著者
橋口 裕子 福田 州平
出版者
大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL)
雑誌
GLOCOLブックレット (ISSN:1883602X)
巻号頁・発行日
no.18, pp.86-92, 2016-03-15

大学とグローバル化 : 大阪大学GLOCOLの9年間の経験から
著者
熊倉 啓之
出版者
一般社団法人 数学教育学会
雑誌
数学教育学会誌 (ISSN:13497332)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3-4, pp.99-107, 2014 (Released:2020-04-21)

多角形の1 つの内角に対して,外部にできる大きさが(360°-内角)に等しい角を「外周角」と呼ぶことにする。本研究の目的は,外周角の性質を数学的に考察した上で,外周角の性質に関わる教材化を検討し,指導展開例を開発することである。まず,外周角の性質について考察して,「六角形では,(4 つの内角の和)=(他の2 つの外周角の和)が成立する」等をはじめとして,全部で10 個の性質に整理した。次に,外周角の性質に関わる教材化について検討し,3 つの問題で構成する指導展開例を開発した。最後に,開発した教材の有効性について考察を加えた。
著者
前田 仁一郎 斎藤 清克
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.75-85, 1997-04-24
参考文献数
55
被引用文献数
4

日高火成活動帯では古第三紀の苦鉄質深成岩体が白亜紀後期から古第三紀初期の付加体の中に貫入している。日高山脈には苦鉄質深成岩類・高温型の変成岩類・アナテクサイトからなる日高火成活動帯の地殻断面が露出している。この地殻断面から2つの性質の異なったマントル由来未分化マグマ, Nタイプ中央海嶺玄武岩(N-MORB)質と高Mg安山岩(HMA)質, が見いだされた。N-MORBとHMAの組み合わせは海嶺と海溝の衝突モデルによって説明することができる。すなわちNMORBはクラー太平洋拡大軸にそって上昇するアセノスフェア(レルゾライト質, ε_<Sr>-27. 79, ε_<Nd>-+10. 71)に由来し, HMAは海嶺沈み込みによってもたらされた熱異常によって上盤プレートのくさび状マントル(ハルツバーガイト質, ε_<Sr>=+2.17, ε_<Nd>=+2.84)から発生した。マントル由来未分化マグマの付加体底部への透入によってグラニュライト相に達する高温型変成作用とアナテクシスが発生し, 珪長質の変成岩類とカルタアルカリ質のマグマが形成された。マントル由来未分化マグマの地殻内での分化作用は付加体構成物の同化作用を伴った。マントル由来マグマとアナテクシスによる地殻由来メルトとの混合もまたカルクアルカナ質の火成岩類をもたらした。すなわち, 以上のようなプロセスの複合によって未成熟大陸地殻が前弧域で形成される。付加体と衝突する海洋底拡大軸の火成作用と変成作用は, 玄武岩組成の海洋地殻が形成される通常の中央海嶺でのそれらとは著しく異なる。これら2つのセッティングの比較から, 大陸地殻の形成にとって厚い堆積岩類が本質的に重要な役割を果たしていることが示される。海嶺の沈み込みは始生代の大陸地殻の成長にとって重要な事件であったであろう。日高火成活動帯で観察されたマントル由来マグマの迸入によって誘発される地殻内マグマプロセスは火成弧深部のそれのアナログである。
著者
Haruka Yamada Akira Imakura Tetsuya Sakurai
出版者
The Japan Society for Industrial and Applied Mathematics
雑誌
JSIAM Letters (ISSN:18830609)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.61-64, 2018 (Released:2018-10-25)
参考文献数
8

