著者
土屋 貴愛 祖父尼 淳 石井 健太郎 向井 俊太郎 糸井 隆夫
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.2388-2396, 2019 (Released:2019-10-21)
参考文献数
12

Lumen apposing metal stent(LAMS)である,Hot AXIOSTM(Boston Scientific社)が被包化壊死(walled-off necrosis:WON)や膵仮性嚢胞に対してEUS-TDを行う際に使用可能となり,WONの内視鏡治療戦略が大きく変化した.これまでのプラスチックステントや金属ステントよりも大口径であるため,より高いドレナージ効果を得ることができ,直接内視鏡を挿入し壊死物質を取り除くネクロセクトミーも容易に行える.また,WONへの適応を取得したデバイスが登場したことにより,安心して治療が行えるようになった.WONがそれほど大きくなく,ほとんどを液体成分が占め,ネクロセクトミーの必要がないと予想される時は,外瘻の経鼻ドレナージチューブか内瘻のプラスチックステント,または内外瘻同時留置を行い,WONが広範に及ぶ場合やネクロセクトミーの施行が予想される場合にはLAMSを留置する.WONの内視鏡治療には致死的な偶発症が起こり得るため,放射線科医や外科医のバックアップ体制を十分整えて行うべきである.
著者
韓 惠軫 内川 惠二
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.329-339, 2016 (Released:2018-01-25)
参考文献数
24

2000年に入ってからアニメーション制作現場にデジタル彩色システムが導入され,アニメーションの色再現が重要になってきた.写真の色再現では記憶色を基に再現される肌色が好まれることが知られ,テレビ画像では肌色の許容範囲が狭いことが明らかになるなど、肌色の研究が進んできている.しかし,アニメーション制作においては肌色の表現が難しいにも係わらず,それに関する研究は極めて少ないのが現状である.そこで本研究では,セル画調の人物顔の肌色を対象に,好ましい肌色および肌色判断と顔形状との関係を明らかにすることを目的とした.その結果,セル画調の人物顔における好ましい肌色として,明るい肌色を選ぶ傾向が示された.顔形状に対する好ましい肌色の被験者間の分布範囲が円形刺激の場合よりも狭かった.従って,顔形状間にも違いあることが明らかになった.また,色マッチングの実験で、肌色の判断には顔形状はほとんど関係していないことが示された.ただし,好ましい肌色付近の色における肌色判断が安定であること,また,スクランブル顔,上下逆転顔,パーツ不足顔では肌色の判断が不正確である傾向にあり,顔知覚と肌色判断が関係していることが示唆された.
著者
嘉瀬 文孝 太田 智裕 太田 宏樹 青山 寿美香 大内 和真 星 晴彦 飯田 泰明
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.250-256, 2022-04-25 (Released:2022-04-25)
参考文献数
15

目的と方法:抗原定量検査(LUMIPULSE SARS-CoV-2 Ag)は,SARS-CoV-2の検査において無症候性患者のスクリーニング検査,および退院時の陰性確認検査として使用することが可能である。今回,我々はCOVID-19と診断された入院患者のうち,同時に2本の鼻咽頭ぬぐい液検体が採取された患者(n = 156)を対象に,抗原定量検査とRT-PCRを比較し,抗原量による陰性確認と感染力の推測について検討を行った。結果:抗原定量検査の陽性一致率は97.4%(111/114),陰性一致率は42.9%(18/42),全体一致率は82.7%(129/156)であった。陰性確認では,RT-PCR陰性に相当する抗原量のカットオフ値は8.82 pg/mLであった。感染力の推測では,Ct値35以上に相当する抗原量のカットオフ値は89.73 pg/mLであった。考察:COVID-19患者の陰性確認における抗原定量検査のカットオフ値は8.82 pg/mLであり,メーカーが推奨しているカットオフ値1.34 pg/mLよりも高い結果であった。そのため,COVID-19患者の陰性確認において,1.34 pg/mLをカットオフ値とした場合,抗原定量検査はRT-PCRと比較して陰性になるまで時間を要する可能性が示唆された。また,ウイルスの感染力の推測では,Ct値35以上に相当する抗原量のカットオフ値は89.73 pg/mLであった。抗原量による感染力の推測においては今後,ウイルス培養を含めたさらなる検討が必要であると考える。
著者
宮代 一 小林 陽 中村 龍哉 関 志朗 三田 裕一 宇佐美 章
出版者
The Electrochemical Society of Japan
雑誌
Electrochemistry (ISSN:13443542)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.321-325, 2006-04-05 (Released:2012-03-20)
参考文献数
23
被引用文献数
2 4

Olivine structured LiFePO4 cathode is the promising cathode active material for lithium secondary batteries due to its low cost and quite excellent reversibility. On the other hand, lithium polymer secondary batteries (LPBs) have been studied for the purpose of large-scaled batteries (for example, electric power load leveling). In this study, we prepared LPBs using the LiFePO4 cathode. By measuring the charge-discharge properties and electrochemical impedance spectroscopy, basic properties were investigated compared with the LPBs using the 4V-class LiCoO2 cathode.

1 0 0 0 実業の世界

出版者
実業之世界社
巻号頁・発行日
vol.15(11);大正七年六月一日號創刊十周年記念號, 1918-06-01
出版者
聲の寫眞社出版部
巻号頁・発行日
1930
出版者
声の写真社出版部
巻号頁・発行日
vol.日本曲, 1930
著者
石川 大太郎
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.277-285, 2022 (Released:2022-06-07)
参考文献数
20

近赤外分光法は,800-2500 nm領域付近のスペクトルを利用した分析方法で,非破壊・非侵襲で,あるがまま丸ごとの物質測定がハイスループットに可能であることから,1970年代以降食品分野を中心に発展してきた。脂質分析に対しても,ケモメトリクスとの組み合わせによる高精度な濃度定量法が提案され,魅力的な装置が世に送り出されている。さらに,脂質酸化や状態異常は生体内では悪性疾患の要因になることから,ごく近年では近赤外イメージングと組み合わせた脂質濃度分布の可視化等の応用が検討されている。本稿では,近赤外分光法の基礎と脂質を対象とした装置開発や定量法に加えて,近赤外イメージングの利用など,近赤外分光分野における脂質研究の動向をレビューする。
著者
吉田 渡 小町 利治 唐木 瞳 藤谷 順子
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.225-228, 2019-07-01 (Released:2020-07-15)
参考文献数
12

中高年を迎えた血友病患者の関節の痛みと装具の使用状況を把握し,今後どのような援助が必要になるか検討することを目的に,血友病リハビリ検診会に参加した27名を対象に調査を行った.そのうち21名でいずれかの関節に血友病性関節症の指摘を受けていた.痛みの自覚は,足関節,肘関節,膝関節の順に多く,手関節の痛みの訴えは少なかった.装具の使用状況は,4名が痛みの自覚はないが装具を使用していた.9名で関節の痛みを自覚して装具を使用していた.肘関節装具および足関節装具で使用中断例が多くみられた.今後は,装具使用の中断に至った理由の詳細を調査し,継続的に使用が可能な装具デザインの検討を行っていく必要があると考える.
著者
下平拓哉著
出版者
海竜社
巻号頁・発行日
2017

1 0 0 0 民政

出版者
民政社
巻号頁・発行日
vol.3(教化運動號), no.10, 1929-10