著者
高鳥 正夫
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.p151-171, 1981-02

一 はしがき二 自己株式の取得禁止の理由三 違法な自己株式の取得行為の効力四 無効説の補強としての処分権の授与五 処分権授与の構成をめぐる問題点六 むすび論説
著者
西村 美彦
雑誌
Sago palm (ISSN:13473972)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.62-71, 1995-12-25
参考文献数
8
被引用文献数
2
著者
宮本 信也
出版者
一般社団法人 日本小児精神神経学会
雑誌
小児の精神と神経 (ISSN:05599040)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.333-339, 2020

教育や訓練・指導と関連して,子どもたちがトラウマ体験をしている状況がある.子どもたちがトラウマを感じるような教育上の対応には,教育虐待と教育ネグレクトがあるが,適切な教育を受ける子どもの権利の侵害という視点に立てば,両者を区別する必要はなく,併せて不適切な教育対応と呼んでもよいように思われる.不適切な教育対応は,特別支援教育において生じやすい可能性がある.保護者や教師の熱意と学習スキルの反復学習による見かけ上の学習成果が見えるからである.一方,教育の場における教える・教わる関係で子どもたちがトラウマを体験する状況としては,部活動における威圧的な指導に注意する必要があるであろう.子どもたちの心の問題に関し,神経発達症とトラウマの2つの視点から考えることが,子どもの心の臨床のみならず,教育分野に限らず,職業として子どもに関わるすべての職種に必要と思われる.
著者
宮下 衛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G (ISSN:18806082)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.1-7, 2009 (Released:2009-02-20)
参考文献数
30

LED照明のゲンジボタルおよびヘイケボタルの幼虫の行動に対する光源の色と明るさの影響を調べた.試験は,プラスチック製の容器を光源のある側とない側の2つに区切り,幼虫を光源のある側に入れ,その後の幼虫の移動について調べた.その結果,白・青・緑色のLED照明については,両種の幼虫は,0.1lxの明るさの光を忌避することが認められた.黄色のLEDについてはヘイケボタル幼虫は5lx以上,ゲンジボタル幼虫は30∼40lx以上,また,赤色のLEDについては,ヘイケボタル幼虫は40lx以上,ゲンジボタル幼虫は60lx以上の照明を忌避することが認められた.以上の結果から,街灯や民家,車などの照明は,ホタルの幼虫の行動に影響を与えることが明らかにされた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.22-24, 2017-02

同大医学部の1次試験は、理科2科目(200点)、数学(150点)、英語(200点)、小論文(段階評価)。英語の比重が高いのは教育ポリシーに照らしてうなずけるが、理数系科目の対策に重点を置く多くの医学部受験生とはマッチしづらくなるという見方が予備校関係者…
著者
高田 寛子 大牟禮 治人 永山 邦宏 宮脇 正一
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

健康な男性患者に対して、咀嚼が消化管ホルモンの血中濃度や胃の活動(胃排出能、胃電図)、自律神経機能に与える影響を調べることとした。消化管ホルモンの項目はグルコース、インスリン、ガストリン、グレリン、CCK, GLP-1とした。5時間かけてデータの採取を経時的に行い、採決済シリンジは各ホルモンに応じて処理を行い、実験終了後にすべての資料はサンプルボックスに入れて保管し、データ解析を行った。4人の被験者に対して、咀嚼ありなしの条件で、これらの実験を行ったが血中ホルモン濃度に有意な差は認められなかった。今後、被験者を増やすと同時に咀嚼筋障害を持つ患者に対しても調べる予定である。
著者
桑本 佳代子
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
no.65, pp.15-27, 2019

死にたいと訴えるクライエントにいかに関わっていくのか考えるため, フロイトの「死の欲動」に端を発する精神分析の論考を紐解いた。その中で, クラインの「羨望と感謝」, ウィニコットの「破綻恐怖」を取り上げた。そして, 人々の自殺願望の背景に, 生育歴に深く根を下ろした死に憑かれた自我があること, 「死にたい」というと同時に, 「なぜ生きているのか」という問いがあることを見いだすとともに, 生の欲動も死の欲動も, 同一の円環として位置づけられることに気づいた。さらに不治の病に苦しんだ著者の著作を通して, 過去の生活を死んだものとして受け入れること, 受け入れようとすることが, 絶望から人を救う唯一の方法なのではないかと考えた。自殺願望の強いクライエントに対して心理臨床家がやるべきことは, 自己破壊へと進もうとする, その背景にある不安, 恐怖をくり返し分析していくことであると見出した。
著者
齋藤 俊輔
出版者
日本南アジア学会
雑誌
南アジア研究 (ISSN:09155643)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.21, pp.112-132, 2009-12-15 (Released:2011-08-30)
参考文献数
28

