著者
海野 啓明 Walle Loick
出版者
独立行政法人国立高等専門学校機構 仙台高等専門学校
雑誌
仙台高等専門学校広瀬キャンパス 教育研究紀要 (ISSN:24239364)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-6, 2014 (Released:2019-03-20)
参考文献数
7

Using a spherical model of an apple-peel fold-out, we derive a formula that, for a given cut width, describes the corresponding S-shaped spiral with Archimedes spirals on both ends. From numerical calculation of the formula when the cut width becomes finer, we obtain that, rescaling a sequence of spirals by making them a unit length, the shape of these spirals tends to a well-defined limits, called lituus. From intrinsic equation of an apple peel curve, we show that the curve consists of Euler spiral from around the equator of the sphere and Archimedes spirals around the ends.
著者
神谷 厚範
出版者
岡山大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2020-07-30

本研究は、従来の神経計測法(体外培養下や臓器外における記録等)では決して分かり得ない、臓器組織の内部における神経線維終末の動態(生体情報の感知, 細胞機能の調節)という未開の領域を、独自の先端的神経計測技術(生動物2光子末梢神経イメージング, MEMS神経マイクロマシン)によってリアルタイムに計測し解明することを目指す。がん組織や胸腹部臓器に分布する末梢神経を対象として、実施する。
著者
神谷 厚範 吉川 宗一郎 檜山 武史
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

自律神経系は、健康時には、生体情報の変化に応じて全身の臓器を個別に調節する役割を担い、生体恒常性や生命の維持機構の要のひとつである。ところが、自律神経系は、病態ではむしろ不合理に働き、病勢を加速するなど、難病の病態に深く関わる。本研究では、乳がんと高血圧を対象とし、制御工学や遺伝子工学等で自律神経系に介入して神経機能を制御して疾患を治療する、システム自律神経制御医療を試作することを、目的とする。
出版者
日本学術振興会
巻号頁・発行日
vol.1 (ドイツノ部 1), 1934
著者
高坂 祐樹 扇田 いずみ 清藤 真樹 田中 淳也
出版者
日本水産工学会
雑誌
日本水産工学会誌 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.199-204, 2019

陸奥湾は青森県の中央に位置し,ホタテガイ養殖業が基幹産業である。ホタテガイは水温などの漁場環境の影響を強く受けるため,その変化に対応した迅速な管理が必要である。そこで青森県では1974年に,陸奥湾の環境をリアルタイムに把握するシステム「陸奥湾海況自動観測システム」(以下,ブイロボ)を導入し,ホタテガイの養殖管理に役立ててきた。ブイロボは約10年ごとに改良を加えながらシステムの更新を行っており,現在は第5世代目が陸奥湾の海況をモニタリングしている。一方で,2010年夏季にブイロボ観測史上最高の異常高水温により,湾全体の約7割のホタテガイがへい死した。このことがきっかけとなり,漁業者等から養殖魚場内の観測や水温予測などの新たなニーズが生じた。水産総合研究所では,翌年に高水温対策のための事業をたち上げ,簡易ブイや自記式水温計による沿岸域の観測や,ホタテガイの水温耐性試験などを実施した。その結果,ホタテガイ養殖海域の水温は,それより沖合のブイロボよりも最大で3.3℃高いことや,ホタテガイは25℃以上でへい死率が高くなることを把握した。しかし,簡易ブイは観測結果をリアルタイムに公開する機能がないこと,高水温を観測後の対策ではすでに遅いことなどの課題も判明した。ブイロボは事業として長年安定的に運用できる反面,このような課題に応じたカスタマイズは困難である。そこで,漁業者の多様なニーズに柔軟に対応するために,県内の観測ブイや気象等のデータを一元的に処理するシステム「青森県海況気象総合提供システム(海ナビ@あおもり)」を自主開発した。
著者
木村 恵 壁谷 大介 齋藤 智之 森口 喜成 内山 憲太郎 右田 千春 千葉 幸弘 津村 義彦
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

クローナル繁殖は植物の個体群動態と遺伝構造を特徴付ける重要な要因である。本研究では全国のスギ天然林13集団を対象に、クローナル繁殖の1つである伏条繁殖の頻度を明らかにし、遺伝要因と環境要因が伏条繁殖に与える影響を調べた。核SSR8座を用いたクローン解析の結果、10集団で伏条がみられ空間遺伝構造に強く影響していた。伏条の頻度は集団間で異なったことから、説明変数に環境要因(積雪深)、遺伝要因(Structure解析による<i>Q</i>値)、個体サイズ(胸高断面積合計:BA)、目的変数に各ジェネットが伏条繁殖するか否かとジェネットあたりのラメット数の2項目を用いて一般化線形混合モデルによりモデル選択を行った。その結果、伏条するか否かには<i>Q</i>値、積雪深との交互作用、BAが選択され、積雪の多い地域では個体サイズが小さく、遺伝クラスター1に由来しないジェネットほど伏条を行うという結果が得られた。またジェネットあたりのラメット数はBAが小さいほど減少する傾向がみられた。以上から、スギにとって伏条は氷期のような厳しい環境下で個体群を維持するための重要な繁殖様式として機能してきたと考えられた。
著者
丸山 豊
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.146-160, 2005-11-30

1976(昭和51)年に本校に赴任して以来30年の長きにわたり私の母校でもある附属にお世話になったが、いよいよ本年度(2006年3月)で退職となった。振り返ると、この30年のうちの中後半の17年は附属の激動期であったと思う。1988(昭和63)年最初に運営委員に選出され時、私は42歳だった。その後現在に至るまで、運営委員3年、研究部1年(運営委員歴任後1年は役職に就かない内規による)、つづいて研究部長6年、運営委員3年、高校副校長5年と学校改革(大学本部、教授会、研究開発、後援会問題、中高一貫校たち上げ、附属のあり方懇、文部省折衝、大学附属問題小委員会、法人化問題、定員削減問題等)の渦中にいた私は、ただ、がむしゃらに全力で駆け抜けてきた想いがする。今退職するにあたり改めてこうした私を支えてくれた附属の環境、先生方、生徒諸君にすばらしさを感じている。退職にあたり研究部より執筆の機会をいただいてからなかなか筆が進まなかった。不十分ではあるが在職30年を振り返ってみたい。第1部では附属に赴任して以来の私の喜びを現附属の先生方にも味わってもらいたいと思い「もう一つの視点からみた附属と教師像」と題して勝手に書かせていただいた。第2部では附属の学校改革取り組み10年目の評価と中高一貫校への転換にあたる論議を紹介し、現在の附属の歩みへと今後の課題を提示した。第3部は、附属のあり方に対する確固たる自信を持ち今後を切り開いていって欲しいとの願いをまとめた。
著者
工藤 充明 柴田 高
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.139-142, 2016

世界の半導体産業の成長とは裏腹に、かつて市場を席巻した日本の半導体企業は衰退を続け、2010年代の初めには日本最後のDRAMメーカであったエルピーダも倒産し、その時の負債額は4500億円弱で最大規模であった。一方、韓国企業は圧倒的な競争優位性を獲得しグローバル企業となっている。また、後発参入企業の三星が世界の頂点に君臨している事実は、戦略によるものであるとされる。この三星とエルピーダの違いを、経営戦略の視点から比較分析し、その背景にあるものを明らかにする。結果として、伝統的日本企業はプレミア化志向が高く、グローバリゼーションとの不適合をもたらすため、競争優位性の構築に困難が伴うことを示す。