著者
石井 怜央 辻 健人 内山 豊 玄馬 史也 富永 浩之
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.671-672, 2017-03-16

本研究では,Leap Motion機器の応用として,空中ジェスチャによるプレゼンテーション中のポインタ操作の支援ツールLeaPresenを提案している.特に,IT系イベントで,簡単な技術紹介を行うライトニングトーク(LT)での利用を前提とする.画像ファイル化した提示資料によるプレゼンテーションにおいて,マウスやレーザーポインタに換わる直感的な操作を提供する.基本的な機能として,ページング,ポインティング,トレーシング,アンダーラインの4つを実現している.本論では,LTの典型的な場面を想定して,様々な機能を追加した.また,簡単なユーザ評価を実施した.
著者
黒田鵬心 著
出版者
新光社
巻号頁・発行日
1924
著者
藤岡 洋保 黒岩 卓
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.409, pp.161-168, 1990-03-30 (Released:2017-12-25)

Hosin Kuroda (1885-1967) offered a few criticisms on various kinds of buildings in downtown Tokyo in the Tokyo Asahi Newspaper from November 25th through December 4th, 1910. On December 5th two architects wrote in the same newspaper that he was the first to try to openly review new buildings. Since the authors can find several architectural criticisms in other papers and magazines which were ahead of Kuroda's, what the architects said was not true. But if we define the word on 'an architectural critic' as the one who has been offering criticisms on newly-built buildings and on architectural trends for some time, we can say Kuroda was the first architectural critic in modern Japan ; he had written many articles to review new buildings in the 1910s and the 1920s. He studied esthetics at the Tokyo Imperial University where he found an interest in architecture. He had been asserting that in architecture 'truth', 'good' and 'beauty' should have come together. In his theory, 'truth' meant that real structure and material should not have been covered by others, and 'good' did that function should have been made much of. These two suggest that he was influenced by the European Medeavalists in the late 19th century. And in his thoughts 'beauty' should have come from several esthetic theories at that time. Among them 'unity in multiplicity' was the most important to him. In his criticisms on buildings, the authors can see some coincidence with his architectural idea, but he was apt to review buildings chiefly through the point of 'unity in multiplicity,' which means that 'beauty' was the most important to him, although he had kept declaring for a happy coincidence of 'truth', 'good' and 'beauty.'
著者
船山 道隆 三村 將
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.845-853, 2008-07-01

はじめに 作話(confabulation)とは,記憶障害を背景に,だまそうとする意図はないが,自己や世界に関する記憶や出来事を作り上げたり,ゆがめたり,誤って解釈して,外界に向けて話をすることである。作話の概念は,Kahlbaum1)が1874年の緊張病論のなかで,意味も脈略もない会話である語唱(Verbigeration)と対比して,空想的かつ生産的な内容である作話(Konfabulation)という語を用いたのに端を発し,Korsakoff2,3)によるコルサコフ症候群の確立によって大きな発展を遂げた。作話にはさまざまな分類があるが,最もよく用いられる作話の生成機転による区分として,促さなくても現れる自発作話(spontaneous confabulation)と,質問に対してのみ受動的に誘発される誘発作話(provoked confabulation)とに大別される。作話は意味記憶領域のもの(例えば「キリンとは何か」に関する作話)もあるが,そのほとんどは自己の生活史と関連した自伝的記憶ないしエピソード記憶領域のものである。 作話の原因疾患は,アルコール性コルサコフ症候群などの中毒性・代謝性疾患,前交通動脈瘤破裂に代表されるくも膜下出血,脳出血,硬膜下血腫,脳腫瘍,脳炎などの感染症,頭部外傷,アルツハイマー病や血管性認知症などの認知症性疾患,低酸素脳症など多岐にわたる。 作話は,妄想や記憶錯誤と類似点があるが,これらとは区別することができる。記憶錯誤は,過去に体験していないのに実際にあったかのように追想することであり,一部の作話は記憶錯誤といえる。妄想は,「主に自己に関する病的な誤った確信であり,訂正不能」であると定義され,基本的には記憶障害に基づくものではない。一方で,作話は背景に記憶障害があり,その確信の程度は低い。作話に基づいて実際に行動してしまう場合も少なくない4,5)が,一般的には妄想に基づく犯罪のような重大な事件に至ることはない。 統合失調症の妄想においては,その形成以前にしばしば離人症が出現し,世界全体の知覚自体にも変化が生じているという考え方6)がある。一方で,作話の場合は,妄想のような世界全体の変容ではなく,記憶障害や現実監視能力の低下といった部分的な欠損から生じているといえる7)。また,嫉妬妄想に代表されるように,妄想性障害は性格や感情の影響が大きいことが知られている。フランスでは恋愛妄想,嫉妬妄想,復権妄想をまとめて熱情精神病と呼んでいる。病的な熱情の上に,強固な信念に支えられ妄想が構築されていき,闘争的で興奮しやすいといわれる。嫉妬妄想の背景には,器質疾患に伴う嫉妬妄想も含めて8),プライドが高い性格や失われたものを取り戻そうとする機制が強く働いている。一方で,作話には性格による影響は少なく,情動的色彩も乏しいと考えられる9)。
著者
Kuniya Toshikazu Inaba Hisashi
出版者
AIMS Press
雑誌
AIMS Public Health (ISSN:23278994)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.490-503, 2020-07-06

