出版者
日経BP社
雑誌
日経ア-キテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.662, pp.116-121, 2000-03-20

Dayhome Tamagawa-Denenchofu / Architect : City of Setagaya Public Facilities Division , HELM Archiship 東京・世田谷区内で24番目となる高齢者在宅サービスセンターが完成した。重度の痴呆性老人と一般の虚弱老人を対象としたデイケアとデイホーム機能,地域住民の研修や交流のための開放スペースを三層に重ねた構成が特徴的だ。
著者
佐藤 和也 西久保 忠臣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.11, pp.1514-1520, 1991-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
4

触媒として第四級オニウム塩やクラウンエーテル錯体を用いて種々の環状エ一テルとエステル類との付加反応の検討を行った。この結果,エポキシ化合物と酢酸p-置換フェニルエステル類との付加反応はよく進行し,置換基定数-0.268≦ σ≦+0.227の間でHammett則が成立することが明らかとなったが,エポキシ化合物と酢酸ベンジルや安息香酸メチルとの反応はあまり進行しなかった。また,エポキシ化合物とチオ酢酸S-ベンジルおよびチオ酢酸S-ドデシルとの付加反応はチオ酢酸S-フェニルの場合と同様に温和な条件下でも定量的に進行することが判明した。さらに,触媒としてクラウンエーテル錯体や第四級ホスホニウム塩を用いるとオキセタン化合物とチオ酢酸S-フェニルとの付加反応もよく進行することも明らかとなった。
著者
西久保 忠臣 杉本 頼厚 佐藤 和也
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.11, pp.1506-1513, 1991-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
21
被引用文献数
3

種々の溶媒中でフェニルグリシジルエーテル(PGE)とチオ酢酸S-フェニル(PTA)との付加反応について検討を行った。その結果,この付加反応はトルエン中で無触媒条件下ではまったく進行しなかったが,DMF中では無触媒条件下でも進行した。また,この付加反応の触媒として種々のアルカリ金属化合物や金属塩化物が有効であることが見いだされた。これらの化合物のうち,特にKOCN,KF,CoCl2,カリウムフェノレート,酢酸カリウムなどが高い触媒活性を示した。またクラウンエーテルとアルカリ金属塩の錯体は高い触媒活性を示し,これを用いるとトルエンなどの非極性溶媒中でも反応はよく進行した。以上の結果から,エポキシ化合物と活性エステルとの付加反応においては反応溶媒および触媒の選択と,その組み合わせが重要であることが明らかとなった。
著者
御供 泰治
出版者
名古屋市立大学
雑誌
名古屋市立大学看護学部紀要 (ISSN:13464132)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.103-104, 2001-03

