著者
内田 奈緒
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.366-381, 2021-12-30 (Released:2021-12-28)
参考文献数
45
被引用文献数
7

本研究の目的は,英語語彙学習において効果的な方略は学年により違いがあるのではないか,また,実態としてはどのような方略がとられているのか,その既定要因は何かを検討することであった。中学1―3年生233名,高校生1―3年生304名を対象に,学習目標,学習観,方略使用に関する質問紙調査および語彙サイズテストを実施した。分析の結果,方略使用については,反復方略は一貫して多く使われる一方,より深い処理を伴う関連づけ方略および表現・活用方略の使用は停滞するか減少する傾向が示された。しかし,語彙サイズと関連づけ方略の間には中3以降で正の相関が見られ,ある程度学習が進んだ段階で関連づけながら学習することの有効性が示唆された。さらに,多母集団同時分析を行った結果,高校生では,学習方略と学習目標から語彙サイズへの影響が見られたのに対し,中学生では語彙サイズへの有意なパスは確認されなかった。特に関連づけ方略が有効となる高校においてその使用が増えていかない実態が明らかになり,そのことを考慮した上で指導する必要性が示唆された。
著者
長手 厚史 太田 喜元 星野 兼次
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.211-218, 2021 (Released:2021-12-01)
参考文献数
18

高度約20 km の成層圏から超広域のエリアをカバーする成層圏プラットフォーム(HAPS: HighAltitude Platform Station)への期待が高まっている.最大で半径100 km のエリアに無線区間1 ms以下の低遅延で通信サービスを提供可能であり,また今後急速な普及が予想されるドローンや空飛ぶクルマが飛行する上空エリアへの通信プラットフォームとしても有望である.このため,我が国のBeyond 5G 戦略の一環としても期待されている.また,上空を飛行するソーラープレーン等に搭載される無線中継局から普段使用するスマートフォンと直接通信可能である.災害時にもその影響を受けることなく,ユーザも特別な端末を持ち歩くことなく普段使用しているスマートフォンで即座に通信可能であることから,究極の災害対策プラットフォームとしても位置付けられる.本稿では,成層圏プラットフォーム及びHAPS 移動通信システムの概要を述べるとともに,更なる発展に向けた研究開発動向を解説する.

1 0 0 0 国会画報

出版者
麹町出版
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, 1997-06
著者
丸茂 喜高 片山 硬
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.71, no.704, pp.1247-1253, 2005-04-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
5
被引用文献数
2 1

This study proposes an improved method for stabilizing straight running of two-wheeled vehicles. An analysis of the two-wheeled vehicle's vibration modes was completed using the Energy Flow Method, which calculates energy flow of external forces in each motion. Based on these results, we examined the control using steering torque as the control input. Controlling steering torque with rolling acceleration feedback increases wobble and weave mode stabilities. Wobble mode stability is increased by the external force concerning rolling motion. Weave mode stability is also increased by the phase lead of front tire side force in yawing motion. Using another variable as a feedback control signal, for example controlling steering torque with yaw rate feedback, increases only one mode's stability and destabilizes the other mode.
著者
吉野 貴彦 髙橋 明 古澤 健太 片山 硬
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1204-1211, 2021 (Released:2021-10-22)
参考文献数
4
被引用文献数
2

二輪車はウィーブモードが安定化するように設計するとウォブルモードが不安定になり、ウォブルモードを安定化させるとウィーブモードが不安定になる傾向がある。本稿では、固有ベクトル方程式を用いて、作用している力の大きさの変更が両モードに及ぼす影響を調べ、二つのモードの両立性を左右する要因を推定する。

1 0 0 0 車輛工学

著者
車輛工学社 [編]
出版者
車輛工学社
巻号頁・発行日
vol.44(5), no.487, 1975-05

1 0 0 0 車輛工学

著者
車輛工学社 [編]
出版者
車輛工学社
巻号頁・発行日
vol.44(4), no.486, 1975-04

1 0 0 0 車輛工学

著者
車輛工学社 [編]
出版者
車輛工学社
巻号頁・発行日
vol.47(4), no.522, 1978-04

1 0 0 0 車輛工学

著者
車輛工学社 [編]
出版者
車輛工学社
巻号頁・発行日
vol.48(2), no.532, 1979-02

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1944年04月07日, 1944-04-07
著者
太田 孝彦
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究は今まで等閑視されがちであった江戸時代の画譜に焦点を当て、それらがどのような作品をどのように収録しているかを分析することによって、江戸時代の美術史の様相を解明することであった。画譜の出版においては江戸時代中期、十八世紀初頭に活躍した橘守国と大岡春卜が代表的な存在である。そこで、大岡春卜が出版した『和漢名筆画本手鑑』(享保五年1720)と『和漢名画苑』(寛延三年1750)を取り上げ、そこに春卜の美術史観をうかがおうとした。彼は同時代美術を重視する姿勢を採っていた。『画本手鑑』において、彼は対象をよく知ることによって把握される動物の生態を生き生きと描き出す行為を重視する。狩野派の画家であり、絵手本として機能する画譜の出版でありながら粉本からの離脱を評価する。次にそのことと矛盾することになるが、装飾性という姿や形の美しさこそが世に賞賛されていると位置づける。さらに、奇想天外な意表をつく光景を略筆で描く「鳥羽絵」を「狂画」として「風流」な嗜みとして評価し、多く収録する。そして『名画苑』では、長崎に伝えられた最新の技法と感覚を評価する。また、一種の遊びの精神に満ちた絵、絵画におかしみを持ち込んだ作品、素人の絵画を高く買っていることも注目される。彼の関心が絵画の革新であることを告げる。このように、春卜は絵画革新の時代的潮流を敏感に感じ、「現在流行している作品は旧例の墨守ではない新しい試みの吐露である」と評価し、それらを画譜に掲載し、それらを通じてあるべき絵画の姿を語る。「戯画」である鳥羽絵が持つ「諧謔性」を従来にない絵画の特質と認識していたのである。鳥羽絵は町人の自由な精神の発露であり、これこそがあるべき絵画であると主張していたことを明らかにした。これが十八世紀初頭に生きた春卜の絵画観である。江戸時代に美術をそうしたものと考え、それを告げることが美術史であると考えていたことが明らかになった。
著者
中島 洋一 Yoichi Nakashima
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.27-46, 1961-12-25

1 0 0 0 少女倶楽部

出版者
大日本雄弁会講談社
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, 1945-02