著者
浦部 隼希
出版者
環太平洋大学
雑誌
環太平洋大学研究紀要 = BULLETIN OF INTERNATIONAL PACIFIC UNIVERSITY (ISSN:1882479X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.147-149, 2020-03-31

本研究では,剣道の面打ち動作における竹刀操作MAXスピードとベンチプレス最大挙上重量 (体重比)の関係性を検討したものである。竹刀操作スピードはモーションキャプチャーシステムを用いて,竹刀の振り上げ開始直後から振り下ろし局面において基立ちの面に竹刀が接触するまでのMAX速度を計測した。ベンチプレス最大挙上重量については,3RMによる推定1RM測定とした。竹刀操作スピード上位群(上位7名)と下位群(下位7名)のベンチプレス最大挙上重量の比較を行った結果,有意差はみられなかった。
著者
伊東 美津 イトウ ミツ Mitsu Ito
雑誌
教養研究
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.1-15, 2011-03
著者
宍戸 駿太郎 川上 彰 黒川 基裕
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.40-50, 2011-10-31 (Released:2014-08-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1

東日本大震災の経済・社会的損害の測定をストックとフローの両面から地域別に計測し,次に復興の過程の経済効果を地域別とマクロ経済の両面から代替的な政策の下で分析を行う.とくに財源とその規模をめぐる政策如何で,日本経済の中・長期の成長経路とデフレ脱出にいかに影響するかの観点から,代替的政策の評価を行う.使用される計量経済モデルは日米・世界モデル研究所のレオンチェフ・ケインジアンモデル:DEMIOS と(財),東北経済開発センターの地域間産業連関表ならびに経済産業省の全国・地域間産業連関表である.
著者
石川 創
出版者
日本セトロジー研究会
雑誌
日本セトロジー研究 (ISSN:18813445)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-10, 2014 (Released:2019-12-04)

1970年代中旬から1980年代前半にかけて,今ならば魚市場の祭りなどで盛んに行われている「マグロの解体ショー」と類似した「鯨の解体ショー」と呼ばれるイベントが国内各地で行われていた.すなわち4~5 mの鯨を丸のまま会場に持ち込み,観客の前で解説をしながら専門業者が解体し,生肉を即売する形態のイベントである.しかし,日本の近代捕鯨史に関する様々な書物や資料をあたっても,鯨の解体ショーに関する記述は皆無に近い.このため下関海洋科学アカデミー鯨類研究室では,昭和時代に開催された鯨の解体ショーの実態把握と当時の日本人の生活文化に与えた影響を考察することを研究課題とし,調査を続けている.これまでの調査で,当時鯨の解体ショーを専業で行っていた方から聞き取りを行った他,インターネット情報,一般市民から得られた情報等を基に,地方紙記事検索や現地問い合わせを行い,1975年から1983年までの17件で開催場所と時期をほぼ特定した他,少なくとも6件の開催を確認した.地域は東北地方から関東,中部,中国,近畿,四国,九州地方まで多岐にわたり,スーパーマーケットやデパートの特売,商店街のイベント,農業祭など地域の祭り等で多く開催されていた.業者は注文を受けると,2tトラックに生あるいは解凍したゴンドウクジラ(内臓抜き)を積み,解体者および解体助手(兼運転手)の2名で現地へ向かった.基本的に業者は解体のみ請け負い,鯨肉の販売は主催者側が行った.鯨の解体ショーの特徴は,現地で解体販売した鯨肉の売り上げが主催者の収益となることで,主催者側に集客以上の利点があったこと,当時鯨肉は食べていても実物の「鯨」を見る機会がない人々に大きなインパクトがあったことから,解体前に展示会を行っていたりしたこと,都市部のみならず山間部での事例が多い一方で魚市場や港での開催が確認されなかったことなどが挙げられる.
出版者
Faksimile-Verlag
巻号頁・発行日
2002
著者
村杉 寛子 永木 茂 大澤 眞木子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, pp.E205-211, 2013-01

