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著者
成瀬幸典 安田拓人編
出版者
信山社出版
巻号頁・発行日
2010
著者
金子 之史
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.289-331, 2018 (Released:2019-01-30)
参考文献数
127

第二次大戦後に「日本哺乳動物学会」(1949年発足)と「哺乳類研究グループ」(1963年発足)2組織が,1987年に合併して「日本哺乳類学会」を誕生させた.本稿はこの2組織が発足するまでの経緯と発足から合併までの経緯を,おもに文献情報に基づいて描写した.その結果,各2組織の前駆体はそれぞれ第二次世界大戦の前(1923年)と後(1955年)という時期を異にして「日本動物学会」(1923年設立)から派生したと考えられた.歴史的な経過に付随して出現したいくつかの事象の提示とそれに関する話題提供をおこなった.
著者
和田 一雄
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.117-127, 2020 (Released:2020-02-14)
参考文献数
56
被引用文献数
2

日本哺乳類学会の前身の一つである哺乳類研究グループは,1958年からネズミ研究グループに参加した大学院生や助手を含んだ若者達に端を発して1963年に結成され,自由に発想し,そして相互批判することによって発展した.同グループは,第二次世界大戦後,特に1958年以降,各時期の日本社会における社会的,政治的事象の影響を受けながら,ネズミ研究グループの諸先輩による助言や忠告を得て力を蓄えた.哺乳類研究グループでは,毎年行われたシンポジュウム,自由集会,動物相の記載,入門書作成関係の議論などを通して哺乳類の系統進化についての活発な議論が行われた.そして,1983年に行った日中哺乳類シンポジュウムを通して日本と中国の研究者相互の交流発展をもたらした.1980年代には会員が激増し,同グループに求める期待が多様化し,意見もさまざまに変化した.学会運営上の実務的な理由で哺乳類研究グループを日本哺乳動物学会と合併させるべきだという意見が先行し,1987年に日本哺乳類学会に合併・吸収されたが,それでも哺乳類研究グループの特徴が消失したわけではない.それ故ここでは同グループの創立や成長の過程を吟味し,それ故ここでは日本哺乳類学会の中で役立つ可能性を有する特徴はないかを検討した.
著者
西 信康
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、万物の生成変化に関する中国古代道家思想の生成論と、人性論を含む儒家の倫理学説とを対象とする。道家の生成論を儒家の倫理学説に対する存在論的基礎を提供するものと想定し、儒道二学派の思想的形成過程とその思想的交渉の具体的様相を解明する。併せて、儒家の倫理学説における解釈史上の諸問題を実証的に解決し、各資料の新解釈の提示のみならず、研究者の視点を更新する解釈学的批判に取り組む。対象となる一次資料は、世代を超えて今日まで伝わる伝世(でんせい)文献と、新たに発見された出土資料との二種類である。
著者
吉田 公平
出版者
東洋学研究所
雑誌
東洋学研究 = TOYO UNIVERSITY ORIENTAL STUDIES (ISSN:02889560)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.297(244)-303(238), 2019
著者
大谷 璋
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.91-96, 1970-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
7

漸次一定速度で接近してくる視標の認知に対する精神作業の影響をみた. 精神作業としては聴覚弁別をもちいた. 聴覚弁別の難易度を変えて精神作業のむずかしさをかえた. 聴覚弁別を課したときの動体視力は視認距離と視覚で約10%低下した. また聴覚弁別をした時は, しなかった時と比較して視標に対する反応は1秒たらずおくれた. 視標が認知できる距離に達したときは, 視覚弁別もその影響をうけ. あやまりが多くなった.
著者
内匠 透
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.91-94, 2011 (Released:2014-12-25)
参考文献数
14

ヒト染色体15q11-13重複は自閉症の細胞遺伝的異常として最も頻度の高いものである. 染色体工学的手法を用いて, 我々は同相同領域を重複させたマウスを作製することに成功した. 本マウスは, 社会的相互作用の障害, 超音波啼鳴数の発達異常, 固執的常同様行動等, 自閉症様行動を示した. また, 発達期には脳内セロトニン異常を呈した. 本マウスは, 表現型妥当性だけでなく, 自閉症の原因である染色体異常をヒトと同じ型で有する構成的妥当性をも充たすヒト型モデルマウスである. 本マウスにより, 自閉症を含む発達障害の分子病態解明だけでなく, 新たな診断, 治療, 予防法の確立にも有効なマウスとして, 小児神経学領域における発展が期待される.
著者
永井 聖剛
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.106, pp.34-49, 2022-05-15 (Released:2023-05-15)

