著者
藤山 英樹
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.109-119, 2009-05-25 (Released:2010-01-08)
参考文献数
13

本稿では、温泉地域の中心的な組織である旅館に注目し、「地域の異質性および規模」と「地域公共活動」との関係について実証分析をした。「地域公共活動」については、より具体的には、「自治活動」、「旅館組合活動」および「祭り関連の活動」を取り上げた。 調査地域は、長野・山形・群馬・新潟の4県であり、対象は10軒以上の宿泊施設で構成されている旅館組合に加盟している全ての宿泊施設である。有効回答率は51.4%であった。 推定結果から、第1に地域の異質性は自治活動に負の相関があり、第2に地域の規模は組合活動に負の相関があることが示された。解釈は以下の通りである:自治活動といった目的がより漠然とした活動においては、地域の異質性に起因するコミュニケーションコストの高さが大きな影響を与える。他方、組合活動のような目的が決まっている活動では、コミュニケーションコストの効果は小さくなり、公共財としての性質が強くなり、より規模の大きい組織でより多くのフリーライドが生まれる。
著者
植松 洋亮 岡田 遼太郎 矢入 郁子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

ストレス社会の現代,人々は癒しを求めてペットとの関係を模索している.筆者らは,会社や学校でもペットとつながっていたいという飼い主のニーズを満たすために,犬の体に取り付け,犬の感情をモニタするセンサの開発を目指している.本稿では,加速度センサ,近接センサ,曲げセンサなど,様々なセンサの使用可能性を検討し,人と犬とのエモーショナルインタラクションのためのシステムデザインについて議論する.
著者
前川 浩基 内田 将史 大内 章子 宇野 毅明 羽室 行信
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

Twitterのユーザ関係データに対して我々が開発したデータ研磨手法を適用することで、潜在的な近接関係の補完、およびノイズを除去が可能となり、ユーザのクラスタを鮮明化することができる。この手法を、女性の三年育休問題に関するTwitter投稿データに適用することで、ユーザの意見の変化検出を試みる。
著者
武田 英明 沼 晃介
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本研究では情報を取捨選択してコンテンツを作る編集行為を創造的活動の一つとして分析する。複数のまとめブログのコンテンツ内容を比較分析することで、編集行為の種別と傾向、パターンなどを明らかにする。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1216, pp.98-100, 2003-11-10

イトーヨーカ堂、ファーストリテイリング、良品計画。これら日本を代表する流通業で、経営改革に携わってきた人物がいる。東京都渋谷区に本拠を構えるコンサルティング会社リテイルサイエンスの社長、大久保恒夫だ。 その大久保が舞台を九州に移して、ドラッグストアの再建に挑むことになった。
著者
岡本拓司
出版者
国立女性教育会館

女性アーカイブセンター2011年度企画展示ファクトシート(資料解説)
著者
吉田 陽子 Yoko YOSHIDA
雑誌
愛知県立大学大学院国際文化研究科論集 (ISSN:13454579)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.111-135, 2013-03-21 (Released:2013-12-06)
著者
長谷川 純一 森 健策 鳥脇 純一郎 安野 泰史 片田 和廣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1587-1594, 1993-08-25
被引用文献数
57

本論文では,スライス間隔1mmで撮影された高精度連続胸部CT像から3次元画像処理を用いて肺がん候補領域を自動抽出する試みについて述べる.ここでは,限局性の異常陰影(SR)を対象とし,3次元形状特徴の違いに基づいてそれらを他の陰影(主に血管影)と識別する手順を開発した.実際の処理手順は大きく二つのステップ:(1)肺野領域の切出し,および,(2)SR抽出,からなる.本論文では,これらの処理をしきい値処理,3次元図形融合(または,3次元距離変換),3次元スケルトン化などの基本手法を組み合わせた比較的簡単な手順で実現し,実際の肺がん症例を用いてその有効性を示す.本研究は,3次元画像処理の有効性を実用上十分な精度の3次元CT像で検証した最初の試みとして,その意義は大きい.
著者
永山 ルツ子
出版者
静岡英和学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は,子どもの顔の認知が成人の行動に影響するかどうかを検討するため,実験社会心理学的アプローチ,認知心理学的アプローチ,発達心理学的アプローチにより実験を行った.その結果,子どもの顔は危険行動を抑制すること,自意識が高い成人や親子間関係が不安定な成人ほど子どもの顔に対する反応が遅いこと,葛藤を伴う顔判断は,両側前頭前野が関係している可能性が示唆された.また,月経周期における排卵期の成人女性は,子どもの顔より成人男性に対して反応しやすいことが示された.これらのことから,子どもの顔の認知は成人の行動に影響することがわかった.

2 0 0 0 OA 公用文例

著者
二宮叒 編
出版者
中野ミツ
巻号頁・発行日
1881
著者
菅原 進一 山内 幸雄 水野 雅之 佐野 友紀
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,綿布団の燻焼に伴う一酸化炭素の生成量,木材を可燃物とする換気支配型燃焼に伴う一酸化炭素の生成量に関するモデルを実験から求め,二層ゾーンモデルの入力とすることで空間の二酸化炭素濃度を予測できることを確認した。また,統計分析から死者発生火災に関する特徴を抽出すると共に対策を整理し,その典型例を取り上げた住宅火災における人命安全評価手法のケーススタディを通して,住警器の連動警報の効果等を分析した。

2 0 0 0 OA 印癖考

著者
岡村 浩
出版者
新潟大学
雑誌
新潟大学教育人間科学部紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:13442953)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.170-154, 2006-10
著者
末盛 慶
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.103-112, 2002
被引用文献数
1 4

本研究では, 母親の就業が子どもに与える影響に関する諸理論と先行研究を概観した上で, 母親の就業が子どもの独立心にどのような影響を持つのかを実証的に明らかにする。本研究では, 母親の就業状態だけでなく母親の職業経歴の効果も検証し, また社会階層や母子関係を統制した上で母親の就業の効果を検証する。分析対象は, 東京都郊外地区から多段無作為抽出法でとられた長子の中学生とその母親451組である。分析の結果, 母親の就業状態によって子どもの独立心に違いはみられなかった。しかし, 母親の職業経歴によって子どもの独立心に有意な差異が生じていた。結果は, 就業継続する母親の子どもの独立心が他の群に比べ有意に高いことが示された。ここから, 母親の就業状態だけでなく母親の職業経歴を捉えることの重要性, および母親の就業継続が必ずしも子どもに対して否定的な影響を及ぼさない-むしろポジティブな影響さえ及ぼしうる-ことが明らかになった。