著者
田中 寿人 笠原 貴紀 秋山 菜奈絵
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.424-428, 2011-09-25 (Released:2011-12-09)
参考文献数
3

【目的】一般診療上にて椎間板ヘルニアは,交通外傷などの関連性を問われる機会が増えてきた.頚部椎間板ヘルニアの画像所見のうち,外傷性ヘルニアである事を示唆する所見が捕らえることが出来ないか検討した.【方法】平成20年度に当院において頚部椎間板ヘルニア疑いでMRI検査した症例を明らかな外傷歴のある外傷群(19例)と外傷歴のない非外傷群(16例)にわけてそれぞれの画像を比較した.【結果】外傷群では椎間板ヘルニアがT2で高輝度を示し,椎間板内部とヘルニアが連続して高輝度を示すものもあった.外力の程度によっては喉頭下軟部組織の腫脹を認めた.さらに屈曲損傷型は棘間靱帯部に出血を認めた.以上の所見は外傷の関与を強く疑わせる所見と考えられた.ただ,若年層は非外傷群でもT2*で高輝度を示す事があり,喉頭下軟部組織の腫脹は頚長筋炎の症例と紛らわしい事があるため注意が必要であった.
著者
齋藤 智興 木村 富士男
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.541-549, 1998-07-31
参考文献数
15
被引用文献数
22

関東中部域における夏期の対流性降水の日変化を, 東京レーダーの7.5分間隔データとアメダスデータを用いて調べた.解析は, 1994年と95年の7, 8月の中から総観規模擾乱による降水がなかった88日間を対象とした.この両年は暑夏年で, 対流性による降水が頻発した.解析方法は, 時別降水頻度分布をレーダーデータで作成し, 時刻および地域による頻度降水分布の相違を追跡した.また風分布との関連も考察した.その結果, 山岳域では午後に降水頻度が高まる時間が平地よりも早く, 特に日光周辺・奥秩父周辺の2地域で顕著であること, また19時頃に関東平野北西部の山麓で急激に降水頻度が高まることを見い出した.また, 沿岸・海上では午前中に降水のピークを持ち, 陸上では午後に持つことは以前から知られていたが, これをレーダーデータを用いて明らかにすることができた.さらに, 関東平野内でも降水頻度大が現われやすい所があることがわかった.

2 0 0 0 OA 仏蘭西法律書

出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.民法, 1874
著者
堀内 正昭
出版者
昭和女子大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、2004年に発見された仮議事堂(初代国会議事堂:竣工1890年)の図面をきっかけに、関連文献の収集と分析を通じて仮議事堂を建築史的に復元考察しようとするものであり、研究期間中に日本建築学会を中心に計6件の論文を発表した。まず、今回発見された図面は仮議事堂の実施原図であること、工事中に設計変更がなされて竣工したことを明らかにした。また、当初の煉瓦造から木造に変更かつ縮小されたが、原案を設計したパウル・ケーラーのプランニングが継承されていたことを明らかにした。次に、わずかに遺された写真や明治期の錦絵をはじめとする絵画資料ならびに類例建築から、仮議事堂の小屋組は、当時わが国で「ドイツ小屋」と呼ばれていた技法を用いて、それをタイ・バーで補強した混合構造で造られていたと考えられること、その構法は、同時代のドイツに建てられた祝典会場のそれに酷似していたこと、それは第1回帝国議会開催に間に合わせるという工期の問題があったからに他ならず、双方とも仮設建築であったことに起因することを明らかにした。さらに、仮議事堂の屋根葺き材についてはこれまでスレート葺きと推察されてきたが、本研究では、当時のドイツでこの種の仮設建築にアスファルト・ルーフィングを用いた例が複数あり、わが国では時期的にルーフィング仕様が可能であったことから、工事の最終段階で変更がなされた可能性の高いことを考察した。こうした研究成果を通じて、期間中にとくに貴族院議場とその周辺の50分の1の模型を製作した。唯一遺された仮議事堂の外観写真を参考に、この模型を使ってとくに複雑な起伏を見せる議場周りの屋根伏せを復元的に考察するとともに、建物全体の屋根形状を明らかにした。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1541, pp.84-87, 2010-05-17

午前1時。周囲を田んぼに囲まれてポツンと立つプレハブ小屋に電気がついた。漆黒の闇の中で、そこだけが明るくなる。しばらくすると5〜6人の男たちが三々五々と集まってきた。 新潟県長岡市芹川町。北陸自動車道脇の道路沿いにプレハブ小屋はある。午前2時。
著者
辻村 卓 荒井 京子 日笠 志津
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.12, pp.579-581, 2000-12-25