夜尿症90例の臨床検討を行った. 初診時年齢の分布は,6歳と9歳に2峰性のピークがみられ,男女比1.7:1,男児に多くみられる傾向にあった.一次性夜尿は88例,二次性夜尿は2例.病型分類できた83例のうち多尿型41例(49.4%),混合型42例(50.6%)であった.治療の選択薬剤は抗利尿ホルモン 44例, 抗コリン薬40例,三環系抗うつ薬34例,またアラームは4例で使用した(重複あり).生活指導のみで経過観察した症例は9例,尿失禁の回数が多く早めに泌尿器科に紹介を要した例は5例,中断は4例であった. 合併症は発達障害を17例(18.9%)(PDD6例,ADHD7例,LD3例 ,MR1例),チック2例(2.2%),てんかん4例(4.5%),脳室周囲白質軟化症1例(1.1%),Becker型筋ジストロフィー1例(1.1%),心疾患3例(3.3%)(部分肺静脈還流異常症,三尖弁閉鎖症,肺動脈狭窄症),アレルギー疾患19例(21.1%)(気管支喘息17例,アトピー性皮膚炎2例,アレルギー性結膜炎2例),その他3例(3.3%)(乳児神経芽細胞腫,多発奇形症候群,歌舞伎症候群)合併なし40例(43.3%)であった. 発達障害を伴った17例,発達障害以外の基礎疾患のある33例,基礎疾患のない正常発達の40例の3群につき比較した.性別,年齢,早朝尿浸透圧,病型については有意差を認めず,また抗利尿ホルモン選択率,三環系抗うつ薬選択率,昼間尿失禁,長期効果についても3群間の有意差は認められなかった.治療終了までの期間に関しては,発達障害のある群の方が治療終了までの期間は有意に長かった.
出版者
東京教育博物館
巻号頁・発行日
vol.大正9年, 1913
著者
東京博物館 編
出版者
東京博物館
巻号頁・発行日
vol.昭和2年度・昭和3年度, 1924
著者
植村 和彦 山田 敏弘
出版者
独立行政法人国立科学博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

日本海生成前の漸新世〜前期中新世植物化石群の組成的・時代的変化と葉状特性による陸上古気候の変遷をあきらかにし,当時の古地理・古地形の復元資料を得るため,秋田県,福島県,岐阜県,瀬戸内沿岸,および北九州での野外調査と化石資料の採集を行った.また,既存の化石コレクションを再検討と化石層の年代測定を行った結果,以下のような成果を得た.1)いわゆる漸新世植物群は,始新世後期〜漸新世前期植物群(神戸,土庄,岐波植物群など)と漸新世後期(野田,相浦植物群など)の2型に分けられ,それぞれ寒暖の変化が認められるものの,始新世中期の新生代最温暖期以降の現代化した,暖温帯植物群として位置づけられる.2)前期中新世植物群は,その前半の温帯系阿仁合型植物群と後半の温暖系台島型植物群に分けられているが,その移行期は2000万年前(20 Ma)であること,および20〜17 Maの台島型植物群は16 Ma前後のものと異なり,フナ属や落葉広葉樹が優占する一方,落葉樹の台島型要素(Comptonia, Liquidambar, Parrotia, Quercus miovariabilisなど)を伴った植物群であることを明らかにした.3)植物化石群の組成的特徴と葉状特性による古気候解析から,日本海生成前の前期中新世植物群の緯度的変化と東西(大陸内陸側と太平洋沿岸域)の変化を調べた.阿仁合型植物群にみられた内陸側-沿岸域の変化は台島型植物群では顕著な差が見られない.これは日本海が生成を始める,当時の古地理的な発達を強く反映している.4)これらは日本海周辺の地域的現象を含んでいるが,海岸低地の植物化石群から明らかなように汎地球的気候変化も示されている.
著者
安部 美和 大西 康伸 長谷川 麻子 本間 里見 下田 貞幸
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.167-178, 2020 (Released:2020-06-01)

本研究では,災害後の集団移転を伴う生活再建では,用地の確保とライフスタイルの維持が移転先選定において重視されるという仮説のもと,大正3(1914)年の桜島噴火を事例に検証することを試みた。長距離かつ出身地区が異なる被災者同士の集団移住事例であるにもかかわらず,これまで移住先での生活について明らかにされることはなかった。本研究では,2年を要した移住者子孫への聞き取り調査の結果から,国内への集団移住者に比べ土地所有や生業に就くことは難しくなかったこと,日本式の住宅や生活環境が維持された一方で,故郷の文化は言葉と食事に僅かに残るのみであったこと,小学校を中心とするネットワークが形成されていたことが明らかになった。
著者
吉田 仁美 深井 小久子
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.255-262, 1999-07-25 (Released:2009-10-29)
参考文献数
22