石原英子先生がこの度平成13年3月31日をもちまして,定年ご退職される運びとなりました。先生には平成4年4月に薬学部より,本学部の前身である名古屋市立大学看護短期大学部へ教授としてご着任になられて以来,看護短期大学部の7年間と看護学部の2年間計9年間にわたり,看護学の教育と研究に尽力してこられました。そもそも先生はそれ以前すでに,昭和29年4月に名古屋市立大学薬学部にご入学以来,平成4年3月まで実に38年の長きにわたり,田辺キャンパスにてご活躍になっておられました。そんな石原先生をご着任以前に,われわれが身近に感じたエピソードがございます。それは昭和63年4月に看護短期大学部が開設してからわずか4年後に,当時の化学と生化学を担当しておられた高橋禮子教授が,定年退職者第一号になられました。開設後まだ日も浅く,本学教員の退職記念事業に関するルールや慣習もなく,内部ではどうしたらいいものかと考えあぐねておりました時点で,高橋先生の当時の研究者仲間であられた,分子医学研究所の(故)加藤泰治教授と医学部細菌学の安田陽子助教授(本学非常勤講師兼担)と,薬学部の助教授をしておられた石原先生の三人が,いち早くご準備を進めておられることが判明しまして,われわれはお願いしてそれに便乗する形をとらせて頂いたお陰で,何とか面目を保つことができました。先生はご母堂や叔母上が教師をしておられた関係で,女性の進学に関しては恵まれた環境におありでしたが,受験に際して特に薬学分野に興味を持ったり,薬剤師に憧れたというわけではなかったそうです。4年生になり就職先もすでに決まっていた学生生活最後の夏休みに入り,衛生化学教室の募集した環境衛生に関するアルバイトになんとなく応募したのがきっかけで,現在の研究者への道をスタートされたとお聞きしています。当初は,(故)石坂音治名誉教授のもとで11年間にわたり公害対策に関する最先端の勉強をされ,その後は手島節三教授(現名誉教授)のもとで糖質に関する解析の研究に従事されました。そして,昭和51年には「脂質分解酵素に関する研究」で薬学博士の称号を受けておられます。その他に「オリゴ糖の分析法」や「天然着色料の生理的条件下での分解」,さらには「インフルエンザウイルスの細胞内増殖を規定する糖鎖の構造解析」などの研究をされ,衛生化学の分野でこれまで多くの業績を残してこられました。その間には,昭和36年愛知県薬剤師会奨励賞,昭和59年には三島海雲記念財団学術奨励賞などを受賞され,平成3年には中埜研究奨励会助成金,平成4年には医科学応用研究財団助成金を受けておられます。また,名市大医学部第一生化学教室やウイルス学教室,名城大学薬学部臨床生化学教室や衛生化学教室などとの共同研究を通して,高橋礼子先生や信澤枝里先生など実に広い人脈をお持ちです。先生の薬学部当時に,衛生化学教室や各種委員会の運営上先生が極めて貴重な存在であり,手島節三教授が敬服されているというお噂を,周りの方々から何度も耳にする事がありました。この事はその後縁あって先生に看護の世界へきて頂き,実際身近に接してみてわれわれ自身が実感してまいりました。教授会や委員会で物事や議論が停滞したり,はたまた暗礁に乗り上げたりした時など,先生の発案や一言によってその後うまく展開していくことが,これまで何度あったことか知れません。看護短期大学部時代には研究紀要委員会委員長や図書室運営委員会委員長を努められ,学部の運営に多大の貢献をされました。また看護学部設立準備の時期におきましては,入学試験専門部会の部会長としてご活躍されましたことは,特筆すべきものと思われます。平成11年4月の看護学部発足と同時に,今度は大学評議員として名市大全体の運営にも参画され,さらに大学制度検討委員会では,より良い教養教育のあり方を求めてご活躍になってこられました。なかでも平成12年は本学の開学50周年の年に当たり,その記念事業検討委員会の主要メンバーの一人として,式典・講演会など成功裡に治められたことは,まだわれわれの記憶に新しいところであります。教育面におきましては,大勢の学生を一人で担当する困難な条件にもかかわらず,以前の専門学校における教育とは異なった,大学における看護教育の中での化学の実験として,pHメーターの使用法の把握などを導入したり,助産学専攻科学生の卒業研究論文の作成指導に当たっては,教授の厳しさと母のやさしさで学生に接し,誰からも慕われてこられました。一方,学外におきましては,日本薬学会・日本生化学会・日本糖質学会・社会薬学研究会・日本食品化学学会・日本食品衛生学会・日本母性衛生学会・愛知県母性衛生学会の各会員として,実に多くの学会発表や原著論文を出され,大いにご活躍をなさいました。
著者
三好 俊康 熊谷 隆宏 清宮 理 松本 正一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.I_10-I_24, 2019 (Released:2019-09-24)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

