著者
佐藤 智敬
雑誌
常民文化
巻号頁・発行日
no.25, pp.122-98, 2002-03
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1598, pp.52-55, 2011-07-04

日本の化粧品業界を牽引してきた資生堂が、成功をもたらした仕組みの「破壊」と「再生」に挑もうとしている。 新製品を投入し大々的な広告宣伝で販促をかける。商品は系列の販売会社から卸し、店頭では美容部員が顧客を囲い込む。新製品を出せば儲かる。勝利の方程式を繰り返すうち、いつしか新製品に依存する体質になっていた。 時代は変わった。
著者
尹 盛熙
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.19-36, 2016

<p>本稿の目的は,日本語の翻訳字幕を観察し,強い時間的・空間的制約が課される談話形式において「省略・縮約」という言語的手段が日本語でどのように実現するか,また構造的に類似している韓国語とはどのように異なるかを明らかにすることである.そのためにアメリカとイギリスのテレビドラマシリーズのDVD(日本発売期間2001年~2012年)11作品から両言語の翻訳字幕を集め,文字数などを基にした情報量の比較と使用形式の分析を行った.日韓の字幕を観察すると,全般的に日本語の方が文字数・情報量ともに少なく,省略の度合いが大きい傾向がある.日本語字幕において省略を行う手段は,情報内容を減らす以外に,文の成分や文法要素を削って短さを実現することである.このような縮約の形式は「助詞止め文」「名詞止め文」の2種類で実現する.「助詞止め文」は述語を省くことにより文が助詞で締めくくられるもの,「名詞止め文」は文が名詞(句)で締めくくられるものだが,いわゆる名詞述語文でコピュラがないものも含まれる.両方とも韓国語字幕ではあまり観察されない形式であり,日本語の縮約戦略の一つであるといえる.さらにこれらの縮約形式には,「簡潔で強い印象を与える」という語用論的機能が持たれ,劇的緊張を高める場面で効果的に活用されることがあるが,これは省かれた情報を補う働きをするものと考えられる.</p>
著者
阪本 尚文
出版者
福島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

天皇主権を基本原理とする明治憲法を国民主権を定める日本国憲法に改正することは、憲法の根本的支柱を取り除く一種の自殺行為であり法的に許されないのではないか?この現行憲法の正当性をめぐる難問を説明する通説が、憲法学者、宮澤俊義が提唱したとされている「八月革命説」(日本がポツダム宣言を1945年8月に受け入れた時点で主権は天皇から国民に移動し、法学的意味の「革命」が生じた)である。本研究では、政治思想史家、丸山眞男が八月革命説のアイディアを宮澤に敗戦直後に提供したと丸山本人が回想する新資料を東京女子大学丸山眞男文庫において発見し、現行憲法の正統性を担保する通説的学説の誕生過程を実証的に解明した。
著者
國廣 昇 太田 和夫
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.23-29, 2008-03-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
高橋 伸二
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.779-784, 2010 (Released:2010-12-24)
参考文献数
20

レミフェンタニルの登場など麻酔管理が進歩し,術中頻拍症は減少した.しかし,予期せぬ術中不整脈は依然重要な問題である.American Heart Associationから頻脈治療のアルゴリズムが紹介されており,周術期にも対応が可能である.頻拍症が起きたら,診断を考えるよりもまず患者が安定しているか不安定なのかを判断する.不安定ならばただちに同期下カルディオバージョンを施行する.容認できる血圧で推移する場合には診断し治療する.狭いQRSの頻拍症は発作性上室性頻拍症であることが多く,治療薬はATPである.再発予防に洞調律回復後はβブロッカーで心拍数を抑える必要がある.狭いQRSの不規則な頻拍症ならば心房細動を疑い,心拍数をコントロールするかリズムをコントロールする.塩酸ランジオロールは超短時間作用性で心拍数のコントロールに使用しやすい.心拍数が抑えられると発作性の心房細動の一部は自然に洞調律に回復する.超短時間作用性なので血圧が低下したら投与を減量,中止すればよい.人工心肺離脱時心室性不整脈に,塩酸ニフェカラントとβブロッカーを併用すると有効である.麻酔科医は周術期頻拍症に対して効果的にβブロッカーを使用することが望まれる.