著者
Takao Kuwada-Kusunose Takeshi Sakai Tomoyasu Ebihara Kunihiro Suzuki
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.27-31, 2016-08-31 (Released:2016-11-02)
参考文献数
26
被引用文献数
2

Prey capture and subsequent behaviors of Calommata signata (Araneae: Atypidae) were observed and video-documented in the laboratory Our observations indicated that the spider captures various soil animals by using only its chelicerae. Furthermore, when closing the entrance of the burrow, the spider made a provisional cover of the entrance by hooking and drawing the inner surface of the burrow before covering the entrance with silk webbing from its spinnerets.
著者
原子 純
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 = Shobi journal of policy studies, Shobi University (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.77-89, 2014-12-25

遊びによって、一人ひとりの子どもに期待される健康な心と身体、豊かな感情や社会性、積極的にものごとに取り組む意欲や態度などの発達は、日々の生活の中で、身近で具体的・直接的な遊びを通して、総合的に助長されていくものである。このように遊びは、子どもに開放感や楽しさや満足感を与えると同時に、子どもの心身の能力や態度を発達させ、子どもの人間形成(人格形成)にとって重要な役割を担っている。今日では、遊びを知らない子どもや遊べない子どもが増加しているといわれている。みんなと遊びたいという欲求は持っているけれども遊びの中に入っていけない子ども、年長児になっても基本的生活習慣の出来上がっていない子ども、自然に触れあう経験の乏しい子ども等、こうした子どもたちは社会の変化の中で生まれた子ども達の姿である。そういった中で、幼稚園教育要領や保育所保育指針にも述べられているが、幼稚園や保育所では、子どもたちを遊びの中で主体的に活動に取り組むよう、子どもを育てなければならないのである。本研究は、子どもの成長における遊びの意義について文献調査により整理する。そこから子どもの遊び環境の構成と創造について考察する。
著者
吉川 泰弘 阿部 孝章 平井 康幸
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_416-I_420, 2012 (Released:2012-11-15)
参考文献数
6
被引用文献数
2 3

The tsunami of 2011 Tohoku Pacific-Coast Earthquake broke river-ice, and generated ice jam in Hokkaido, Japan. This study aimed to clarify the phenomenon of ice jam generated by tsunami in ice covered river. We built the river-ice calculation model. In order to check the accuracy of this calculation model, we conducted ice jam experiment and a calculation value reproduced an experiment value. We understood that it was important to set up "the conditions to generate of ice jam" and "the allowable stress of river-ice" appropriately in this calculation model. This following phenomenon was found by Simulation of Ice Jam. At the time of tsunami intrusion to ice-covered river, River-ice was destroyed and moved to the upstream. River-ice was deposited in narrow river-width. Ice jam was generated at this point.
著者
安井 正人
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.733-738, 2015-06-01

アクアポリンの発見から20年が過ぎた。アクアポリンの分子生物学的,生化学的研究はかなり進展したといえるが,まだまだ未解決の問題も多い。中枢神経系で発現しているアクアポリン4は視神経脊髄炎や脳浮腫の病態との関連が明らかとなり,臨床的にもその重要性が認識された。さらに脳のリンパ流にも関与していることから,神経変性疾患や精神神経疾患との関係も指摘されている。アクアポリン4機能の解明と創薬が期待される。
著者
菅井 裕子 北野 信彦 山内 章
出版者
(財)元興寺文化財研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

