著者
鄭 栄桓
出版者
緑蔭書房
雑誌
在日朝鮮人史研究 (ISSN:09120637)
巻号頁・発行日
no.33, pp.5-20, 2003-10
著者
藤田 智子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.46, 2004

【研究の目的・背景】<br>「食育」という言葉の流行や栄養教諭の設置など、栄養の知識を身につけることが重要視されている。さらに、自己の食生活に対して意識的に行為できる力、すなわち意思決定能力を身につけることも必要とされている。高校生では、自己と食生活の関わりにおいて、自分自身に直接関係することに価値をおく傾向が高く、学習したい内容として「ウェイトコントロール」が挙げられることが明らかにされている(佐藤・山中 1994)。家庭科教育の中で自己の「食生活をみつめる」際に効果的な方法を考察するため、女子高校生がどのように「ダイエット」を認識しているのか、高校1年生で食物を学んだ後のレポートを分析する。<br>【研究の方法】<br>対象は東京都内の私立女子高校に通う高校1年生122名である。家庭総合の食物分野を教科書(実教出版『家庭総合』)にそって授業を行った(2003年10月~2004年3月)。授業の最後に、「食生活」に関する新聞記事を読ませ、「特に自分が関心をもった点を記述した上で、自分の食生活を振り返ること」を課題とするレポートを提出させた(有効回収数91件)。そのレポートをKJ法によって分析した。配布した新聞記事:「食大全 第六部 ダイエットしますか?」?~?(?「理想体形」という幻想20代女性2割が低体重 ?やせすぎは「慢性飢餓状態」・健康には「普通体重」 ?人口甘味料の落とし穴ノンカロリー「ゼロ」ではない ?断食やめれば元に戻る・自分の体と向き合う機会 ?必ず起こるリバウンド」・生命維持機能活動の証拠 ?エステで本当にやせる?・効果は「施術」より日常生活 ?アミノ酸に大きな誤解・飲むだけで脂肪は燃えない ?問題多い「効果食品」・無理な制限、健康障害も ?増え続ける小学生の肥満・食生活の変化も一因)産経新聞朝刊 2003年10月1日~9日。「怖い思春期の過激ダイエット 骨粗しょう症の危険性も」東京新聞朝刊 2003年11月7日<br>【研究の結果】<br>レポートの内容のうち、ダイエットに関する記述をKJ法により分類した結果、以下の7つのカテゴリーに分かれた(なお複数のカテゴリーわたる内容のレポートは重複してカウントしている)。〈ダイエットに関係する商品表示やマスメディア情報〉(52名) 商品の表示やマスメディアからの情報を誤信していたことに気づいたという記述が中心(33名)であるが、情報リテラシーが必要(17名)、表示改正が必要(2名)という記述もあった。〈「良い」ダイエットと「悪い」ダイエット〉(25名)摂食障害など心身の健康を害する「悪い」ダイエットに対し、「良い」ダイエットとは「健康的」に「努力と自己管理」であり、「良い」ダイエットをすべきであるという記述である。〈心身の健康とダイエット〉(25名)ダイエットよりも「体が健康であること」「内面の美しさ」の方がより重要だだという記述である。〈痩身願望の肯定と否定〉(36名)「女性」「思春期」「流行・時代」を理由に痩身願望を抱くことは当然である、痩せている方がやはり良いという「痩身願望を肯定」する記述である(28名)。一方、現代のダイエットブームや過剰な痩身志向への疑問も述べられていた(8名)。〈自己のダイエット経験と評価〉(13名)自己のダイエット経験、ダイエットへの強い興味に関する記述である。〈友人のダイエット経験と評価〉(2名)友人が過剰なダイエットをしてぼろぼろになるのをみた経験があるという記述である。〈自己理解とダイエットの必要性の判断〉(5名)「自分のことをもっと知ればダイエットが必要か判断できる」「今は必要ない」「痩せることが幸せにつながるわけではない」といった、ダイエットをすることと自己理解を関連付けた記述である。<br>【考察】ダイエットに関係する商品表示やマスメディア情報に関する記述が最も多かった。情報の誤信に気づいたことから、情報リテラシーの必要性を考えた者もいた。体を壊すような「悪い」ダイエットではなく、「健康的」なダイエットを行うべきである、心身の健康のほうがダイエットより重要であるといった、比較的教科書の内容に近い記述もかなり多かった。だが、なぜダイエットが必要なのかは考えられていなかった。心身の健康が重要であると考える者は、痩身願望に対して否定的であった。一方で、痩身願望を肯定する意見を持つ者は、ダイエットの危険性をあまり考慮していなかった。自己のダイエット経験からは痩身願望を肯定する意見と否定する意見に分かれたが、友人の経験を目にした者は、否定的な意見であった。自己を理解することによって{当に自分にとってダイエットが必要なのかlえた生徒は、その前段階に、商品表示やマスメディア情報に関する記述を誤信していたという気づきがあり、誤信に気づいたことが自己理解の必要性へとつながっていた。
著者
山 祐嗣 川崎 弥生 足立 邦子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.100, 2007

