2 0 0 0 OA 古事記

著者
伊藤鑇治 編
出版者
興辰商会
巻号頁・発行日
1911
著者
大保木 輝雄 魚住 孝至 立木 幸俊 吉田 鞆男 仙土 克博 八坂 和典 柳田 勇 伊藤 毅
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

平成24年度から中学校保健体育科目の武道が必修となった。それにともない、武道の伝統的特性を解り易く説いた教材の開発が急務である。しかしながら現代武道は、戦後、スポーツ宣言をし、競技として発展させ、伝統的特性を排除する方向で推進されてきたのが現状である。本研究は、不明瞭となった武道の伝統的特性を明確にするために、古流武術に共通する身体技法に着目し、その実践を通じて武道の伝統的特性を学ぶことのできる教材の可能性を提示するものである。
著者
佐々 尚美
出版者
武庫川女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

提案されている室内温熱環境の快適範囲は、平均的な人や全体の約8割の人を対象とした範囲であり、残りの2割には高齢者や寒がり等の温熱的弱者が含まれると考えられ、この様な特性に応じた室内温熱環境を検討する必要性がある。そこで、本研究では暑がり・寒がりの好む室内温熱環境調節について検討する事を目的に、夏期と冬期に暑がり・寒がりである女子大学生を対象に人工気候室実験を実施した。実験は、夏服着用及び相対湿度50%は一定とした。夏期は気温を暑がりは29〜30℃、寒がりは28〜31℃の4条件とし、入室30分後に気流を自由に調節する「気流調節実験」と、気温32℃に設定の人工気候室に入室直後より気温と気流を60分間自由に調節する「自由環境調節実験」を実施した。冬期は入室時は気温15℃、不感気流とし、被験者位置にて30分後に黒球温度22±1℃となる距離に設置したストーブ、ファンヒーター、パネルヒーターのいずれかを30分間使用する「暖房器具実験」を実施した。測定項目は、気温や黒球温度等の室内温熱環境を、Hardy&DuBoisの12点等の皮膚温や舌下温等の生理的反応を、温冷感や快適感等の主観的反応とした。皮膚温と環境は30秒間隔、舌下温と主観申告は10分間隔にて測定した。被験者は夏期は9名、冬期は寒がり4名とした。その結果、「気流調節実験」では気温28、29℃では暑がりの方が約0.1m/s強い気流に調節し、「環境調節実験」では入室直後は暑がりの方が気温を下げ、寒がりの方が強い気流に調節し、60分後は暑がりの方が0.7℃気温は高くより強い気流に調節し、SET*で約1℃低くなり、暑がり寒がり別に好む環境調節は異なっていた。「暖房器具実験」では使用30分後の全身温冷感はいずれもほぼ同じであったが、末梢部皮膚温や快適感はストーブが最も高く、長時間使用や帰宅直後に最も使いたい暖房器具として評価された。
著者
高垣 景一 大崎 博之 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.670, pp.451-458, 2001-03-09
被引用文献数
4 1

インターネットでは、TCP (Transmission Control Protocol)においてウィンドウ型のフロー制御方式が用いられている。これまで、さまざまな研究者らによってTCPの解析が行われている。従来の研究では、ネットワークにおけるパケット棄却率を一定と仮定し、この時のTCPの平均的な特性を解析したものがほとんどである。しかし現実のネットワークでは、TCPのウィンドウサイズが変化すれば、それによってネットワークにおけるパケット棄却率は変化する。そこで本稿では、TCPの輻輳制御機構とネットワークをフィードバックシステムとしてモデル化し、TCPの過渡特性を解析する。つまり、TCPはネットワークでのパケット棄却率を入力とし、ウィンドウサイズを出力とするシステムとしてモデル化する。一方、ネットワークはTCPのウィンドウサイズを入力とし、パケット棄却率を出力とする一つのシステムとしてモデル化する。なお、ネットワークは、TCP以外のバックグラウンドトラヒックをも考慮した、待ち行列としてモデル化する。得られたモデルに対して過渡特性解析を行い、バックグラウンドトラヒックの量や、TCPのコネクション数などによって、TCPの過渡特性がどのように変化するかを定量的に明らかにする。
著者
島村 宣男
出版者
関東学院大学[文学部]人文学会
雑誌
関東学院大学文学部紀要 (ISSN:02861216)
巻号頁・発行日
no.112, pp.145-179, 2007