文学テクストの作中人物は〈穴〉を潜ってあちら側に赴き、そうすることによって主人公となる。また同時にこのとき、三人称で語られていた物語言説は、おのずから一人称的──自由間接話法的な文体への変成を遂げる。どうしてこんなことが起こるのだろうか。本稿は、『浮雲』『蒲団』『羅生門』『屋根裏の散歩者』『雪国』などにあらわれた〈穴〉と、それに伴って現象した「話法の転換」とに着目しながら、日本近代文学における自由間接話法的な文体生成の歴史的意義もしくはその蓋然性について考察するものである。この試論を通じて、「作家」や「聖典」に拠らない文学史、すなわち間テクスト的な表現史・文体史記述の可能性についても問題提起をおこなってみたい。
著者
酒井邦嘉作 山田和明絵
出版者
明治書院
巻号頁・発行日
2011
著者
大田 靖 水谷 直樹
出版者
公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:13498940)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.22-45, 2021 (Released:2021-08-20)
参考文献数
26
被引用文献数
3

本研究では,ファッションや映画、食品などの人間社会的流行に対して,先行研究で提案された数理モデルを基に,疫学的流行を記述する数理モデルの基礎となったSIRモデル,及びマーケティングにおけるイノベータ理論を考慮し,新しい形の流行モデルを提案した.また,一過性で終わるような流行(以下,一過性タイプの流行),及び再び盛り上がりをみせるような流行(以下,再起タイプの流行)の実データを用いて,ベイズ推定のアプローチによる提案モデルのパラメータ推定を行い,さらに,実データへのフィッティングを行った.本研究で提案されたモデルによって,再起や微細な振動を表現することが可能となり,先行研究で提案された数理モデルに比べて実データへのフィッティングにおいて,その精度を大幅に高めることができた.特に,再起タイプの流行であるKitKatや本麒麟のSNSへの投稿データにおいては,多少のずれはみられるものの,明らかに先行研究のモデルでは表現できていなかった再起や微細な振動が再現された.これらの結果から,提案モデルは人間社会的流行の変遷を説明するための便利なツールであることが結論づけられた.
著者
三橋 冨治男
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2-3, pp.199-220,234, 1966 (Released:2010-03-12)

Ottoman admiral, Piri Reis' old map was discovered by Bay H. E. Eldem, Director of National Museums in 1929, when the old Ottoman Imperial Palace—Topkapu Saray was being turned into a Museum of Antiquites. This old map was missing for a long time.The detailed research of Prof. P. Kahle and other scholars have presented very important informations regarding this map, because it was sometimes called “the map of Columbus”.This paper gives the explanation about figure, substance matter, preserved condition and two varieties of this old map, and shows the big image of well-known Turkish admiral in the 16th century with some interesting episode. At the same time, this paper points out that Ottoman Turks were excellent experts in the field of cartography and they stood very far above the level of European cartography in those days.
著者
Emre Urhan Zuleyha Karaca Gamze Kalin Unuvar Kursat Gundogan Kursad Unluhizarci
出版者
The Japan Endocrine Society
雑誌
Endocrine Journal (ISSN:09188959)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.649-658, 2022 (Released:2022-06-28)
参考文献数
56
被引用文献数
2 22

Although coronavirus disease 2019 (COVID-19) mainly involves the lungs, it also affects many systems. The hypothalamic/pituitary axis is vulnerable to hypoxia, hypercoagulation, endothelial dysfunction and autoimmune changes induced by COVID-19 infection. Given that there is no extensive investigation on this issue, we investigated the pituitary functions three to seven months after acute COVID-19 infection. Forty-three patients after diagnosis of COVID-19 infection and 11 healthy volunteers were included in the study. In addition to the basal pituitary hormone levels, growth hormone (GH) and hypothalamo-pituitary adrenal (HPA) axes were evaluated by glucagon stimulation test (GST) and low-dose adrenocorticotropic hormone (ACTH) stimulation test, respectively. The peak cortisol responses to low-dose ACTH test were insufficient in seven (16.2%) patients. Twenty (46.5%) and four (9.3%) patients had inadequate GH and cortisol responses to GST, respectively. Serum insulin-like growth factor-1 (IGF-1) values were also lower than age and sex-matched references in four (9.3%) patients. The peak GH responses to GST were lower in the patient group when compared to the control group. Other abnormalities were mild thyroid-stimulating hormone elevation in four (9.3%) patients, mild prolactin elevation in two (4.6%) patients and central hypogonadism in four (9.3%) patients. Mean total testosterone values were lower in male patients when compared to male controls; however, the difference was not significant. These findings suggest that COVID-19 infection may affect pituitary functions, particularly the HPA and GH axes. These insufficiencies should be kept in mind in post-COVID follow-up. Long-term data are needed to determine whether these deficiencies are permanent or not.