピリン喘息の頻度は成人の通年性喘息の9.8%と推定できる.ただし,病歴から診断できるのは60%の症例である.診断を確定するためには負荷試験が必要である.コハク酸エステル型ステロイド薬が喘息を誘発したり増悪させたりすることがある.
著者
佐藤 俊哉
出版者
応用統計学会
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.21-34, 1994-09-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
24
被引用文献数
9 9

Intent-to-treat解析に関してはさまざまな議論がある.多くの生物統計家がランダム化臨床試験では必須の解析であるとしているものの,ランダムに割り付けられた治療の効果が正しく評価可能であった対象だけを解析すべき,または両者を併用すべき,などの方針も容認されている.これは,intent-to-treat解析は治療が臨床に導入された後に起こり得る状況をも考慮した実践的な解析で,プロトコルを遵守した治療効果評価可能例のみの解析は生物学的な効果を調べるための研究的な解析である,という認識にもとづいている.本論文では,intent-to-treat解析による治療効果の検定と治療効果の推定について因果推論の立場から議論し,治療効果の検定に関してはintent-to-treat解析は正しく因果帰無仮説の検定を行っていること,一般に「実践的」と考えられているのはintent-to-treat解析による治療効果の推定であることを明らかにする.さらに,プロトコルを遵守した治療効果評価可能例のみの解析でも因果パラメータを正しく推定できないことを示し,ランダム化にもとづいたintent-to-treat解析で因果パラメータを推定する方法を提案する.この方法は因果パラメータに強い生物学的な仮定を必要とするが,ランダム化にもとづいたノンパラメトリックな治療効果の推定を実施できるという利点を持っている.
著者
高野 敦子 平井 誠 北橋 忠宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.95, no.29, pp.25-32, 1995-05-12
被引用文献数
2 1

我々は,ユーザが自然言語を用いてシステムと対話することによってデータベースから情報を検索するためのユーザフレンドリーなインタフェースの提供を目指している.そのための基礎技術の1つとして,本研究ではユーザの検索文に対する協調的な応答生成手法を提案する.我々は,既に対話一般を対象として,質問文に対して協調的な応答を生成するモデルを提案している.そこで,ユーザの検索文を質問文と捉え,そのモデルをデータベース検索という観点から再構成することによって協調的な応答生成手法を示す.本手法では,検索者の意図を考慮することにより,検索の失敗への対応含めてより検索者の目的に合った応答の実現を図る.また,検索者の意図の実現や心理的要素を考慮して検索者にとって有用な情報を付加した応答を生成する.
著者
大林 啓吾 オオバヤシ ケイゴ Keigo Obayashi
出版者
千葉大学法学会
雑誌
千葉大学法学論集 (ISSN:09127208)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.202-138, 2014-01

Hogaku Ronshu(Chiba Journal of Law and Politics) Vol.28 No.3