最新のハリウッド情報によれば、イギリス・ルネサンス期の詩人John Miltonの傑作叙事詩Paradise Lost(1674)の映画化の企画が進行中であるという。周知のように、聖書は創世記を下敷きにした「人間の最初の不服従」(man's first disobedience)と「あの禁断の木の実」(the fruit of that forbidden tree)の物話である。これは、ときに「アメリカ最初の詩人」という比喩をもって語られるMiltonの詩想の浸透ぶりが、いかに強く、そして深いかを物語っているだろう。本稿は、先に公表した「"It's Milton. Always there<--The Devil's Advocate (1997)」に続き、Miltonの詩想のアメリカ大衆文化への影響のほどを探る試みである。ここで対象となるのは、特異な映像感覚で知られるDavid Fincherの演出によるハリウッド映画Se7en(aka. Seven, 1995)である。ジャンルの上からは所謂「心理的ホラー映画」(psychological horror movies)に属して、複数の映画賞も受賞して世評も高く、知的なメッセージ性を込めた問題作となっている。中世カトリック神学における伝統的な観念の体系、「七つの大罪」(the Seven Deadly Sins)をプロットの下敷きに据え、Miltonをはじめ、Dante, Chaucer, Shakespeareといった中・近世の詩人たちばかりか、Maugham, Hemingway, Capoteといった20世紀作家たちへの引用や言及が目配りよくなされているのがその特徴である。映画の成否は脚本(script)次第とはしばしば言われるが、このユニークな作品の脚本を執筆したのはA . K. Walker、とりわけ興味深いのは、本稿のタイトルの一部にもなっているMiltonの詩句への徹底した拘りである。本稿は、その映画台本(screenplay)の有意味的な台詞を分析することによって、「なぜMiltonか?」("Why Milton?<)という文化論的な問いへの解答の一例を提供する。
著者
高山 龍太郎
出版者
富山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

富山県射水郡小杉町の「小杉町子どもの権利に関する条例」に伴い開設された「小杉町子どもの権利支援センター」(愛称:ほっとスマイル)を中心に調査を行った。この施設は、小杉町とNPO法人が公設民営の形態で共同して運営し、子どもの権利侵害に対する相談・救済活動と共に、不登校生徒児童の居場所づくりを行っている。このほっとスマイルの活動に加わって参与観察を行う一方で、ほっとスマイルに通う子どもたち、スタッフ、ボランティアへ聞き取り調査を行い、地域社会で不登校の居場所づくりに参加する当事者の視点から、その活動の意味を探った。ほっとスマイルでは、子どもの権利救済という観点から、不登校の子どもに対して「安心してほっとできる空間」の提供が目指されている。それにもとづいた活動の結果、ほっとスマイルの内部は、外とは異なる一種の保護的な空間であると、スタッフや子どもたちから認識されている。一方で、ほっとスマイルの内部と外部を結びつける必要性も、スタッフや子どもたちの間で、ある程度、共有されており、勉強を教えるなど外部につなげる活動も行われている。内部で完結した保護的な空間であることと、外部へ繋げる指導的な空間であることの両者は、不登校の居場所づくりで不可欠に思われるが、そのどちらが評価されるかは、ほっとスマイルに集う人びとの間でも、それぞれの置かれた立場や時期によって異なっていた。また、ほっとスマイルと同様に公設民営で運営されている他所の不登校の居場所で聞き取り調査を行い、小杉町の事例とどのように異なるのか考察を行った。
著者
牧野 悠
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.23, pp.46-60, 2011-09

藤沢周平は、活動の初期から、武芸者を描いた作品を多数発表している。「隠し剣」シリーズは、そのような武術をテーマとする作品群の代表とすることができる。シリーズの一編である「必死剣鳥刺し」は、近年映画化されたように、時代小説がかつての勢いを失った今日でも、コンテンツとしての命脈を保つ作品である。しかし、本作の解釈にあたり、描かれた剣や武士道を考察する際の補助線として、外的情報を導入した場合、物語の破綻を余儀なくされる。主人公の倫理観や剣法は、作者が作品生成に利用していたという史料から得ることのできる武士のイメージや、それまでの時代小説で描かれた剣法観からは、逸脱したものと判断せざるを得ないからだ。しかし、作品を相対化し得る能動的な読みを、事前に回避する構造を本作は有しており、示された剣術流派の無名性や、三人称でありながら主人公の視線に寄り添う語りの方法に、その一端を見ることができる。
著者
平川 幸子 山崎 博敏 林原 慎 永田 成文 永田 成文
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

この研究は、カンボジアの小学校で多くの児童が中退していることから、退学の原因を明らかにするために行われた。客観的要因を得るため、事前にデータを取り、その後退学したかを追跡する生存分析を用いた。3つの省の30の学校を調査対象とすることで、学校の要因が退学に影響を及ぼしているかを明らかにした。結果は、小学校1年生から4年生のコーホートでは学校要因がみられなかったが、4年生から7年生では学校要因が7%を占めた。教員の欠勤が有意な要因であった。児童のレベルでは、両コーホートで、学級内の成績が低く留年する児童が退学する率が高かった。貧困や労働時間は、退学に有意な影響を及ぼしていなかった。
著者
片渕 悦久 鴨川 啓信 橋本 安央 飯田 未希 小久保 潤子 武田 雅史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究課題は、さまざまなメディアやジャンルを横断しながら物語が作り直されていく過程を検証するため具体的翻案作品を収集し分析を行った。とりわけ物語が別のメディアに変換される、あるいは同一メディアでリメイクされるケースを派生的かつ独創的な創造行為であると考え、各メディアやジャンルに対応した物語変換の原理や法則性を扱うアダプテーション理論の発展可能性を検討した。さらにそこから、主流文化からサブカルチャーまでを射程に収めた「物語更新理論」の構築をめざし、理論モデルを提案し、その体系化と具体的分析方法論を確立した。
著者
[鶴屋南北 著]
出版者
兎屋誠
巻号頁・発行日
vol.第1冊, 1882