後知恵バイアスとは、結果を知ったときに、それがあたかも最初から予想できていたかのように考えてしまう傾向である。本研究では、結果を知った場合と知らない場合の主観的生起確率の差として定義した。日韓英仏比較文化研究を行ったところ、東洋人は比較的後知恵バイアスが強い。これは、西洋人が分析的思考傾向であるのに対して、東洋人が全体的思考としての複雑なモデルを抱いているという仮説で説明可能である。
著者
古宮 昇 谷口 弘一
出版者
日本カウンセリング学会
雑誌
カウンセリング研究 (ISSN:09148337)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.110-117, 2011

ヨガが心理的状態に好影響を及ぼすかどうかを検証する目的で,調査を行った。ヨガを始めたばかりの参加者74名が,はじめてレッスンに通ったとき,およびその約1か月後,約2か月後に心理尺度に回答し,彼らの心理的変化が継時的に測定された。その結果,調査回数を重ねるごとに,彼らの心理状態は向上していた。調査参加者は,週あたり平均して約2回のレッスンを受講していたが,初回測定時よりも約2か月後のほうが,自尊感情がより高まり,人生により満足し,前向きに生きようという意欲が増していた。また,対人不安と完全主義は減少していた。
著者
仁平 尊明
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.18-42, 2011

本研究は,ブラジル・マットグロッソドスル州の南パンタナールを対象として,農家民宿(ファゼンダポウザーダ),ホテル,釣り宿などの宿泊施設の経営を分析することから,パンタナールにおいて観光業が発展するための課題を解明する。その際,エコツーリズム発展の地域的差異に着目した。すなわち,エコツーリズムを提供する宿泊施設が集中するエストラーダパルケ(公園道路)沿線を「核心地域」,主要都市から離れた奥地であるニェコランディアを「核心周辺地域」,州境・国境地帯を含む遠隔地のパイアグアスを「外縁地域」に区分した。考察の結果,地域的に偏った観光業の発展,環境保護と観光業発展のアンバランス,多様な観光客への対応力,人の激しい流動性,パンタナール周辺地域との連携の低さなどの点で課題が指摘された。今後,内発的で持続的な観光業の発展を提案していくためには,湿原内外の資源を活用しながら,それぞれの地域性を十分に考慮した計画が必要である。
著者
富田 正弘
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.192, pp.129-170, 2014-12

早川庄八『宣旨試論』の概要を章毎に紹介しながら少し立ち入って検討を加え,その結果に基づいて,主として早川が論じている宣旨の体系論と奉書論に対して,いくつかの感想めいた批判をおこなってみた。早川の宣旨論は,9・10世紀における諸々の宣旨を掘り起こし,その全体を誰から誰に伝えられたかという機能に即して整理をおこない,その体系化を図ろうとしたものである。上宣については,「下外記宣旨」・「下弁官宣旨」・「下諸司宣旨」に及び,上宣でないものについては,「検非違使の奉ずる宣旨」,「一司内宣旨」,「蔵人方宣旨」まで視野に入れて,漏れなく説明し尽くしている。ここに漏れているものは,11世紀以降にあらわれる地方官司における国司庁宣や大府宣,官司以外の家組織ともいうべき機関における院宣・令旨・教旨・長者宣などであり,9・10世紀を守備範囲とする『宣旨試論』にこれらを欠く非を咎めだてをすることはできない。強いて早川の宣旨体系論の綻びの糸を探し出そうとするならば,唯一天皇の勅宣を職事が奉じて書く口宣と呼ばれる宣旨について論及していない点である。それほどに,早川の宣旨論は完璧に近い。つぎに早川は,宣旨とその施行文書との関係を論じ,奈良時代に遡って宣旨を受けて奉宣・承宣する施行文書に奉書・御教書の機能を発見する。そのうえで,従来の古文書学が,宣旨や奉書・御教書を公家様文書として平安時代に誕生したと説く点を厳しく批判する。早川が説くように宣旨の起源も,奉書・御教書の機能をもつ文書の起源も,8世紀に遡るという指摘は傾聴に値する。しかし,宣旨を施行する公式様文書が全て奉書・御教書の機能をもつという点には疑問がある。上宣を受けて出される官宣旨は奉書としての機能をもつとしても,上宣を受けて出される官符は差出所である太政官に上卿自身が含まれているわけであるから,奉書的な機能はないというべきである。また,従来の古文書学で奉書・御教書が平安時代に多く用いられる意義を強調するのは,奉書的機能に関わって論じられているのではなく,奉書・御教書が書札様文書・私文書であることに意義を見出して論じられているのである。したがって,早川の批判にも拘わらず,従来の古文書学における公家様文書という分類はなお有効性をもっている。もちろん,これによっても,早川の宣旨論は,古代古文書学におけてその重要性がいささかも色褪せるものではない。
著者
山脇 直司
出版者
日本共生科学会
雑誌
共生科学 (ISSN:21851638)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.52-58, 2020