Tensor renormalization group (TRG) is a coarse-graining algorithm for approximating the partition function using a tensor network in the field of elementary particle physics. Although the computational cost of TRG can be reduced using a randomized singular value decomposition, its computation time is still large. In this paper, we propose a cost-efficient cutoff method for calculating TRG by truncating small tensor elements. Numerical experiments showed that the proposed method is faster than the conventional one without degrading accuracy.
著者
Ion A.Hamish
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.152-134, 1977-12-26
著者
杉本 芳範 田中 伸哉 古川 彰久 渡辺 和夫 吉田 敏臣 田口 久治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.205-210, 1987

ジャケット冷却時の醪温度応答特性の解析結果をもとに, 温度制御方式としてカスケード制御を採用し, 総米1トン仕込みの醪で発酵ガス発生速度をオンライン計測しつつ計算機を利用した適応的自動制御を行ったところプロセスは順調に制御され, 生成酒の品質も目的に近いものが得られた。
著者
川野 豊
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.165-170, 2016-05-31 (Released:2020-07-01)
参考文献数
6

わが国においては,「食品ロス」は 642 万 ton と推計されており,食品関連事業者と家庭からそれぞれ同程度排出されている。 食品ロスの削減に向けた取り組みとして,以下の取り組みがある。・食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律 (以下,食品リサイクル法) に基づく新たな基本方針を策定し,食品廃棄物等の発生抑制を最優先とすることことし,関係者が連携して食品ロスを削減する。・食品リサイクル法に基づき,31 業種について発生抑制の目標値を設定した。・「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム (WT) 」 が設置され,4 年間の討議を通じて,商慣習の見直しについて検討が行われた。・食品ロス削減に関わる省庁が連携して,食品ロス削減国民運動を展開し,関係者の実践を促進した。 大量の食品ロスを排出し続けることは,世界的にも大きな課題である。食品関連事業者,関係府省庁,地方自治体,そして消費者一人ひとりが協力して食品ロス削減に向けて取り組むことが重要である。

1 0 0 0 OA 時宗綱要

著者
河野往阿 著
出版者
田中唯然
巻号頁・発行日
1893
著者
大友 裕二
出版者
皇學館大学
巻号頁・発行日
2015

元資料の権利情報 : CC BY-NC-ND

1 0 0 0 OA 芥子園画伝

著者
王安節 等摸古
出版者
前川文栄堂
巻号頁・発行日
vol.2集 梅譜 下冊, 1881
著者
法学協会 編
出版者
有斐閣
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1954
著者
和田 親宗 井野 秀一 庄司 壽一 伊福 部達
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.46, pp.17-22, 1996-09-13 (Released:2017-10-13)

我々は音声スペクトルを振動バターンに変換しそれを人差し指の腹に呈示することによって聴覚代行を行う装置、タクタイルエイドの改良研究を行っている。我々は振動刺激を電光掲示板のように指腹上を流すというスウィーブ呈示方式を考案しその評価を行ってきた。その際、触覚の疲労や時には指先に不快な感覚が生じることを経験した。この不快感を避けるために昨年の報告では点字のような凸点刺激をスウィーブさせて呈示する方式を提案した。今回は、振動刺激と凸点刺激によって生じる触感をどのように組み合わせると効果的に情報を呈示できるかを調べた。音声を模擬した刺激バターンでの子音部の母音部によるバックワードマスキング測定実験および単音節音声の子音識別実験の結果、子音部を振動刺激で母音部を凸点刺激で呈示する組合せが効果的であることがわかった。
著者
小川 亮恵
出版者
関西医科大学医学会
雑誌
関西医科大学雑誌 (ISSN:00228400)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.757-777, 1975-12-20 (Released:2013-02-19)
参考文献数
26