洋上風力発電設備では着床式としてモノパイル式,ジャケット式,重力式支持構造物が適用され,作用荷重に対する構造安全性に加え,設備全体の安定性の確保が必要である. 主な作用荷重は風荷重,波浪荷重,地震荷重であり,日本では耐震性能の評価が非常に重要である.本研究では重力式支持構造物形式に着目し,主に転倒安全性について模型振動実験と時刻歴応答解析により検討した.転倒安全性評価では,構造物の応答加速度時刻歴に基づく転倒モーメント時刻歴による動的評価方法に着目した.振動実験および応答解析の結果,動的評価の適用性とともに,滑動および転倒に対する動的な安全性は高いことを確認した.また,動的応答に対して1次モードに加え,2次および3次モードの影響も大きいことがわかった.
著者
二木 亮 高山 正伸 阿部 千穂子 小西 将広 陳 維嘉 長嶺 隆二
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100284, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに】 人工股関節全置換術(以下、THA)後の股屈曲角度は術後日常生活活動(以下、ADL)動作との関連が強いとされている。そのため術前より術後屈曲角度を予測できれば、術後理学療法における可動域獲得の指標となるだけでなくADL動作指導の参考となる。THA後の股屈曲角度を予測した報告は少なく、改善率を用いて予測した報告は見当たらない。そこで本研究の目的はTHA後早期の股屈曲角度を改善率によって予測が可能であるか検討することである。【対象と方法】 対象は2009年6月から2012年10月までに当院で施行したTHA151例157股のうち、変形性股関節症以外でTHAとなった症例、後側方進入法以外のTHA、再置換術を行った症例を除外した初回THA71例71股とした。内約は年齢68.0±8.6歳、男性7股、女性64股であった。全例とも機種はJMM社製 Kyocera PerFix 910 Seriesであった。カップ設置角度の平均値は前方開角12.3±6.0度、外方開角43.2±6.0度であった。 後療法は術翌日より全荷重が許可され、疼痛に応じて自己他動または他動運動での関節可動域運動を開始した。評価項目は術前・術後3週の股屈曲角度とした。角度の計測は他動にて柄の長いゴニオメーターを使用し日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会の方法に準じて1度単位で測定した。改善率は術後3週角度/術前角度×100にて算出した。 統計学的検定は従属変数を改善率、独立変数は年齢、体重、術側術前角度、反対側術前角度としステップワイズ法により回帰分析を行った。有意水準は5%未満とした。【説明と同意】 本研究はヘルシンキ宣言に基づき、対象者には本研究の目的と内容を説明し同意を得た。【結果】 術前屈曲角度の平均値は術側89.1±16.8度、反対側104.2±19.3度、術後3週のそれは術側88.8±8.1度、改善率は103±20.2%と術後3週での屈曲角度は術前とほぼ同等まで改善していた。改善率は術前角度が良好であるほど低くなり、術前角度が不良であるほど高くなる傾向であった。ステップワイズ法による回帰分析の結果、改善率に影響を与える因子として術側術前角度が採用され回帰式にて表された。数式は[改善率=197.012-1.054×(術側術前角度)]、決定係数は0.77であった。【考察および結論】 THA後の股屈曲角度を予測した報告ではオシレーション角、カップの外方開角、前方開角、ネックの前捻角、ネック水平面からの角度によって人工関節自身の可動域を予測した吉峰らの報告が知られているが、臨床的には予測された人工関節自身の可動域と同等の可動域を獲得することが困難である。そのため軟部組織による影響を考慮した臨床的可動域の予測が必要であると考えられる。 THA後の臨床的屈曲可動域を予測する因子としては術側術前角度に加えて反対側角度を用いた報告も見られるが、改善率を用いた本研究では術側術前角度のみで予測が可能であった。また今回得られた回帰式は決定係数が0.77と当てはまりがよく、諸家らの報告と比べても優れた結果であった。THA後早期の股屈曲角度には術側術前角度が最も影響していたことから、術前はもちろんのこと保存期からの理学療法の関わりが術後の良好な可動域改善に重要であると思われる。 THA後の靴下着脱動作や爪切り動作の獲得はADLの向上において不可欠であると考えている。筆者らは靴下着脱動作を開排位にて獲得するためには屈曲85度以上もしくは屈曲+外旋110度以上が必要であると報告した。今回得られた回帰式を用いると術前屈曲70度であれば改善率が120%となり術後3週で屈曲86度に達すると予測され、開排位での靴下着脱動作の獲得が期待できる。一方で術前屈曲角度が70度未満である場合でもあらかじめ開排位以外の靴下着脱方法を選択して指導することも可能である。当院の退院時期は3~4週間が目安であるため本研究では術後評価日を3週と設定した。しかしTHA後の股屈曲可動域は術後1年まで改善が見込まれるとの報告もあり、術後3週で動作を獲得できていない症例であっても術後1年までに可動域改善による動作獲得は可能であると考えられる。そのため今後は長期成績について改善率から予測可能であるか検討していく必要がある。【理学療法学研究としての意義】 本研究の結果から改善率はTHA術後早期の股関節屈曲可動域の予測に有用であることが明らかとなった。今後は長期的な検討が必要である。
著者
Chuxin Liu Stephen J. Lupker Mariko Nakayama
出版者
The Japanese Society for Language Sciences
雑誌
Studies in Language Sciences (ISSN:24359955)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1-8, 2022-03-14 (Released:2022-03-11)
参考文献数
33

A recent masked priming experiment involving Chinese–Japanese logographic cognates (Liu et al., 2019) showed equivalent priming effects for phonologically similar and dissimilar cognate pairs (e.g., 信赖/xin4lai4/-信頼/shiNrai/ and 保证/bao3zheng4/-保証/hoshoR/), suggesting that cognates are not represented in the same way for Chinese–Japanese bilinguals as they are for other types of bilinguals (e.g., Japanese-English). The present study examined whether the same would be true for cross-script Chinese–Japanese cognates, i.e., Chinese hanzi and Japanese katakana cognate pairs (e.g., 巴士/ba1shi4/-バス/basu/ and 瓦斯/wa3si1/-ガス/gasu/). Priming effect sizes were also unaffected by phonological similarity in our experiment. Implications for the underlying connectivity of cognates in the mental lexicon(s) of Chinese–Japanese bilinguals are discussed.
著者
井上 雅博
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.631, pp.58-61, 2005-07-25

ヤフーがあおぞら信託銀行への出資を通じて、銀行業務に進出する。井上雅博社長は、オークションやショッピングなどのEC(電子商取引)事業をさらに拡大するには、「もっと安心して利用でき、ネット利用者が便利に使える決済手段が必要だった」と参入の理由を説明する。2006年春の開業を目指し、9カ月という短期の勘定系システム開発に挑む。—ヤフーが銀行に参入する狙いは何ですか。