Spinach nutrient levels seem to change considerably throughout the year. In this paper, we measured the levels of proximate composition, minerals, carotene, niacin and vitamin C in spinach in spring, summer and winter. The water content in summer was significantly high (p<0.001) compared to that in other seasons, while the levels of protein and carbohydrates were low (p<0.001). Levels of lipid and ash tended to increase in spring. Mineral contents depended on the individual specificity. Vitamin content decreased in summer. In particular, the levels of niacin and vitamin C were significantly lower in summer.
著者
森 浩一 外山 崇子 三井 真紀 今泉 敏 志村 洋子 中島 八十一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.98, no.639, pp.77-84, 1999-03-05
被引用文献数
5

機能的核磁気共鳴画像法 (fMRI) は低侵襲なため、脳機能の局在の研究によく使われる。しがしながら大騒音 (93〜105dB SPL) を伴うので、音による反応を調べるには不向きとされている。MRI 装置内では磁性体が使えないため、音は非磁性のチューブ経由で聞くようになっているが、付属するイヤホンは 10dB 程度の防音効果しかない。そこで、イヤホンを挿耳型にして防音を改善し、連続ではなく間歇撮像で記録することによりほとんど騒音のない状態で音を聴取できるようにした。その結果、第一次聴覚野のある横側頭回 (Heschlgyrus) と聴覚連合野のある側頭平面の信号が、撮像騒音で飽和することなく検出可能であった。
著者
大野 邦夫 須藤 僚 新 麗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.156, pp.13-20, 2008-07-17
被引用文献数
2

顧客のネットワーク機器を遠隔から設定管理するための知的なシステムの調査研究結果を紹介する。このシステムは、IETFのNETCONFプロトコルを用い、利用者モデルとデータモデルを管理する。双方のモデルのメタデータ、相互の関係、さらに関係する種々の履歴情報を活用することにより、ネットワーク機器の管理、運用を効率化することが可能となる。モデル記述には、W3CのRDFとOWLを用い、操作履歴や機器の変更履歴をデータベースに蓄積管理する。これらの情報を用い、仮説検証による推論を用いて利用者にサービス情報を提言する。本報告では、NETCONFにおけるOWL適用の経緯、これまで検討した利用シナリオ、システム構成、ユーザインタフェース、Webマニュアルへの適用などに関する検討結果を紹介する。
著者
張 紀潯
出版者
城西大学
雑誌
城西経済学会誌 (ISSN:02872072)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.109-131, 2001-07-31
著者
松田 隆美
出版者
研究社
雑誌
英語青年 (ISSN:02872706)
巻号頁・発行日
vol.153, no.10, pp.602-605, 2008-01
著者
広井 多鶴子
出版者
日本教育政策学会
雑誌
日本教育政策学会年報
巻号頁・発行日
no.19, pp.40-57, 2012-07-15

Child abuse has become a social problem since the 1990's. The press says repeatedly that child abuse is "increasing" and "getting worse", even the government has taken many measures against child abuse after the Child Abuse Prevention Law was enacted in 2000. In this paper, I describe how the measures have changed the discourse about family and the system and policy of child welfare, tracing the process that child abuse has turned into a social problem. The measures against abuse made the concept of abuse itself change and expand, and added many restrictions to parents' behavior. On the assumption that abuse is caused mainly through domestic pathology rather than by income differential, the measures have changed the system that supervised and guided parents. The measures regarding parents as the child's assailants rather than as protectors of the child's rights, both parents' responsibility and the government authority to intervene in a family have been strengthened sharply.
著者
朴 炫貞
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.73-83, 2010-03-10

In this study, I analyzed the contents of reminiscences written by the Korean bars about their days prepared the Korean bar examination, named Sa-Bub-Shi-Heum (사 법 시 험,「司法試験」), from the perspective of linkage between examination of qualification and education at universities. In the existing qualification system for the bars in Korea, there is no institutional linkage between the two. But, there are substantial linkages caused by the hierarchy of university formatted by the scores made by each freshman at the national examination for undergraduate admission. The informal resources requiring for pass the bar examination is different with the hierarchy of university. In other words, the opportunity for pass the Korean bar examination is not equal, even though there are no restriction of academic background apply for the examination.
著者
星 奈美子 迎 慎二 新澤 穣太郎 渡邊 茂 粕川 禮司 折笠 博史 小林 圭子 佐伯 武頼
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.492-497, 2002-11-25
被引用文献数
6 6

1996年4月, 29歳時に発症した成人発症II型シトルリン血症の男性. 特殊ミルク (高アンモニア血症・シトルリン血症フォーミュラ<sup>®</sup>) の内服で3年間症状の改善が認められたが, 1999年に, 血清アンモニア値の上昇とともに脳症のコントロールが困難となった. そこで経口アルギニン製剤 (アルギU顆粒<sup>®</sup>) を投与したところ, アンモニア値の正常化と脳症の改善が認められた. しかし8カ月後の2001年3月に再びアンモニア値の上昇と脳症が出現し, 約5年の経過で死亡した.
著者
熊ノ郷 準
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.108-112, 1964-11-20 (Released:2008-12-25)
参考文献数
21