本稿は、システム論と呼ばれる学問の潮流が共生科学にとってどのような意義と限界を持つのかを探る一つの試みである。そのために筆者は、まず筆者なりに理解する共生科学の概念と方法論を提示し、次にシステム論と呼ばれる代表的な二つを取り上げ、それがどのような内容を有し、かつ論争を引き起こしたかを紹介した上で、共生科学にとってのシステム論ならびにその対抗ヴィジョンである規範的社会理論の利点と限界を定式化し、最後に、筆者がここ20年間提唱している「グローカル公共哲学」によって、共生科学の方法論を強化したいと思う。
著者
成田 和子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.89, pp.21-26, 2008-09-15

スピーカーのオーケストラで構成される電子音響音楽演奏ツール 「アクースモニウム」 の沿革と音響・音楽的効果、演奏法についてL'orchestre de haut-parleurs "Acousmonium" en tant qu'outil d'interpretation de la musique electroacoustique, son historique, ses performances acoustiques et musicales et ses methodes d'interpretation.
著者
山口 昭三
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学九州工学部研究報告. 理工学編 (ISSN:0288738X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.43-59, 1993-12-01

This paper deals with the consequences of the survey of brewnes located in the major municipalities, along the coast of the Japan Inland Sea, in Hiroshima Prefecture and also located tn Saijo-machi of Higashi Hirosima City In the twenty-seven cases out ot the thirty-one brewries studied, the brewing sites and the owners' dwelling houses still inhabited are placed on the same plot, and these brewries have their production of less than 500 kiloliters The majority of the brewries in Saijo-machi and Akitsu-machi have their L-shaped floor plan This shape of brewries had been built on and after the thirtieth year of Meiji, yet their counterparts had not been reported before then There were ten brewnes which have their truss structure, and all of them were built on and after the thirtieth year of Meiji The brewnes with this truss structure in Saijo-machi have their "nakabikigeta" built under its "rikuban," and they also have subpillars supporting them in every two "ken." Although ones with this truss structure originally do not need subpillars at the center of "hari," yet the survey shows surprisingly that many of them do have subpillars at that position This can be regarded as a special case of transition
著者
広林 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.91, no.1, pp.153-161, 2008-01-01

仮想的な市場モデルに基づいて,経済時系列の予測を行う研究は盛んに行われているが,実際の市場には様々な変動要因が存在するため,長期的な予測は難しい.しかし,経済学では景気循環論やエリオット波動に代表されるように,経済時系列の変動には短期的なものから長期的なものまで様々な周期性の存在が仮定されている.そこで,近年筆者が開発している新しい高分解能周波数解析法(NHA)を用いて,経済時系列の周期性の解析を行い,複合的な周期信号の組合せによって長期的な経済時系列の予測を試みた.検証実験では,過去15年間程度の日経平均株価終値のデータにおいて,過去2年間程度の分析窓長でNHAによる解析を行い,その後2年間の価格変動を予測した.また,本手法における予測可能時期を推定するため,この15年間から学習期間のためのはじめ2年間と評価のための終わりの2年間をそれぞれ除いた約11年間の区間において,予測結果の検証を行った.アジア通貨危機とアメリカ同時多発テロ事件など,世界的に大きな事件が発生している時期付近では予測誤差が大きくなるものの,それ以外の期間ではおおむね変動の概略をとらえることができた.
著者
村井 武
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.37, no.445, pp.321-322, 1923-07-31
著者
土屋 公幸 若菜 茂晴 鈴木 仁 服部 正策 林 良博
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.227-234, 1989
被引用文献数
5

We studied twelve individuals of Ryukyu spiny rats, Tokudaia from Amamioshima Is.(T.o.osimensis). and Tokunoshima Is.(T.sp.). Each individual was examined for chromosome, serum protein, mitochondrial DNA and ribosoma1 DNA polymorphism. The karyotypes were analyzed by the G-banding staining method. The diploid chromosome number of Tokudaia obtained from Amamioshima and Tokunoshima were 25 and 45 respectively in lung tissue culture preparation. Agarose-gel electrophoretic analysis of the serum protein was used to document relationship between two species. Totally three bands of transferrin (Tf) protein were observed on agarose ge1. Tf^a and Tf^b type were seen in T.o.osimensis and Tf^t and Tf^b type in T.sp. The serum albumin patterns of these rats were not identical. The cleavage patterns of mitocondoria1 DNA (mtDNA) from two Tokudaia species were investigated using several restriction enzymes. The sequence divergence between T.o.osimensis and T.sp. about 16.2% was estimated. Genetic differentiation of ribosomal DNA (rDNA) non-transcribed-spacer sequences was analyzed in the two species. Southern blot analysis with a mouse rDNA probe and some restriction enzymes revealed that the major restriction fragments of these Tokudaia species had a unique pattern in the spacer region. The divergence time between T.o.osimensis and T.sp. was calculated about 2&acd;4 million years. Based on the significant genetic divergence shown we conclude that T.sp. is a taxonomically from T.o.osimensis.