著者
Qin XU Peter HOLLINGSWORTH Katharine SMITH
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES
雑誌
TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES (ISSN:05493811)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.175-183, 2019 (Released:2019-07-04)
参考文献数
24
被引用文献数
3

The rapid developments in micro-technologies and the introduction of modularity and standardization into system designs, present significant opportunities for cost reduction in the design and development of satellite systems. However, the high cost of space launch has become a major hindrance to capitalizing on these opportunities. Therefore, seeking appropriate launch opportunities and reducing launch costs might contribute to further growth of the space market. This paper focuses on the analysis of dedicated launch costs factoring in the effect of launch reliability, which in return, can enable the optimization of system designs. Applying a value-centric architecture, system characteristic space is introduced as the design space to define the characteristics of different systems. Based on our launch vehicle database, the launch cost and reliability of different families of launch vehicles are investigated, where the reliability is calculated using a modified two-level Bayesian analysis. The factors of launch cost and reliability are subsequently integrated into the expected launch cost, acting as the objective function for the analysis and optimization process associated with the manufacturing cost of satellites. Through reviewing and redesigning a few classical launch cases, the effectiveness and applicability of the design architecture proposed are validated.
著者
稲谷 芳文
出版者
宇宙太陽発電学会
雑誌
宇宙太陽発電 (ISSN:24321060)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.74-79, 2020 (Released:2020-05-14)
参考文献数
11

スペースシャトル後の本格的な再使用宇宙輸送システムは未だ実現していない.シャトルの残した教訓と,次に我々が目指すべき宇宙活動およびこれを実現するための輸送システムのゴール設定の議論についてマーケットドライブの立場から述べる.またこれらの目標を達成するための技術の意味のゴール設定について述べ,現在行われている民間による再使用輸送系の実現の動きなどを概観し,つぎの展開に向けた考え方や進め方について議論するための材料を提供する.
著者
山川 仁子 天野 成昭
出版者
学校法人 尚絅学園 尚絅大学研究紀要編集部会
雑誌
尚絅大学研究紀要 A.人文・社会科学編 (ISSN:21875235)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.157-167, 2020 (Released:2020-07-30)
参考文献数
16

非日本語母語話者が発声した日本語音声の自然性に関わる音響特徴を明らかにすることを目的とし,日本語,中国語(台湾語),韓国語,タイ語,ベトナム語, フランス語を母語とする話者各10名が発声した日本語単語を,日本語母語話者22名に呈示し,発声の正誤判定および自然性の5段階評価を行わせた。発声が正しいと判断された単語の各母音について,単語全体に対する相対時間長,相対強度, 相対基本周波数を求め,これらを独立変数とし,自然性評価値を従属変数とする重回帰分析を行ったところ,母語による相異はあるものの,語頭または語末の母音の相対時間長および相対基本周波数において標準偏回帰係数の絶対値が大きかった。従って非日本語母語話者が発声した日本語音声の自然性に相対時間長および相対基本周波数が関与していることが示唆される。
著者
編集部
出版者
横浜市
雑誌
調査季報
巻号頁・発行日
no.121, 1994-12-20
著者
杉原 たまえ 周藤 明子
出版者
日本村落研究学会
雑誌
村落社会研究 (ISSN:13408240)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.12-23, 2002 (Released:2013-08-10)
参考文献数
13

The compulsion isolation of the leper was abolished in Japan in 1996. The isolation policy was being enforced by Japan in Korea, which was the colony. However, Korea after World War II solved the isolation policy. In addition, in the resettling village, the leper and those who recovered started self-support by agriculture. Presently there are 90 resettling villages throughout the Korea. This research has aimed to study the establishment process of the resettling village.
著者
太郎良 信
出版者
文教大学
雑誌
文教大学教育学部紀要 (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
no.40, pp.31-41, 2006

全国連合小学校教員会の機関誌『教育報国』は1935(昭和10)年11月に創刊された.その創刊企画は,1935年5月の第12回総会で協議されたものの決定には至らず,その決定は代表委員会に委ねられ,同年6月の第17回代表委員会において決定されたものであった.その間の経緯をみると,第12回総会では当初から予定された議題ではなく追加議題として提案されたものであること,第17回代表委員会では発行が既定のこととして提案されていることなど,組織的な協議が簡略化されたままに事態が進行していることがわかる.『教育報国』創刊の推進者は,全国連合小学校教員会の役員ではないままに上沼久之丞会長の下で庶務を担当していた中澤留であった.そして『教育報国』の編集部は,主幹が役員ではないままの中澤,委員は全国連合小学校教員会の理事3 名という変則的な構成であった.『教育報国』創刊から半年後の1936年5月には,中澤が全国連合小学校教員会の会長に就任するということとなる.中澤は,会長就任後も引き続き『教育報国』の主幹の座にあった.「教育報国」は,機関誌名であるとともに,戦時下における全国連合小学校教員会の活動の旗印となっていくこととなった.
著者
西村 美保 關谷 克彦 山根 八洲男 山田 啓司 寺本 修一 澁谷 拓司 坂本 竜一 松尾 孝行
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2008年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.241-242, 2008 (Released:2008-09-03)