新岩絵具は鉛ガラスを主体し、戦後の日本画制作に多用されてきている顔料の一つである。その変色について以下の通り調査した。1.変色した日本画作品の調査新岩絵具を用いて描かれ、約20年経過した日本画の画面に、変色した部分が観察された。制作後、どの時点で変色が起こったのかは不明である。群青色あるいは緑色の部分の表面が黒銀灰色に変化していた。下地は朱である。これらの箇所をX線回折により分析したところ、変色部分には硫化鉛(PbS)が生成している可能性があることを確認した。硫黄が導入された原因としては、(1)外部からのガス等によるもの、(2)朱下地によるもの、(3)その他、が考えられる。調査結果を受けて、朱の下地と新岩絵具との相互作用を加熱した条件で調べたところ、黒っぽい変色がみられた。室温化でこれらの反応が起こるのか追跡する必要がある。2.現代日本画の現地調査制作された当時の色調を示す客観的な判断材料がなかったため、明らかな新岩絵具の変色を確認する事はできなかった。3.新岩絵具の変色・回復試験変色試験に用いた新岩絵具は最も粒子の細かい「白」で、色目は緑青・黄土・水浅黄・桃色・銀鼠の5色である。試料は主に絵具を和紙上に膠を用いて塗布した試料(礬水引きの有無、胡粉下地の有無の区別あり)を使用した。1)高湿度下、二酸化硫黄10ppm、20時間:色変化の傾向は、黄土・銀鼠は黄変、水浅黄などはやや白化するなど、絵具の色により異なっていた。生成した物質が異なるためか、着色剤の状態が変化したためとみられる。2)高湿度下、硫化水素10ppm、20時間試験に用いた5色いずれも褐色化した。鉛及びその他の金属元素が硫化したことが考えられれる。3)高湿度下、ホルムアルデヒド25ppm、20時間この条件ではほとんど変化がなかった。長期の試験が必要である。上記の3条件のうち、1)では、胡粉下地・礬水引きのある試料、2)では胡粉下地あり、礬水引きなしの試料の変色程度がやや少なかった。次に3)については、今回の条件下では変色がみられなかったが、長時間暴露による影響が懸念される。パネルに使用されることのある合板の接着剤からホルムアルデヒドが発生する恐れがあり、影響の確認が必要である。一方、二酸化硫黄で変色した試料の回復がオゾンにより可能かを調べたが、部分的に元の色に近づくものの、ムラができてしまい、完全な回復には至らなかった。
著者
藤巻 遼平 山口 勇太郎 江藤 力
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.AI30-I_1-9, 2016-11-01 (Released:2016-11-02)
参考文献数
34
被引用文献数
2

Piecewise sparse linear regression models using factorized asymptotic Bayesian inference (a.k.a. FAB/HME) have recently been employed in practical applications in many industries as a core algorithm of the Heterogeneous Mixture Learning technology. Such applications include sales forecasting in retail stores, energy demand prediction of buildings for smart city, parts demand prediction to optimize inventory, and so on. This paper extends FAB/HME for classification and conducts the following two essential improvements. First, we derive a refined version of factorized information criterion which offers a better approximation of Bayesian marginal log-likelihood. Second, we introduce an analytic quadratic lower bounding technique in an EM-like iterative optimization process of FAB/HME, which drastically reduces computational cost. Experimental results show that advantages of our piecewise sparse linear classification over state-of-the-art piecewise linear models.
著者
吉澤 知恵 佐藤 浩一郎 寺内 文雄
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.448-449, 2018 (Released:2018-06-21)

現在市販されている積み木は対象年齢が子供に限られる傾向がある。本研究ではより立体的な造形を大人も楽しめる積み木の製作を目的とした。既存製品がどのような積み方ができるかを明らかにするため、対象年齢、積み方の2点に関して調査を行った[。その結果、積み方の方法を増やすことで、より立体的な造形を楽しめる積み木が作れるのではないかと考えられた。そのため、重心の偏りと積み木の表面の摩擦力、形状に着目をし、試作及び制作を行った。最終的に重心の偏りと積み木の表面に凹凸を彫った積み木を製作した。製作した積み木を実際に体験してもらい、感想に関してテキスト分析した。その結果、より難しい積み方に挑戦する人が多く、直感的にではなく考えながら積む傾向があることや、ゆらゆらと揺れつつもバランスを保てること、表面の模様が印象的であることが判明した。積み方のバリエーションを増やすことで、大人も立体的造形を楽しめる積み木を作れる可能性を示すことができた。今後の展望として、家族で楽しむことができるため、親子のコミュニケーションにつながることが期待される。
著者
平賀 篤 髙木 峰子 隆島 研吾 鶴見 隆正
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.505-510, 2019 (Released:2019-08-28)
参考文献数
19

〔目的〕本研究の目的は,健常成人に対し超音波療法(ultrasound therapy:US)とスタティックストレッチング(static stretching:SS)の実施条件による検証を行い,併用の有効性を明らかにすることとした.〔対象と方法〕健常成人男性13名を対象とした.下腿三頭筋の筋腱移行部に対しUSとSSを,①US照射中にSSを同時実施,②US照射直後にSS実施,③US単独実施,④SS単独実施の4条件で実施した.測定項目は足関節背屈可動域,深部組織温,深部血流量とし,介入前後の変化量を比較した.〔結果〕背屈可動域の変化は,US同時群が他条件に比べ有意な増大を認めた.US直後群はUS単独群,SS単独群と比べ有意な増大を認めた.〔結語〕可動域変化を目的に行う場合,USとSSを同時に行う重要性が示唆された.