Background: The pandemic coronavirus disease 2019 (COVID-19) has spread and caused enormous and serious damages to many countries worldwide. One of the most typical interventions is the social distancing such as lockdown that would contribute to reduce the number of contacts among undiagnosed individuals. However, prolongation of the period of such a restrictive intervention could hugely affect the social and economic systems, and the outbreak will come back if the strong social distancing policy will end earlier due to the economic damage. Therefore, the social distancing policy should be followed by massive testing accompanied with quarantine to eradicate the infection. Methods: In this paper, we construct a mathematical model and discuss the effect of massive testing with quarantine, which would be less likely to affect the social and economic systems, and its efficacy has been proved in South Korea, Taiwan, Vietnam and Hong Kong. Results: By numerical calculation, we show that the control reproduction number is monotone decreasing and convex downward with respect to the testing rate, which implies that the improvement of the testing rate would highly contribute to reduce the epidemic size if the original testing rate is small. Moreover, we show that the recurrence of the COVID-19 epidemic in Japan could be possible after the lifting of the state of emergency if there is no massive testing and quarantine. Conclusions: If we have entered into an explosive phase of the epidemic, the massive testing could be a strong tool to prevent the disease as long as the positively reacted individuals will be effectively quarantined, no matter whether the positive reaction is pseudo or not. Since total population could be seen as a superposition of smaller communities, we could understand how testing and quarantine policy might be powerful to control the disease.
著者
甲斐 憲次 徳野 正己
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 = Journal of aerosol research (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.6-12, 1997-03-20
参考文献数
19
被引用文献数
1
著者
庄山 直芳 藤本 浩司
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.39-45, 2020 (Released:2020-01-31)
参考文献数
19
被引用文献数
1

A concept study was performed on the spin-launch of a small orbital launch vehicle from a balloon. The small rocket is based on an existing sounding rocket SS-520, the smallest orbital rocket in the world. The increase in launch capacity was calculated by considering the velocity increment required to reach a low earth orbit. Three-dimensional trajectory analysis was performed to obtain the allowable elevation angle error to achieve an orbit insertion accuracy of 1 km in apogee altitude. A new attitude control system of the launcher hanging on a balloon, which uses a double gimbal control moment gyroscope (DCMG), was proposed to satisfy the launch safety requirement. The other issues to be addressed, including the combustion and dynamic behaviors of propellant at high altitude, the reusability of the launcher system, were also discussed.
著者
渡邉 洋子
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.142-147, 2007-02
著者
李 春暁 柳沼 良知 全 炳東 坂内 正夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.67-68, 1994-03-07

近年、移動カメラで連続的に撮影した画像から走行環境情報を獲得する研究は進んでいる。山本さんらは3次元時空間画像から検出した直線によって目標物体の3次元情報を獲得している。さらに、安野さんらはカメラの運動自由度を拡張するため、同心球時空間球画像から検出された曲線によって3次元情報を獲得するのを提案している。これらの方法では3次元時空間画像から直線あるいは曲線を検出しなければならない。それはかなり時間がかかる。Zhengさんらは移動カメラで撮影した各枚の画像にスリットを利用して一枚の平面画像に変換するのを提案した。さらにこの平面画像に3次元情報や時間情報を含んでいるのを証明した。本報告ではこの平面画像を平面時空間画像(PSI)と呼ぶ。目標物体として我々の生活の中に人工的なものは多く存在している。これらの物体は直線などの特定なエッジを多く持っている。これらのエッジ部分の3次元情報が獲得できたらこの目標物体が決められる。そこで、直線のエッジに対して我々は双曲線スリットによって平面時空間画像の生成と3次元情報の獲得を行なった。本手法は平面時空間画像から検出した目標物体のエッジの軌跡によって目標物体の3次元情報を獲得する。そのため、目標物体の3次元情報を持つエッジ部分をより認識しやすい形に変換するのは非常に重要である。目標物体のエッジの本来の形状、スリットの選択、カメラの運動など要素は平面時空間画像中の目標物体の形状に影響を与える。本報告では平面時空間画像の生成について一般的に論じる。さらに具体的な例をあげる。
著者
西山 直輝
出版者
法政大学大学院デザイン工学研究科
雑誌
法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編 = 法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編 (ISSN:21867240)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-8, 2017-03-24