正常者の固視点を画像診断的に分析するために、内田式視標付無散瞳眼底カメラを用いて固視点を撮影した。また、固視点と視機能特性を検討した。対象は正常者120名240眼である。正常者の選択基準は、視力1.0以上、両眼視機能60arc sec.以上を有し斜視のないものとした。固視点の観察は、内田式視標付無散瞳眼底カメラ(ウチダ&トプコン)で撮影した。視標は、固視部分視角1°、全体の内径10.62°の同心円視標と無交叉視標を使用した。固視のずれは、固視視標と中心窩反射の位置で判定した。ずれの計測法は、ずれが認められた画像をCRT画面上に入力して固視視標の中心から中心窩反射の中心までの距離を測定し、視角で算出した。その結果、固視点は中心固視が209眼(87%)、固視のずれが31眼(13%)であった。固視のずれの方向と平均距離(視角)は、鼻側方向が29眼0.6°、耳側方向が2眼0.7°、上側方向が24眼0.5°、下側方向が3眼0.5°であり、上鼻側方向の合併が31眼中23眼に認められた。また、視角1°以内のずれは31眼中29眼であった。固視のずれが認められた眼の視機能には特性は認められなかった。正常視力にもかかわらず固視のずれが認められた原因として、解剖学的に網膜中心窩の斜台の傾斜が不均等なために、中心窩反射と解剖学的中心窩が一致しないこと、また網膜の発達過程において錐体細胞密度に偏りが生じたことが推察された。
著者
大佐古一郎著
出版者
中央公論社
巻号頁・発行日
1975
著者
久米 光 村瀬 勢津子 望月 真弓
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
真菌と真菌症 (ISSN:05830516)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.126-132, 1985-09-20 (Released:2009-12-18)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

内臓真菌症の治療薬として現在最も広く用いられている amphotericin B (AMPH) と flucytosine (5-FC) との併用効果については今尚釈然としない. そこで我々は両剤の併用効果の有無およびその程度を確認するとともに, 併用効果の発現の機作を明らかにすべく一連の検索を行なった.チェッカーボード法による両剤の併用効果は, いずれも combined action index は20以上で両剤の間に極めて強い協力作用が認められた. また, 感染治療実験においても累積死亡率および病理組織学的検索成績の両者で評価した結果, 明らかに両剤の間に併用効果がある事が確認された.そこで, 高速液体クロマトグラフィーを用いて両剤の分別定量法を確立するとともに, 本法によって諸種の濃度AMPHが混在する培養系における供試菌菌体内への5-FCの取り込み量を比較検討した. また, 両剤併用時における5-FCのラット体内動態を単独投与群との比較において検討し, 従来基礎的に明らかではなかったAMPHと5-FCとの併用効果の重要な機作の1つとしてAMPHが, 5-FCの吸収, 排泄および臓器内移行濃度に何等の影響を及ぼすことなく, 菌体内への5-FCの取り込みを促進するのであろうことを示唆する成績を示した.
著者
福井 美園 滝谷 玲子 多田 敬三
出版者
慶應義塾大学
雑誌
共立薬科大学研究年報 (ISSN:04529731)
巻号頁・発行日
no.25, pp.p49-59, 1981-03

The decomposition of 1-nitroso-1-butyl-3,3-dimethylurea (DM-NBU), which was found to have both leukomogenic and vaginatumorigenic activities on female rats, was studied in the buffer solutions of various pH values from 2 to 12 at 37℃. It was found that the decomposition velocity of DM-NBU was lowest in the neutral medium and increased as pH values either increased or decreased from 7,and the velocity was generally much lower than that of 1-nitroso-1-butylurea (NBU). The effect of the concentration of DM-NBU on the velocity has not yet been examined in detail, but it has been found that lower concentrations resulted in more rapid decomposition than higher ones did in the range of pH examined only except at pH 10. The main decomposition products of DM-NBU were carbondioxide, dimethylamine, 1-butanol and 2-butanol. Although the above two isomers of butanol were also detected and determined in the case of NBU and their total amounts were almost equal at each pH values of 2,7 and 12,in the case of DM-NBU, they were almost equal in the range of pH values from 12 to 6 but they fell suddenly at pH 5 and, thereafter, gradually decreased as pH values decreased. The ratio of the amount of 1-butanol to that of 2-butanol was 1.8-2 in the range of pH tested. The determination of the residual amounts of DM-NBU was made absorption-spectrophotometrically and that of the butanols was carried out gaschromatographically after the decomposition proceeded completely.