著者
阪本 浩
出版者
日本西洋古典学会
雑誌
西洋古典学研究 (ISSN:04479114)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.91-100, 1987

Greek writers rarely mentioned about the imperial cult Our author Aelius Aristides, however, frequently attended at the meetings of the provincial assembly So we may expect his orations to tell us something about the Greek attitudes toward the Roman imperial cult The Cyzicus speech (Or 27 K), one of such orations, is delivered at Cyzicus on the occasion of the dedication of Hadrian Temple, a temple for the provincial imperial cult This panegyric consists of three parts the praise of the city of Cyzicus, the description of the Temple, the encomium of two emperors But, as G Bowersock pointed out, nowhere in this panegyric does he call an emperor as a god He explicitly distinguishes the emperor from the traditional gods Instead, he calls the Hadrian Temple as "a thank offering to the gods," and says as follows, "We should be grateful to the gods, but we should congratulate the emperors and join in prayer for them" The Greeks erected many temples and cult images of the emperors, nevertheless, they did not call the emperor as a god, and in practice did pray for the emperors Here at least we may see one aspect of the Greek attitudes toward the imperial cult Another feature of the Cyzicus Speech is its patriotic tone He speaks of the temple of the imperial cult in terms of the Greek mythology and the glory of the Greek past. He refers to the temple as the pride of a Greek city. It it true that praise of the city where the festival is located is conventional in the panegyrics And yet, at the same time, we ought to pay attention to some passages in his other orations, where Anstides suggested how the leading Greek cities engaged in strife because of the temples and festivals of the koinon. And, judging from other sources, the title of neokoros, "temple warden," was such a distinction for the Greek cities that it became a cause of the struggles among them. It seems that the temple of the provincial imperial cult was recognized as the pride of a Greek city. We may be justified in pointing out another aspect of the Greek attitudes toward the imperial cult.
著者
豊田 新 成瀬 敏郎
出版者
日本地形学連合
雑誌
地形 (ISSN:03891755)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.811-820, 2002-12-25
参考文献数
23
被引用文献数
15

風成塵の主要鉱物である微細石英の電子スピン共鳴(ESR)分析によって最終氷期最盛期MIS 2と完新世MIS 1における日本列島および東アジア各地の堆積物を分析し,東アジアのジェット気流と北西季節風の挙動を復元した.MIS 2には韓国や瀬戸内海以北は酸素空格子信号強度が高く,シベリア高気圧から吹き出した北西季節風によって北部アジア大陸に広がった砂漠から風成塵が多量に運ばれた.瀬戸内海〜関東を結ぶ線から沖縄本島までは中国内陸砂漠から夏季亜熱帯ジェット気流によって風成塵が運ばれ,宮古島以南は中国南部あるいはチベット高原から冬季亜熱帯ジェット気流によって風成塵が運ばれた.台湾は第三紀が広く分布する台湾山脈から海岸にもたらされた酸素空格子信号強度の低い細粒物質が混入するために風成塵堆積物の信号強度が低い.当時はポーラーフロントの北限が瀬戸内海から関東を結ぶ地域にあった.MIS 1にはポーラーフロントが北海道まで北上したために,風成塵(黄砂)は中国内陸砂漠から韓国をはじめ,北海道にまで運ばれるようになった.
著者
桜井 淳
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.680, pp.80-90, 2011-05

2011年3月11日午後2時46分に発生したマグニチュード9.0の東日本大震災によって、東北電力の女川電子力発電所(1・2・3号機運転中)、東京電力の福島第一原子力発電所(1・2・3号機運転中、4・5・6号機定期点検中)と同第二原子力発電所(1・2・3・4号機運転中)、日本原子力発電の東海発電所(2号機運転中)が震災した。この中で、福島第一原発だけが炉心冷却に失敗し、日本の原発史上…
著者
斉藤 静雄
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.358-364, 1968-04-01

妊娠時におけるestrogens (ES) 代謝は胎児・胎盤を1つの単位として複雑な過程で行なわれていると考えられている. 私は胎盤に含まれているESがどの様な割合で胎児または母体側へ移行し, それがどの様なES代謝上の意義を持つか, 特に estrone (EO), estradiol (ED) が estriol (ET) 合成に対して, どの程度の役割を演じているかを知る目的で, 臍帯動・静脈血液, 胎盤後血腫および母体末梢静脈血液中の遊離型および結合型ESの3分画を測定し検討を試みた. (1) 臍帯動・静脈血中ESの大部分は結合型ETで血清50ml当り動脈側67.0μg, 静脈側52.0μgと動脈側の方が高値を示した. このことは同一新生児について比較した値でも同様であった. 結合型EO, EDは動脈側0.7μg, 0.4μg,静脈側 0.5μg, 0.3μgと共に微量であった. 遊離型ESは動脈側はEO O.2μg, ED 0.2μg, ET 0.7μgと極めて微量であったが, 静脈側ではEO 0.9μg, ET 3.9μgが認められた. しかしEDは0.4μgと微量であった. これら遊離型ESは胎盤内のESが移行したものと思われる. (2) 胎盤後血腫および母体末梢血中ES量を比較すると, 末梢血中では遊離型ESは血清50ml当りEDが1.2μg認められたのみで, EO, ETは0.3μg, 0.4μgと微量であった. しかし胎盤後血腫中では遊離型のEO 0.9μg, ED 3.6μg, ET 3.7μg が認められた. 結合型ESはEO, EDは胎盤後血腫中では2.1μg, 0.6μg, 末梢血中では3.4μg, 0.8μgとほぼ同値を示したが, ETは胎盤後血腫中の方が8.2μgと末梢血中の4.6μgより高値を示した. 以上の結果より考えると, 胎盤内のEO, EDが胎児側へ移行する割合は極めて少ない事から, これらがETの主な前駆物質であるとは考えられない. また臍帯動脈側のETが静脈側より高値を示すことから胎児側でもETの産生が行なわれているものと考えられる.
著者
崔 宰熏 河岸 洋和
出版者
植物化学調節学会
雑誌
植物の生長調節 (ISSN:13465406)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.34-39, 2012-05-31