As for the tendon lesions of the rheumatoid hand the reports of pathohistological studies are very limited except the works of Kellgren and Ball, Ehrlich et al and Potter and Kuhns. There still remain several problems not yet settled in the field of pathohi- stology, especially in the pathogenesis of tendon nodule and its relation to the development of tenosynovitis.The author made a pathohistological research using specimens removed from thirty-two patients operated on by himself, which includes the treatment of 22 hands of extensor tenosynovitis,18 fingers of digital flexor tenosynovitis and three cases of flexor tenosynovitis of the wrist. Ordinary staining such as H. E., Azan-Marolly, van Gieson, Toluidin-blue, Weigert-fibrin and Silver stainings were performed for microscopic examinat ion.The following conclusions were drawn not only from pathological findings but also from clinical features and operative findings.1. From the findings of forty-three tendon lesions the lesions could be classified into the following three groups: 1) tenosynovitis in 34,2) tendinitis in one,3) co-existence of tenosynovitis and tendinitis in 8. This suggests that the tendinitis does not always occur as a secondary product from the tenosynovitis.2. Microscopic manifestations of the findings of tenosynovitis are in many respects very similar to the synovitis of the joint of rheumatoid arthritis, but the findings of tenosynovitis are rather simple in histological manifestation as compared to joint synovitis.3. Histologically a nodule-like swelling or a nodule formation in the tissue of tendon substance is most characteristic. These nodule-like tendon lesions were classified into three types by the author,1) proliferated granuloma in epitendineum which is seen in 4 tendons,2) a. proliferated granuloma in peritendineum which is seen in 4 tendons,2) b. degenerative changes in tendon substance in one tendon. In addition to the above findings the author noticed that the inflammatory findings both in epitendineum and peritendineum were very similar to those in articular synovial tissue.
著者
伊藤 一男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.703-707, 1961
被引用文献数
3

Presence of water-soluble quaternary bases was examined in the trunk bark of <i>Mechelia compressa</i> MAXIM. (Magnoliaceae) (Japanese name &lsquo;Ogatamano-ki&rsquo;) and a new base, named michepressine, was isolated as its iodide. Its chemical structure was established as <i>l</i>-1, 2-methylenedioxy-10-hydroxyaporphine (<i>l</i>-O-demethyllaureline methiodide), formulated as (VI).
著者
野村 康弘 倉本 宣
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集 第51回日本生態学会大会 釧路大会
巻号頁・発行日
pp.528, 2004 (Released:2004-07-30)

カワラバッタEusphingonotus japonicus (Saussure)は、砂礫質河原という植生がまばらな河原に特異的に生息する昆虫である。近年各地で減少が著しく、東京都では絶滅の危機が増大している種と選定されており、一刻も早い対策が求められている。本種は主に被植度の少ない砂礫質河原に好んで生息することが先行研究により報告されているが、それ以外の保全に関する情報は今のところ報告されていない。そこで、多摩川における本種の分布域、個体群の規模、産卵地選好性を明らかにし、保全に関する基礎的知見を得ることを目的とし、研究を行った。 多摩川の砂礫質河原を踏査した分布調査により、河口から47-57kmの範囲で個体群を確認した。また、標識再捕獲法による個体数推定では一つの個体群の平均が371±174(95%信頼区間)個体で、調査を行った場所の全体(6箇所)としては2,296±978個体と推定された。砂礫質河原面積と個体数で回帰分析を行ったところ、正の相関関係(r2=0.85)が認められた。本種の個体数には砂礫質河原面積が影響していることが示唆された。産卵地選好性の研究では飼育箱に本種を20匹放し、6つの異なる環境を設定して行った。環境条件は砂礫構成を1.透かし礫層、2.礫間にマトリックスがあるパターン、3.表層細粒土層があるパターンとし、下層の粒度分布を粗砂、細砂の2つを設定した。卵鞘は合計で23個産卵され、全体で最も多く産卵された環境は、透かし礫層で粗砂の環境であり、全体の43.5%を占めた。さらに、砂礫構成だけでみてみると透かし礫層が最も多く69.6%を占め、下層粒度だけでは粗砂のほうが多く69.6%を占めた。このことから、地面と礫または礫と礫の間に多くの空間が構成され、植生がほとんどない下層の礫径が大きい環境を好むことが推察された。