本稿では、ポルトガル領ダマンに導入されたプラゾ制度の運用実態を明らかにし、「カザード」の定義を再検討する。ポルトガル領ゴアやダマンでは、ポルトガル人定住者に土地を与える入植政策が採られていた。彼らは同地で結婚することが義務付けられていたので、「カザード」と呼ばれた。ポルトガル領ダマンの場合、プラゾ制度が導入された。「プラゾ」とはポルトガル国王が家臣に一定期間に限り貸し出した土地を指す。同地では村落がプラゾとしてカザードに与えられた。その際に軍役などの義務が課せられた。ところが、カザードの中にはプラゾを私有財産のように売買したり、譲渡したりする者が現れた。さらに、16世紀末頃から様々な理由で軍役が放棄されたため、プラゾ制度は変質を余儀なくされた。一方で、カザードはそうした状況を利用して、「フィダルゴ(貴族)」と呼ばれるほどの富と地位を確立した。
著者
伊藤 安浩 桂 直美 高井良 健一
出版者
大分大学教育学部
雑誌
大分大学教育学部研究紀要 = The research bulletin of the Faculty of Education, Oita University (ISSN:24240680)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.63-78, 2017-03

本研究の目的は,初任期の若手教師に対するナラティブ的探究を通して,初任期における教師の経験と成長の契機の一端を明らかにすることである。クランディニン(D. Jean Clandinin)らのインタビュースケジュールを参照し,教職3 年目の3 名の若手教師から個々のライフストーリーを聴き取った。データ分析の結果として見出されたのは,長い教職キャリアにおける初任期は,単に教職キャリアの開始期であるだけでなく,養成期との連続性を持った特別な時期だということである。また,初任期においても,どのタイミングで結婚,妊娠や出産をするかを考えながら展開する女性教諭のキャリアは,男性教諭のそれとは異なる。今後の調査に必要な視野や視点として見出されたのは,養成期の学生が教師になっていくプロセスの複雑さと多様性を包含する広い視野を持つこと,そして,この種の調査に協力する中で,自分の経験を振り返りそれを言語化することが初任期の教師に何をもたらすのかという視点である。The Purpose of this study is to describe some of beginning teachers' experiences and the opportunity for their development through their narratives. We used the interview schedule that consists of 16 questions developed by D. Jean Clandinin et al. (2012) for data collection. We tailored it to the Japanese school environment and conducted semi-structured interviews with 3 beginning teachers in their third year of teaching. As a result, we found that the novice period in the teaching profession is a special period that merges the training period at university with the early days of teaching. Furthermore, the career development of the female beginning teacher was reported to be different from that of the male teachers in that the female teacher considers the timing of her marriage, pregnancy and childbirth. In order for further progress in this research field, we argued the significance of having a perspective that encompasses the complexity and diversity of the process of becoming a teacher, as well as the benefits of reflective interaction with interviewers on teacher development in the beginning stages.
著者
水田 貴将 高島 健太郎 西本 一志
出版者
Information Processing Society of Japan
雑誌
情報処理学会研究報告. HCI, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.1-7, 2018-03-09

バンド活動などにおけるドラム演奏は,主にパターン演奏とフィルインという演奏技法で構成されている.フィルインとは,パターンとパターンの間やパターンの最後などに差し込まれる即興的な演奏のことで,うまく活用することで楽曲に変化をつけることができる.しかし,フィルインでは自由な演奏が可能にも関わらず,毎回どこか同じような演奏してしまいうといった問題を抱えているドラム奏者も少なくない.これは,ドラム演奏における自己表現機会の損失と言える.我々は,この問題を解消すべく,「ExHabitter」を開発した.このシステムは,行き詰りの原因の一つと想定される「奏者の癖」をシーケンシャルパターンマイニングによって抽出し,GUI上で奏者の演奏に対するフィードバックを行うことで,行き詰まりからの脱却を支援する.本稿では,ExHabitterの構成について述べるとともに,ExHabitterを用いたユーザスタディの結果を示し,それに基づき提案手法の有効性について検証する. : A drum performance can be classified into two parts: "Pattern" and "Fill-in". Fill-in is an improvised performance, commonly performed at the end of a pattern or between patterns. A drummer can express his / her own creative idea in the fill-in performances. However, there is a problem that many drummers often unconsciously perform similar fill-ins. To solve this problem, we developed a system named "ExHabitter," which supports the drummers to get rid of the habitual fill-in performances. This system extracts "habits of the player" from his / her performances by using a sequential pattern mining technique, and provides feedback to him / her so that he / she consciously grasp his/her habitual performances to get out of the deadlock situations. This paper describes the setup of ExHabitter, and investigates its effectiveness based on results of user studies.
著者
Yatabe Zenji Muramatsu Toru Asubar Joel T. Kasai Seiya
出版者
Elsevier
雑誌
Physics Letters A (ISSN:03759601)
巻号頁・発行日
vol.379, no.7, pp.738-742, 2015-03-20
被引用文献数
3

A novel method is presented for obtaining the distribution function of relaxation times G(tau) from power spectrum 1/f(alpha) (1 <= alpha <= 2). It is derived using McWhorter model and its inverse Stieltjes transform. Unlike the pre-assumed conventional g(tau) distribution, the extracted G(tau) has a peak whose width increases as the slope of the power spectrum alpha decreases. The peak position determines the dominant time constant of the system. Our method is unique because the distribution function is directly extracted from the measured power spectrum. We then demonstrate the validity of this method in the analysis of noise in transistor.