本研究では,切削加工の前例がほとんど無い高密度純タングステンの被削性について調査した.超硬工具K10種を用いて旋削加工を行い,工具摩耗量,仕上げ面の粗さ,切削抵抗,切削温度を測定することにより,被削性評価を行った.本材料は低切削温度域では被削材の加工硬化,切削温度400~900℃程度の領域では被削材の工具への凝着,それ以上の温度では工具の耐熱温度を超えることにより急速に摩耗し,難削性を示した.
著者
五味 由季子 長﨑 満里子 三澤 絵理 梶山 創太郎 斉藤 まり 長野 孝俊 井上 孝二 五味 一博
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.49-56, 2014-04-11 (Released:2015-02-18)
参考文献数
27
被引用文献数
2

インプラントは広く臨床に応用され,インプラントを有する患者数も増加している。インプラントには生体安定性に優れたチタンが用いられているが、最近になりフッ素イオンの存在下ではチタンの耐食性が低下し腐食することが報告されている。特に食物やプラークによる pH の変化が生じる口腔においてフッ素が存在するとチタンの腐食が進行すると考えられる。しかし,市販の歯磨剤の多くはう蝕の予防を目的にフッ化物が添加されている。本研究ではフッ素の存在に伴うリスクを排除し長期間に渡って使用できるインプラント専用の歯磨剤の開発を目的とし,試作フッ化物未含有歯磨剤および洗口剤のチタン合金および純チタンに対する影響を共焦点レーザー顕微鏡と走査型電子顕微鏡を用いて市販のフッ素含有歯磨剤およびフッ素塗布剤と比較検討した。その結果,9000 ppm を超えるフッ素を含有するフッ素塗布剤では著しいチタンの腐食が認められた。1000 ppm 以下のフッ素含有歯磨剤においてもコントロールと比較して有意に表面が荒れることが示された。さらに酸性環境下でフッ素が存在すると腐食が進み表面粗さが進行すると考えられた。また,純チタンはチタン合金より腐食傾向が強かった。一方,フッ素未含有の試作歯磨剤および洗口剤ではチタン表面の腐食はほとんど認められなかった。 以上より試作歯磨剤および洗口剤はインプラントを口腔に保有する患者に対して有用であり安全性が高いと考えられた。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)56(1):49-56,2014

1 0 0 0 OA 苦悶の英国

著者
東健吉 著
出版者
ふたら書房
巻号頁・発行日
1940
著者
村上 晋
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

近年米国で発見されたD型インフルエンザウイルスは、ウシ呼吸器病症候群(BRDC)の患畜から高頻度でウイルス遺伝子が検出されることから、BRDCの原因ウイルスの一つである可能性が示されている。これまでに私たちは日本にもD型ウイルスが侵淫していることを初めて明らかにした。本研究では、わが国のウシやブタなどの家畜おけるD型インフルエンザウイルス感染の実態を大規模に調査し、そのBRDCとの関連性や、日本に存在するD型インフルエンザウイルスの生物性状を明らかにすることを目的とする。本年度はまずリバースジェネティクス法の開発とその改良に取り組んだ。ウイルスRNAを発現するプラスミド7種とウイルスのポリメラーゼと核タンパク質を発現するプラスミド4種を293T 細胞あるいはHRT-18G細胞にトランスフェクションし、上清中に放出されるウイルス量を比較したところ、HRT-18G細胞の方が多かった。しかし、作製したウイルスの増殖性は、シークエンスは野生型と同一であるにもかかわらず、野生型よりも100倍程度が低かった。その原因を調べるために、ウイルス粒子内に取り込まれるRNA量を比較したところ、作製した組換えウイルスは野生型よりも少ない遺伝子分節があることがわかった。そこでトランスフェクションするプラスミドの割合を変更したところ、野生型と同様の増殖性を持つウイルスの作製に成功した。疫学調査の一環としてウイルス分離を試みた。山形県で呼吸器症状を示したウシの呼吸器スワブから、ウイルスが分離された。分離されたウイルスはこれまで報告のあるD型ウイルスとは遺伝的に異なるウイルスであることがわかった。今後その性状を解析する予定である。
著者
下家 美里 シモイエ ミサト
出版者
岩手大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
岩手大学大学院人文社会科学研究科研究紀要
巻号頁・発行日
vol.17, pp.87-107, 2008-07

中村三春はファミリーロマンスとして「銀河鉄道の夜」を読むことを批判しているが,それは,多くある宮沢賢治作品の中で「銀河鉄道の夜」は親と子の関係が強く描かれていることも改めて意味する。また,宮沢賢治の作品を考察する時,父や母という単語を出せば,精神分析学的な議論から逃れることはできないだろう。それはおそらく文学を考えるときには切り離せないものなのだろう。作品としてある以上,登場人物にはそれぞれ役目が与えられているし,父も母も,父性や母性の入れ物として置かれることもあろう。そうだとしても,そこに置かれている人物を飛び越えない読み方は常にしていかなければならないのではないだろうか。この論では像としての「父」よりも,子がお父さんと呼ぶ父を見てみたい。