This thesis reveals the system of fishing communities and farming communities.By understanding the principle of spatial constitution through the formation and modification of small villages in Monou County and Oshika County (present-day Ishinomaki City) and comparing, the purpose of thesis is to make evident the system of architecture and communities in this region.
著者
鋤柄 俊夫
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.161-239, 1993-03-25

大阪府南河内郡美原町とその周辺の地域は,特に平安時代後期から南北朝期にかけて活躍した「河内鋳物師」の本貫地として知られている。これまでその研究は主に金石文と文献史料を中心にすすめられてきたが,この地域の発掘調査が進む中で,鋳造遺跡および同時代の集落跡などが発見され,考古学の面からもその実態に近づきつつある。ところで従来調査されてきた奈良時代以降の鋳造遺跡は,寺院または官衙に伴う場合が多く,分析の対象は梵鐘鋳造土坑と炉または仏具関係鋳型とスラグなどが中心とされていた。一方河内丹南の鋳造遺跡についてみれば,鍋などの鋳型片および炉壁・スラグ片は一般集落を構成する遺構群の中から出土し,炉基部をはじめとする鋳造関連施設の痕跡もその一部で検出される。これらは鋳造施設をともなった中世集落遺跡の中の問題なのである。そしてこの地域の集落遺跡は,河内丹南の鋳物師の本貫地であったという記録と深く関わっている可能性が強いのである。小論はこの前提に立ち,丹南の中世村落を復原する中で特に職能民の集落に注目し,それが文献史研究の成果により示されている河内鋳物師の特殊な社会的存在とどのように関わってくるのかを考えたものである。考察は中世村落研究と鋳造遺跡研究の2点に分けられる。前者では,灌漑条件を前提とした歴史地理と景観復原の方法から村落の成立環境を,文献記録と遺跡の数量化分析から村落の配置と規模および古代から近世にかけての移動を復原した。後者では,全国の鋳造遺跡の整理から遺構の特徴,日置荘遺跡の検討から遺物の特徴を抽出し,鋳造作業における不定型土坑と倉庫空間の重要性および,鋳造集団がもつ特殊な流通について指摘した。これらの分析から,丹南の村落は成立環境の異なる条件により,少なくとも2つの異なった変化過程を示す可能性があり,それぞれに付属する鋳造集落においても同様な傾向のみられることがわかった。この仮説について,小論では日置荘遺跡をモデルとした鋳物師村落の景観復原を例に提示しておいたが,丹南鋳物師の2つの系統との関連の問題とあわせて,今後社会史的に復原検討されるべき課題とされよう。
著者
長 徹二 根來 秀樹 猪野 亜朗 井川 大輔 坂 保寛 原田 雅典 岸本 年史
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1115-1120, 2010-11-15

はじめに アルコール依存症患者は自ら治療を受けることは少なく,家族などの勧めで医療機関を訪れることが多い。これはアルコール依存症に特徴的であり,「自分がアルコールに関連した困難を抱いていること」をなかなか認めることができないことに起因する。そのためか,わが国には治療を必要とするアルコール依存症者だけでも約80万人存在する23)と推定されているが,実際に治療機関を受診している患者数は約4.3万人16)しかいない。 アルコール依存症はさまざまな疾病とのかかわりも多く,一般病院に入院していた患者のうち17.8%(男性患者では21.4%)もの人がアルコールに関連した問題を抱えている可能性があった27)と報告されているように,医療機関を受診する患者の中に占めるアルコール関連の臓器障害や機能障害の割合は想像を はるかに上回るものであると予測される。また,総合病院において,他科から精神科への紹介患者におけるアルコール・薬物関連疾患の割合は30%前後2,18)と報告されており,連携医療の必要性が示唆されている。 アルコール依存症を一般病院でスクリーニングし,専門治療機関に紹介する連携医療を展開するために,1996年3月に,三重県立こころの医療センター(以下,当院)が中心となって三重県アルコール関連疾患研究会(以下,当研究会)を発足させた。当研究会はアルコールに関連する問題を抱えている患者を対象とした研修や研究発表に加え,断酒会員やその家族の体験発表などを中心とした内容で構成されている。三重県内の100床以上の総合病院の中で,当研究会を開催した病院は8割を超えており,参加者総数は2,000人に達している。当研究会発足前の1996年の三重県の報告では,アルコール関連疾患により一般病院に入院してからアルコール専門医療機関受診するまでの期間は平均7.4年もの月日を要しており14),アルコール関連疾患にて一般病院で治療を受けてもアルコール依存症の治療が始まるまでに長い月日を要してきた。そのため,治療介入後の最初の10年間の死亡率が最も高い26)と報告されており,早期診断・早期介入が急務の課題であるといえる。 一般病院でアルコール依存症の教育,啓発そして連携を進めてきた当研究会の成果を調べるため,今回はアルコール専門医療機関である当院に受診するまでの経緯に関する調査を行った。