著者
植田 憲一 鹿倉 博和 岡部 雄太郎
出版者
電気通信大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

UVファラデー回転子の開発研究は大きく分けて、大口径UVファラデー回転子および薄膜偏光子の開発と、UVファラデー回転子のKrFレーザーへの応用に分けられる。紫外線用薄膜材料の吸収係数の測定から蒸着技術の開発にいたる幅広い基礎的研究と、大電流高強度磁界発生装置の設計製作を前者は含み、後者には新しいレーザー制御技術としての偏光回転パルス列発生などを含んでいる。以下に研究成果の概要を列挙する。1)低損失で高い損傷強度を有する薄膜偏光子を製作するために、誘電体薄膜の光吸収係数を光音影効果を利用して測定し膜材料を決定した。我々の開発した測定法は1.5波長厚さの光学薄膜吸収をk<10^<-4>の低吸収まで定量計測が可能で、従来計測の200倍の感度を実現した。2)Sc_2O_3/Na_3AlF_3の25層構成で偏光子を製作し、入射角60度で直接偏光度1:200以上、透過率90%以上の性能を確認した。研究開発当初の透過率13%から大きく進歩し、レーザー損傷強度も2J/cm^2以上に改善された。3)合成石英の光学的均質性の向上を図り、10^<-5>以上を実現したい。4)大電流コイル、全固体素子磁場電源を製作し、2%以下の一様性で5kGを発生した。5)ファラデー回転性能を測定し、11x11cmの大口径ビームに対し、KrFレーザー波長である248nmにおいてレーザー用1方向伝播素子としての性能を確認した。6)共振器内部にファラデー回転子を挿入し、外部から短パルス直線偏光レザーを注入して、"偏光回転多重パルス発生"を行う新しいレーザー発振方式を開発し、10J出力レーザーから10nsパルスのパルス列を得ることに成功した。
著者
宮田 淳 酒井 雄希 河内山 隆紀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

妄想すなわち誤った信念の形成には「結論への飛躍バイアス」と呼ばれる認知的バイアスが関わり、これは健常者にみられる「保守性バイアス」の裏返しと推定されるが、その神経基盤はよく分かっていない。本研究では、妄想の形成機序およびその神経基盤を、認知的バイアス課題および構造的・機能的な脳領域間結合解析を用いて解明することを目指した。結果、健常者における脳白質の統合性(構造的結合性)と保守性バイアスが正の相関を示した。また統合失調症において、脳の機能的結合性と結論への飛躍バイアスとが負の相関を示した。これらの結果により、妄想に関わる認知的バイアスの神経基盤が明らかとなった。
著者
片山 哲也
出版者
日経BP社
雑誌
日経MAC (ISSN:09188894)
巻号頁・発行日
vol.8, no.8, pp.128-131, 2000-08

Palm機へのアプリのインストールやバックアップは,通常Palm Desktopを使って実現する。しかし,多くのアプリをインストールしたり,後からインストールしたアプリのバックアップをしようとすると,Palm Desktopでは面倒だったりうまく実現できないケースもある。今回は,インストールやバックアップを簡略化/高機能化する便利ツールを紹介しよう。
著者
普光江 洋
出版者
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
雑誌
日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 (ISSN:13468111)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.320-325, 2009-11-24 (Released:2015-02-03)

咬合学は臨床家にはとっつきにくい学問と思われがちですが,決して難しいものではありません.正常な咬合を有しているすべての人が,すでに有している機能を科学することで機能不全に陥った患者さんを治療する,あるいはその前段階で病気を食い止めようという学問です. 有歯顎の治療はもちろんのこと,義歯の咬合,近年はインプラント治療における上部構造物の咬合の与え方が,その予後を左右することは異論を挟むことのない事実となっています. かつて,咬合学は難解な学問でしたが,それは咬合のメカニズムを機械的に構築し論理づける,という長く根気のいる時代が背景にあったからです.しかし,現代では先人と同じ苦労をする必 要はありません.いま,目の前にある結果と,必要最小限のテクニックを身に付けることで,咬合を自分のものにできます. 前回の咬合教室では「What is the Reference position & Treatment planning for the malocclusion?」と題して,「基準位」をどのように考え,治療計画に活かしていくのか,その方法を中心にまとめてみたのですが,3時限目の今回は下顎運動とその診断です.下顎運動の基本を知っていなければ咬合治療を行うことはできません.今回は下顎運動が咬合面形態とどのような関係にあるのかといったところまで一歩踏み込んで,顎機能診断を咬合治療に生かすための基礎知識を学ぶ時間にしたいと思います.

1 0 0 0 OA 法務年鑑

出版者
法務省
巻号頁・発行日
vol.平成25年, 2014-11