Rings or arcs of fungus-stimulated plant growth occur often on the floor of woodlands which are commonly called "fairy rings". The fairy-ring forming fungi cause circles of mushrooms, rings or arcs of dark green grass due to luxuriant growth, or rings of dead grass. The liquid-cultured fungus was filtered, the filtrate was fractionated by successive chromatography, and the fractions were tested for their growth regulating activity on bentgrass. This lead to the purification of the active principles, 2-azahypoxanthine (AHX) and imidazole-4-carboxamide (ICA). Both AHX and ICA increased rice seed yield by 25.5% and 26.0%, respectively, in a greenhouse experiment. The growth-promoting activity of AHX was investigated using a rice oligo DNA microarray, reverse transcriptase-polymerase chain reaction, and bioassay. The results indicate that plants develop tolerance to various and continuous stress from the environment and increased nitrogen absorption by AHX-treatment, resulting in the growth promotion.
著者
塚田 元 永田 昌明 隅田 英一郎 黒橋 禎夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.194-202, 2008-02-15

近年,統計的機械翻訳研究コミュニティが中心となって,コンテスト形式の評価型ワークショップが開かれている.この評価型ワークショップが,(上)統計的機械翻訳入門で紹介した統計翻訳技術の急速な進歩を後押しする立役者となった.本稿では,代表的な評価型ワークショップを紹介するとともに,これを背景に進展した自動評価などの技術動向を解説する.また,これらのワークショップに日本から参加している研究機関の翻訳システムを紹介することで,日本における統計的機械翻訳研究の動向も合わせて報告する.
著者
鈴木 伸一
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.61-74, 2001
被引用文献数
7

&nbsp;&nbsp;1.日本のコナラ林について植物社会学的な種組成および分布の検討を行った.各地域から報告された既発表文献と筆者らの報告した合計562の植生調査資料を用い,総合常在度表により広域的に比較した.その結果,日本のコナラ林群落を次の9群集にまとめ,イヌシデ-コナラ群団,コナラ-ミズナラオーダー,ブナクラスに位置付けた.1)オニシバリ-コナラ群集,2)ノグルミ-コナラ群集,3)アベマキ-コナラ群集,4)ケネザサ-コナラ群集,5)ケクロモジ-コナラ群集,6)クヌギ-コナラ群集,7)クリ-コナラ群集,8)カシワ-コナラ群集,9)オクチョウジザクラ-コナラ群集 <BR>&nbsp;&nbsp;2.コナラ林は各群集の分布状況から,沿岸地域,西南日本地域,中部内陸地域,東北日本地域および日本海地域の5つの分布型にまとめられることを明らかにした.特に西南日本地域と東北日本地域はほぼフォッサ・マグナを境界とし,植物区系上の境界である牧野線に対応していた.<BR>&nbsp;&nbsp;3.垂直分布では,コナラ林は沿岸低地から海抜1350mまでみられ,2つの分布パタ-ンに大別される.1つはヤブツバキクラス域のみに分布する群集で,自然立地をもたない集約的管理によって形成されてきた二次林である.中国大陸の夏縁性ナラ林との類縁をもつと考えられる.他の1つはヤブツバキラス域から下部ブナクラス域まで分布する群集で,二次林だけでなく自然植生としても存在する.ブナクラスの種群が優勢で,二次林としては下部ブナクラスの夏縁広葉樹自然林に由来すると考えられる.
著者
富田 与
出版者
四日市大学
雑誌
四日市大学論集 (ISSN:13405543)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.47-72, 2007-09
著者
武島 良成
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
no.119, pp.1-16,63〜70, 2011-09
著者
武島 良成
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要
巻号頁・発行日
no.119, pp.1-16,63〜70, 2011-09
著者
高橋 薫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.73-76, 2006
参考文献数
6

本研究では作文過程での内省を促すツールとして作文ソフト「ひらめきライター」を使用し,同ソフトを使用して書いた意見文(実験群)と,手書きで原稿用紙に書いた意見文(統制群)とを比較した.その結果,実験群の作文は,意見文の課題の要請に応じた作文を書いていることが分かった.また,意見文の論証の型の分析から,実験群は読み手を考慮し,事実と意見を区別するなど,より高度な論証を行っていることが明らかになった.
著者
松岡 勝彦 野呂 文行
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-12, 2001-03

本研究では、2名の発達障害者(S1,S2)を対象に、援助行動の形成という文脈の中で、以前の被援助経験が対象者の反応にどのような影響を与えるのかについて検討した。研究1では、S1が作業中であるとき、常に援助してくれた他者(他者A)、あるいは援助をしてくれなかった他者(他者B)に対して、逆に他者が作業中であるときに、S1がどういう反応を示すかを測定し、他者Aを援助する反応が生起するための環境条件を検討した。その結果、2名の他者がS1の目前で同時に作業をしている条件においては、明確な援助要請がなくても、S1は他者Aを援助した。研究2では、2名の他者が同時に作業をしている条件においても、いわゆる位置への「こだわり」によって、援助する他者を選択していたS2を対象とした。そして、常にS2を援助してくれた他者Aを選択する反応が生起するために必要な訓練変数について検討した。その結果、S2に自分を援助してくれた人は誰であったかを尋ね、応答させることにより、このことは可能となった。
著者
岡谷 公二
出版者
青土社
雑誌
ユリイカ (ISSN:13425641)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.98-101, 2006-09